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台湾編 本章 ルート『傲慢』
不諦
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繰り返しになるが、少女はテンションが上がっていた。気を引き締めようと、いまだ、可愛い衣装にるんるんと、強すぎる敵にわくわくと、高揚していたのである。
そのこと自体は、全面的にプラスに作用していた。集中力を増した少女は、高揚によるアドレナリンの分泌も相まって、思考も、体力も、これまでになく充実している。心持ちさえ引き締めれば、気分が盛り上がっていることは、少女を強化しているとさえ言えるだろう。
だから、だろうか――。
「参る、ぞ」
「…………?」
同じだ。緩慢とした初速。急激な超加速。そして、初速と同じ速度で、身体に食い込む、刃。
あえて、仙人は同じ動きを再現したのだろう。少女を試すために。そして、集中力を増した少女は、緊迫感からの余裕――という、おかしな精神状態からの、妙な俯瞰的視点から、さきほどとは違うものを見ていた。
速度など、相対的なものだ。時速40キロメートルで走行する車を、時速10キロメートルでジョギングする人間が、同じ進行方向へ進みながら観測した場合、相対的に車は、時速30キロメートルで動いているように見える。本来の速度と、見かけ上の速度は違う。
だが、ここで少女は、特段に仙人の振り下ろす剣に対して、動きながら視認しているわけではない。いやまあ、攻撃だろうが防御だろうが回避だろうが、もちろんなんらかの行動はしているのだし、まったく動いていないわけではないのだが。少なくとも少女は、自身の動きによる見え方の違いも計算しながら――とはいえ、たとえ少女ではなくとも、普通に人間はその見え方の違いを意識的、あるいは無意識的に計算しているだろうが――観察していた。だからそこで、想定と現実に大きな差異などあるはずもなかった。
その、起こり得べからざる差異が、眼前にあるという違和感。それを、やや引いた、俯瞰的視点で見たとき、少女は理解した。
おかしいのは、剣じゃない。空間だ。
いや、正確には――。
「時空間が――!」
驚愕から、つい言葉に出た。だが、それを紡ぐうちに、防御は進めなければならない。言葉をつかえさせながら、少女は、再度その剣を振り払う。
「時空間を、斬っ――じゃない! 時空間に、作用して――」
にい……。と、言葉より雄弁に、仙人の口元が歪んだ。
60点。どうやらまだ、100点じゃない。
「よかろう。……ではそろそろ、始めようぞ」
ひとつ、距離を取り。仙人は、突き立てたままの『倚天』を握る。重そうな瞼をややと持ち上げ、抑えきれない闘志をわずかに、剥き出した。
そうして、今回はちゃんと、それを振るい、遠隔から、少女を切りつける。
「もうちょっと、待ってほしかったのだけれど――」
見えない刀身が、薙ぎつけられる。だがどうやら、受け止められはするらしい。その力強さは、尋常ではないとしても。
「どうやら、無理ねっ!」
矢継ぎ早に、距離を詰めた仙人が、丹碧の剣を、掲げている。
*
迫る刃に、対応するにはやや、遅かった。
ゆえに、少女は蹴りで、仙人を攻撃した。互いの間の時空間を変容させていても、互いそれぞれの位置は変わらない。見えているなら、手は――足は届く。
そのとき、少女は、理解ではなく体感した。自分と仙人。その間の時空間は、たしかに歪んでいる。その感覚を、仙人へ向けた足に、感じたのだ。
だが、攻撃自体は、空振り。空を蹴る空虚さだけが、慣性で少女を惑わす。そして、『倚天』を受けたはずの『赫淼語』からも、ふっ、と、力が抜けた。
そうだわ! 少女は、こうなるまでそれに思い至らなかった己が愚かさを、自ら叱咤した。
『青紅』が少女を捕らえるまでに接近した。であれば、『倚天』も、見えない刀身ではなく、実体の方の刃が、『赫淼語』と競り合っているはずで――。だから、受け続けていればとりあえず、『倚天』の動きは抑制できると考えてしまっていた。
先に仙人自身の口から聞いていたのに、なんて体たらくだ。『倚天』は、伸縮自在の剣だというのに――。
「この程度、で、あるか」
ナイフほどに縮小した『倚天』の、その切っ先が、少女をまっすぐと、捉えている。
「そんなわけ――」
蹴りで体勢を崩した少女は、反射的に強がりを口走る。
仙人を蹴ろうとした足が、歪んだ時空間でもがいている。不思議な感覚に、即座には、うまく態勢を整えられない。
死の予感。と、その中で脳内を目まぐるしく駆けた走馬灯が、『家族』の顔をちらつかせた。
「――じゃあ、だめなのよっ!」
この体勢で、いまさら、『倚天』を『赫淼語』の刃で、また受けるには間に合わない。
だが、刃は届かなくとも、柄ならまだ、間に合うかもしれない。
柄の、もっとも端の部位、鵐目。握りこぶしを振り下ろすように、それで『倚天』を弾くなら、まだ、対処可能だ。
……いつ、どのタイミングで。見えもしない刀身がどのような速度で伸びるか、を、予測できさえすれば、の話だ、が――。
「……見事だ」
その、完全に運に任せた賭けは、まさに偶然、成功した。『神』の思考は読めない。『神』の挙動は読めない。であるから、それは本当に、ただの偶然だった。
だが、運任せだろうが偶然だろうが、少女の思惑通り、鵐目は『倚天』の、不可視に伸びる刃を弾き、防御を成功させる。
「ねえ――」
わずかにできた隙に、少女は体勢を立て直――そうとした。
「では、続けよう」
「一秒待って――っ!」
「抗ってみせよ」
「――ああ、もうっ!!」
少女は、地面を抉るほどに強く、足を振り下ろす。恐怖か、苛立ちか、不甲斐なさか、悔しさか。人間として足りない感情に振り回されて、思わず泣きそうになった。だが、そんなもので視界をぼやけさせている余裕は、あるはずもない。
*
「ク、ハハハハハハハ――!」
仙人は楽しそうに、声を荒げた。徐々に気力の増すその笑いに連れて、剣を振るう速度も、上がっていく。
「良い! ちゃんとついてこれておるぞ! 娘!」
距離をとっても、伸縮する剣に襲われ、休む間もない。逆に近付けば、時空間制御のせいで調子が狂う。ただでさえ、身体的にも精神的にも、知略や思考力でも負けているのだ。『ついていけて』など、まったくない。
「楽しそうでなによりだわ! じゃあそろそろ、終わりに――」
「ほう……、終いにしたいか」
「お付き合いするわよ! まったくもうっ!」
とはいえ、もはや反応が追い付かない。相手が『神』だから、その思考が読めない、ということもある。
だが、いちおうは人間の身体を依り代として、仙人は動いている。であれば、どうしても人体の可動範囲を超えた動きは、制限される。少なくとも現状、仙人は人体の限界を超えて、身体を酷使してはいない。
ゆえに、人間の動きとして、最低限どう動くか――どのように動かせないかは読み取れる。あるいは、癖。わずかに覗く、視線からの推測。一般的な人体に対する行動予測は、わずかだが通用した。
しかしそれも、もう予測する余裕がない。それほどまでに、仙人の動きは加速している。当然だ。まだまだ、『神』である彼には余力があるのだろう。だから、少女が仙人に対応するたびに、彼も徐々に、『手抜き』をやめていくのだ。
「クハハハ――。とうにぬしの限界は超えておるぞ。実に、やりおる」
「はあ……、はあ……っ!」
全身が、痺れるようだった。もう、仙人の言葉に返す気力もない。身体能力と、緊張の閾値を超えている。少女には、その自覚があった。すでに、反射神経と、無意識下での戦闘経験による、『読み』だけで対応をしているだけだ。思考する頭脳は、もう停止している。
そのせいだろうか。少女は自らの内面にばかり、深く、深く意識を沈めていった。どうしてこんな、辛い思いをしているのだろう? 勝てるはずもない戦いに、身を置いて。この状況を、どう終わらせるつもりなのか。
少女は、とうに達観していた。世界を俯瞰できるほどの、知識と洞察眼を得た。過去を知り尽くし、未来まで視えるほど、洞察の力は磨かれた。
だから、諦めを知ったのだ。どうにもできない未来を、せめて最善に、調整することにした。大切な『家族』たちのために――。
「はあ……はあ……」
荒い呼吸が、落ち着いていく。生きることを諦めるように、小さく――。
少女は、すでに諦めている。己が未来を、諦めている。
だが――。
「わたしは、諦めないわ」
「ほう……?」
それでもまだ、彼女はひとつだけ、諦めきれてはいなかった。
「わたしは――」
そのこと自体は、全面的にプラスに作用していた。集中力を増した少女は、高揚によるアドレナリンの分泌も相まって、思考も、体力も、これまでになく充実している。心持ちさえ引き締めれば、気分が盛り上がっていることは、少女を強化しているとさえ言えるだろう。
だから、だろうか――。
「参る、ぞ」
「…………?」
同じだ。緩慢とした初速。急激な超加速。そして、初速と同じ速度で、身体に食い込む、刃。
あえて、仙人は同じ動きを再現したのだろう。少女を試すために。そして、集中力を増した少女は、緊迫感からの余裕――という、おかしな精神状態からの、妙な俯瞰的視点から、さきほどとは違うものを見ていた。
速度など、相対的なものだ。時速40キロメートルで走行する車を、時速10キロメートルでジョギングする人間が、同じ進行方向へ進みながら観測した場合、相対的に車は、時速30キロメートルで動いているように見える。本来の速度と、見かけ上の速度は違う。
だが、ここで少女は、特段に仙人の振り下ろす剣に対して、動きながら視認しているわけではない。いやまあ、攻撃だろうが防御だろうが回避だろうが、もちろんなんらかの行動はしているのだし、まったく動いていないわけではないのだが。少なくとも少女は、自身の動きによる見え方の違いも計算しながら――とはいえ、たとえ少女ではなくとも、普通に人間はその見え方の違いを意識的、あるいは無意識的に計算しているだろうが――観察していた。だからそこで、想定と現実に大きな差異などあるはずもなかった。
その、起こり得べからざる差異が、眼前にあるという違和感。それを、やや引いた、俯瞰的視点で見たとき、少女は理解した。
おかしいのは、剣じゃない。空間だ。
いや、正確には――。
「時空間が――!」
驚愕から、つい言葉に出た。だが、それを紡ぐうちに、防御は進めなければならない。言葉をつかえさせながら、少女は、再度その剣を振り払う。
「時空間を、斬っ――じゃない! 時空間に、作用して――」
にい……。と、言葉より雄弁に、仙人の口元が歪んだ。
60点。どうやらまだ、100点じゃない。
「よかろう。……ではそろそろ、始めようぞ」
ひとつ、距離を取り。仙人は、突き立てたままの『倚天』を握る。重そうな瞼をややと持ち上げ、抑えきれない闘志をわずかに、剥き出した。
そうして、今回はちゃんと、それを振るい、遠隔から、少女を切りつける。
「もうちょっと、待ってほしかったのだけれど――」
見えない刀身が、薙ぎつけられる。だがどうやら、受け止められはするらしい。その力強さは、尋常ではないとしても。
「どうやら、無理ねっ!」
矢継ぎ早に、距離を詰めた仙人が、丹碧の剣を、掲げている。
*
迫る刃に、対応するにはやや、遅かった。
ゆえに、少女は蹴りで、仙人を攻撃した。互いの間の時空間を変容させていても、互いそれぞれの位置は変わらない。見えているなら、手は――足は届く。
そのとき、少女は、理解ではなく体感した。自分と仙人。その間の時空間は、たしかに歪んでいる。その感覚を、仙人へ向けた足に、感じたのだ。
だが、攻撃自体は、空振り。空を蹴る空虚さだけが、慣性で少女を惑わす。そして、『倚天』を受けたはずの『赫淼語』からも、ふっ、と、力が抜けた。
そうだわ! 少女は、こうなるまでそれに思い至らなかった己が愚かさを、自ら叱咤した。
『青紅』が少女を捕らえるまでに接近した。であれば、『倚天』も、見えない刀身ではなく、実体の方の刃が、『赫淼語』と競り合っているはずで――。だから、受け続けていればとりあえず、『倚天』の動きは抑制できると考えてしまっていた。
先に仙人自身の口から聞いていたのに、なんて体たらくだ。『倚天』は、伸縮自在の剣だというのに――。
「この程度、で、あるか」
ナイフほどに縮小した『倚天』の、その切っ先が、少女をまっすぐと、捉えている。
「そんなわけ――」
蹴りで体勢を崩した少女は、反射的に強がりを口走る。
仙人を蹴ろうとした足が、歪んだ時空間でもがいている。不思議な感覚に、即座には、うまく態勢を整えられない。
