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06 - 一学年 三学期 冬 -
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やって来ました週末土曜日。
大倉に教えてもらった、大倉の家の最寄駅に着き、大倉に連絡しようとしたら目の前に居た。
「え、いつから居たの?」
「ん?電車乗ったって連絡来てからすぐ来た」
「そうなんだ」
「うん。行こ?」
「あ、うん」
やべー!めっちゃ緊張して来た…!!
これから、大倉の家に行くんだよ、な?
やべぇやべぇ。意を決して言ったけど、これってすごい事なのでは?!
だって、彼氏の家に遊びに行くって事じゃん。あ…うん、緊張がピークに達しそう。
「そんな緊張せんでも」
「え?!いやっ、だ、だってさ」
「航の家と変わらんよ」
「だ、だよな…」
「うん」
そうだよな…俺ん家に大倉が来るのと、変わんないよな。そうだよ、そう。なに変に緊張してんだ。
「んふ。そんなすぐに取って食わんよ」
「……っは!?」
「んはははっ」
前言撤回。違う。俺ん家に大倉が来るのと全然違う。
そうこうしてるうちに、大倉の家に着いたらしい。
いや、あのさ…、
「…でけぇ」
「普通やろ?」
「いや…家と全然違う…そしてめちゃくちゃ綺麗」
「そう?」
「うん…」
大倉の家は、俺の家よりはるかにデカく、外見からしてもめちゃくちゃ綺麗だった。
簡単に言ってしまえば、俺の家は本当に普通の一軒家なんだけど、大倉の家はモデルハウスか何か?と思わせるような家。
シュッとしてるんだ、シュッと。俺ん家はモッサリしてるけど、大倉ん家はシュッとしてるんだ。
「どうぞ」
「お、お邪魔します…」
「そんな緊張せんで。誰も居らんから」
「あ、うん…」
いやそれ、余計に緊張するんですけど?!
ここには俺と大倉しか居ないって事でしょ?!
余計に緊張するって!!
家の中にお邪魔して思ったのは、家の中も綺麗でシュッとしてる、だった。
俺ん家と比較するのは烏滸がましいけど、俺ん家は荷物がいっぱいある。父さんの趣味の釣り道具が玄関に置いてあったり、母さんの趣味の編み物の道具がリビングに起きっぱなしにしてあったり。
でも大倉の家は、荷物が全然なくて広い玄関に靴も置いてなくて(それは多分誰も居ないからだと思うけど)、俺なんかが本当にお邪魔してもいいんだろうか?と不安になるレベル。
「こっち」
「う、うん…」
大倉に手を引かれ、ニ階に上がって右側の奥が、大倉の部屋らしい。
「どうぞ」と言われて部屋に入ると、これまた綺麗。と言うかものが少なすぎる気がする。
あるのはベッドとサイドテーブル、ローテーブルだけ。勉強机はない。
…ここが大倉の部屋か…あ…大倉の匂いがする。この匂い、好きなんだよな、俺。
前にカーディガン借りた時に香った匂いがした。
「適当に座ってて。飲み物とか持ってくるから」
「あ、うん。ありがと」
大倉が居なくなって、じっくりと部屋を見る。
いや、こんなことしちゃダメなのは分かってるけど、気になってしまう。
ここで大倉が暮らしてるのか…とか、このベッドでいつも寝てるのか…とか、勉強はどうしてるんだろ?このテーブル使ってるのかな?とか。
引っ越して来たばっかではあるから、もしかしたらそれでこんなに綺麗なのかな?とも思うけど、それにしても綺麗だ。
「座ってないやん」
「え?!あ、ごめん!」
「ええよ。なんか珍しいもんでもあった?」
「いやっ。逆になさすぎて驚いてる」
「そ?」
「うん」
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