箱庭物語

晴羽照尊

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奈良編

40th Memory Vol.25(日本/奈良/9/2020)

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 そこは、森の中だった。
 とはいっても、箸墓はしはか古墳の墳丘ではない。ただ鬱蒼と、日の光を遮る薄暗い森ではなく、森の中を高い崖が切り開き、そこから滝と、注ぐ陽光を迎える、拓けた森だった。

 箸墓古墳の墳丘を陰の森とするなら、この場所は陽の森。

 滝とともに降り注ぐマイナスイオンが気を静め、心なしか生息する生物も穏やかそうにも見える。小鳥のさえずり、揚々と蠢く虫たち、ほどよい湿気に、木々の呼吸を感じる。

「メイちゃん? しっかりするのだわ!」

 いまだ形相は引き攣り、皮膚を赤く沸騰させるメイド。その両肩を抱き揺らし、女児は声を上げた。

「は、ハルカ……様」

 言葉はかろうじて自我を保っている。しかし、その語気は、夜になると豹変する、彼女の休憩時間プライベート時のようだ。

「思ったよりは開放的だ。やれやれ。ぼくのごとき引きこもりには、やや辛い会場だね」

 そんなメイドと女児を気にも留めずに、若者は言った。きょろきょろと辺りをうかがい、やがて一点を見つめる。拓けて明るい森の中でも、特別に陽光が注ぐ、大岩の上。キロよりもトンで表すべきであろう重量を感じさせる一枚岩。自然にできたのか、削り取ったのか、その上部は平たく水平で、小さめの舞台のように、天然の光で輝いていた。

 その上で、後ろに滝を背負って、座る、小さな影が一つ。

「おい、使用人。使い物にならないなら、その辺で座っているといい、目障りだ。……ただし、その場合、ぼくたちが負けても文句は受け付けないけれどね」

 目を合わせもせず、若者は棘を纏わせた言葉を吐いた。そのまま、その舞台へゆっくりと向かう。

 これだから、この方にお仕えしたいと思わされる。メイドは思い、自身の心にとどめを刺した。無理矢理に気を静め、自分を自分へと回帰させる。逆立つ髪は徐々に落ち、全身に巡る血液は、交通規制がかかったように、正常に戻り始める。

 ぼろぼろのメイド服を、目にも止まらぬ速さで着替え、髪をマーガレットに結う。わずか数分で、メイドは、いつものメイドに戻った。

 に、気付かれているかは判断しかねる。だが、どちらにしても、自分のやることは変わらない。まだ少しだけ突起物が残る額を撫で、メイドは静かに、若者の三歩後ろに付き従った。

        *

 その、乙女は、巫女服と呼ぶべき紅白の羽織に身を包んでいた。だが、一般的な巫女服とはやや趣を異にしている。小袖こそで緋袴ひばかま。その基本は踏襲している。だが、その袖は、その先端から手を出すことなど想定していないほどに長く、乙女が座る椅子から垂れ流れ、そのまま舞台である大岩の上からも零れ落ちている。緋袴の裾も同様だ。その上、腰紐ももはや装飾品のように、幾重にも腰を巻き、多様な結ばれ方で花びらのような形状を添え、やはりその先端は長く、どこかまで広がっている。両肩には、言うまでもなく長すぎる領巾ひれが垂らされており、もはやその居住まいは、人間が服を着ているというより、服の中に人間が入っているといった様子であった。

 日本にて、年末に放送される歌番組で、そういえば似た光景を、毎年見る気がする。どう考えてもその衣服を纏ったまま歩けはしないだろう。

 その中に入っているのは、おかっぱ頭の乙女。年齢は女児と同じくらいだろう。しかし、その目つきは顰められて、苦労が滲み出た現代のサラリーマンのようだ。どことなく女児の三つ子の弟、幼年、シュウのような目つきのようだとも言える。それは、さらに言い換えるなら、その年頃の子どもが持つあどけなさを超越して、どこか掴みどころのない、恐怖を感じさせた。

