328 / 385
台湾編 本章 ルート『暴食』
聖女と人間
しおりを挟む
空気が、変わった。明らかに、なにかが違う。そう、麗人は感じた。
これまでの殺伐さは薄れた。であるのに、その雰囲気は、これまでとは比較にならないほどの、力と、自信を感じさせる。
いったい、どんな人生を歩めば、こんな空気を纏えるようになるというのだ? ……いいや、違う。
はたして、どんな人たちと出会えば、こんな人になれるのだろう? ただの感覚でしかないけれども、麗人は即座に、眼前の相手に対して、そう思った。
まるで、神の御使いにこの世界に生まれ落ちた、聖女のようだ。と。
「みっつ」
指を立てて、突き付ける。そうしてからパリピは、あくびを漏らすように表情をゆがめた。辛そうに。
「――か、よっつかいつつ。もしかしたらふたつかも。解らんけど、時間ないから、悪いけどうちに話させて。そのあとは、好きにしていい」
「は、はい!」
ふと、恐縮してしまう。姿かたちは変わらぬパリピだ。だが、その中に在る人格に、圧倒される。
「ひとつ。放っておいても、うちは――この身体は、あと小一時間ほどで崩壊する。このままうちが意識を保てられれば、の、話だけれど」
掲げた三本指を一本にして、パリピはそう言った。
「ふたつ。リュウ・ヨウユェはうちには止められない。ゾーイ・クレマンティーヌはうちには止められない。あるいは――」
ふたつ目の指を持ち上げる。だがその指はすでに、半分が崩れ落ちていた。それに眉をしかめるように、パリピはさらに、表情をゆがめた。
「ハバキ・ソナエはうちには止められない。つまり、かなちゃんに提示できるメリットが、うちにはない」
小さく、長く息を吐き、目を閉じる。痛みを鎮めるようでもあり、先に紡ぐ言葉を考えるようでもあった。
「みっつ。だから、これは、ただのわがまま。……ちょっと用事ができた。急いでる。ここで手打ちにして、見逃して」
「それは……」
思わず、声が出た。麗人自身、それには驚いた。
彼女は、彼女自身、自分を『普通』だと思っていた。思い込もうとしていた、という意識があったことは認めている。しかし、その思い込みにもいつからか慣れ、それは本当に、本当の本心だと、近年の彼女には定着していたはずだった。
だが、ここでふと、麗人は悟った。
私は、『普通』じゃない。
いや、あるいはそれも、『普通』の感情なのかもしれない。だがしかし、いまここで彼女は――稲荷日夏名多は、自分の本心に気付いたのだ。
誰でもいいから、自分のこの手で、誰かを殺したい、と。
*
というのは、語弊がある。『誰でもいいから』は、おかしい。正確には、『関係者なら誰でもいいから』、だ。ここで言う関係者とは、もちろん、彼女の父親である若者の死に関する、『関係者』だ。
麗人は、自分自身、付き合いのようなものでこの戦いに乗り出したと思っていた。憎らしい気持ちはある。やりきれない思いはある。それでも、『普通』の感情として、痛みを痛みで返すのは間違っている、と、そうも理解しているのだ。
だからきっと、殺したいほどの憎しみは本物でも、実際に手を下すところまではいかないと、そう『普通』の自分を信じていた。どこかで折り合いをつけて丸く収めるつもりだ。そう、『普通』の自分を信じていた。
信じていた、その自分が、いま、心の中で暴れている。耳元にまで上がってきた鼓動が、やけにうるさく、鳴り響く。それが思考を阻害して、純粋に憎しみだけが、煮え滾る。
殺したい殺したい殺したい殺したい。
どうせ死ぬから、とかじゃなく。反省して償うから、とかじゃなく。復讐からはなにも生まれない、とかじゃなく。『普通』は殺すまでしないでしょ、とかじゃなく。
いま、私は、純粋に。
憎い誰かを、この手で。
手ずから、殺したい。
「勝――手なっ! ことをっ――!」
ギリリ――。と、奥歯を噛み締める。腹の底から、自分のものじゃないような声が、低く唸る。でも、鼓動の音で、麗人自身には、聞こえない。
「よっつ!」
前傾しかけていた麗人を抑え込むように、パリピは、すでに根元から折れた小指を、開いた。
「まだ話は終わってないよ、かなちゃん。……この肉体を殺す方法。それを考えるなら、手を出さない方がいい。『Log Enigma』は、強制的な死者蘇生の『異本』。その力が残っている限り、肉体は朽ちても、無限に再生する。だけど、依り代となる肉体自体はお粗末なものでね、『異本』の力がなくなれば、すぐに崩壊する」
