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第二章
22話 対策会議
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ウェルダム商事本社ビル。
アポなしで乗り込んだ凛だが、話を通していたかのように、すんなりと社長室に通された。
「これも商売の駆け引きですよ。売れる商品が出てきたら、そこに手を出すのは商売人として当然のことです」
凛が激しく抗議をしたが、ロバートは事前に備えていたかのように、涼しい顔で対応された。
「どこが商売よ。こんなの嫌がらせでしかないわ」
「理解されないと思いますが、それも戦略の一つなのです。潰れてくれれば、我が社が独占することができますからね。。融資先の企業であっても、総合的に我が社の利益となるなら、徹底的に仕掛けますよ。尤も、そこの企業関係者が、うちに嫁入りするとなれば、話は別ですが」
ロバートは嫁入りするなら止めてやるということを暗に言う。
以前の親切にしてくれていた態度とは、全然違っていた。
「いい人だと思ってたのに……」
「凛さんとは仲良くしたいと思ってますよ? しかし、同時に息子の幸せも考えています」
やり口は強硬だが、そこには息子へと愛情と、凛を買う姿勢があった。
「う……」
完全な悪意ではなく、凛を評価しているからこそのことでもあって、撥ね退けるのには抵抗があった。
凛はどうしたものかと考えていたその時、入口の扉が開いて、一人の男性が乱入してくる。
「ロバート、貴様! よくも騙したな!」
男性は血走った眼で、ロバートに食い掛る。
「今は来客中だ。おい、誰かこいつを摘まみ出せ」
遅れてやってきた警備員が、男性を取り押さえる。
「お前に買わされた貨幣が、内戦で大暴落したんだよ! お前、内戦が起こること知ってただろ! 責任取れ!」
「私はただ、金融商品をお勧めしただけです。買うと決めたのは貴方ですから、責任は貴方にありますよ」
「いけしゃあしゃあと……! お前のせいで俺は破産だ! 絶対に許さないぞ!」
「破産とは。これから大変でしょうね。入用でしょうから、あそこの貨幣は私が買い取らせていただきますよ。適正値段で」
「この下種野郎……!」
男性は殺意が伝わってくるほどの憎しみを、ロバートに向けるが、警備員達にがっちりと固められ、何もできぬまま部屋から連れ出されて行った。
戦々恐々と、その様子を見ていた凛に、ロバートが言う。
「この世には、いつどこに落とし穴があるか分かりません。凛さんも損をしないよう、良く考えて上手く立ち回ってください」
結局何もできないまま、凛は工場へと帰還する。
「思っていた以上に厄介な人だったわ」
ファーベル親子が暮らす住居部の居間で、玖音達も含めて話し合う。
「裏組織との繋がっているとの噂もありますからね。財界を支配しているだけあって、怖ろしい相手ですよ」
「けど、このまま何もしない訳にもいかないから、何か対策しないと」
抗議が無駄に終わった為、戦いの舞台を企業に移して、対抗策を打ち出さなければならなかった。
すると、そこで玖音が言う。
「殺せばいい。凛なら簡単じゃろ?」
面倒臭そうにしていた玖音は、物理的な解決方法を提示して来た。
「捕まるわっ。いや、それもどうにかできると思うけど、ルイスさん達にも迷惑がかかるからダメよ。やるとしたら、それは最終手段で」
「候補には入れとくんだ……」
物騒過ぎる選択肢を残した凛に、フラム達は若干引いていた。
土地神をやっていた玖音ですら圧倒した凛の力をもってすれば、大企業や国の治安部隊を相手にしても負けることはない。
最悪、力づくで解決することは可能であった。
「強硬策を取るのは、まだ先にするとして。とりあえずは普通に対処しましょ。えーっと、まずは類似商品だけど、元祖のブランドはこっちにあるから、売り込み頑張ればなんとかなると思うわ。交渉術で出来るだけ太客を維持しつつ、直営店にも力を入れて、口コミ営業をメインでする。止められてる原材料は代替品を使いましょ」
凛はそう言いながら、手元の紙に代替できる材料を書き記して、みんなに見せる。
それを見たルイスは、驚愕した表情で言う。
「こんな方法が……? これで代用できるのですか?」
「あれ? 知らない? 普通に、できるはずよ」
「これでできるなら、代用どころか大幅なコストカットになりますよ……!」
ゲームでは普通にやっていたことだったが、それはこの世界ではまだ知られていなかった為、凛が出したレシピは革命的なものだった。
「良かったじゃない。これで価格問題も解決ね。今後、もしそっちも押さえられたら、私が調達しに行くわ。丁度、移動倉庫もあるしね。今できる対策はこんなもんかしら? 他に何かある?」
「いえ、完璧です」
「じゃあ、とりあえずその方針で」
アポなしで乗り込んだ凛だが、話を通していたかのように、すんなりと社長室に通された。
「これも商売の駆け引きですよ。売れる商品が出てきたら、そこに手を出すのは商売人として当然のことです」
凛が激しく抗議をしたが、ロバートは事前に備えていたかのように、涼しい顔で対応された。
「どこが商売よ。こんなの嫌がらせでしかないわ」
「理解されないと思いますが、それも戦略の一つなのです。潰れてくれれば、我が社が独占することができますからね。。融資先の企業であっても、総合的に我が社の利益となるなら、徹底的に仕掛けますよ。尤も、そこの企業関係者が、うちに嫁入りするとなれば、話は別ですが」
ロバートは嫁入りするなら止めてやるということを暗に言う。
以前の親切にしてくれていた態度とは、全然違っていた。
「いい人だと思ってたのに……」
「凛さんとは仲良くしたいと思ってますよ? しかし、同時に息子の幸せも考えています」
やり口は強硬だが、そこには息子へと愛情と、凛を買う姿勢があった。
「う……」
完全な悪意ではなく、凛を評価しているからこそのことでもあって、撥ね退けるのには抵抗があった。
凛はどうしたものかと考えていたその時、入口の扉が開いて、一人の男性が乱入してくる。
「ロバート、貴様! よくも騙したな!」
男性は血走った眼で、ロバートに食い掛る。
「今は来客中だ。おい、誰かこいつを摘まみ出せ」
遅れてやってきた警備員が、男性を取り押さえる。
「お前に買わされた貨幣が、内戦で大暴落したんだよ! お前、内戦が起こること知ってただろ! 責任取れ!」
「私はただ、金融商品をお勧めしただけです。買うと決めたのは貴方ですから、責任は貴方にありますよ」
「いけしゃあしゃあと……! お前のせいで俺は破産だ! 絶対に許さないぞ!」
「破産とは。これから大変でしょうね。入用でしょうから、あそこの貨幣は私が買い取らせていただきますよ。適正値段で」
「この下種野郎……!」
男性は殺意が伝わってくるほどの憎しみを、ロバートに向けるが、警備員達にがっちりと固められ、何もできぬまま部屋から連れ出されて行った。
戦々恐々と、その様子を見ていた凛に、ロバートが言う。
「この世には、いつどこに落とし穴があるか分かりません。凛さんも損をしないよう、良く考えて上手く立ち回ってください」
結局何もできないまま、凛は工場へと帰還する。
「思っていた以上に厄介な人だったわ」
ファーベル親子が暮らす住居部の居間で、玖音達も含めて話し合う。
「裏組織との繋がっているとの噂もありますからね。財界を支配しているだけあって、怖ろしい相手ですよ」
「けど、このまま何もしない訳にもいかないから、何か対策しないと」
抗議が無駄に終わった為、戦いの舞台を企業に移して、対抗策を打ち出さなければならなかった。
すると、そこで玖音が言う。
「殺せばいい。凛なら簡単じゃろ?」
面倒臭そうにしていた玖音は、物理的な解決方法を提示して来た。
「捕まるわっ。いや、それもどうにかできると思うけど、ルイスさん達にも迷惑がかかるからダメよ。やるとしたら、それは最終手段で」
「候補には入れとくんだ……」
物騒過ぎる選択肢を残した凛に、フラム達は若干引いていた。
土地神をやっていた玖音ですら圧倒した凛の力をもってすれば、大企業や国の治安部隊を相手にしても負けることはない。
最悪、力づくで解決することは可能であった。
「強硬策を取るのは、まだ先にするとして。とりあえずは普通に対処しましょ。えーっと、まずは類似商品だけど、元祖のブランドはこっちにあるから、売り込み頑張ればなんとかなると思うわ。交渉術で出来るだけ太客を維持しつつ、直営店にも力を入れて、口コミ営業をメインでする。止められてる原材料は代替品を使いましょ」
凛はそう言いながら、手元の紙に代替できる材料を書き記して、みんなに見せる。
それを見たルイスは、驚愕した表情で言う。
「こんな方法が……? これで代用できるのですか?」
「あれ? 知らない? 普通に、できるはずよ」
「これでできるなら、代用どころか大幅なコストカットになりますよ……!」
ゲームでは普通にやっていたことだったが、それはこの世界ではまだ知られていなかった為、凛が出したレシピは革命的なものだった。
「良かったじゃない。これで価格問題も解決ね。今後、もしそっちも押さえられたら、私が調達しに行くわ。丁度、移動倉庫もあるしね。今できる対策はこんなもんかしら? 他に何かある?」
「いえ、完璧です」
「じゃあ、とりあえずその方針で」
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