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04 - 一学年 二学期 冬 クリスマス篇 -
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しおりを挟む冬休みがやって来ました。因みに今日は終業式でした。
2日後には、イブです。だからなんだ。俺には関係ないんだ。どうせぼっちなんだ。ぐすん。
「航ちゃん、来年ねー」
「おー。来年なー」
クラスでは、それぞれ挨拶やらなんやら終わって、真琴とは地元一緒だけど、このままおばあちゃんの家に行くらしく、学校でお別れ。
そして大倉は、クリスマス前の駆け込みでなのか、告白ラッシュにあっている。
大変だなぁと思うのと、相変わらず優しい奴だな、とも思う。
正直、呼び出されても行かなくても良いわけだし、ここで声かけられてもついて行かなくても良いのに、ちゃんと行って、話聞いて、断ってるんだから、本当に優しい奴だと思う。
さて、俺も帰ろうかな。
多分、今のうちに帰らないと地元で元同級生に出会しそうだし。
それはまぁ…ちょっと避けたいから。
スタスタと歩いて昇降口に向かってる最中に、まさかの大倉の告白され現場に遭遇した。
いや、俺遭遇率高すぎないか?
「好きなんです!付き合いたいんです!」
「ごめんなさい」
「っ、どうしてもダメですか?!」
「ごめんなさい」
「…っ、理由聞いても良いですか?」
「…好きな人が、居るので」
「っ…そう、なんですか…」
「はい。ごめんなさい」
…………大倉って、好きな人居たんだ。
そっか。だから告白、断ってたんだ。なるほどな…。
あれ。何だろう?なんか、心臓チクチクする。苦しい。
何でだろ?大倉に好きな人が居るって分かって、心臓痛い。悲しい。
…悲しい?なんで悲しいの?
良い事じゃん、好きな人が居るって。取られるとか思って馬鹿じゃん。
…取られる?取られるって何だ?何思ってんの、俺。
訳が分からない。自分の気持ちがよく分からない。
苦しい? 悲しい? 取られる?
何思ってるの?何考えてるの?
俺、どうしちゃったの?
「っ、」
自分の感情がよく分からなくて、それが何だか怖くなって、気付いたら走ってた。
◇◆◇
「っ……は、」
急いで帰って来て、母さんの「おかえり」にも答えずに自分の部屋に駆け込んだ。
自分でもよく分からない感情に戸惑う。
心臓が痛い。苦しい。
いや、これは走ったからだ。走ったから痛くて苦しいんだ。
そうじゃないと説明つかない。
「はぁっ…くる、し…っ」
違う。走ったからだ。だから苦しいんだ。
そうじゃないと。そうじゃないと…そうじゃない、と…?
俺…今、何考えてる?何思った?
…何で苦しいんだ? 何で悲しいんだ?
何で、取られると思ったんだ?
「っ!ち、がう…!」
違う…違うんだ。
そんな、違う…ちが、う…っ!
怖い。この気持ちを認めるのが怖い。
だって、俺も大倉も男で、俺と大倉は友達で、同じ委員会で、同じクラスで、同じ…おな、じ…。
「っ、す……き、なの、か?」
声に出してみたら、ゾワってした。心臓がゾワって。
ゾワってしたのと同時に、スーッともした。
ああ…そっか…俺、大倉の事好きだったんだ、の気持ちと、好きだけどそれは友達としてだろ?の気持ちが戦ってる。
優しくて、カッコよくて、笑顔見れたら嬉しくて、一緒に居るだけで温かくて、何も話さなくても隣に居る事が億劫じゃなくて。
いつからなんて分からないけど、多分気付いたら好きになってたんだ。
だから、苦しくて、悲しくて、取られたくないって思ったんだ。
大倉に好きな人が居ても、その人に取られたくないとか、馬鹿じゃん。
て言うか、気付い時点で失恋とか、つら。
だったら気付きたくなかったな。
気付かなかったら、友達でいられたのに。
「っはは、馬鹿じゃん…俺」
俺の冬休みは、最悪な始まりだった。
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