132 / 385
エディンバラ編 本章
狭まったからこその有利
しおりを挟む
ハク様。と、メイドは男をちらりと見た。目配せた。
男たちの目的は理解している。自分と、淑女の奪還。あるいは、それに付随する、EBNAの壊滅。……それはやりすぎにしても、少なくとも、組織に反目して家族の奪還に来ているのだ。ある程度の損壊を与えなければ逃げ切ることも難しいだろう。
メイドは思慮する。この場に、もう男がいる意味はない。自分はもう、彼らの元へ戻った。これ以上言葉を尽くしていただく必要はない。だったら、戦力にならない男は、先へ進むべきである。そういう、目配せ。
それに対して、男は頷いた。……うん。気持ちが伝わったのかはちょっと、微妙なところだ。メイドは苦笑う。
だがとにかく、伝わったと思っておこう。それを前提に、まず、道を作る。男が進むだけの、道を。
そうしてメイドは、次いで、執事を見た。いまだにこの状況に違和感はある。だが、とにかく共闘、ということでいいのだろう。とすれば――
「アルゴ姉!」
瞬間、執事の表情が強張る。叫ぶ。が、言われるまでもない。というより、気を抜いていたつもりなどないのに!
――おいおい、しっかりしろよお!?――
体は、文字通り勝手に動いていた。助かりました。と、心で呟き、二撃目は自分で弾く。しかし、気持ちはまだうろたえていた。それを追い詰めるように、三撃目、四撃目――五、六、七、……と、数えるのも馬鹿らしい手数で、圧される。
それでも、的確に捌く。圧され、後退する。普段であればその防御は、正しくともジリ貧だ。しかし、いまはその愚直な一手で問題ない。
「ダフネ!」
執事が叫び、それとともに、投擲される、槍。宝装、『アテナ三装』が一本。『パラスの槍』。目標物を貫くまでどこまでも追いかける槍。
「甘いですわ」
ブロンドメイドがなんでもないように呟くと、そばに生やしてあった樹木が反応し『パラスの槍』を絡め捕った。
自動追尾の槍。その性能を、ブロンドメイドも理解していた。目標物を確実に貫き、その後は使用者の手に瞬間で戻る。そうして何度でも投擲できる。その槍の強みは、むしろそこだった。
確実に対象者を貫き、ダメージを与える。だがそれは、あくまで目標物に当たる、というだけ。人体の特定部位を狙うことはできないので、うまく致命傷を与えられるものではない。つまり、一撃でのダメージはさして気にする必要がないのだ。
しかし、軽傷も積もれば致命的になりうる。だから、何度でも失うリスクなく投擲できる、という点が、『パラスの槍』のもっとも厄介な性能だと、ブロンドメイドは判断した。
だからこそ、樹木での絡め捕りだ。ブロンドメイドの扱う樹木は、彼女自身ではない。ゆえに、それを貫かれても、『パラスの槍』の帰還性能は発動されない。
という、予想通りだった。それらの正確な性能については、EBNAの情報収集力をもってしても解らなかった。なぜなら、彼がその宝創を使う機会があまりなかったから。地下世界へは、その目的地があまりに不明瞭すぎたから持ち込んだが、普段からこんな大仰な装備を、そもそも彼はしないのである。それに――
「甘いのは貴女だ。どこを見ている?」
彼はそんな装備になど、もとより頼っていない。
樹木で絡め捕られる防御くらいは、当然想定していた。だから、投擲と同時に、別方面へ回り込み、ブロンドメイドに近付く。
「『瞬間解放』」
執事は極玉の力を、右腕に込めた。途端に赤黒く燃え、炭化し、ひび割れる。禍斗の炎を、内に内に凝縮した、炎を上げない炎熱。言ってしまえば、固形化した炎だ。
それを思い切り、ブロンドメイドへ向けて、振るう!
――いまだ!――
「言われるまでもありません!」
執事の攻撃に、ブロンドメイドは視線を向けた。だから、ずっと圧されていたメイドも、即、反撃に転じる。
執事がどこかで、ブロンドメイドへ攻撃をし、自分に助け舟を出してくれることは解っていた。だから、ブロンドメイドの攻撃を愚直に受け続けながらも、すぐに反撃できる気構えはずっとしてきた。
具体的には、切り替わる準備だ。極玉――自分の内にいる、もう一人の自分と。同じ体を使うとはいえ、彼女に代わった方が、本当の力は発揮できる。それでもそれを、EBNAに所属する他の誰もやらないのは、『自分』を乗っ取られる恐れがあるから。しかし、内なる自分と和解したメイドには、その心配はもう、ない。
これまでよりもさらに赤く染まる、肌。そして、メイドとしての淑やかさなど失われてしまいそうにまで肥大する、筋肉。単純な筋力を振りかぶり、執事の攻撃とタイミングを合わせて、撃つ。
「いっくぜええええぇぇぇぇ――!!」
互いに合わせたその攻撃が、完全に同時に、ブロンドメイドを襲った。
*
やっ……た……!? と、思いまでシンクロして、メイドと執事は思った。信じられない気持ちを抑えきれずに。
もちろん、ブロンドメイドの得意とする、敵の力を利用する武術を警戒して、受け流されようにも、カウンターを当てようにも難しい攻撃方向を選んだ。一対一なら、どんな方向からのどんな攻撃にも、ブロンドメイドは対応できる技を持っている。しかし、相手が複数になればそうもいかない。
相手のうちの一人に対応して体を使えば、当然、もう一人相手にその部位は使えない。そこに隙ができる。もちろんだからといって、達人クラスに極めた使い手であれば、ほとんどの攻撃に対応できるだろう。
しかし、今回相手取ったのは、彼女の技をよく知り、かつ、十分な戦闘力を備えた二人だ。その二人の、完璧に狙いと、呼吸を合わせた同時攻撃。これならいける。確かに二人は思って、攻撃した。だが、実際にそれが決まってみると、達成感よりも違和感の方が強い。
なぜなら、執事もメイドも、一対一だろうと複数対一だろうと、ブロンドメイドを傷付けたことなどなかったし、傷付いたところすらほとんど見たこともなかったのだから。
だからこそ。と、二人は思ったわけではないが、直観的に次の動作を、互い互いが感覚的に選んだ。
後付として、その理屈を説明するなら。執事は、だからこそ、追い打ちをかけるべきだ。ここで決めきるべきだ。と、次なる攻撃を仕掛けた。だが、逆にメイドは、だからこそ、退かねばならない。こんなふうに簡単に勝てるはずもない。と、ブロンドメイドから距離を取った。
そして、今回正しかったのは、メイドの方だった。
「やはり、甘いですわ。カルナ」
二撃目を向けている途中、彼も気付いた。受け止められていた。あの、極限まで高温に上げた、人体で触れられるはずもない、拳を。
樹木の盾で。
樹木と聞けば、燃えやすいものと思われるかもしれないが、実はそうでもない。樹木は燃やそうと思っても、燃えた表面が炭化し、その『炭化層』と呼ばれる部分が、熱の伝導や、燃焼現象に必須な酸素の供給を妨げる。
もちろん、十分な火力があれば樹木は燃える。ゆえに、普通の樹木であれば、執事の極玉の力による、高温の拳に即座に燃やされるだろう。そう、普通の樹木であれば。
しかし、ブロンドメイドが扱うのは極玉――しかも、EBNAでも有数の天然極玉として開花した、強力な力である。この場合、極玉の力でのぶつかり合いによる勝敗は、実質、純然たる極玉の力の差、とも言える。
つまり、極玉としての力を極めたブロンドメイドの樹木を、少なくとも普通の樹木と同じように容易には、執事は燃やせない。
そこまでを刹那に理解して、それでも、もう振るった二撃目は止められない。目前に迫る、ブロンドメイド。その、腕。
結局、ダメージを与えられていなかったゆえに、一瞬の怯みもなくカウンターへ向けられた彼女の攻撃を、執事は思い切り、頭部で受けた。
男たちの目的は理解している。自分と、淑女の奪還。あるいは、それに付随する、EBNAの壊滅。……それはやりすぎにしても、少なくとも、組織に反目して家族の奪還に来ているのだ。ある程度の損壊を与えなければ逃げ切ることも難しいだろう。
メイドは思慮する。この場に、もう男がいる意味はない。自分はもう、彼らの元へ戻った。これ以上言葉を尽くしていただく必要はない。だったら、戦力にならない男は、先へ進むべきである。そういう、目配せ。
それに対して、男は頷いた。……うん。気持ちが伝わったのかはちょっと、微妙なところだ。メイドは苦笑う。
だがとにかく、伝わったと思っておこう。それを前提に、まず、道を作る。男が進むだけの、道を。
そうしてメイドは、次いで、執事を見た。いまだにこの状況に違和感はある。だが、とにかく共闘、ということでいいのだろう。とすれば――
「アルゴ姉!」
瞬間、執事の表情が強張る。叫ぶ。が、言われるまでもない。というより、気を抜いていたつもりなどないのに!
――おいおい、しっかりしろよお!?――
体は、文字通り勝手に動いていた。助かりました。と、心で呟き、二撃目は自分で弾く。しかし、気持ちはまだうろたえていた。それを追い詰めるように、三撃目、四撃目――五、六、七、……と、数えるのも馬鹿らしい手数で、圧される。
それでも、的確に捌く。圧され、後退する。普段であればその防御は、正しくともジリ貧だ。しかし、いまはその愚直な一手で問題ない。
「ダフネ!」
執事が叫び、それとともに、投擲される、槍。宝装、『アテナ三装』が一本。『パラスの槍』。目標物を貫くまでどこまでも追いかける槍。
「甘いですわ」
ブロンドメイドがなんでもないように呟くと、そばに生やしてあった樹木が反応し『パラスの槍』を絡め捕った。
自動追尾の槍。その性能を、ブロンドメイドも理解していた。目標物を確実に貫き、その後は使用者の手に瞬間で戻る。そうして何度でも投擲できる。その槍の強みは、むしろそこだった。
確実に対象者を貫き、ダメージを与える。だがそれは、あくまで目標物に当たる、というだけ。人体の特定部位を狙うことはできないので、うまく致命傷を与えられるものではない。つまり、一撃でのダメージはさして気にする必要がないのだ。
しかし、軽傷も積もれば致命的になりうる。だから、何度でも失うリスクなく投擲できる、という点が、『パラスの槍』のもっとも厄介な性能だと、ブロンドメイドは判断した。
だからこそ、樹木での絡め捕りだ。ブロンドメイドの扱う樹木は、彼女自身ではない。ゆえに、それを貫かれても、『パラスの槍』の帰還性能は発動されない。
という、予想通りだった。それらの正確な性能については、EBNAの情報収集力をもってしても解らなかった。なぜなら、彼がその宝創を使う機会があまりなかったから。地下世界へは、その目的地があまりに不明瞭すぎたから持ち込んだが、普段からこんな大仰な装備を、そもそも彼はしないのである。それに――
「甘いのは貴女だ。どこを見ている?」
彼はそんな装備になど、もとより頼っていない。
樹木で絡め捕られる防御くらいは、当然想定していた。だから、投擲と同時に、別方面へ回り込み、ブロンドメイドに近付く。
「『瞬間解放』」
執事は極玉の力を、右腕に込めた。途端に赤黒く燃え、炭化し、ひび割れる。禍斗の炎を、内に内に凝縮した、炎を上げない炎熱。言ってしまえば、固形化した炎だ。
それを思い切り、ブロンドメイドへ向けて、振るう!
――いまだ!――
「言われるまでもありません!」
執事の攻撃に、ブロンドメイドは視線を向けた。だから、ずっと圧されていたメイドも、即、反撃に転じる。
執事がどこかで、ブロンドメイドへ攻撃をし、自分に助け舟を出してくれることは解っていた。だから、ブロンドメイドの攻撃を愚直に受け続けながらも、すぐに反撃できる気構えはずっとしてきた。
具体的には、切り替わる準備だ。極玉――自分の内にいる、もう一人の自分と。同じ体を使うとはいえ、彼女に代わった方が、本当の力は発揮できる。それでもそれを、EBNAに所属する他の誰もやらないのは、『自分』を乗っ取られる恐れがあるから。しかし、内なる自分と和解したメイドには、その心配はもう、ない。
これまでよりもさらに赤く染まる、肌。そして、メイドとしての淑やかさなど失われてしまいそうにまで肥大する、筋肉。単純な筋力を振りかぶり、執事の攻撃とタイミングを合わせて、撃つ。
「いっくぜええええぇぇぇぇ――!!」
互いに合わせたその攻撃が、完全に同時に、ブロンドメイドを襲った。
*
やっ……た……!? と、思いまでシンクロして、メイドと執事は思った。信じられない気持ちを抑えきれずに。
もちろん、ブロンドメイドの得意とする、敵の力を利用する武術を警戒して、受け流されようにも、カウンターを当てようにも難しい攻撃方向を選んだ。一対一なら、どんな方向からのどんな攻撃にも、ブロンドメイドは対応できる技を持っている。しかし、相手が複数になればそうもいかない。
相手のうちの一人に対応して体を使えば、当然、もう一人相手にその部位は使えない。そこに隙ができる。もちろんだからといって、達人クラスに極めた使い手であれば、ほとんどの攻撃に対応できるだろう。
しかし、今回相手取ったのは、彼女の技をよく知り、かつ、十分な戦闘力を備えた二人だ。その二人の、完璧に狙いと、呼吸を合わせた同時攻撃。これならいける。確かに二人は思って、攻撃した。だが、実際にそれが決まってみると、達成感よりも違和感の方が強い。
なぜなら、執事もメイドも、一対一だろうと複数対一だろうと、ブロンドメイドを傷付けたことなどなかったし、傷付いたところすらほとんど見たこともなかったのだから。
だからこそ。と、二人は思ったわけではないが、直観的に次の動作を、互い互いが感覚的に選んだ。
後付として、その理屈を説明するなら。執事は、だからこそ、追い打ちをかけるべきだ。ここで決めきるべきだ。と、次なる攻撃を仕掛けた。だが、逆にメイドは、だからこそ、退かねばならない。こんなふうに簡単に勝てるはずもない。と、ブロンドメイドから距離を取った。
そして、今回正しかったのは、メイドの方だった。
「やはり、甘いですわ。カルナ」
二撃目を向けている途中、彼も気付いた。受け止められていた。あの、極限まで高温に上げた、人体で触れられるはずもない、拳を。
樹木の盾で。
樹木と聞けば、燃えやすいものと思われるかもしれないが、実はそうでもない。樹木は燃やそうと思っても、燃えた表面が炭化し、その『炭化層』と呼ばれる部分が、熱の伝導や、燃焼現象に必須な酸素の供給を妨げる。
もちろん、十分な火力があれば樹木は燃える。ゆえに、普通の樹木であれば、執事の極玉の力による、高温の拳に即座に燃やされるだろう。そう、普通の樹木であれば。
しかし、ブロンドメイドが扱うのは極玉――しかも、EBNAでも有数の天然極玉として開花した、強力な力である。この場合、極玉の力でのぶつかり合いによる勝敗は、実質、純然たる極玉の力の差、とも言える。
つまり、極玉としての力を極めたブロンドメイドの樹木を、少なくとも普通の樹木と同じように容易には、執事は燃やせない。
そこまでを刹那に理解して、それでも、もう振るった二撃目は止められない。目前に迫る、ブロンドメイド。その、腕。
結局、ダメージを与えられていなかったゆえに、一瞬の怯みもなくカウンターへ向けられた彼女の攻撃を、執事は思い切り、頭部で受けた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
Re:コード・ブレイカー ~落ちこぼれと嘲られた少年、世界最強の異能で全てをねじ伏せる~
たまごころ
ファンタジー
高校生・篠宮レンは、異能が当然の時代に“無能”として蔑まれていた。
だがある日、封印された最古の力【再構築(Rewrite)】が覚醒。
世界の理(コード)を上書きする力を手に入れた彼は、かつて自分を見下した者たちに逆襲し、隠された古代組織と激突していく。
「最弱」から「神域」へ――現代異能バトル成り上がり譚が幕を開ける。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる