354 / 385
台湾編 本章 ルート『狂信』
暗中模索
しおりを挟む
1994年。台湾、台北。WBO本部ビル。
完成に三年はかかると言われたそれは、若男の要請と、それに係る多額の出資により、二年弱で完成した。その間に彼らがやっていたことは、主に『異本』の研究だ。少年が偶然にも手にした『異本』、『Log Enigma』。あるいはそれを手にする前後で少年が受けた感覚。差し当たっては、そのふたつの事物についての研究だった。
「感覚的なものだとしか、言いようがありません」
すでに完成された、大人びた言葉遣いで、少年は言った。その声こそは、第二次性徴の始まりにも届かないほどに、まだ高いままだったけれども、立ち居姿は、若男を手本にして、すでに洗練されていた。
「引き寄せられるように――あるいは、取り憑かれたように書斎を漁りました。当時の私は、リュウに認めてもらうために必死だったという要因もあります。しかし、やはりどこか、我を忘れてこの『異本』、『Log Enigma』を見付け出すことに取り憑かれていた。そういう感覚でした」
WBO本部ビルが完成して、初めての会議である。その場で少年は、自身が体感したことに対する論述を行っていた。なぜなら、現状で『異本』を、それに触れるだけで『異本』だと認識できる者が、彼しかいなかったから。つまるところ、若男も子女も、その時点で言葉こそなかったものの、『異本』に対する『親和性』が低かったからである。
「ゆえにこう、推測します。『異本』は、その正当な持ち主を、引き寄せる性質を持っているのではないかと」
その言葉に、若男は眉を動かした。あの石板。シリアで発掘された、『始まりの異本』とも言うべきあの石板は、彼女を待っていた。そう、理解してしまうから。たしかにあのとき、若女も取り憑かれたように、あの石板に触れた。そのうえ、その行動について本人も、無意識的だったという。
だが、だとしたら――。
「ソナエ、肉体に――いや、精神に異常はないか?」
「……突飛な発言でしたか?」
「いや――」
そういう意味じゃない。若男は思って、わずかに間が開いた。
「『異本』に出会い、それにより、心身に異常をきたさなかったか、という意味だ」
「異常……ですか」
問われ、少年は自らの身体をにわかに眺めた。
「……ないと思いますけど」
「それならいい。続けてくれ」
少年を気遣う気持ちは本物だ。しかし、ここは深く追求しない。ともすれば今後、自覚できる症状が顕れてくるかもしれない。それはそれで、貴重なサンプルだ。そうも思うから。
「以前リュウが言ってましたね。『異本』とは、知的生命体なのだと」
すべてではないが、若男は、あの未知との遭遇について少年に語っていた。イシちゃんと彼女が呼んだ、人外の意思について。あの存在は、まさしく一個の個性だった。人類とはまるきり違うが、やはり知的生命体と評するべき存在だ。
「ゆえにその意思が、我々を引き寄せるのです。もしかしたら、聞こえないような声で呼びかけられているのかもしれないし、見えない手で掴まれているのかもしれない。……まあ、これ以上の空想は暇なときにでも続けるとして、その先を語りましょう」
ちなみに、少なくともあの石板に関してだけで言えば、特別な音波などは発したことがない。それはかつて、石板の研究をしていたから知っていた。だが、やはり科学的な手法での研究は、今後も続けた方がいいだろう。そう若男は思う。
おそらく、無駄骨でしかないだろうが。とも、思うけれど。
「『異本』に触れると、それがどのような異能を持つ『異本』だか、ふと理解できました。この『Log Enigma』であれば、『死者蘇生』。……すでにお話ししている通り、この『異本』は死人を蘇らせることができます。ただ――」
そこで少年は、若男の顔を窺い、言葉を止めた。
「気にするな。繰り返しにはなるが、聞こう」
若男は答える。気持ちは複雑に、堪えていたけれど。
「『Enigma』で蘇らせることができるのは、精神のみ。身体を蘇らせるわけではありません。肉体から離れていく魂を引き戻すイメージですね。ゆえに、肉体がなくなっていたり、死後、長時間を経過して、魂が離れすぎた場合などは、蘇生できない」
申し訳なさそうに、少年は言った。若女を蘇らせられないことについての、懺悔だった。
だが、若男としてはそもそも、完全な形で若女を蘇らせることができたとしても、そうしないつもりだった。彼女がそれを、望まないだろうから。それにやはり、一度死んだ命なのだ。完全な形で蘇生できたとしても、それは、生前のころと同じとは言えないのではないか。そう、思うから。
「続けろ。ソナエ」
少年の申し訳なさを拭うべく、若男はそう、促した。
「はい。……これら『異本』の性能というべきものは、あくまで印象としてしか理解できません。感覚的、とも言えますか。ゆえに、もしかしたら実際に使ってみたら、認識とは異なる事態が起きる可能性も否定できない。ただ、少なくとも私は、この『異本』が死者を蘇らせることができると確信しています」
「『異本』に適性のある者にのみ理解できる部分だな、それは」
「そうなのだと思います」
何度目になるか解らない、申し訳なさの表情を、少年は浮かべた。
「気を遣うな、ソナエ。それは『異本』だ。私にはおまえと同じように、その書籍からなにかを感じることはできないが、『異本』であるとは確信している。そうでなければ困るからだ。だからまずは――」
「この書籍を、徹底的に調査する」
少年の先取りに、若男はわずかに、口元を緩めた。その仕草が、少年の心をも、和ませる。
「結果、それが『異本』でないなら、それでもいい。どうせ『異本』へのとっかかりは他にないのだ。どちらにしても我々には、それを調べていくしか、道がない」
「先が思いやられるねえ」
ずっと聞き役に徹していた子女が、呆れたように口を挟んだ。
「まったくだな。だからこそ、やることが多すぎる。おまえにも手伝ってもらうぞ、リオ」
「解ってますよ、社長。……まあ、就職活動も面倒だし。世界中巡って、現地でうまいもんも食えるしね。最高の職場やん」
「おまえの見識と知識に、期待している」
「うわお。リュウがうちを褒めるなんて、雪でも降るんじゃないの?」
「では以上で会議を終了とする」
子女の冗談を脇目に、若男は宣言した。そうしてそそくさと、会議室を後にする。やるべきことが、山積しているのだ。
本部ビルの竣工に伴い、受付や事務員、清掃員などの下働き者は募集し、採用した。しかし、実質の活動員は、まだ三人でしかない。大切な『異本』を扱うからこそ、若男は、信頼できる人員のみで、その蒐集や調査にあたりたかったのだ。
だが現状、ともに歩んでくれる仲間は増えていなかった。外部員として、一時的に力を貸すくらいは手伝ってくれる、という者もいたが、WBOに所属し、常に手を貸せるほど、誰も暇でなかったし、あるいは若男を、許してもいなかった。
だから、本当にやることは膨大だ。世界中で発見された、なんらかのいわくつきの書物。話題のある書物。それらを検索し、片っ端から蒐集する。表向きのWBOは、世界中の書籍を集め、研究する組織だ。その顔を使い、本当の目的として、『異本』を蒐集する。
直接、『異本』集めに現地に赴くのは、子女と少年の役割だった。子女には社交性、そして少年には、『異本』を見付け出せるかもしれない、という、親和性があったから。
それゆえに、若男ひとりに、書物の『うわさ集め』の役割は集中している。『うわさ集め』程度の事務であれば、人を雇ってもよかったのだろうが、若男はあまり、協調性のある人物ではない。そのうえ彼は、人並み以上には自信が強いタイプだった。慣れない人付き合いや、人や仕事の管理をこなすくらいなら、全部自分でやったほうが楽だ。そう思っていたのである。
ともあれそういうことで、若男は多忙を極めていた。そしてそれはある種、彼なりの現実逃避でもあったのだろう。人生をかけてでも完遂できないかもしれない。それほどの仕事に自分を没頭させて、忙殺しようとしている。このまますべてを、忙しさの中に忘れて、やがて死んでいこうと、そう思っているのだ。
このまま、ごく限られた人付き合いをして。これ以上、大切な『家族』など、作らぬように――。
「言い忘れていた」
一度、会議室を出た若男が、ひょっこりと戻ってきた。そして、ひとこと。
「これからよろしく頼む。リオ、ソナエ」
それだけを言って、やはり忙しそうに、彼は出て行った。
WBOの、『異本』の礎を積み重ねる活動が、ここでこうして、本格的に始まったのである。
完成に三年はかかると言われたそれは、若男の要請と、それに係る多額の出資により、二年弱で完成した。その間に彼らがやっていたことは、主に『異本』の研究だ。少年が偶然にも手にした『異本』、『Log Enigma』。あるいはそれを手にする前後で少年が受けた感覚。差し当たっては、そのふたつの事物についての研究だった。
「感覚的なものだとしか、言いようがありません」
すでに完成された、大人びた言葉遣いで、少年は言った。その声こそは、第二次性徴の始まりにも届かないほどに、まだ高いままだったけれども、立ち居姿は、若男を手本にして、すでに洗練されていた。
「引き寄せられるように――あるいは、取り憑かれたように書斎を漁りました。当時の私は、リュウに認めてもらうために必死だったという要因もあります。しかし、やはりどこか、我を忘れてこの『異本』、『Log Enigma』を見付け出すことに取り憑かれていた。そういう感覚でした」
WBO本部ビルが完成して、初めての会議である。その場で少年は、自身が体感したことに対する論述を行っていた。なぜなら、現状で『異本』を、それに触れるだけで『異本』だと認識できる者が、彼しかいなかったから。つまるところ、若男も子女も、その時点で言葉こそなかったものの、『異本』に対する『親和性』が低かったからである。
「ゆえにこう、推測します。『異本』は、その正当な持ち主を、引き寄せる性質を持っているのではないかと」
その言葉に、若男は眉を動かした。あの石板。シリアで発掘された、『始まりの異本』とも言うべきあの石板は、彼女を待っていた。そう、理解してしまうから。たしかにあのとき、若女も取り憑かれたように、あの石板に触れた。そのうえ、その行動について本人も、無意識的だったという。
だが、だとしたら――。
「ソナエ、肉体に――いや、精神に異常はないか?」
「……突飛な発言でしたか?」
「いや――」
そういう意味じゃない。若男は思って、わずかに間が開いた。
「『異本』に出会い、それにより、心身に異常をきたさなかったか、という意味だ」
「異常……ですか」
問われ、少年は自らの身体をにわかに眺めた。
「……ないと思いますけど」
「それならいい。続けてくれ」
少年を気遣う気持ちは本物だ。しかし、ここは深く追求しない。ともすれば今後、自覚できる症状が顕れてくるかもしれない。それはそれで、貴重なサンプルだ。そうも思うから。
「以前リュウが言ってましたね。『異本』とは、知的生命体なのだと」
すべてではないが、若男は、あの未知との遭遇について少年に語っていた。イシちゃんと彼女が呼んだ、人外の意思について。あの存在は、まさしく一個の個性だった。人類とはまるきり違うが、やはり知的生命体と評するべき存在だ。
「ゆえにその意思が、我々を引き寄せるのです。もしかしたら、聞こえないような声で呼びかけられているのかもしれないし、見えない手で掴まれているのかもしれない。……まあ、これ以上の空想は暇なときにでも続けるとして、その先を語りましょう」
ちなみに、少なくともあの石板に関してだけで言えば、特別な音波などは発したことがない。それはかつて、石板の研究をしていたから知っていた。だが、やはり科学的な手法での研究は、今後も続けた方がいいだろう。そう若男は思う。
おそらく、無駄骨でしかないだろうが。とも、思うけれど。
「『異本』に触れると、それがどのような異能を持つ『異本』だか、ふと理解できました。この『Log Enigma』であれば、『死者蘇生』。……すでにお話ししている通り、この『異本』は死人を蘇らせることができます。ただ――」
そこで少年は、若男の顔を窺い、言葉を止めた。
「気にするな。繰り返しにはなるが、聞こう」
若男は答える。気持ちは複雑に、堪えていたけれど。
「『Enigma』で蘇らせることができるのは、精神のみ。身体を蘇らせるわけではありません。肉体から離れていく魂を引き戻すイメージですね。ゆえに、肉体がなくなっていたり、死後、長時間を経過して、魂が離れすぎた場合などは、蘇生できない」
申し訳なさそうに、少年は言った。若女を蘇らせられないことについての、懺悔だった。
だが、若男としてはそもそも、完全な形で若女を蘇らせることができたとしても、そうしないつもりだった。彼女がそれを、望まないだろうから。それにやはり、一度死んだ命なのだ。完全な形で蘇生できたとしても、それは、生前のころと同じとは言えないのではないか。そう、思うから。
「続けろ。ソナエ」
少年の申し訳なさを拭うべく、若男はそう、促した。
「はい。……これら『異本』の性能というべきものは、あくまで印象としてしか理解できません。感覚的、とも言えますか。ゆえに、もしかしたら実際に使ってみたら、認識とは異なる事態が起きる可能性も否定できない。ただ、少なくとも私は、この『異本』が死者を蘇らせることができると確信しています」
「『異本』に適性のある者にのみ理解できる部分だな、それは」
「そうなのだと思います」
何度目になるか解らない、申し訳なさの表情を、少年は浮かべた。
「気を遣うな、ソナエ。それは『異本』だ。私にはおまえと同じように、その書籍からなにかを感じることはできないが、『異本』であるとは確信している。そうでなければ困るからだ。だからまずは――」
「この書籍を、徹底的に調査する」
少年の先取りに、若男はわずかに、口元を緩めた。その仕草が、少年の心をも、和ませる。
「結果、それが『異本』でないなら、それでもいい。どうせ『異本』へのとっかかりは他にないのだ。どちらにしても我々には、それを調べていくしか、道がない」
「先が思いやられるねえ」
ずっと聞き役に徹していた子女が、呆れたように口を挟んだ。
「まったくだな。だからこそ、やることが多すぎる。おまえにも手伝ってもらうぞ、リオ」
「解ってますよ、社長。……まあ、就職活動も面倒だし。世界中巡って、現地でうまいもんも食えるしね。最高の職場やん」
「おまえの見識と知識に、期待している」
「うわお。リュウがうちを褒めるなんて、雪でも降るんじゃないの?」
「では以上で会議を終了とする」
子女の冗談を脇目に、若男は宣言した。そうしてそそくさと、会議室を後にする。やるべきことが、山積しているのだ。
本部ビルの竣工に伴い、受付や事務員、清掃員などの下働き者は募集し、採用した。しかし、実質の活動員は、まだ三人でしかない。大切な『異本』を扱うからこそ、若男は、信頼できる人員のみで、その蒐集や調査にあたりたかったのだ。
だが現状、ともに歩んでくれる仲間は増えていなかった。外部員として、一時的に力を貸すくらいは手伝ってくれる、という者もいたが、WBOに所属し、常に手を貸せるほど、誰も暇でなかったし、あるいは若男を、許してもいなかった。
だから、本当にやることは膨大だ。世界中で発見された、なんらかのいわくつきの書物。話題のある書物。それらを検索し、片っ端から蒐集する。表向きのWBOは、世界中の書籍を集め、研究する組織だ。その顔を使い、本当の目的として、『異本』を蒐集する。
直接、『異本』集めに現地に赴くのは、子女と少年の役割だった。子女には社交性、そして少年には、『異本』を見付け出せるかもしれない、という、親和性があったから。
それゆえに、若男ひとりに、書物の『うわさ集め』の役割は集中している。『うわさ集め』程度の事務であれば、人を雇ってもよかったのだろうが、若男はあまり、協調性のある人物ではない。そのうえ彼は、人並み以上には自信が強いタイプだった。慣れない人付き合いや、人や仕事の管理をこなすくらいなら、全部自分でやったほうが楽だ。そう思っていたのである。
ともあれそういうことで、若男は多忙を極めていた。そしてそれはある種、彼なりの現実逃避でもあったのだろう。人生をかけてでも完遂できないかもしれない。それほどの仕事に自分を没頭させて、忙殺しようとしている。このまますべてを、忙しさの中に忘れて、やがて死んでいこうと、そう思っているのだ。
このまま、ごく限られた人付き合いをして。これ以上、大切な『家族』など、作らぬように――。
「言い忘れていた」
一度、会議室を出た若男が、ひょっこりと戻ってきた。そして、ひとこと。
「これからよろしく頼む。リオ、ソナエ」
それだけを言って、やはり忙しそうに、彼は出て行った。
WBOの、『異本』の礎を積み重ねる活動が、ここでこうして、本格的に始まったのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜
美鈴
ファンタジー
ホットランキング上位ありがとうございます😊
ストーカーの被害に遭うアイドル歌羽根天音。彼女は警察に真っ先に相談する事にしたのだが…結果を言えば解決には至っていない。途方にくれる天音。久しぶりに会った親友の美樹子に「──なんかあった?」と、聞かれてその件を伝える事に…。すると彼女から「なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」と、そんな言葉とともに彼女は誰かに電話を掛け始め…
※カクヨム様にも投稿しています
※イラストはAIイラストを使用しています
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる