妖精の愛し子は、妖精の王に求婚されます〜ついでに、復讐もさせていただきますね

さくらもち

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十四話

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『まぁ、でもこの作戦はいいと思うけれど、やめたほうがいいかもしれないわね』

「やっぱり?」

 アイが言うのは正論だ。私は、親の立場を気にしてそうしていた。

 もしこの家が崩れたのならば、いろいろと面倒くさくなるし、魔女と扱われそうだ。

 そして、そうなると父も母も魔女を産んだ親と言われ、天国でもゆっくりしていられないだろう。

『あんたも親思いね……ま、困難な事だろうけど、妖精王様が来るまで待つしかないわね』

「そっか………」

『大丈夫!私もいるから、辛かったらあいつにいたずらするわ!!』

「うん、ありがとう」

 アイにはそう言ったが、内心、怖い気持ちもあった。私だって人間だ。怖くないはずがない。

 ましてや、情報を集めたのにそれを実行できない私が強いなんてありえない。

『とは、言っても扱いが酷すぎるわよね………それで?いつまであんた達はいるつもりなの?』

 アイがそう言うと、本棚の後ろ机の後ろいろんなところから、きらきら光っている妖精が続々でてきた。

「へ……?」

『だ、だって、愛し子がいるんだもの!!』

『そうよ!』

『僕達だって愛し子と遊びたい!!』

『あのねぇ……遊びじゃないのよ』

 次から次へとぎゃあぎゃあ自分の意見ばっかを言ってきた。
 アイはなんだか疲れ果てているようで、対応するのが大変そうだ。

『妖精王様にも言われたでしょ?愛し子に手を出すなって』

『そんなの関係ねーし!』

『妖精王様だけずるいわ!!』

「あの、えっと、こんにちは……?」

 一人だけぽつんとおいてかれている気がしたので、一応挨拶はしておいた。
 妖精たちは私の声を聞くなり、ぱあっと顔を明るくさせ、嬉しそうに声をあげた。

『やっぱり、愛し子なんだわ!!』

『そうだね、この温もりは愛し子にしか感じられないからね』

『………愛し子、気をつけなさい。妖精の目の前で愛し子のあんたが挨拶しちゃ駄目よ』

 はぁと深いため気をしながら、注意してくれた。
 別にこのくらいならいいと思うが、なぜ注意をしてくるのかは、この後、

 いや、今わかった。

「あ」
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