なんだか泣きたくなってきた

だいきち

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2章

魅惑の隙間 *

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「あ、っ…ほ、ほんとに?」
「今更なし、とかはやめてくれ。」
「それは、っ…ない、けど…」

きいちを組み敷き、ちゅ、ちゅ、と首筋を啄むように口付けを降らす。時折甘噛みをしながら胸元に手を添えると、とくとくと少し早いきいちの鼓動が高い体温とともに伝わってきた。

「ん、舌だして。」
「え、ぅ…」
「いいこ、…ン。」

震える舌をそっと差し出される。期待に濡れた瞳がこれから起こることを待ちわびているといった様子で雄弁に語っていた。

舌先をくっつけてから、その薄い舌を飲み込むように口の中に含む。チュ、と吸いついてから甘噛みをし、舌の裏を舐めあげてやれば、ヒクンッとその体は刺激に従順に反応した。

「ふぁ、っ…」
「はぁ、っ。…」

何度も唇を重ねながら、飲み込むように舌を絡める。体を震わせながら快感を甘受するきいちの両手を首に回させると、ベッドサイドの棚からコンドームを2枚取り出した。

「い、いれるの…だめだよぉ…っ」
「っ、へいき。いれない…きいち、横向いて。」
「んぇ、っ…うん…」

横を向いたきいちを後ろから抱きしめるようにして体で背中を支える。痛いほど張り詰めた性器を取り出すと、捲れたせいで顕になったきいちの腰にピタリとあたった。一月抱いてないだけで、我ながら驚異の膨張率だなと笑う。身を震わして息を詰めたきいちをなだめながら、今度はパジャマに手を差し込んできいちの性器に手早くコンドームを装着した。

「な、なんで僕…っ、」
「布団汚したくないだろ」
「俊くんは…?」
「背中にかける。」
「ば、ばかぁ!」

べろりと項を舐めると、くっ、と息を詰めた。尻のあわいに性器を挟みながら、前に伸ばした手でやわやわときいちの小ぶりな袋を揉む。

「うぁ、ぁっ…や、やだ…っ、はずかし…、」
「柔らけえ…気持ちいい…きいち。」

尻の奥の窄まりを擦るように、尻で性器を挟みながら腰を揺らめかせる。分泌した先走りがぬめぬめときいちの尻を濡らし、熱く張り詰めたきいちの性器を指を筒のようにしてゆるゆると擦ってやれば、きゅう、と力が入った尻に性器を締め付けられる。あぐ、と項を甘噛みしてはペロペロと舐めていれば、小さな悲鳴とともにきいちの体から小さく震えた。

「んぁ、っ…ふ、ふぁ…」
「でた?…ん、じょうず。」
「ひ、ぅ…」

きいちの性器に付けられたコンドームが、精液を受け止めてぶらりと垂れ下がる。そっと口元を撫でて唾液を拭うと、湿った指にきいちの熱い吐息が触れる。

「わり。もちょい…つきあって。」
「あ、っ…」

互いに溜まっていたのか、きいちは吐き出したあとも萎えることは無く、俺自身も何時もよりも多い先走りを何度も塗りつけるかのように腰を揺らめかせる。尻の間の蕾をぐにぐにと親指で刺激しながら、きいちの小ぶりな袋を押し上げるかのようにしながら太ももの間に強く腰を打ち付ける。鼠径部をぐりっと指で刺激してやれば、体を大きくはねさせて感じ入る。

「ァっぁ、っ、ん、ンンッ!ふ、ぁ…っ、擦れちゃ…っ」
「っ、体…丸めんな…っ、力抜け…きいち…」
「ひゃ、ぁ、あぅっ…んや、ぁっ…イ、イく…っ」

パンパンと乾いた音を立てながら、腰を引き寄せ前に回した手できいちの胸を抱き寄せる。必然的に胸が反るような形におさまり、言いつけどおり力をうまく抜いたきいちは膨れたゴムに再びごぷりと精液を吐き出しながらビクビクと身を震わして余韻に身を任せた。

「ん、…ぁ…っ」
「ひゃ、あ、熱…っ、」

射精の弾みで腿に力が入り、まるで胎内の収縮のような刺激に触発され、会陰に先端を押し付けると、そのままどぷどぷと精液をぶつける。重力に従ってきいちの太腿にそれが伝うと、くすぐったいのか少し足を動かしただけでヌチャリと音がする。

「はぁ…っ…しゅん…、」
「きいち…」

後ろ手に俺の頭を髪を梳くように撫でられる。体を抱き寄せたままの手は、きいちの胸を押さえたまま、呼吸に合わせて上下する旨を宥めるように優しくなでた。

「ぁ…っ」
「ん?」

指先にツンとしたものが当たる。布の切れ端から素肌を撫でるような感覚にそういえばと思い出した。

「ここのスリット、いいな。」
「ぁ、あっ…だ、だめぇ…っ、使い方がちがっ…」
「ん?ちがう?…なら、きいちがおしえて。」
「や、ゃぁあ…っ!」

人差し指と中指でスリットの隙間から乳首を挟む。妊娠前よりかすかにふっくらとしたそこは、もにもにと刺激をすると素直に立ち上がり、刺激をしていない方もピンと可愛らしく主張してスリットから顔を出した。

胸の尖りのみを晒す授乳服は酷くいやらしい。きいちは羞恥からか首を振りながら口にするのを拒んだ。嫌ならやめる、という紳士な部分を出す余裕はとうに無く、番の扇情的な姿に本能が刺激された俺は、きいちに覆いかぶさると華奢な体を持ち上げるように脇に手を差し込みながら親指で突起を刺激した。

「ひぁ、ぁっだ、だめぇ…っ、いじんぁ、ゃっ、」
「ここ、膨らんでんな。乳首が前よりつまみやすくなってる。」
「ばか、ぁっ!言わないでぇ…っ!」
「なぁ、教えて?何が正解?」
「つまんじゃ、っ…あ、ぁっ!」

くに、っと揉み込んだそこを指先で摘んでゆるく引っ張る。腰をビクビクと震わしたきいちが、かくんとシーツに身を投げだして荒い呼吸を繰り返す。
乳首を引っ張られただけでイッたらしい。3回分の精液を受け止めたきいちのコンドームは、その重みに負けてヌポンと音を立ててきいちの腹に落ちた。

ポタポタと先端から零している雫をみると、少しだけ潮も混じったらしい。とろけた顔で放心している姿がのきいちに口付けると、首に腕を回して舌を絡めてきた。

「ん、んふ…は…」

れる、と舐めしゃぶるような口付けに、きいちの理性が飛びかけているのだろうと察する。薄い胸を揉みながら、上顎を舐めあげてから口を離した。

「な、おしえて…きいちの言葉で。」
「…っ、…しゅんのえっち。」
「しってんだろ?」

くすっと笑って額を合わせると、きいちの瞳の奥にゆらりと何かが揺らめいた気がした。


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