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4.理解できない男
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身体に違和感を感じる。サウナにいるかのようにあつく、妙な気分だ。なぜか、昔、母の病室から聞こえていた蝉の鳴き声を思い出す。そんな鳴き声なんて一切しないけど。
「…」
全体的に気持ち悪い。力は入るけど、動きたくない
「…?」
先程から下半身に違和感を感じる。それが、気味が悪いだけならいいのだが、そうでもない。どこかで感じたことのある違和感に鳥肌が立ちそうだ
「…ここ」
ゆっくり起き上がりたいが上手く起き上がれない。
ハァハァト息が荒くなる。何もしてないのに身体中がビクビクと反応する。
「…そ、ら?」
「…やべ。いいや」
微かに音が聞こえ、特に悪びれる様子もなく虚は続けた。私の身体はビクビクと跳ね上がり、この違和感が快楽へ変わって行った
「あっ、あ、あ…」
ハッキリとした声が出ない。今すぐ辞めてもらうように叫びたいのに、漏れ出すのは情けない声だけだ。
状況を理解したくない、現実から逃げたい。
目を覚ませば、なぜか全てを見せつけるように縛られている。それだけではなく、虚が…虚が!
「やめっ!!そっ!ん」
なんとかして言葉を発するが、説得力がなくて困ってしまう。
「なぁに?あの触手はよくて俺はダメなわけ?はぁ~未来ってつめたぁい」
虚は悲しそうな顔をして、突起を摘む
「ン ~!」
必死に声を噛み殺す。今日は本当についていない。へんな触手に襲われ、気がついたらここにいて、今は虚に人様に見せない場所を舐められてるなんて恥ずかしい
「き、きたない…から」
「大丈夫、大丈夫。シャワー浴びたし」
「しゃ…わ…ぁ?」
ふと、ぼんやりとした記憶の中で、水の音が流れる。雨のような水の音、甲高い自分の声、見慣れた…手。ハッキリと覚えてはいないが、うっすら記憶にある。思い出した瞬間に顔が真っ赤になった。
「思い出してくれた?」
虚は、どこか嬉しそうに話す。自分の頭が徐々に冷静さを取り戻す
「ちょ!ちょちょちょ!まっ、え!?なんで縛られてんの!?なんで、な、虚何してんの!?」
「冷めることするなよ~いい雰囲気だったのに」
「いやいやいや、い、意味わかんないから!早く離してよ!離れてよ!き、汚いから!とりあえず、裸なのどうにかしてよ!?」
「えー?こんなに中途半端なのにぃ?」
虚は、ゆっくりと突起を舐める。生暖かい感触が身体全身に伝わり気持ちがいい。正直、嫌かと言われたら嘘になる。だが、ここで素直になるのも嫌だ
「んふ…」
「嫌な割にいい反応すんじゃん?」
おもいっきりめくってさらに攻めてきた。直に刺激を与えられ、強い快感に襲われる
「はぁ…ぁっ」
「エロい声」
「う、る…ヒィ!」
言葉を発する暇もないほど、虚は責めてくる。やさしく吸いながら、もう片方の手を中にいれ、ゆっくりとかき混ぜる。
気持ち悪い、でも気持ちいい。全てがおかしい。嫌なはずなのに、良いとさえ思う
そして、なにより気に食わないのが、自分の中で物足りなさを感じていることだ。こんな気持ち悪くて恥ずかしいことを早く終わらせたいのに、それ以上を求める自分がいるのも事実
あと少しの物足りなさ。だが、それを口にしたくない。口にしたら負けてしまう気がする。私は他人より優れたものがない。自分がすごいとは思わない。だが、多少のプライドがある。そのプライドが邪魔をする。
虚が、ゆっくり私から離れていく。同時に指を抜く。
「!?」
突然の出来事に頭に?の文字しか浮かばなかった。
「まぁ…こんなんで良いんじゃね?」
「…な、え?」
虚は不思議そうな顔をする
「何…?」
「何って…虚が変なこと…」
「変なのは認めるが、変って失礼だな。未来が変な怪物に襲われてたから毒素抜いてやろうと思ってやってたのに…」
「どく…そ?」
「あぁ…未来はおバカだから、すぐ襲われてふにゃふにゃになるから…治療しようとしただけ」
「何、その冷めた目」
「いや、先が心配だなって」
まぁ、大丈夫そうで何より~と虚は、拘束を解いた。長らくこの体制だったせいか、身体が固まっている。どこか心配そうに虚がサポートしてくれる。
何事もない平和的な解決。
そのはずなのに
…いや、何これ?