死の予感。と、その中で脳内を目まぐるしく駆けた走馬灯が、『家族』の顔をちらつかせた。
「――じゃあ、だめなのよっ!」
この体勢で、いまさら、『倚天』を『赫淼語』の刃で、また受けるには間に合わない。
だが、刃は届かなくとも、柄ならまだ、間に合うかもしれない。
柄の、もっとも端の部位、鵐目。握りこぶしを振り下ろすように、それで『倚天』を弾くなら、まだ、対処可能だ。
……いつ、どのタイミングで。見えもしない刀身がどのような速度で伸びるか、を、予測できさえすれば、の話だ、が――。
「……見事だ」
その、完全に運に任せた賭けは、まさに偶然、成功した。『神』の思考は読めない。『神』の挙動は読めない。であるから、それは本当に、ただの偶然だった。
だが、運任せだろうが偶然だろうが、少女の思惑通り、鵐目は『倚天』の、不可視に伸びる刃を弾き、防御を成功させる。
「ねえ――」
わずかにできた隙に、少女は体勢を立て直――そうとした。
「では、続けよう」
「一秒待って――っ!」
「抗ってみせよ」
「――ああ、もうっ!!」
少女は、地面を抉るほどに強く、足を振り下ろす。恐怖か、苛立ちか、不甲斐なさか、悔しさか。人間として足りない感情に振り回されて、思わず泣きそうになった。だが、そんなもので視界をぼやけさせている余裕は、あるはずもない。
*
「ク、ハハハハハハハ――!」
仙人は楽しそうに、声を荒げた。徐々に気力の増すその笑いに連れて、剣を振るう速度も、上がっていく。
「良い! ちゃんとついてこれておるぞ! 娘!」
距離をとっても、伸縮する剣に襲われ、休む間もない。逆に近付けば、時空間制御のせいで調子が狂う。ただでさえ、身体的にも精神的にも、知略や思考力でも負けているのだ。『ついていけて』など、まったくない。
「楽しそうでなによりだわ! じゃあそろそろ、終わりに――」
「ほう……、終いにしたいか」
「お付き合いするわよ! まったくもうっ!」
とはいえ、もはや反応が追い付かない。相手が『神』だから、その思考が読めない、ということもある。
だが、いちおうは人間の身体を依り代として、仙人は動いている。であれば、どうしても人体の可動範囲を超えた動きは、制限される。少なくとも現状、仙人は人体の限界を超えて、身体を酷使してはいない。
ゆえに、人間の動きとして、最低限どう動くか――どのように動かせないかは読み取れる。あるいは、癖。わずかに覗く、視線からの推測。一般的な人体に対する行動予測は、わずかだが通用した。
しかしそれも、もう予測する余裕がない。それほどまでに、仙人の動きは加速している。当然だ。まだまだ、『神』である彼には余力があるのだろう。だから、少女が仙人に対応するたびに、彼も徐々に、『手抜き』をやめていくのだ。
「クハハハ――。とうにぬしの限界は超えておるぞ。実に、やりおる」
「はあ……、はあ……っ!」
全身が、痺れるようだった。もう、仙人の言葉に返す気力もない。身体能力と、緊張の閾値を超えている。少女には、その自覚があった。すでに、反射神経と、無意識下での戦闘経験による、『読み』だけで対応をしているだけだ。思考する頭脳は、もう停止している。
そのせいだろうか。少女は自らの内面にばかり、深く、深く意識を沈めていった。どうしてこんな、辛い思いをしているのだろう? 勝てるはずもない戦いに、身を置いて。この状況を、どう終わらせるつもりなのか。
少女は、とうに達観していた。世界を俯瞰できるほどの、知識と洞察眼を得た。過去を知り尽くし、未来まで視えるほど、洞察の力は磨かれた。
だから、諦めを知ったのだ。どうにもできない未来を、せめて最善に、調整することにした。大切な『家族』たちのために――。
「はあ……はあ……」
荒い呼吸が、落ち着いていく。生きることを諦めるように、小さく――。
少女は、すでに諦めている。己が未来を、諦めている。
だが――。
「わたしは、諦めないわ」
「ほう……?」
それでもまだ、彼女はひとつだけ、諦めきれてはいなかった。
「わたしは――」
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