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08 - 二学年 一学期 春 -
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大倉と真琴と離れて、新しい自分のクラスに入った。
俺の名前は相澤だから、廊下側の1番前。
…たまに、この名前を恨む時がある。席替えするまではずっとこの席で、何かあると頼まれる事が多いから本当に嫌だ。
「ねぇ」
「………」
「ねぇってば」
「っ!!え?」
早くも大倉に会いたいな…とか思ってたら、後ろから声かけられたらしく、めちゃくちゃビビった。
えっと…誰?
「……?」
「相澤くんだよね?」
「は?」
「1年の時、図書委員してたよね?」
「え、あー、うん」
「やっぱり!俺井上って言うの。井上 慶一。よろしくね?」
「あー、うん。よろしく…」
井上 慶一。ごめん。俺、君の事知らないわ。
でも、俺の事は知ってるらしい。図書室来てたのかな?
「今年は委員会入るの?」
「え?あー…入らない、かな?」
「えーそうなの?一緒になんかやりたかったのにー」
「あはは…、」
…ねぇ、何こいつ。なんでこんなに馴れ馴れしいの。
相手は俺を知ってても、俺はこいつの事知らないのに、馴れ馴れしくない?え、そんなもんなの?
なんか…前途多難な気がしてきた。
後ろの席の井上とか言うやつが、担任が来るまでずっとしつこく声をかけてきてて、正直疲れた。
やばい。ほんとむり、こういう人。
はぁ…早く大倉に会いたい。大倉に会って安心したい。
「ねぇねぇ、相澤くんってどこに住んでるの?」
「…あー、」
「近くだったら一緒に帰ろうよ。ね?」
「いや、」
始業式も終わって、担任からの説明も終わって、後は帰るだけになった時、井上がまたもや話しかけてきた。ほんと、勘弁してほしい。お願いだから放っておいてくれ。
そんな事思いながら大倉たちのクラスが終わるのを教室で待ってた。その間、井上はしつこくどこに住んでるのか聞いてきてて、気が滅入ってくる。
「ねぇねぇ」
「……あのさ、」
「あ、航1番前なんや」
「あ、大倉!」
いい加減痺れを切らして、放っておいてくれって言おうとしたら、大倉が来てくれた。救世主!!
「…なんかあったん?」
「何もない!帰ろう!」
「え?うん?」
「えー、俺も一緒に帰りたかったのにー」
「………、」
「……こいつ、誰?」
「俺?俺は井上 慶一って言いまーす。相澤くんのクラスメイトでーす」
「………」
この空気、どうしたらいいんだ。
なんか、寒い空気が漂ってる気がする。大倉の目がちょっと怖い。
「っ、大倉!帰ろう!な?」
「…うん」
「ま、いっか。相澤くん。またねー」
「あ、うん…また、」
この空気に耐えられなくなって、無理やり大倉の背中押して教室を出た。
ほんと、何なんだあいつ。
空気読めないのか?!あの寒い空気に気付かないとか、バカなのか?!うん、バカなんだ。絶対にそうだ。
「…航」
「え?何?」
「…あいつ、気ぃつけた方がええと思う」
「え?」
「あいつ絶対に、航の事狙ってる」
「…まさかぁ」
「………」
「…、わ、分かった。気をつける」
「うん。…はぁ」
「大倉?」
「何で俺、航と同じクラスちゃうんやろ…」
「大倉…」
「ほんまに、何でもええから言うてな?」
「うん。大倉も、何でも言ってな?」
「うん」
なんか、これからどうなるか分かんないけど、確実に絶対に何かありそうな…そんな予感しかしない。
あ…これもフラグだったりする?
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