異世界生活の送り方を間違えている気がする?

香奈恵

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四章 椿蓮

百九話 椿蓮

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2人で城壁に背を向けたその時、急にメグリさんがこちらを向いた。

「ここにいる全員を避難させて下さい!」

「どうしたの、急に…」

「この後術が発動します! ツバキさんが…!」

メグリさんの目は真っ赤で、涙を流していた。
そうかメグリさん、時間を──

「分かった」

ツバキを見捨てる覚悟をしてきたのだろう。なら私も全力を尽くす。

「メグリさんは、本当にいいのね?」

「嫌ですよ! でも…!」

「それがツバキの望みだから、ね」

私と『共感』の能力で繋がってる者は瞬間移動出来るけど、それだと繋がってない者や民間人、王国軍は残されたままになる。

(今から言う場所にいる人に近い者は、すぐにその人と接触して! それと今から言う者は言われてない者のそばに居るように!)

魔王軍全体に司令を出す。テレポートの魔法は、その近くにいる物もまとめて移動させる事ができる。多分魔力はギリギリってとこだろう。

「…ツバキ、まさかあなたがこんな判断するなんてね…」
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