君の目

蘭桜

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六話

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高二になり守がそばに常にいることが慣れてきたな、
今では当たり前になってきてる…大丈夫かな
類のことは守と会ってからちょっと諦めが来てる、逆に守に惚れてきてるのかな
ないね…もう二度と恋何かしない
恋はただ悲しくなるだけだ……
だから恋なんてもうしたくない
つらい思いをするならもう二度と……
そんなことを思いながら隣の教室に行く
隣の教室には守たち看護科の生徒たちがいる、そんなとこに自分から行くのは初めてだ守るがいるならまだしも一人って……何してんのよ私笑
壁を伝って隣の教室に行く誰かに守を呼んでもらおうかな……
キャハハハww
ん、笑い声?
「さすがだな類笑」
「だろ笑」
え、類?
「あ、君ブルーってことは…ここに来た理由は…あ、君、類がお世話してる子か」
え、類?類って……
「おいっ!類っ!呼んでるぞ」
「ん?あ、ひと…み…」
「類呼ばれてるぞ」
「あ、馬鹿っ!!名前呼ぶなっ!」
名前?名前……るい?守じゃなくて類?
どうゆうこと?え、分からない頭が混乱して…
類ってあの類?え、
「瞳…な、何かようか?」
「えっ、あ、ごめん何でもない!」
「瞳!!」


気がつけば屋上にいた
あぁ走ってきたのかな…
類って……どういうこと……
もう訳わかんないよ!
「何なのよう…」
頭が痛い
頭を抱え込むようにしゃがんでると扉の開く音がした
「瞳……」
声で分かる……守だ
「ね、どういうこと?類って……え?」
「ごめん、話すべきだったな」
「てことは、本当に?本物…本山……類?」
「………………うん、そうだよ……山本守なんていない俺が作った名前だ俺の名前は本山……類……お前の……お前の幼なじみだ…」
「………っ」
あぁ、何で気がつかなかったんだろ……
「しん…信じていた……のに」
「………ごめん」
「じゃ、好きな人のことずっと知っていて?」
「……うん」
「…どこで知ったの?」
それが一番気になる
「お前のお母さんに聞いた」
お母さん!黙っててって言っとくべきだった…
「で、私の好きな人聞いてがっかりした?」
怖い……気持ち悪いって言われるんじゃないかな、
「俺は……俺だって!ずっと瞳のことが好きだった!!」
えっ?
「高校になったら告白しようと思っていたのに!お前いなくなるし…本気で焦ったんだぞ!ここにはギリギリで入学できた」
「えっ、でも今霧さんは…」
「お前に告白されたって言ったときにはすでに断っていたぞ!」
えっ?
「じゃ、なんで?」
「お前が……俺のこと好きか試したくて……」
へなっ
「瞳っ!大丈夫か?…」
なにそれ……私……馬鹿じゃん…
「今度は離さないから」
「うん……私も…大好き!」
あぁ、類、類!!
「大好き大好き!」
「俺も好きだよずっと」
私たちは抱きしめあって泣いた
いや、私が泣いた……かな
あぁ、幸せだ
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