実力を隠して勇者パーティーの荷物持ちをしていた【聖剣コレクター】の俺は貧弱勇者に【追放】されるがせっかくなので、のんびり暮らそうと思います

jester

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第2話 ゴーレムさんと幼女さん!?

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 なんとか無事に街に入ることができた俺は、現在ギルドの入り口に立っている。

 古びたドアを開けて中に入ると酒の匂いが充満していた、右を見ればドワーフが殴り合い左を見れば熟練の冒険者がなにやら地図を見て仲間と話し合いしている。

 中でも一際目を引いたのが……。

「オイ!! そこの女! ボサっとしてねぇで酌の一つでもしてくれよ? ほら!!」

「い、痛い……冒険者様……髪を引っ張らないでください……!」

 ギルドの受付嬢が酔っ払った冒険者に絡まれていた、これだから酔っ払いは。

 しかしなんだ? あの絵に描いたような酔っぱらいは……。

 他の冒険者は顔をしかめているものの動く気配がないし、助けるか。

 俺は男の元まで歩いていくと。

「おい、あんたそれくらいでやめておけ、その受付嬢に用がある」

「あぁ!? なんだクソガキ! 俺は今忙しいんだよ!」

 男はこちらを睨み、受付嬢はこちらを涙目で見ている。

「昼間から酒を飲んでいる奴に言われてもな……それとも酒の力を借りなきゃ女の子に話しかけられないのか?」

「なんだとテメェ!! 調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」

 受付嬢の服まで脱がそうとした男に注意をすると、それに逆上し剣を抜いて襲い掛かってきた。

 こんなに遅い動きだったら素手でも十分。

「オラッ!! ……なに!!?」

「きゃっ!」

 相当自信のある一撃だったのか、かわされたことに驚きを隠せない男は二撃目を繰り出そうとする。

 だが、その判断が下された時には俺の拳は男の顎を砕いていた。

「ガッ!!」

 と短い声を上げると男は遥か後方のカウンターまで吹き飛び、木に頭を突っ込んだまま動かなくなった。

 加減はしたけど少しやりすぎたか?。

「大丈夫か?」

 俺は頭を抱えうずくまっている受付嬢に手を差し出す。

「あっ……は、はい……///ありがとう……ございます///」

 受付嬢は真っ赤な顔をして俯き、髪を整えながらお礼をしてきたが……。

 「顔が赤いが大丈夫か?」

 そりゃ髪を掴まれれば怒るよなぁ。

 まあいい、冒険者登録の方法を聞かないと。

「ところで、冒険者登録の仕方を聞いても?」

「は……はい! こちらへどうぞ!」

 受付嬢に案内をしてもらい手続きをしてもらった。

「これで冒険者手続きが完了しました! おめでとうございます! ご活躍を期待していますね!」

 やっと念願の冒険者になれた……! ふふ! これでのんびり暮らせる!

「ありがとう、俺はノエル・ハーヴィン、わからないことも多いので色々聞くことになるかもしれない、その時はよろしく頼む」

「はい! なんでもお聞きください、私はアーシャといいます!」

 今までの扱いが酷かったせいか、挨拶をしただけでものすごく癒される、さすがギルドの顔である受付嬢だ。

「よろしくアーシャ、早速依頼を受けたいんだが……この薬草採取の依頼を受けても大丈夫か」

 貼り付けてあった紙を剥がし、アーシャに手渡すと苦い顔をして。

「この依頼を受けるんですか?」

「そのつもりだが……何か問題がありそうだな」

「いえ、依頼を受けること自体は問題じゃないんですが……実は最近この辺りに巨大なゴーレムを見たという報告がありまして……」

 ゴーレムか剣が効かず魔法も効果が薄いという厄介なモンスターだ、しかも巨大か。

 放っておくと危険かもしれないし今後の活動にも差し支えるな。

 俺はこの依頼を受けることに決めた。

「かまわない、その依頼を受けよう」

「ええーーっ!! 私の話、聞いてましたか!?」

 かなり心配してくれているようだったので、いざとなったら逃げるから大丈夫だと言うと依頼の紙に判ををしてくれた。

 さて! 記念すべき初依頼だ! ただの薬草採取だが、がんばるか! 流石にゴーレムにバッタリなんてことはないだろうし気楽にいこう!

「……これは運が悪いと言うべきか、いいと言うべきか迷うところだな……」

「そこの冒険者!! そこを退け! なにをボソボソ言っているんだ!」

 目の前には通常の2倍はありそうな巨大ゴーレム、肩には幼女が乗っている……どういう状況なんだこれは?。

 ゴーレムと幼女のセットなんて見たことないぞ? ゴーレムを使った誘拐という訳でもなさそうだ。

「いや、悪い……お前がこのゴーレムの主か? 俺は冒険者をやっているハーヴィンだ」

「私はセレナ……偉大なる魔女の娘にしてこの森の支配者だ! どうだ!? 恐れおののいたか?」

 ちょこんと見えているドヤ顔を見るにきっと身体は決めポーズを決めているのだろうが、あいにくゴーレムの身体が邪魔して全く見えない……。

 言っちゃ悪いが、なんだかポンコツ臭がする。

「格好をつけているところ悪いが、ゴーレムのせいで全く見えていないぞ?」

 俺が指摘すると急に恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にしてプルプルと震え出し。

「つっ…………!!/// 何なんだお前は! 普通の冒険者なら逃げ出すのに!! くたばれぇ!」

 俺の身体にゴーレムの巨拳が迫る。
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