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ラスベガス編
強運の女神
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男の心配を体現するように、幼女は、その騒ぎの中心にいた。幸運の輪の円盤、その前に並んだ、決して多くはないテーブル席の真ん中に腰掛ける、幼い、スカイブルーの、姿だ。
人混みに紛れ、そのうえ後ろ姿しか捉えていなくとも、幼女の様子は強い動揺に包まれているように見えた。だから、男は急いで、彼女のもとへ向かう。
「おい……おい、ラグナ!」
人混みをかき分け進む速度は、男の感情よりも緩慢だったから、彼は急くままに言葉を先行させた。ぴくりと幼女は肩を震わせ、振り向く。見るからに困惑した顔には、うっすらと涙まで浮いている。
「ハク……たすけて」
その言葉以前に、彼女の表情を見て、男は、彼女がイカサマなどをしていないことを確信した。それにより少しだけ、自己嫌悪する。その悪意を、周囲に群がる人間に、やつあたりのように巻き散らして、やや強引に、最後の数歩を進めた。
「どうした、大丈夫か? なにかされたのか?」
幼女を気遣いながら、男は周囲を見渡す。その場の誰もを疑い、敵意ある視線を向けたのだ。
しかし、彼らから帰ってくる視線は、意外なことに好意的だった。
「やあ、あんたがこの子の父親かい?」
ある者はそう言うと、遠慮なく男の背中を叩いた。やはり悪意なく、にこやかな笑みで。
「おい、みんな! 天女様のお父上だ! つまり神様だぞ!」
たわけたことを、その者は叫んだ。これだけの盛り上がりの中だ、きっと大爆笑でも起きるのだろう。そう男は思ったが、またも意外なことに、嘲笑のような笑いは起きなかった。周りみなが笑顔であることはずっと変わらない。しかし、それは単純な興奮状態に見える。幸福に、興奮した状態だ。そのまま、一部の者は拳を掲げ男を歓迎し、また別の者は崇高なる者でも見るように男に視線を向けていた。
あれ、なんだろう、これ。と、男も、幼女と同じように困惑した表情になる。わけも解らず持ち上げられている。それは思った以上に、居心地の悪いものだった。だいたい神様ってなんだ? そして、天女様……?
「……ラグナ。なにがあった?」
湧き立つ参加者の中、男は静かに、幼女に問う。
「ハク……解んないんだけど――」
おそらく、幼女がなにかをしたことは確実だろう。しかし、どうやら本人に自覚はないようだ。むしろ本人こそがもっとも、狼狽している。
「当たりが、止まんない……」
幼女は、今世紀最大に困った顔で、無理やり笑った。
*
詳しく話を聞いてみるに、幼女が参加したゲームはすべて、ひとつの例外もなく、27回連続で、彼女の一点賭けに、円盤の当たりが指し示された、という。それは1913年八月のモンテカルロカジノのルーレットで起きた事件より、よほどありえない大事件である。そりゃあ天女だとも、神様だとも、これだけ湧き立ちに湧き立ちまくっているのも、当然だとさえいえた。
「疑うわけじゃねえが、おまえ、なんもしてねえよな?」
幼女の表情を見れば一目瞭然だが、男は確認した。それほどまでに非常識な奇跡が起きているからである。
「なにもしてない。私、なにもしてないもん」
泣きそうな声である。責められているとでも思ったのかもしれない。だから安堵させるために男は、幼女の頭を撫でた。
「つまり、おまえと同じ場所に賭ければ、絶対勝てる……それで天女か」
その表現が正しいかはともかく、そこまで崇め奉る理由には合点がいった。いや、確率的には起こり得べからざることが起きているのだから、まさに天から降りてきた者だと、本気で信奉されているとしても、おかしくはないが。
「なんだか、ズルしてるみたいで、申し訳ないの。……ズルはしてないんだけど」
「ああ、解ってるよ」
また暗い顔をしたので、男は優しい声で言い聞かせた。
はあ。と、ひとつ嘆息する。勝ち続けることは難しいが、負けるのは容易だ。否が応にも勝ってしまうなら、それが申し訳なく感じるなら、適当に負ければいいだけだ。そう、安直に考えて。
「そんな暗い顔するくらいなら、適当に負けとけ。『JOKER』や『FLAG』にでも賭けてりゃ、いつかは負けるだろ」
どうやら一般的な円盤だ。それらを引き当てる確率は、54分の1である。いくら強運を持っていようとも、そう易々と当たるものではない。
「やってるの、さっきから。……でも――」
だが幼女は、まだ暗い顔で、首を大きく振る。
「直近三回、連続で『FLAG』が出てるの。もう怖くて」
*
十数回連続の勝ちを続けたころから、観客が増えてきた。二十回を数えるころには、その場に集まるほとんどの者が、幼女と同じ場所に賭け始めた。幸運の輪の周りは熱狂に包まれ、誰もが驚愕と興奮と、わずかな困惑を抱いていた。
幼女が気にしたのは、その、困惑だ。率先して騒ぎ立てる、ノリのいい者たちは、まだ、いい。彼らは本気でこの奇跡を楽しんでいるし、そこに疑念や悪意を織り交ぜてはいない。しかし、いくらかいる冷静な者たちは、その奇跡を、気味の悪いものとして捉え始めている。その視線が、幼女には痛かったのだ。いわれのない疑いの眼差しが、怖いのだ。
それでもギャンブルを続けたのは、ひとえに男のためでしかない。父と敬う、男の役に立つため。それでもさすがに、嫌疑の目が痛くて、数回、わざと負けようと、『FLAG』に賭け続けた。だがそれも、失敗に終わったけれども。
「解った。もうなにも心配しなくていい」
幼女の話を聞いて、男は、彼女に指示を出した。それは、決して、確実な方法ではなかった。しかし、男は努めて、自信たっぷりに告げる。それこそが彼女を安心させられる表情だと、信じて。
こうして、最後の賭けが、始まる。幼女の安堵した笑みとともに。
*
三連続『FLAG』が出た幸運の輪の卓は、湧きに湧いていた。その最大級の活気のまま、次の賭けが行われる。
幼女が賭けたのは、『1』。54のマスのうち、23か所を占める、もっとも当たりやすい、マスである。
幼女はここまで、おっかなびっくりギャンブルに興じてきた。ゆえに、これまでの全ゲームにおいて、掛け金はチップ1枚のみであった。しかしここにきて、一気に掛け金を積む。その数、200枚。それは、もしまたも当たりを引ければ、一気に目的の400枚にまで膨れ上がる枚数だ。だが逆に、これまでちまちまと稼いできたチップの、ほとんどでもあった。
当然と、多くの参加者も、これまで以上に積極的に、多くのチップを賭け始める。彼らがどれほどのチップを保有しているかは解らないが、雰囲気から察するに、相当に大張りしている者が多そうである。そう、男は判断した。
あまりに確率的に低い『JOKER』や『FLAG』には、そうそう大張りもできなかっただろうが、今回は、ただでさえもっとも当たりやすい『1』への賭けである。そのうえ、いまは天女様のご加護がついているのだ。誰もが率先して、幼女に続き、場はこれまで以上に騒乱とした。
それは、男の想定していた通りの流れだった。
「それでは、みなさんよろしいですか?」
ディーラーの声が、若干震えている。ウィール・オブ・フォーチュンでのギャンブルで、これだけの大勝負が行われるなど、前代未聞なのだろう。
そんなディーラーに、男は軽く目くばせした。特段になにかを示し合わせたわけではない。そもそも卓越したディーラーとはいえ、出目を完全に操作することは不可能に近い。ルーレットのディーラーを長年務めた者にインタビューをしたという資料があるのだが、彼ら彼女らでも、10回に1~2回ほどしか、狙った目に落とすなどできないだろうと答えたという。ルーレットよりもよほど単純な、ウィール・オブ・フォーチュンなら、もう少し確率高く、狙ったところで止められるだろうが、そもそも、カジノのディーラーは基本的に、そういうイカサマを好まない。カジノそのものの信用にかかわるからだ。
だが、それでも男は適当に、ディーラーに合図をした。少しでも確率を上げるため。目的を達するための、悪あがきだ。
「では、参ります」
ディーラーは、わずかに頷き、円盤を回した。
結果は――。
人混みに紛れ、そのうえ後ろ姿しか捉えていなくとも、幼女の様子は強い動揺に包まれているように見えた。だから、男は急いで、彼女のもとへ向かう。
「おい……おい、ラグナ!」
人混みをかき分け進む速度は、男の感情よりも緩慢だったから、彼は急くままに言葉を先行させた。ぴくりと幼女は肩を震わせ、振り向く。見るからに困惑した顔には、うっすらと涙まで浮いている。
「ハク……たすけて」
その言葉以前に、彼女の表情を見て、男は、彼女がイカサマなどをしていないことを確信した。それにより少しだけ、自己嫌悪する。その悪意を、周囲に群がる人間に、やつあたりのように巻き散らして、やや強引に、最後の数歩を進めた。
「どうした、大丈夫か? なにかされたのか?」
幼女を気遣いながら、男は周囲を見渡す。その場の誰もを疑い、敵意ある視線を向けたのだ。
しかし、彼らから帰ってくる視線は、意外なことに好意的だった。
「やあ、あんたがこの子の父親かい?」
ある者はそう言うと、遠慮なく男の背中を叩いた。やはり悪意なく、にこやかな笑みで。
「おい、みんな! 天女様のお父上だ! つまり神様だぞ!」
たわけたことを、その者は叫んだ。これだけの盛り上がりの中だ、きっと大爆笑でも起きるのだろう。そう男は思ったが、またも意外なことに、嘲笑のような笑いは起きなかった。周りみなが笑顔であることはずっと変わらない。しかし、それは単純な興奮状態に見える。幸福に、興奮した状態だ。そのまま、一部の者は拳を掲げ男を歓迎し、また別の者は崇高なる者でも見るように男に視線を向けていた。
あれ、なんだろう、これ。と、男も、幼女と同じように困惑した表情になる。わけも解らず持ち上げられている。それは思った以上に、居心地の悪いものだった。だいたい神様ってなんだ? そして、天女様……?
「……ラグナ。なにがあった?」
湧き立つ参加者の中、男は静かに、幼女に問う。
「ハク……解んないんだけど――」
おそらく、幼女がなにかをしたことは確実だろう。しかし、どうやら本人に自覚はないようだ。むしろ本人こそがもっとも、狼狽している。
「当たりが、止まんない……」
幼女は、今世紀最大に困った顔で、無理やり笑った。
*
詳しく話を聞いてみるに、幼女が参加したゲームはすべて、ひとつの例外もなく、27回連続で、彼女の一点賭けに、円盤の当たりが指し示された、という。それは1913年八月のモンテカルロカジノのルーレットで起きた事件より、よほどありえない大事件である。そりゃあ天女だとも、神様だとも、これだけ湧き立ちに湧き立ちまくっているのも、当然だとさえいえた。
「疑うわけじゃねえが、おまえ、なんもしてねえよな?」
幼女の表情を見れば一目瞭然だが、男は確認した。それほどまでに非常識な奇跡が起きているからである。
「なにもしてない。私、なにもしてないもん」
泣きそうな声である。責められているとでも思ったのかもしれない。だから安堵させるために男は、幼女の頭を撫でた。
「つまり、おまえと同じ場所に賭ければ、絶対勝てる……それで天女か」
その表現が正しいかはともかく、そこまで崇め奉る理由には合点がいった。いや、確率的には起こり得べからざることが起きているのだから、まさに天から降りてきた者だと、本気で信奉されているとしても、おかしくはないが。
「なんだか、ズルしてるみたいで、申し訳ないの。……ズルはしてないんだけど」
「ああ、解ってるよ」
また暗い顔をしたので、男は優しい声で言い聞かせた。
はあ。と、ひとつ嘆息する。勝ち続けることは難しいが、負けるのは容易だ。否が応にも勝ってしまうなら、それが申し訳なく感じるなら、適当に負ければいいだけだ。そう、安直に考えて。
「そんな暗い顔するくらいなら、適当に負けとけ。『JOKER』や『FLAG』にでも賭けてりゃ、いつかは負けるだろ」
どうやら一般的な円盤だ。それらを引き当てる確率は、54分の1である。いくら強運を持っていようとも、そう易々と当たるものではない。
「やってるの、さっきから。……でも――」
だが幼女は、まだ暗い顔で、首を大きく振る。
「直近三回、連続で『FLAG』が出てるの。もう怖くて」
*
十数回連続の勝ちを続けたころから、観客が増えてきた。二十回を数えるころには、その場に集まるほとんどの者が、幼女と同じ場所に賭け始めた。幸運の輪の周りは熱狂に包まれ、誰もが驚愕と興奮と、わずかな困惑を抱いていた。
幼女が気にしたのは、その、困惑だ。率先して騒ぎ立てる、ノリのいい者たちは、まだ、いい。彼らは本気でこの奇跡を楽しんでいるし、そこに疑念や悪意を織り交ぜてはいない。しかし、いくらかいる冷静な者たちは、その奇跡を、気味の悪いものとして捉え始めている。その視線が、幼女には痛かったのだ。いわれのない疑いの眼差しが、怖いのだ。
それでもギャンブルを続けたのは、ひとえに男のためでしかない。父と敬う、男の役に立つため。それでもさすがに、嫌疑の目が痛くて、数回、わざと負けようと、『FLAG』に賭け続けた。だがそれも、失敗に終わったけれども。
「解った。もうなにも心配しなくていい」
幼女の話を聞いて、男は、彼女に指示を出した。それは、決して、確実な方法ではなかった。しかし、男は努めて、自信たっぷりに告げる。それこそが彼女を安心させられる表情だと、信じて。
こうして、最後の賭けが、始まる。幼女の安堵した笑みとともに。
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三連続『FLAG』が出た幸運の輪の卓は、湧きに湧いていた。その最大級の活気のまま、次の賭けが行われる。
幼女が賭けたのは、『1』。54のマスのうち、23か所を占める、もっとも当たりやすい、マスである。
幼女はここまで、おっかなびっくりギャンブルに興じてきた。ゆえに、これまでの全ゲームにおいて、掛け金はチップ1枚のみであった。しかしここにきて、一気に掛け金を積む。その数、200枚。それは、もしまたも当たりを引ければ、一気に目的の400枚にまで膨れ上がる枚数だ。だが逆に、これまでちまちまと稼いできたチップの、ほとんどでもあった。
当然と、多くの参加者も、これまで以上に積極的に、多くのチップを賭け始める。彼らがどれほどのチップを保有しているかは解らないが、雰囲気から察するに、相当に大張りしている者が多そうである。そう、男は判断した。
あまりに確率的に低い『JOKER』や『FLAG』には、そうそう大張りもできなかっただろうが、今回は、ただでさえもっとも当たりやすい『1』への賭けである。そのうえ、いまは天女様のご加護がついているのだ。誰もが率先して、幼女に続き、場はこれまで以上に騒乱とした。
それは、男の想定していた通りの流れだった。
「それでは、みなさんよろしいですか?」
ディーラーの声が、若干震えている。ウィール・オブ・フォーチュンでのギャンブルで、これだけの大勝負が行われるなど、前代未聞なのだろう。
そんなディーラーに、男は軽く目くばせした。特段になにかを示し合わせたわけではない。そもそも卓越したディーラーとはいえ、出目を完全に操作することは不可能に近い。ルーレットのディーラーを長年務めた者にインタビューをしたという資料があるのだが、彼ら彼女らでも、10回に1~2回ほどしか、狙った目に落とすなどできないだろうと答えたという。ルーレットよりもよほど単純な、ウィール・オブ・フォーチュンなら、もう少し確率高く、狙ったところで止められるだろうが、そもそも、カジノのディーラーは基本的に、そういうイカサマを好まない。カジノそのものの信用にかかわるからだ。
だが、それでも男は適当に、ディーラーに合図をした。少しでも確率を上げるため。目的を達するための、悪あがきだ。
「では、参ります」
ディーラーは、わずかに頷き、円盤を回した。
結果は――。
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