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神秘な森
ホーレの蔓人・その次
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朝早く起きて変わった岩のある海岸へと行ってシーフに訓練内容を伝えられた。「まずは身体作りと同時にこの土地の地面に慣れましょうか」エウェに連れられて走り込みをやらされる。
歩くだけならまだ慣れてきたこの地面も、走るとなると別だ。全く走れない。上手く走れていると思いきやすぐに転んでしまう。独特な地面が足に負担をかけていく。
変わらない景色が長く感じさせる。走りにくい床が余計に体力を奪っていく。たった数十分のランニングで息を切らして動けなくなる程の消耗をしてしまった。
「もうへばっているのか。まだ始まったばかりだよ」
体力がない自分が不甲斐ない。体に鞭打って走って見たもののすぐに走れなくなってしまった。
「これで走り込みは終わりだね」
その言葉を聞いてホッとしていく。木々の揺れる音が心を宥めていった。
「じゃあ、次は異能力の修行だ」
一瞬にして心が安らかではなくなった。立つのすらキツく、練習どころではない。それなのに、エウェはスパルタな指導で無理やりにでも修行をさせる。
「翔さんの蔓は攻撃力がないということで、今から木を一本切り倒して貰います」
木を鞭のようにしならせて木に当てる。パチンという音を響かせるだけだった。目標は音を鳴らすのではなく木を切り倒すこと。力不足を報せる音が虚しく鳴っていく。
「まあ、まだ始まったばかりだからな。それでは今日最後の訓練だ」
「まだやるんですか。もう体動きませんよ」
「それでもやらなきゃ、殺されるだけだよ。それに次の訓練は体力よりも感覚が大事だから」
休憩を挟んだ後、目元を布で隠されて森の中に置かれた。何も見えず身動きが取れない。
「俺にタッチできたら終わりにしよう」
何処からともなく押されていく。目で見えないから何処からくるか分からない。彼を感じることができずに今日の訓練はお開きとなった。
日が落ちていき、目隠ししたような暗闇に変わっていった。
「暗闇の中では感覚で捉えることが大事になるんだ。人間は六十パーセント程度が視覚頼りなんだ。だけど、暗闇の中じゃ視覚は無意味。残りの四十パーセント、それと空間認識力を使いこなさないと旅できっと命を落とすことになる」
森の中には何もいない訳ではなくモンスター達が蠢いている。旅の中で夜中に襲われたら今のままでは一溜りもないだろう。
「この力を鍛えれば近づくものやその場の空間を感じられるだけでなく、もっと遠くのものとかも感じることができるんだぜ。俺は半径数メートルまでなら感覚頼りで感じることができる。まあ、お師匠さんは規模が違うけどな。何せこの島全てに渡って感覚で見渡せるんだからな」
疲労感で体が重い。その重みが瞼を閉じさせ夢の中へと落とし込めた。
どこか落ちていくようだ。見下ろせば大陸がある。すぐに自分のいる家の近くへと落ちていき、いつしか寝ているベッドの上、そこの空中で動けなくなった。
寝ているはずなのに周りの様子が見えるような気がしていく。第六感が働いていくようだ。
この調子で、そう思っていたが、すぐにその感覚は消えて暗闇の中へと放り投げられた。目を覚ますとそこには朝の景色が広がっていた。
「おはよう」
エウェの爽やかな挨拶を聞いて体を起こそうとしたが、体中から疲労による痛みが現れていく。筋肉痛のようなものだ。無理して体を動かしていく。
けれども、痛みには耐えきれずその場で倒れる。布団へとダイブした。
「もしかして、筋肉痛とかかな。まあ、無理は禁物だから、今日は柔軟をメインにしよう」
彼の機転によってこの日は体を伸ばすことを中心に修行をした。
次の日からは不安定な地面の上を走り込み、蔓で木を切り倒そうと打ち付け、目隠しして第六感を働かせていく。
一週間経つ頃には、不安定な足場だとしても普通に走り込めるようになった。さらに、持久力とスピードが上がった気がする。
さらに三日後には蔓を伸ばして振り切り、鞭のようにしなる蔓が木を切り倒した。
「順調だね。残りは暗闇の訓練だね」
けれども、暗闇の中での鍛錬は上手く行かなかった。
瞳を閉じて、周りを感覚頼りに眺めていく。後ろ方向から音がする。それをエウェだと断定してそこにシルエットをあてた。そこまでは良かったが、近づいてくるエウェに反応することができず、無抵抗のまま打たれてしまった。
「難しすぎるっすよ」
「難しいけど生きるために覚えなければいけない力だから覚えるしかないよ。もっと頑張ろう」
この世界で生き抜くためには強くならなければならない。これは強くなるための最低限の習得なのだ。
来る日も来る日も歪んだ足場でランニング、木を切り倒し、そして暗闇での修行。また、食材取りやこの森の冒険も行った。
ここは魔森の大陸と呼ばれているようだ。大陸全体に森が広がっており、その中央は森が開拓され塀で囲まれた国が聳え立つ。その中がどうなっているのかも分からない。エウェやシーフは僕に課したタスクを攻略するまで入らせようとしなかった。
「ひとまず身につけて貰うべきスキルは身につけ終えましたね」
あれこれ一ヶ月は経っただろうか。
暗闇の中で視覚を頼らずにある程度なら戦えるようになった。それでようやくエウェやシーフに認めて貰ったのだった。
「ああ。足場が悪くても戦える安定性と長く戦う持久力、敵を切り裂く攻撃力と蔓の刃による攻撃における応用力、暗闇の中でも戦える感覚。ここまでできれば何とか生きていけるだろうね」
朝焼けが眩しい海岸線。
見えないシーフが笑っているように感じる。曲がりくねる岩場に座るエウェは頬をつき僕を見ていた。
「ねぇ、翔さんってこれからどうするの? やっぱり師匠の勧めるように旅にでも出るの」
旅に出る──
この世界は今どうなっているのか。非常に気になる。今の僕にはその選択肢しか残っていなかった。
「ここでずっとエウェ達と過ごさない。それかここでもっと強くなるためにさらなる修行をするとか。まだ基礎しかやってないし」
彼はどうやら僕と別れたくないようだ。
しかし、どうしても旅に出たいという気持ちが強かった。無知な自分から脱却したいという気持ちが強すぎていた。
「ごめん、僕は旅に出たいんだ。もっと外の世界が知りたいんだ」
諺に朱に交われば赤くなるというものがある。初めて見たこの場所の景色はとても神秘的で美しかった。だが、この場所の黄緑の色に染まった今の僕はどこか物足りない景色に感じる。飽きてしまったのだ。もっと新しい景色が見てみたい。
「旅に出て知見を広げることは良いことです。選択肢を増やし、自分で自分の道を選んでください。願わくば魔王を討たんと欲す」
魔王を討つとはどういうことなのだろうか。首を捻るような内容の部分をオウム返しすると、シーフは「旅に出ればすぐに知ることになります」とだけ残した。
爽やかな風が緑の臭いを運んでくる。
木々のさざめきも今では日常の中に溶けている。
「俺、翔と別れたくないな」
「私達「師」の立場はその「子」の進む先を強制することはできません。望むことは知見を広げさせ選択させること。我々は選択肢を広げさせることがメインですから、決めるのは自身であり他人ではありません。エウェ……諦めなさい」
彼は無言だった。
「翔さん、まずはこの森の中にある国「カントリ」に行くといいですよ。治安は悪いですが今の貴方なら無事に生きていけますし、そこできっとこの世界について望む情報が手に入るかもしれません」
カントリは治安が悪い。だからこそ、二人はそこの中へと行かせなかったのだと分かった。一見は百聞にしかず、果たしてカントリとはどういう国なのだろうか。好奇心が止められない。
「もし貴方が魔王について知り、魔王討伐を目指すことになったらまたここに来なさい。その時は……」
歯切れが悪かった。それ以降の言葉が風に飛ばされて聞こえなかった。
日も暮れて、僕は最後のツリーハウスで荷造りをしていった。
エウェがその合間に料理を作っていった。何時間も時間をかけて作られた食の数々はまさに豪勢そのものである。その中でも程よく白いシチューはとても絶品であった。口の中にそれを入れた瞬間、細かく刻まれた果物のエキスとシチューの温かいまろやかさが口の中を支配した。
二人でいた時間を振り返りながら駄べり食べる。
そこには別れが悲しいという感情は一切ない。あるのは楽しいの感情のみだった。
旅立ちの朝は澄み切った空気が支配していた。
目では見えないモンスターであるシーフも今は薄く見えるような気がする。薄いベールを着た美しい女性の残像が優しく微笑んでいるみたいに見える。
「カントリから出たらまた顔を出して下さいね」
「そうだぞ。約束だからね」
カントリはこの森の中にある。だからこそ、完全なるお別れじゃない。二人はそれもあってか何ともない表情で僕を見送っていく。
「うん。もちろんだよ」