私の頭はただそれだけ。何のために私はお風呂場にいて、しばられ、あんなことをされたのか。ただの治療のためだったのか?
そう聞くと、より一層恥ずかしくなってしまった。
虚は治療するため。それ以外に理由がないのに、私はそれで物足りないないと感じていたのか?
お互いの気持ちのギャップに泣きたい
ただ、自分の身体に熱だけ残っていて気持ち悪い
「…」
「なーんか、不満そうじゃん?」
虚は楽しそうに笑っていた。明らかに何かを理解したような性格の悪い笑い方だ。
「…どうせ、私の考えてることなんて、わかるくせに」
虚は、他人の思考を読める。誰が何を考え、何を思っているか。心の中の話がまるで、本人が自ら語っているかのように虚には聞こえるらしい。
おそらく、私の考えてることも
「最近は他人の思考を遮断してるから、わかんねぇな」
そう、しらばっくれる虚は意地悪だ。どうせ、わざとだ。わかっていてやっている。こんなことは言いたくない、だが、私には耐えられない
「…続き…」
「何が?」
嬉しそうな満面な笑みを浮かべている、ムカつく
「…」
「…そんなに俺のこと知りたい?」
無口な私に虚は、優しく微笑んだ
ムカつくけど、殴りたいけど、そんなことはできない。私は、ゆっくり頷いた。
「珍しい…未来が優しいなんて」
虚は、優しく私を抱きしめる。
虚の身体が暖かい、心臓の音も早い。そして…ソレも
(絶対…めちゃくちゃにされちゃう…)
今の私の頭は、それしかなかった。
身体に違和感を感じる。サウナにいるかのようにあつく、妙な気分だ。なぜか、昔、母の病室から聞こえていた蝉の鳴き声を思い出す。そんな鳴き声なんて一切しないけど。
「…」
全体的に気持ち悪い。力は入るけど、動きたくない
「…?」
先程から下半身に違和感を感じる。それが、気味が悪いだけならいいのだが、そうでもない。どこかで感じたことのある違和感に鳥肌が立ちそうだ
「…ここ」
ゆっくり起き上がりたいが上手く起き上がれない。
ハァハァト息が荒くなる。何もしてないのに身体中がビクビクと反応する。
「…そ、ら?」
「…やべ。いいや」
微かに音が聞こえ、特に悪びれる様子もなく虚は続けた。私の身体はビクビクと跳ね上がり、この違和感が快楽へ変わって行った
「あっ、あ、あ…」
ハッキリとした声が出ない。今すぐ辞めてもらうように叫びたいのに、漏れ出すのは情けない声だけだ。
状況を理解したくない、現実から逃げたい。
目を覚ませば、なぜか全てを見せつけるように縛られている。それだけではなく、虚が…虚が!
