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11 - 二学年 二学期 冬 -
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しおりを挟む「で、進路どうするん?」
「ぅ…流されなかった」
「流さんわ」
「えー…んー…色々悩んでる」
「大学行かへんの?」
「んー…就職もありかなぁ、とは思ってる」
「なんで?」
「大学まで、親の世話になるのはなんか忍びない」
「そっかぁ」
「うん」
高校まで行かせてもらえたのもありがたいと思ってるし、それから大学まで世話かけるのはなぁ…なんか違う気がするんだ。
それに、成績良くなったからって、良い大学に行けるわけもないし、かと言ってそこそこの大学行くとしても、本当にまだ何やりたいかも決まってないから行き損になりそうだし。
「太史は?」
「俺は、大学行かなあかんねん」
「行かなきゃダメって?」
「親がな、行かせたいらしくて」
「そっか」
「うん。それに、やりたいこと、決まってるし」
「……え?!決まってんの??!」
「うん。言うてなかったっけ?」
「聞いてない!」
聞いてねぇよ!
え、大倉って将来のこともう決めてたの?まじで?えー…うそぉ…?
俺だけじゃん、決まってないの…まじかぁ…いや、まじかぁ…。
「…因みに、なんになりたいの?」
「……笑わん?」
「笑うわけないじゃん」
「……小説家」
「…しょうせつか」
「うん」
「…文豪?」
「んはっ。文豪は無理ちゃうかな」
「たまにアマチュアのコンテストとかに投稿したりしてんねん」て言いながら、どこか恥ずかしそうな雰囲気を出す大倉。
顔見えないから雰囲気しか分かんない。でもなんか、嬉しそうなのは伝わってくる。
「え、じゃあ文系行くの?」
「うん」
「因みに…どこら辺の大学?」
「大阪、やな」
「そっか…」
「うん。でさ、航」
「え?」
「その、な?まだ大学行けるか分からへんけど…もし大学受かって、俺が大阪に行くとするやん?」
「うん」
「したらさ、航は…一緒に来て、くれる?」
「へ?」
「いや?」
いやと言うか…俺も一緒に行っていいの…?
なんだったら遠距離かぁ、とか思っちゃったんだけど…。
大倉の中では、俺も一緒に行っていいんだ…やばい…顔がニヤける。
「…一緒に、行きたい」
「んふふふ。じゃあさ、一緒に住もうな」
「一緒に、住む…」
「うん。え、別々なん?」
「いや…ごめん、突然だから、頭あんま廻ってない…」
「んは、そっか」
「うん…」
「まぁ、あと1年あるからな。ゆっくり考えて?」
「うん…」
大倉は大阪の大学に行くのか…そっか…。
俺は、俺は…どうしたらいいんだろ…どうしたいんだろ…。
何もやりたいこと決まってなくて、でも大倉はすでに将来のこと考えてて。
大倉に抱きしめられながら、ずっと考えてた。
時間も時間だから寝ようってなっても、頭から離れない。
どうしたらいいのか、どうするべきなのか。
そんな、新年の幕開けだった。
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