「…………っ!」
聞いている。麗人は、パリピの話を聞いている。理解もしている。
だが、耳元で鼓動が、ガンガンうるさい。それを言い訳に、しようとしている。
「いつつ」
五本目の指を、伸ばす。その瞬間、それらの指はすべて、同時に崩れ落ちた。痛みにあえいでいたパリピの表情が、そこで逆に、安堵に笑んだ。
「これで最後。聞き終えたら、煮るなり焼くなり好きにしな。……気付いていると思うけれど、うちは、ライジンを――あなたの父親を殺した連中とは、べつの人格だ。そもそもうちは一度、死んでいる。とうの昔。かなちゃんが生まれるより以前に、すでに。うちはあなたの仇じゃない。そのうえ、このうちを消すことは、あなたが本当に憎む相手をまた、この世界に戻すことにすらなりうる。……なら、いったいあなたは、なにをしようとしているの? 理解しているはずだよ。それは、ただの――」
憂さ晴らしだって。
笑って、嘲り。もはやない指を、突き付ける。
「……『削痩拳』。基本編」
思うより先に、足が出た。膨れ上がった感情を、ただ、発散したくて。
どうやら、語弊ではなかったようだ。
麗人は、いま、『誰でもいいから』と、そう、思っていた。
「大抉終式。『翻舞林』っ!」
とうに、後悔している。もうずっと前から、麗人は後悔していた。
きっと、本当はどこかで、彼女自身、解っていたのだ。こうなることを。
私の『普通』は、もう終わりだ。結局――結局。ダメなやつはなにをやったって、ダメなんだって。
だから、泣きながら麗人は、綺麗に磨かれたその爪を、向けるしかなかったのだ。
*
その、鋭く磨かれた爪は、パリピの身体に届く直前に、止まった。かすかな風圧だけ、パリピの、真っ白になってしまった髪を揺らす。触れてはいないけれど、表情を形作る細胞が――とうに壊死していたはずのそれが、一片、粘土細工から剥がれるようにして、落ちた。
「ううううぅぅ――ああああああぁぁぁぁ――――!!」
届かず止まっても、まだ搔きむしるように、腕を伸ばす。果てしない大海に投げ出されて、溺れ、もがくように。
『やめろ! お嬢!』
彼女を止めた鳥人が、声を上げる。それでも加減なく麗人は空を掻く。だから、鳥人の纏う炎が、ゆらゆらと忙しなく、揺れた。
「どいてっ! 放してよっ! ヤキトリっ!!」
『放すものかっ! お嬢! 冷静になれっ!』
伸ばした腕どころか、全身で暴れて、麗人はもがく。実体のある鳥人だ。だからこそ麗人を物理的に留め置けるのではあるのだが、見境なく暴れる彼女に、鳥人の身体も傷付く。
傷自体は癒える。鳥人の身体は――力は、癒しのそれだ。しかして、自我を持つ彼となったいまでは、傷付くのは、身体だけにとどまらない。
「そのために来たんだからっ! お父さんの仇を、討つためにっ!」
『ならばなおさらだ! あの者の話を聞いてなかったのか!?』
「聞いた……! でも、それが嘘じゃないなんて、解らないじゃないっ!」
『いい加減に――』
片時も力を緩めない麗人に、精神的に参り始めた鳥人は、押され始める。だから、背後を窺い、目配せをした。
ブルーのジェルでかたどられたワニが、得心したように首を回す。
『リオ。いまのうちだ』
「……うん」
パリピは、憐れむように麗人を見て、踵を返す。口を開き、なにかを言いかけるが、どうやら言葉は、飲み込んだ。
そのまま、彼女は、扉がある方とは逆向きに駆け出して、躊躇もなく、窓ガラスを蹴破った。地上十階。驚くほどの超高階層とまではいわないが、十二分に人体を死に至らしめる高所から、ひとっ飛び。
「逃げるっ! お父さんの仇がっ! ああ、ああああぁぁぁぁ――――!!」
『お嬢っ!!』
呆れ――というより、やはり憐れむように、残されたワニが首を振る。数秒後――ちょうどパリピが地面に着地したころだろうか。そのワニも、呼応するかのように、融けて、消えた。
パリピの持っていた『異本』は、その部屋に残されたままだ。いちおう、目的のひとつは達成している。
だが――――。
WBO本部ビル。地上10階。『特級執行官 モルドレッド私室』での怨恨。
稲荷日夏名多の、敗北。
これまでの殺伐さは薄れた。であるのに、その雰囲気は、これまでとは比較にならないほどの、力と、自信を感じさせる。
いったい、どんな人生を歩めば、こんな空気を纏えるようになるというのだ? ……いいや、違う。
はたして、どんな人たちと出会えば、こんな人になれるのだろう? ただの感覚でしかないけれども、麗人は即座に、眼前の相手に対して、そう思った。
まるで、神の御使いにこの世界に生まれ落ちた、聖女のようだ。と。
「みっつ」
指を立てて、突き付ける。そうしてからパリピは、あくびを漏らすように表情をゆがめた。辛そうに。
「――か、よっつかいつつ。もしかしたらふたつかも。解らんけど、時間ないから、悪いけどうちに話させて。そのあとは、好きにしていい」
「は、はい!」
ふと、恐縮してしまう。姿かたちは変わらぬパリピだ。だが、その中に在る人格に、圧倒される。
「ひとつ。放っておいても、うちは――この身体は、あと小一時間ほどで崩壊する。このままうちが意識を保てられれば、の、話だけれど」
掲げた三本指を一本にして、パリピはそう言った。
「ふたつ。リュウ・ヨウユェはうちには止められない。ゾーイ・クレマンティーヌはうちには止められない。あるいは――」
ふたつ目の指を持ち上げる。だがその指はすでに、半分が崩れ落ちていた。それに眉をしかめるように、パリピはさらに、表情をゆがめた。
「ハバキ・ソナエはうちには止められない。つまり、かなちゃんに提示できるメリットが、うちにはない」
小さく、長く息を吐き、目を閉じる。痛みを鎮めるようでもあり、先に紡ぐ言葉を考えるようでもあった。
「みっつ。だから、これは、ただのわがまま。……ちょっと用事ができた。急いでる。ここで手打ちにして、見逃して」
「それは……」
思わず、声が出た。麗人自身、それには驚いた。
彼女は、彼女自身、自分を『普通』だと思っていた。思い込もうとしていた、という意識があったことは認めている。しかし、その思い込みにもいつからか慣れ、それは本当に、本当の本心だと、近年の彼女には定着していたはずだった。
だが、ここでふと、麗人は悟った。
私は、『普通』じゃない。
いや、あるいはそれも、『普通』の感情なのかもしれない。だがしかし、いまここで彼女は――稲荷日夏名多は、自分の本心に気付いたのだ。
誰でもいいから、自分のこの手で、誰かを殺したい、と。
*
というのは、語弊がある。『誰でもいいから』は、おかしい。正確には、『関係者なら誰でもいいから』、だ。ここで言う関係者とは、もちろん、彼女の父親である若者の死に関する、『関係者』だ。
麗人は、自分自身、付き合いのようなものでこの戦いに乗り出したと思っていた。憎らしい気持ちはある。やりきれない思いはある。それでも、『普通』の感情として、痛みを痛みで返すのは間違っている、と、そうも理解しているのだ。
だからきっと、殺したいほどの憎しみは本物でも、実際に手を下すところまではいかないと、そう『普通』の自分を信じていた。どこかで折り合いをつけて丸く収めるつもりだ。そう、『普通』の自分を信じていた。
信じていた、その自分が、いま、心の中で暴れている。耳元にまで上がってきた鼓動が、やけにうるさく、鳴り響く。それが思考を阻害して、純粋に憎しみだけが、煮え滾る。
殺したい殺したい殺したい殺したい。
どうせ死ぬから、とかじゃなく。反省して償うから、とかじゃなく。復讐からはなにも生まれない、とかじゃなく。『普通』は殺すまでしないでしょ、とかじゃなく。
いま、私は、純粋に。
憎い誰かを、この手で。
手ずから、殺したい。
「勝――手なっ! ことをっ――!」
ギリリ――。と、奥歯を噛み締める。腹の底から、自分のものじゃないような声が、低く唸る。でも、鼓動の音で、麗人自身には、聞こえない。
「よっつ!」
前傾しかけていた麗人を抑え込むように、パリピは、すでに根元から折れた小指を、開いた。
「まだ話は終わってないよ、かなちゃん。……この肉体を殺す方法。それを考えるなら、手を出さない方がいい。『Log Enigma』は、強制的な死者蘇生の『異本』。その力が残っている限り、肉体は朽ちても、無限に再生する。だけど、依り代となる肉体自体はお粗末なものでね、『異本』の力がなくなれば、すぐに崩壊する」
「…………っ!」
聞いている。麗人は、パリピの話を聞いている。理解もしている。
だが、耳元で鼓動が、ガンガンうるさい。それを言い訳に、しようとしている。
「いつつ」
五本目の指を、伸ばす。その瞬間、それらの指はすべて、同時に崩れ落ちた。痛みにあえいでいたパリピの表情が、そこで逆に、安堵に笑んだ。
