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十三話
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『ねぇ、愛し子いっつもあんな感じなの?』
家に連れてかれ、あのお仕置き部屋で鎖で足を繋がれていた。
やっぱり、アイがあの時助けてくれたのだ。
薄暗い部屋の中、きらきらとしているアイだけが目にうつった。
「そう、だね……」
『嫌じゃないの?』
「はは…っ……なんか、慣れちゃって」
『……妖精国に戻ったらいいじゃないの?』
「迷惑はできるだけ、かけたくないから。それより、アイさんありがとう。助けてくれて」
『べ…っ…別に…!妖精王様に言われたからよ…!!あとその、さん付けやめて頂戴。私の事もアイって呼び捨てでいいわよ』
恥ずかしそうに、ぷいっと顔をそらした。アイはもしかしたらツンデレかもしれない。
「ありがとう、アイ」
『それと、本音を言うとあの家族はどうなのよ?』
「え、クズだと思ってるよ」
平然とした顔でそう言うと、アイは唖然としていた。もう本音をぶっちゃけ言うと、口が悪くなる。
『あんたねぇ……どうせなら、仕返しすればいいじゃない』
「私が何もしてないわけないよ。ちょっと待っててね」
そう言うと、私は立ち上がり、本棚に入っていた本を四冊ほどとった。
だが、これが本命ではなく、本の後ろに入っていたモノがとりたかったのだ。
私はそれをとると、アイに見せた。
「今までね、表向きに私が何か行動を起こさなかったのは、親の立場を気にしちゃってて。けど、一応復讐する準備はすませてるんだよ」
『……侮れないわね』
その紙を見ると、納得したようだった。それもそのはずだ。
その紙は私が死にものぐるいで集めたこの家の極秘情報などが書かれている。
「褒め言葉として受け取るね。いつもはどんなに酷いことをされてもやろうとは思わなかったんだけど………」
『ど?』
「殺されそうになって……」
震えた声でなんとかその言葉が絞り出せた。
あの時は、復讐じゃなくて、逃げるの気持ちが一番強かったのだ。
だから、やろうとも思わなかった。
「けど、アイも手伝ってくれるなら、いけるかもしれない」
『あら、レンも呼ぶ?こういう系は好きよ』
「……それはいいかもしれないね」
『というか、性格変わり過ぎじゃない?』
「そうかな」
『そうよ。落ち着いた子だと思ったら、こんな目論みを企んでいたなんて……』
確かにそうかもしれない。私はもしかしたらオーベロン達に会って、少しだけ勇気が湧いたのかもしれなかった。
用意はしていたが、頭は良くても勇気というのは勝手に湧き上がるものではない。
「人は見かけによらないからね」
『あ、あと、言うの忘れてたけれど妖精王様から伝言よ「迎えに行くよ」らしいわ』
「へ?」
『あぁ、言ってなかったわね。私達妖精は、人間の姿にもなれるのよ。まぁそれができるのは、上級妖精とかなのだけれど。大体の妖精国の王は、人間界でもお偉い様になってることが多いわね』
「何それ……チート?」
『まぁね、でも案外妖精は人間界に紛れ込んでるのが多いわ。けど、妖精は人間が本能的にも嫌いだから、特別な香水をつけているわね。私は疲れるし、面倒くさいからやらないけれど』
嫌そうな顔をしながら話してくる。
確かにアイはそういうのが嫌いそうだと思う。だって、アイだから。
「え……ちょっとまって。ということは、妖精王様は……」
『もちろん、この国の王よ』
「もうなんか、むしろ怖い」
『なんでよ……』
ここまでくると、さすがに引く。お偉い様になる運命でも持っていたのか。
やばすぎるだろう。
『まぁ、話は切り替えて、一応、妖精王様も人間界に自由に行き来できるわけじゃないから、少ししたらくるらしいわ』
「背筋がぞっとするね」
『はぁ?』
「いやだって、この国の管理どうしてるの?妖精界にいるならーーー」
『魔法をかけてるから大丈夫らしいわ……………知らないけれど』
最後に保険をかけるのはやめてほしい。何だか、裏がありそうで怖い。
家に連れてかれ、あのお仕置き部屋で鎖で足を繋がれていた。
やっぱり、アイがあの時助けてくれたのだ。
薄暗い部屋の中、きらきらとしているアイだけが目にうつった。
「そう、だね……」
『嫌じゃないの?』
「はは…っ……なんか、慣れちゃって」
『……妖精国に戻ったらいいじゃないの?』
「迷惑はできるだけ、かけたくないから。それより、アイさんありがとう。助けてくれて」
『べ…っ…別に…!妖精王様に言われたからよ…!!あとその、さん付けやめて頂戴。私の事もアイって呼び捨てでいいわよ』
恥ずかしそうに、ぷいっと顔をそらした。アイはもしかしたらツンデレかもしれない。
「ありがとう、アイ」
『それと、本音を言うとあの家族はどうなのよ?』
「え、クズだと思ってるよ」
平然とした顔でそう言うと、アイは唖然としていた。もう本音をぶっちゃけ言うと、口が悪くなる。
『あんたねぇ……どうせなら、仕返しすればいいじゃない』
「私が何もしてないわけないよ。ちょっと待っててね」
そう言うと、私は立ち上がり、本棚に入っていた本を四冊ほどとった。
だが、これが本命ではなく、本の後ろに入っていたモノがとりたかったのだ。
私はそれをとると、アイに見せた。
「今までね、表向きに私が何か行動を起こさなかったのは、親の立場を気にしちゃってて。けど、一応復讐する準備はすませてるんだよ」
『……侮れないわね』
その紙を見ると、納得したようだった。それもそのはずだ。
その紙は私が死にものぐるいで集めたこの家の極秘情報などが書かれている。
「褒め言葉として受け取るね。いつもはどんなに酷いことをされてもやろうとは思わなかったんだけど………」
『ど?』
「殺されそうになって……」
震えた声でなんとかその言葉が絞り出せた。
あの時は、復讐じゃなくて、逃げるの気持ちが一番強かったのだ。
だから、やろうとも思わなかった。
「けど、アイも手伝ってくれるなら、いけるかもしれない」
『あら、レンも呼ぶ?こういう系は好きよ』
「……それはいいかもしれないね」
『というか、性格変わり過ぎじゃない?』
「そうかな」
『そうよ。落ち着いた子だと思ったら、こんな目論みを企んでいたなんて……』
確かにそうかもしれない。私はもしかしたらオーベロン達に会って、少しだけ勇気が湧いたのかもしれなかった。
用意はしていたが、頭は良くても勇気というのは勝手に湧き上がるものではない。
「人は見かけによらないからね」
『あ、あと、言うの忘れてたけれど妖精王様から伝言よ「迎えに行くよ」らしいわ』
「へ?」
『あぁ、言ってなかったわね。私達妖精は、人間の姿にもなれるのよ。まぁそれができるのは、上級妖精とかなのだけれど。大体の妖精国の王は、人間界でもお偉い様になってることが多いわね』
「何それ……チート?」
『まぁね、でも案外妖精は人間界に紛れ込んでるのが多いわ。けど、妖精は人間が本能的にも嫌いだから、特別な香水をつけているわね。私は疲れるし、面倒くさいからやらないけれど』
嫌そうな顔をしながら話してくる。
確かにアイはそういうのが嫌いそうだと思う。だって、アイだから。
「え……ちょっとまって。ということは、妖精王様は……」
『もちろん、この国の王よ』
「もうなんか、むしろ怖い」
『なんでよ……』
ここまでくると、さすがに引く。お偉い様になる運命でも持っていたのか。
やばすぎるだろう。
『まぁ、話は切り替えて、一応、妖精王様も人間界に自由に行き来できるわけじゃないから、少ししたらくるらしいわ』
「背筋がぞっとするね」
『はぁ?』
「いやだって、この国の管理どうしてるの?妖精界にいるならーーー」
『魔法をかけてるから大丈夫らしいわ……………知らないけれど』
最後に保険をかけるのはやめてほしい。何だか、裏がありそうで怖い。
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