「やめっ!!そっ!ん」
なんとかして言葉を発するが、説得力がなくて困ってしまう。
「なぁに?あの触手はよくて俺はダメなわけ?はぁ~未来ってつめたぁい」
虚は悲しそうな顔をして、突起を摘む
「ン ~!」
必死に声を噛み殺す。今日は本当についていない。へんな触手に襲われ、気がついたらここにいて、今は虚に人様に見せない場所を舐められてるなんて恥ずかしい
「き、きたない…から」
「大丈夫、大丈夫。シャワー浴びたし」
「しゃ…わ…ぁ?」
ふと、ぼんやりとした記憶の中で、水の音が流れる。雨のような水の音、甲高い自分の声、見慣れた…手。ハッキリと覚えてはいないが、うっすら記憶にある。思い出した瞬間に顔が真っ赤になった。
「思い出してくれた?」
虚は、どこか嬉しそうに話す。自分の頭が徐々に冷静さを取り戻す
「ちょ!ちょちょちょ!まっ、え!?なんで縛られてんの!?なんで、な、虚何してんの!?」
「冷めることするなよ~いい雰囲気だったのに」
「いやいやいや、い、意味わかんないから!早く離してよ!離れてよ!き、汚いから!とりあえず、裸なのどうにかしてよ!?」
「えー?こんなに中途半端なのにぃ?」
虚は、ゆっくりと突起を舐める。生暖かい感触が身体全身に伝わり気持ちがいい。正直、嫌かと言われたら嘘になる。だが、ここで素直になるのも嫌だ
「んふ…」
「嫌な割にいい反応すんじゃん?」
おもいっきりめくってさらに攻めてきた。直に刺激を与えられ、強い快感に襲われる
「はぁ…ぁっ」
「エロい声」
「う、る…ヒィ!」
言葉を発する暇もないほど、虚は責めてくる。やさしく吸いながら、もう片方の手を中にいれ、ゆっくりとかき混ぜる。
気持ち悪い、でも気持ちいい。全てがおかしい。嫌なはずなのに、良いとさえ思う
そして、なにより気に食わないのが、自分の中で物足りなさを感じていることだ。こんな気持ち悪くて恥ずかしいことを早く終わらせたいのに、それ以上を求める自分がいるのも事実
あと少しの物足りなさ。だが、それを口にしたくない。口にしたら負けてしまう気がする。私は他人より優れたものがない。自分がすごいとは思わない。だが、多少のプライドがある。そのプライドが邪魔をする。
虚が、ゆっくり私から離れていく。同時に指を抜く。
「!?」
突然の出来事に頭に?の文字しか浮かばなかった。
「まぁ…こんなんで良いんじゃね?」
「…な、え?」
虚は不思議そうな顔をする
「何…?」
「何って…虚が変なこと…」
「変なのは認めるが、変って失礼だな。未来が変な怪物に襲われてたから毒素抜いてやろうと思ってやってたのに…」
「どく…そ?」
「あぁ…未来はおバカだから、すぐ襲われてふにゃふにゃになるから…治療しようとしただけ」
「何、その冷めた目」
「いや、先が心配だなって」
まぁ、大丈夫そうで何より~と虚は、拘束を解いた。長らくこの体制だったせいか、身体が固まっている。どこか心配そうに虚がサポートしてくれる。
何事もない平和的な解決。
そのはずなのに
…いや、何これ?
私の頭はただそれだけ。何のために私はお風呂場にいて、しばられ、あんなことをされたのか。ただの治療のためだったのか?
そう聞くと、より一層恥ずかしくなってしまった。
虚は治療するため。それ以外に理由がないのに、私はそれで物足りないないと感じていたのか?
お互いの気持ちのギャップに泣きたい
ただ、自分の身体に熱だけ残っていて気持ち悪い
「…」
「なーんか、不満そうじゃん?」
虚は楽しそうに笑っていた。明らかに何かを理解したような性格の悪い笑い方だ。
「…どうせ、私の考えてることなんて、わかるくせに」
虚は、他人の思考を読める。誰が何を考え、何を思っているか。心の中の話がまるで、本人が自ら語っているかのように虚には聞こえるらしい。
おそらく、私の考えてることも
「最近は他人の思考を遮断してるから、わかんねぇな」
そう、しらばっくれる虚は意地悪だ。どうせ、わざとだ。わかっていてやっている。こんなことは言いたくない、だが、私には耐えられない
「…続き…」
「何が?」
嬉しそうな満面な笑みを浮かべている、ムカつく
「…」
「…そんなに俺のこと知りたい?」
無口な私に虚は、優しく微笑んだ
ムカつくけど、殴りたいけど、そんなことはできない。私は、ゆっくり頷いた。
「珍しい…未来が優しいなんて」
虚は、優しく私を抱きしめる。
虚の身体が暖かい、心臓の音も早い。そして…ソレも
(絶対…めちゃくちゃにされちゃう…)
今の私の頭は、それしかなかった。
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