「これで最後。聞き終えたら、煮るなり焼くなり好きにしな。……気付いていると思うけれど、うちは、ライジンを――あなたの父親を殺した連中とは、べつの人格だ。そもそもうちは一度、死んでいる。とうの昔。かなちゃんが生まれるより以前に、すでに。うちはあなたの仇じゃない。そのうえ、このうちを消すことは、あなたが本当に憎む相手をまた、この世界に戻すことにすらなりうる。……なら、いったいあなたは、なにをしようとしているの? 理解しているはずだよ。それは、ただの――」
憂さ晴らしだって。
笑って、嘲り。もはやない指を、突き付ける。
「……『削痩拳』。基本編」
思うより先に、足が出た。膨れ上がった感情を、ただ、発散したくて。
どうやら、語弊ではなかったようだ。
麗人は、いま、『誰でもいいから』と、そう、思っていた。
「大抉終式。『翻舞林』っ!」
とうに、後悔している。もうずっと前から、麗人は後悔していた。
きっと、本当はどこかで、彼女自身、解っていたのだ。こうなることを。
私の『普通』は、もう終わりだ。結局――結局。ダメなやつはなにをやったって、ダメなんだって。
だから、泣きながら麗人は、綺麗に磨かれたその爪を、向けるしかなかったのだ。
*
その、鋭く磨かれた爪は、パリピの身体に届く直前に、止まった。かすかな風圧だけ、パリピの、真っ白になってしまった髪を揺らす。触れてはいないけれど、表情を形作る細胞が――とうに壊死していたはずのそれが、一片、粘土細工から剥がれるようにして、落ちた。
「ううううぅぅ――ああああああぁぁぁぁ――――!!」
届かず止まっても、まだ搔きむしるように、腕を伸ばす。果てしない大海に投げ出されて、溺れ、もがくように。
『やめろ! お嬢!』
彼女を止めた鳥人が、声を上げる。それでも加減なく麗人は空を掻く。だから、鳥人の纏う炎が、ゆらゆらと忙しなく、揺れた。
「どいてっ! 放してよっ! ヤキトリっ!!」
『放すものかっ! お嬢! 冷静になれっ!』
伸ばした腕どころか、全身で暴れて、麗人はもがく。実体のある鳥人だ。だからこそ麗人を物理的に留め置けるのではあるのだが、見境なく暴れる彼女に、鳥人の身体も傷付く。
傷自体は癒える。鳥人の身体は――力は、癒しのそれだ。しかして、自我を持つ彼となったいまでは、傷付くのは、身体だけにとどまらない。
「そのために来たんだからっ! お父さんの仇を、討つためにっ!」
『ならばなおさらだ! あの者の話を聞いてなかったのか!?』
「聞いた……! でも、それが嘘じゃないなんて、解らないじゃないっ!」
『いい加減に――』
片時も力を緩めない麗人に、精神的に参り始めた鳥人は、押され始める。だから、背後を窺い、目配せをした。
ブルーのジェルでかたどられたワニが、得心したように首を回す。
『リオ。いまのうちだ』
「……うん」
パリピは、憐れむように麗人を見て、踵を返す。口を開き、なにかを言いかけるが、どうやら言葉は、飲み込んだ。
そのまま、彼女は、扉がある方とは逆向きに駆け出して、躊躇もなく、窓ガラスを蹴破った。地上十階。驚くほどの超高階層とまではいわないが、十二分に人体を死に至らしめる高所から、ひとっ飛び。
「逃げるっ! お父さんの仇がっ! ああ、ああああぁぁぁぁ――――!!」
『お嬢っ!!』
呆れ――というより、やはり憐れむように、残されたワニが首を振る。数秒後――ちょうどパリピが地面に着地したころだろうか。そのワニも、呼応するかのように、融けて、消えた。
パリピの持っていた『異本』は、その部屋に残されたままだ。いちおう、目的のひとつは達成している。
だが――――。
WBO本部ビル。地上10階。『特級執行官 モルドレッド私室』での怨恨。
稲荷日夏名多の、敗北。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
Re:コード・ブレイカー ~落ちこぼれと嘲られた少年、世界最強の異能で全てをねじ伏せる~
たまごころ
ファンタジー
高校生・篠宮レンは、異能が当然の時代に“無能”として蔑まれていた。
だがある日、封印された最古の力【再構築(Rewrite)】が覚醒。
世界の理(コード)を上書きする力を手に入れた彼は、かつて自分を見下した者たちに逆襲し、隠された古代組織と激突していく。
「最弱」から「神域」へ――現代異能バトル成り上がり譚が幕を開ける。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる