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十五話
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キラーンっと妖精の目が光り、猛突進で私のところに来ようとした。
「あ」
気づいたときにはもう遅く、私は妖精まみれになってしまい、目の前が見えない。
言い方は悪いが、小さな虫がすごくよってきたみたいだ。
『こら…っ!あんたたちもいい加減にしなさい!!』
アイが大声でそう怒鳴ると、妖精達は渋々私から離れていった。
やっと、息ができた気がする。
『ごめんねー、愛し子』
『苦しかった?』
『ちょっ…!ちょっとは、私の話も聞きなさい!!』
アイではなく、私に先に声をかけたのが少し気に触ったらしく、また怒声をあげた。
『だってぇ…アイおねぇちゃんはツンツンしてるんだもん』
『そーなの。いっつも、ツンツンしてるの』
ツンツンしているその言葉を聞いて、あの言葉が頭によぎった。
「そういうのは、ツンデレって言うんじゃ………」
『ツンデレ……?』
『ツンツンしてるけどデレデレしてるって意味?』
ツンデレ、その言葉はどうやら妖精たちは知らないようだ。
別に教えても教えなくても特に害はないだろうし、一応教えといても大丈夫だろう。
「えっと、そうだね。いつもはツンツンしてるけど、本当は誰よりも優しくて誰よりもその人が好きなんだよ」
『へー、確かにツンデレかも』
『おねえちゃん、ごめんねー?』
『ごめんなさぁい……』
アイは突然謝ってきたのに戸惑ったのか、「え?はぁ?」と困ったようにあたふたとした声を発していた。
その困ったような表情を見て、くすくすと笑ってしまう。
『と、とりあえず…!もう帰りなさい!!』
『あはは~、ツンデレだぁ~~!!』
『ツンツンしてる~』
そう笑いながらも次々と妖精たちは消えていった。すーっと消えていくので、なんだか不思議な気分だ。
『愛し子、あんた寝たほうがいいわよ?』
「……アイが私の事を名前呼びでしてくれないと嫌だな」
『ぐ……っ……しょ、しょうがないわね。ティターニア、これで満足かしら?』
恥ずかしげに名前を呼んでくれた。久しぶりにちゃんと名前を呼ばれたかもしれない。
オーベロンも呼んでくれたし、アイも呼んでくれた。それだけのことなのに、とても嬉しい気持ちになる。
「ありがとう、アイ」
「あ」
気づいたときにはもう遅く、私は妖精まみれになってしまい、目の前が見えない。
言い方は悪いが、小さな虫がすごくよってきたみたいだ。
『こら…っ!あんたたちもいい加減にしなさい!!』
アイが大声でそう怒鳴ると、妖精達は渋々私から離れていった。
やっと、息ができた気がする。
『ごめんねー、愛し子』
『苦しかった?』
『ちょっ…!ちょっとは、私の話も聞きなさい!!』
アイではなく、私に先に声をかけたのが少し気に触ったらしく、また怒声をあげた。
『だってぇ…アイおねぇちゃんはツンツンしてるんだもん』
『そーなの。いっつも、ツンツンしてるの』
ツンツンしているその言葉を聞いて、あの言葉が頭によぎった。
「そういうのは、ツンデレって言うんじゃ………」
『ツンデレ……?』
『ツンツンしてるけどデレデレしてるって意味?』
ツンデレ、その言葉はどうやら妖精たちは知らないようだ。
別に教えても教えなくても特に害はないだろうし、一応教えといても大丈夫だろう。
「えっと、そうだね。いつもはツンツンしてるけど、本当は誰よりも優しくて誰よりもその人が好きなんだよ」
『へー、確かにツンデレかも』
『おねえちゃん、ごめんねー?』
『ごめんなさぁい……』
アイは突然謝ってきたのに戸惑ったのか、「え?はぁ?」と困ったようにあたふたとした声を発していた。
その困ったような表情を見て、くすくすと笑ってしまう。
『と、とりあえず…!もう帰りなさい!!』
『あはは~、ツンデレだぁ~~!!』
『ツンツンしてる~』
そう笑いながらも次々と妖精たちは消えていった。すーっと消えていくので、なんだか不思議な気分だ。
『愛し子、あんた寝たほうがいいわよ?』
「……アイが私の事を名前呼びでしてくれないと嫌だな」
『ぐ……っ……しょ、しょうがないわね。ティターニア、これで満足かしら?』
恥ずかしげに名前を呼んでくれた。久しぶりにちゃんと名前を呼ばれたかもしれない。
オーベロンも呼んでくれたし、アイも呼んでくれた。それだけのことなのに、とても嬉しい気持ちになる。
「ありがとう、アイ」
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