異世界生活の送り方を間違えている気がする?

香奈恵

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一章 魔王城へ

九話 旅立ちと第一の街

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「正面突破ってのは馬鹿のやることなんだよ」

「でも皆さん正面門から…」

「流されるな。俺達は盗むだけだ」

一度役場に参加する人が集められ、それから直接直視のいる城へ全員が向かうという計画になっていた。参加人数の多さには驚いた。

行進している最中にこっそり抜けて裏に周り、こうして緊急用扉へと来たわけだ。
幸いまだ他の奴らは到着していないようで、楽に到着できた。

「でも鍵がかかってますよ?」

「大丈夫」

ガァン、と鈍い音が鳴り、扉の取手が破壊された。剣に布を巻き付け袋に突っ込む。

扉を開いて中庭へと進む。兵士はいないようなのでそのまま城内への扉を探すが、どうやら裏側に扉は無いようだ。正面から入るしかないが、それだと見つかってしまう。

「窓から入れるか?」

近くにある窓枠を見る。釘で打ち付けられていたのでこれなら開けられそうだ。
剣先を使っててこの原理で小さな窓を外す。

「侵入成功ですね、それじゃあ…」

「あまり喋るな」

保管庫は寝室の奥にある。そのため1度寝室を通らなくてはならないのだ。

廊下を音を立てずに進んでいく。夜だからか殆どの使用人は寝ている様で、明かりのついてない部屋の方が多かった。

そして寝室へ近付いていく。

ギシッ、ギシッ…

床が古びているのか音が鳴る。

ギシッ、ギシギシギシ…

……違うこれは床の音じゃない。寝室から聞こえてくる。近づく度にその音はハッキリと聞こえるようになってきて…。

「あの…この音」

「そうだな、多分それだ」

「あの、少し待ちませんか? 他の方が来るまで少し後ろで…」

「何言ってんだ? 来てから隠されちゃ意味が無いんだよ。ほら止まるな囮」

「でも…私見るの初めてで」

「俺だって見た事ねえよ。でも今そんなの気にしてる場合じゃないだろ」

ギシギシギシギシ…ギシ…
ベッドが弾む音と一緒に声も聞こえてきた。荒い獣の様な声と高い声。

「ひぃ…やっぱり無理ですよ…」

「じゃあ仕方ない」

剣と火炎瓶を取り出して廊下の奥に投げつけ、寝室の壁を力一杯蹴る。
すると生まれたままの姿の男女が慌てて出てきて、廊下の奥を見ると悲鳴を上げた。

「今だ、入るぞ」

裸の男女の背中を蹴飛ばし、メグリの手を引いて保管庫へ進んだ。男女は裸のまま逃げていった。

金とその他価値のありそうなものを袋に詰め、元来た道を走って逃げる。
外れた窓の部屋に来た所で正面が騒がしいのに気が付いた。

「ねえ、これからどうするの?」

「この街を出て次の所に行く。ここにも長くはいられないし」

「夜だけど…」

「野宿だ」

「ええ~!? それなら床の方がまだマシでしたよぉ!!」

メグリが嫌そうにそう叫ぶ。
後ろにある城からは大きな火が上がっていた。
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