この神秘的な森を背景に僕は別れの挨拶を告げて一人森の中を進んでいった。
幾つか歩くと目の前に鉄の塊が聳え立つ。
壁に囲まれた国「カントリ」──
東側に入り口がある。僕はそこに向かって歩き出した。
歩くだけならまだ慣れてきたこの地面も、走るとなると別だ。全く走れない。上手く走れていると思いきやすぐに転んでしまう。独特な地面が足に負担をかけていく。
変わらない景色が長く感じさせる。走りにくい床が余計に体力を奪っていく。たった数十分のランニングで息を切らして動けなくなる程の消耗をしてしまった。
「もうへばっているのか。まだ始まったばかりだよ」
体力がない自分が不甲斐ない。体に鞭打って走って見たもののすぐに走れなくなってしまった。
「これで走り込みは終わりだね」
その言葉を聞いてホッとしていく。木々の揺れる音が心を宥めていった。
「じゃあ、次は異能力の修行だ」
一瞬にして心が安らかではなくなった。立つのすらキツく、練習どころではない。それなのに、エウェはスパルタな指導で無理やりにでも修行をさせる。
「翔さんの蔓は攻撃力がないということで、今から木を一本切り倒して貰います」
木を鞭のようにしならせて木に当てる。パチンという音を響かせるだけだった。目標は音を鳴らすのではなく木を切り倒すこと。力不足を報せる音が虚しく鳴っていく。
「まあ、まだ始まったばかりだからな。それでは今日最後の訓練だ」
「まだやるんですか。もう体動きませんよ」
「それでもやらなきゃ、殺されるだけだよ。それに次の訓練は体力よりも感覚が大事だから」
休憩を挟んだ後、目元を布で隠されて森の中に置かれた。何も見えず身動きが取れない。
「俺にタッチできたら終わりにしよう」
何処からともなく押されていく。目で見えないから何処からくるか分からない。彼を感じることができずに今日の訓練はお開きとなった。
日が落ちていき、目隠ししたような暗闇に変わっていった。
「暗闇の中では感覚で捉えることが大事になるんだ。人間は六十パーセント程度が視覚頼りなんだ。だけど、暗闇の中じゃ視覚は無意味。残りの四十パーセント、それと空間認識力を使いこなさないと旅できっと命を落とすことになる」
森の中には何もいない訳ではなくモンスター達が蠢いている。旅の中で夜中に襲われたら今のままでは一溜りもないだろう。
「この力を鍛えれば近づくものやその場の空間を感じられるだけでなく、もっと遠くのものとかも感じることができるんだぜ。俺は半径数メートルまでなら感覚頼りで感じることができる。まあ、お師匠さんは規模が違うけどな。何せこの島全てに渡って感覚で見渡せるんだからな」
疲労感で体が重い。その重みが瞼を閉じさせ夢の中へと落とし込めた。
どこか落ちていくようだ。見下ろせば大陸がある。すぐに自分のいる家の近くへと落ちていき、いつしか寝ているベッドの上、そこの空中で動けなくなった。
寝ているはずなのに周りの様子が見えるような気がしていく。第六感が働いていくようだ。
この調子で、そう思っていたが、すぐにその感覚は消えて暗闇の中へと放り投げられた。目を覚ますとそこには朝の景色が広がっていた。
「おはよう」
エウェの爽やかな挨拶を聞いて体を起こそうとしたが、体中から疲労による痛みが現れていく。筋肉痛のようなものだ。無理して体を動かしていく。
けれども、痛みには耐えきれずその場で倒れる。布団へとダイブした。
「もしかして、筋肉痛とかかな。まあ、無理は禁物だから、今日は柔軟をメインにしよう」
彼の機転によってこの日は体を伸ばすことを中心に修行をした。
次の日からは不安定な地面の上を走り込み、蔓で木を切り倒そうと打ち付け、目隠しして第六感を働かせていく。
一週間経つ頃には、不安定な足場だとしても普通に走り込めるようになった。さらに、持久力とスピードが上がった気がする。
さらに三日後には蔓を伸ばして振り切り、鞭のようにしなる蔓が木を切り倒した。
「順調だね。残りは暗闇の訓練だね」
けれども、暗闇の中での鍛錬は上手く行かなかった。
瞳を閉じて、周りを感覚頼りに眺めていく。後ろ方向から音がする。それをエウェだと断定してそこにシルエットをあてた。そこまでは良かったが、近づいてくるエウェに反応することができず、無抵抗のまま打たれてしまった。
「難しすぎるっすよ」
「難しいけど生きるために覚えなければいけない力だから覚えるしかないよ。もっと頑張ろう」
この世界で生き抜くためには強くならなければならない。これは強くなるための最低限の習得なのだ。
来る日も来る日も歪んだ足場でランニング、木を切り倒し、そして暗闇での修行。また、食材取りやこの森の冒険も行った。
ここは魔森の大陸と呼ばれているようだ。大陸全体に森が広がっており、その中央は森が開拓され塀で囲まれた国が聳え立つ。その中がどうなっているのかも分からない。エウェやシーフは僕に課したタスクを攻略するまで入らせようとしなかった。
「ひとまず身につけて貰うべきスキルは身につけ終えましたね」
あれこれ一ヶ月は経っただろうか。
暗闇の中で視覚を頼らずにある程度なら戦えるようになった。それでようやくエウェやシーフに認めて貰ったのだった。
「ああ。足場が悪くても戦える安定性と長く戦う持久力、敵を切り裂く攻撃力と蔓の刃による攻撃における応用力、暗闇の中でも戦える感覚。ここまでできれば何とか生きていけるだろうね」
朝焼けが眩しい海岸線。
見えないシーフが笑っているように感じる。曲がりくねる岩場に座るエウェは頬をつき僕を見ていた。
「ねぇ、翔さんってこれからどうするの? やっぱり師匠の勧めるように旅にでも出るの」
旅に出る──
この世界は今どうなっているのか。非常に気になる。今の僕にはその選択肢しか残っていなかった。
「ここでずっとエウェ達と過ごさない。それかここでもっと強くなるためにさらなる修行をするとか。まだ基礎しかやってないし」
彼はどうやら僕と別れたくないようだ。
しかし、どうしても旅に出たいという気持ちが強かった。無知な自分から脱却したいという気持ちが強すぎていた。
「ごめん、僕は旅に出たいんだ。もっと外の世界が知りたいんだ」
諺に朱に交われば赤くなるというものがある。初めて見たこの場所の景色はとても神秘的で美しかった。だが、この場所の黄緑の色に染まった今の僕はどこか物足りない景色に感じる。飽きてしまったのだ。もっと新しい景色が見てみたい。
「旅に出て知見を広げることは良いことです。選択肢を増やし、自分で自分の道を選んでください。願わくば魔王を討たんと欲す」
魔王を討つとはどういうことなのだろうか。首を捻るような内容の部分をオウム返しすると、シーフは「旅に出ればすぐに知ることになります」とだけ残した。
爽やかな風が緑の臭いを運んでくる。
木々のさざめきも今では日常の中に溶けている。
「俺、翔と別れたくないな」
「私達「師」の立場はその「子」の進む先を強制することはできません。望むことは知見を広げさせ選択させること。我々は選択肢を広げさせることがメインですから、決めるのは自身であり他人ではありません。エウェ……諦めなさい」
彼は無言だった。
「翔さん、まずはこの森の中にある国「カントリ」に行くといいですよ。治安は悪いですが今の貴方なら無事に生きていけますし、そこできっとこの世界について望む情報が手に入るかもしれません」
カントリは治安が悪い。だからこそ、二人はそこの中へと行かせなかったのだと分かった。一見は百聞にしかず、果たしてカントリとはどういう国なのだろうか。好奇心が止められない。
「もし貴方が魔王について知り、魔王討伐を目指すことになったらまたここに来なさい。その時は……」
歯切れが悪かった。それ以降の言葉が風に飛ばされて聞こえなかった。
日も暮れて、僕は最後のツリーハウスで荷造りをしていった。
エウェがその合間に料理を作っていった。何時間も時間をかけて作られた食の数々はまさに豪勢そのものである。その中でも程よく白いシチューはとても絶品であった。口の中にそれを入れた瞬間、細かく刻まれた果物のエキスとシチューの温かいまろやかさが口の中を支配した。
二人でいた時間を振り返りながら駄べり食べる。
そこには別れが悲しいという感情は一切ない。あるのは楽しいの感情のみだった。
旅立ちの朝は澄み切った空気が支配していた。
目では見えないモンスターであるシーフも今は薄く見えるような気がする。薄いベールを着た美しい女性の残像が優しく微笑んでいるみたいに見える。
「カントリから出たらまた顔を出して下さいね」
「そうだぞ。約束だからね」
カントリはこの森の中にある。だからこそ、完全なるお別れじゃない。二人はそれもあってか何ともない表情で僕を見送っていく。
「うん。もちろんだよ」
この神秘的な森を背景に僕は別れの挨拶を告げて一人森の中を進んでいった。
幾つか歩くと目の前に鉄の塊が聳え立つ。
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