「……来たか。待ちかねたぞ」

 長すぎる袖に隠れた肘を態度悪くつき、乙女は頬を預けた。声は、戦国時代の武将のように、低く、力強い。やはりその年頃の乙女という感じはせず、どこか、他人が憑依しているようにさえ聞こえる。

「待たれる道理がないね。いったいぼくたちにどういう関係性があるというんだい? 関係もないのに……、くっ……」

 話しながら、自身の胸ほどもある高さの一枚岩に登ろうとした若者は、うまく登れず言葉をつかえさせた。

「か、関係も……くそっ!」

 何度かトライしても登れない。若者は息を切らし、諦めてしまった。

「……関係もないのに、勝手に待って、それを恩着せがましく言われる筋合いはない」

「ジン様。どうぞ、お手を」

 肩をすくめて格好つけた若者に、先に登ったメイドが、岩の上から手を差し伸べる。ちなみに、女児は岩の側面、やや高さの低い位置から自力で登っていた。

「……遅い。もっと早く、手を貸せ」

 若者は可能な限りに気障な態度で、なんでもないようにその手を取り、岩へ登った。

        *

 岩の上には、今度こそ人為的に切り出したであろう正方形の岩が、卓として置かれていた。その奥に、不遜な乙女が滝を背負って座っている。その向かいには、もう一つ、椅子が置かれていた。そこが『試練』の対戦台なのだろう。

「面倒も、問答も御免だ。とっとと『試練』とやらを始めてくれ」

 率先して椅子に座り、若者が、乙女に言った。

「……よかろう。……まずはルールの説明である。札遊びカードゲーム一八ひとは巡り」

 言って、乙女は袖に覆われた両腕を上げ、一度、打ち合わせた。すると、卓上に、裏向きでカードの束が現れる。

「……この遊戯は、一~八までの数が書かれた、八枚の札を用いて行う。もちろん、裏面は柄が一様であり、そこから表面の数を推知することは不可能である」

 カードの束から一枚を引き、乙女は裏面、表面と、順に裏返し、若者たちに示した。表面の数は、『四』と、端的な漢数字が描かれている。

「……この八枚を裏向きに混ぜ合わせ、一纏めとする。それを卓の中央に置き、『山札』とする」

 説明だからか、混ぜ合わせの過程は飛ばし、乙女は『四』の札を裏向きに、『山札』の最上部に戻した。

「……先手から順に、一枚ずつ、互いに『手札』が二枚ずつになるよう、『山札』から札を引く。強制はせぬが、相手に表面を見せぬようにするがよかろう」

 まず、乙女が引き、若者に仮勝負を促した。若者も一枚、『山札』から引く。次いで、乙女が。そして、若者が。互いに『手札』が二枚になるまで、引き終えた。

「……次に、先手が、『山札』の右隣に、札を一枚、表面を上にして置く。その後、後手も同様に、自身から見て、『山札』の右隣へ。……互いにこの札を、『中札なかふだ』と呼ぶこととする」

 乙女から『中札』として、『五』の札を置いた。若者も――現段階ではなにを置くべきかまったく解らないので適当に――それに倣い『一』の札を置いた。

 この状況で、若者から見たら、卓上には。右から、『一』、裏向きの『山札』の束、乙女の『中札』である『五』と並んでいることとなる。

「……その後、先手から順に、再度、『山札』から札を一枚引く。……後に、さらに『手札』から一枚を選び、自身の出した『中札』のさらに右隣へ、今度は裏面を上に、札を置く。これを『端札はじふだ』と呼ぶこととする」

 乙女は説明しながら、今度は裏向きに、『端札』を置いた。若者も、それに倣う。

 ここにきて、若者から見れば、右端から。若者の置いた裏向きの『端札』、表向きの『一』、『山札』の束、乙女が出した『五』の札、裏向きの乙女の『端札』。と、五つが一直線に並んでいる、という様相だ。

「……ここまで並べた後、『山札』の一番上の札を、表向きへ返す」

 そうして表向きになった『山札』最上部は『七』の札であった。

「……次は『賭け』の時間である。今回は互いに、五枚の硬貨を所持した状態から開始する。まずは、参加料として、硬貨一枚を互いに出す」

 いつの間にかかたわらに置かれていた、互いに五枚の硬貨。乙女がその一枚を『山札』のそばに置くので、若者もそれに倣った。

「……勝負を降りるとしても、この参加料は支払うこととなる。そして、先手が次に、好きな数だけの硬貨を上乗せして賭ける」

 今回は一枚の上乗せとしよう。言って、乙女はさらに一枚、硬貨を『山札』のそばに置いた。

「……この遊戯。後手側にさらなる賭け金の上乗せ権はない。先手の賭け金に同意し、勝負するなら、同数の硬貨を場に出し、降りるなら参加料を失うのみで、この勝負は終了となる」

 勝負しなければルール説明にはならない。当然それを理解して、若者は硬貨を一枚、場に出した。これにて、場には互いに二枚ずつ。合計四枚の硬貨が出揃った。

「……よし。では、勝負として、互いに、自身の出した裏向きの『端札』を、表向きへ返そう」

 言いつつ、乙女は自身の出した『端札』をひっくり返した。その札は、『三』の札である。若者も同様にそうすると、その札は『八』であった。

 こうして、並んだ五枚の札が表向きとなる。若者から見て、右端から。若者の出した『端札』である『八』、『中札』である『一』、『山札』として『七』、乙女の出した『中札』である『五』、『端札』である『三』。こういう並びだ。

「……勝敗は、互いに『役』が完成しているか否かで決まる。『役』の完成は単純。自身の『中札』の数字が、『端札』と『山札』の数字の、間の数であればよい。たとえば、我の『中札』は『五』であり、『端札』『三』と『山札』『七』の間の数であり、『役』の完成である。逆に、そちの『中札』は『一』。『端札』『八』と『山札』『七』の間の数とはならず、『役』は未完成である」

 乙女は一度言葉を切り、続ける。

「……硬貨のやり取りも単純。互いに『役』を完成させる、あるいは互いに未完成。この場合は引き分けとし、賭け金は払い戻し、つまり、やり取りはなしである。……どちらか片方のみが『役』を完成させた場合は、完成させたものの勝利とし、賭け金の総取りである」

 この場合は、我の勝利により、総取りとなる。そう言って、乙女は場に出された硬貨四枚を纏めて、自身の手元へ寄せた。だが、その四枚は、乙女の他の硬貨とは区別され、まだ、『山札』のそばへ置かれたままだ。

「……さて、ここからが肝要である」

 どうやら、ゲームはまだ終わらないらしい。

        *

「……現況、この遊戯に使われた札は、場に表向きに出された五枚だけである。……だが、互いに一枚ずつの『手札』。そして、場の中央、表向きになった『山札』のに、もう一枚、残っている」

 乙女は自身の手に残った一枚を掲げ、示した。

「……そこで、この後、後手側に再起の機会を与えることとする。二度目の勝負である。二度目の勝負は、『手札』に残った互いの一枚を、新たな『端札』とし、また『山札』も、現在表向きにされている札の下にある、最後の一枚を用いて、勝負する。『中札』は変わらず、置かれているものを使用する」

 乙女はそう言うと、彼女の手に残った最後の『手札』を、裏向きに、自身の『端札』である『三』の下に置いた。若者も、まだ釈然としないまま、最後の一枚を同様に、自身の『端札』の下に置く。

「……勝負を行うかは任意である。後手は二度目の勝負を行ってもよいし、行わなくともよい。行わなかった場合、一度目の勝負で決着とし、賭け金のやり取りは現状のままで終了である」

「まあ、勝負するしかないだろうね。ルール説明の都合上」

 若者は言った。その言葉に、乙女は少しだけ表情を和らげ、浅く頷く。

「……では、二度目の勝負である。……が、先に、賭け金の設定である。二度目の勝負では、賭け金の上乗せはなく、代わりに、負けた方は一度目の勝負の賭け金の倍額を、相手に支払うこととする」

 この場合は、一度目の勝負の賭け金は、参加料を含め、互いに二枚。つまり、二度目の勝負にて賭けられる硬貨の枚数は、互いに四枚となる。つまり――

「……つまり、一度目の勝負に負けていようが、二度目の勝負に勝てば、負け分は取り返すことができ、賭け金のやり取りとしては引き分けとなる。逆に、一度目の勝負に勝っていても、二度目に負ければ、一度目の勝ち分は綺麗に失われる。ゆえに、この二度目の勝負、行うか降りるかは慎重に選ばねばならぬ。ちなみに、後手は二度目の勝負を行うか否か選択する権利があるが、先手側はこの二度目の勝負、受けるか否か選ぶ権利がある。ただし、先手側が二度目の勝負を降りる場合は、二度目の勝負の賭け金――すなわち、この場合は硬貨二枚を払わねばならぬが」

 説明を受けて、若者は顎に手を当てた。

 ゲーム自体は理解した。問題は、この、二度目の勝負。行うか、降りるか。もちろん、まだゲーム説明の段階だ。ただのチュートリアル。真剣に悩む理由はない。しかし、つい考えてしまう。遊びだろうが練習だろうが、勝ってこそ、かっこいいというものだ。

 だから、考える。このゲームは一~八までの八枚の札が用いられる。そして、場にはすでに、五枚の札が表向きに出揃い、互いのプレイヤーにその情報は共有されている。つまり、その五枚に、自身の持つ最後の『手札』の情報を含め、六枚までもが知れている。となれば、残り二枚の札は、かなりの確度で推定できる。

 若者の最後の一枚は『二』。場にある札を含め、まだ若者の目に見えていないのが、『四』と『六』。これが、残り二枚――すなわち、乙女の最後の『手札』か、あるいは、『山札』の最下にある札である。

 そして、若者としては、二度目の勝負で『役』を完成させるために、最下の『山札』と自身の『手札』である『二』の間に、先に出した『中札』である『一』が含まれるようにしなければならない。

 ……いや、そもそもこのゲーム、『中札』が『一』か『八』の時点で、絶対に『役』は完成しない。若者の『中札』は『一』。これ以上、考えることはなかった。

「負けでしかないが、説明のため、勝負しようか」

 若者は言い、伏せ置いた最後の『手札』を表に返す。乙女も同様に、そうした。その札は『四』。それはそうだろう。だって、このゲームの解説を始めるとき、乙女は『四』を若者たちに見せ、それを『山札』の最上に置き、またその札を引いたのだ。そんなことくらい、もちろん若者は覚えていた。

 まあ、それはいい。その後、乙女は『山札』に重なるを、まとめて引っくり返した。すると、最下の『山札』が場の中央に現れる。その数は、もちろん『六』。

「……我は四、五、六と並び、『役』の完成である。そちは、二、一、六。気付いておるようだが、『中札』が『一』か『八』であれば、勝つ見込みはない。……つまり、二度目の勝負も我の勝ちとなり、そちはさらに、四枚の硬貨を失うこととなる」

 さらに四枚。それは、若者の手に残った三枚の硬貨を超過している。つまり。

「こうして勝負を繰り返し、どちらかの硬貨がなくなれば、その者の敗北となり、終了である。……この場合は、そちの敗北だ」

 肩をすくめて、若者は了解の意を示した。

「ああ、……面白いゲームだね」

 せめてもの言葉を吐き出して。

        *

 こうして、ようやく最後の『試練』が始まる。

 一つの名乗りを、皮切りとして。

「……では、人の子らよ。その全知と全力を以て挑むがよい」

 我は。

 乙女は、言葉を溜めて、言う。

「……我は、倭迹迹日百襲姫命ヤマトトトヒモモソメノミコト

 その名は、箸墓古墳に被葬されている皇女の名前。

 あるいは――。

「……呼び難ければ、別の名で呼ぶがよかろう。……卑弥呼ひみこ、と」

 邪馬台国やまたいこくの女王。その者の名である。という説もある。


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