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真夏の秘事 1 **
しおりを挟む日差しがきらめき、空は快晴。蝉が喧しく鳴く夏がやってきた。
凪と千颯は夏休みを利用して友達同士でキャンプに行っており、明後日まで帰ってこない。
帰ってこないと知った翌日、その二日間を利用して有休を嬉々としてもぎ取ってきた俊くんが、やけにスキンシップをしてくるなあとおもっていたら、つまりはそういうことだった。
「あっつぃ、ってえ!」
「知ってる。」
「もー、二人がいないうちにシーツ洗濯しちゃいたいからさ、俊くんはそれまでいいこにしててえ!」
「いやだ。」
きいちはほとほとこまっていた。なんとなく、まあご無沙汰だったこともあり、二人がキャンプに行くといったときに、久しぶりにセックスはするのかなあと、考えたことは考えた。だけど二人がいないうちにシーツだって洗いたいし、二人の部屋も掃除をしたい。窓の拭き掃除だってしたいし、あと一時間もしたら 夕飯の買い出しにだって行かなきゃいけない。今日はトマトが安いし、なんなら俊くんにお米を持ってもらいたい。
だからきいちは忙しいのだ。俊くんに抱きつかれてソファーで拘束されている時間などどこにもない。
「じゃあ、せ、せめてエアコン…エアコンつけさせて…」
「よいしょっと、」
「えええええなんでえええ!?」
きいちが手を伸ばそうとしたテーブルの上のリモコンが、どんどん遠ざかっていく。
会話のキャッチボールを無視した俊君が、軽々ときいちを抱き上げたのだ。
「ねえ、そっち寝室!」
「知ってる。」
「まだ昼なんですけどお!?」
「充分部屋の掃除は行き届いてる。凪たちのシーツ洗うなら明日でいいだろ。」
「明日雨だから今日がいいんだってえ!もおお!」
俵担ぎされたまま、じたばたと抗議をすると、尻を軽く叩かれて宥められる。鼻歌でも聞こえてきそうな勢いだ。随分とご機嫌なのはいいことだが、きいちのほうはよろしくなかった。だって夜風呂入ればいいと思っていたから、シャワーだって浴びていない。
「ひぇ、っベッドにタオル敷いてあるし!変なとこで準備整えなくていいんだよぉ!!」
「何日してないと思ってる。この機会を逃したら向こう数ヶ月はセックスレスになる。そんな気がする。」
どさりとベッドに降ろされると、ムスッとした俊くんがベッドを軋ませ乗り上げる。きいちは最後にしたのいつだっけ、と指折り数えると、まもなく2ヶ月にかかろうというところだった。
「ペッティングはしたじゃん!?」
「お前が寝落ちして俺がマスかくことになったのも覚えてるか?」
「アレぇ!?」
そんなことありましたっけ?と顔を赤らめながら慌てて言い返すと、それを上回るいい笑顔で返される。ああ、そういえば翌日死んだ目をしてた日があったなと思い出して、気まずくなって曖昧にごまかした。
だけどセックスするなら、せめて汗を流したい。したくないわけではないので、近付く俊くんの口元を覆うとストップをかける。
「わ、わかった、わかったからせめてシャワー浴びさせ、っ!」
「駄目だ。夏だからな、汗だくでセックスもいいと思わないか?」
「え、ふつうにいや、っ」
どさっと、押し倒されればもう抵抗はできない。その男らしい体つきで抑え込まれればノーという勇気は持ち得ていない、だってそのフェロモンはずるいだろう!心のなかで悪態をつきつつも、頭を撫でられればすぐにその考えも彼方の星となった。
「いただきます。」
「あ、ちょっま、ワ゛ーーー!!!!」
せめてエアコン、と肌に手を滑らす俊くんには言ったが、なぜかいい笑顔でノーと言われる。一体何の性癖に目覚めたのか。汗でぬるつく素肌を喜々として手を滑らすそのご機嫌な様子に、きいちはというと額から滲む汗を枕に染み込ませながら、ああ、ここも洗濯しなきゃだめだなぁ。と考えていた。
今きいちは、抵抗虚しく腰だけ上げた状態で服をまくられ胸元を弄ばれていた。
「うぁ、っ!あ、汗舐めんっ、ばかばかぁっ、」
「ん、しょっぱい。ふ…楽しくなってきた。」
「たのしくなってきた!?!?ぁっ、んぅ、うっ!」
不穏なことを言いながら、ふふっと笑う。俊くんがこうして含み笑いをしているときはたいてい良からぬことを考えているときだ。
もうシーツも枕カバーも俊くんに洗わせよう。そう溶かされつつある思考で答えを出すと、張り詰めた前を寛げたくて、そっと履いていたスウェットに手をのばす。
「今日は、このまま出せ。」
「ひぅ、っ」
ずぼっと後ろからスウェットに手を突っ込まれる。なにが!?と思ったときにはすでに遅く、きいちのこぶりな性器はその大きな手に包まれた。
ふにりと袋ごと柔らかくも見込まれると、情けなく内股を震わしながらがくんと腰が落ちる。それを許さないように俊くんが腕で支えるものだから、きいちの性器はとろとろと先走りで俊くんの手のひらを汚しながらゆるゆると腰が揺らめく。
「ふぁ、あ、っそ、そこ…っ、ひ、っ」
「ぬるぬるだな。きもちいい?」
「ぁ、っ…はぁ…」
こくんと頷くと、クスクス笑いながら尻を甘く噛まれる。もう気持ちよくて、体温が高くなって滴る汗すら敏感に反応してしまう。
ぬるりと肉厚な舌が尻を割り開いてさらけ出されたそこに這わされる。
産後からとくに中はとろめくような名器になったと言うそこは、ふくりと縁が薄赤色に染まっている。何度も受け入れているせいか、縦に割れたいやらしいそこを俊くんがぺろりと舐め上げた。
「汗かいてっから、ここもしょっぱいな。」
「ひ、ぃわな…っ、いで、ぇっ」
「ん、ほら、舐めてやると簡単に開く。」
「あぁ、っばか、あ、あ、は、っはい、って…っ、」
ぬる、と内壁が侵入してくる舌を甘く締め付ける。はぁはぁと荒い呼吸のきいちは、俊くんの指の間から漏れ出た精液をタオルの上に落とし、肌の隙間から流れてきた汗に乳首を刺激されて背筋を甘く痺れさす。
もうきいちの声を遮る枕は唾液で湿らされ、俊くんに解かれた髪からは汗が滴る。
首筋に張り付く髪がいやらしい。白い項は赤く染まり、まくりあげた服から見える背筋は時折水音に反応するかのようにびくんと跳ねる。
「ん、かわいい。ちゃんと気持ちいとこ拾えて偉いな。」
「ぁ、ッン…し、しゅんく…っ、あつ、い…」
「もっと汗かくことするだろ、ほら」
くぷ、と俊くんが指を差し込む。その異物感も愛おしい。男らしい指で腹の中側をこすこすと刺激され、耐えられなくなってぷしゅりと零す。
「ぅあ、あっ、ぬ、ぬぎた…ぁっ、すうぇ、っと…やだ、ぁっ…」
きゅうきゅうとそこで長い指を締め付けながら、俊くんの指の隙間を伝ってスウェットにシミを作る。ポタポタと溢れるそれが、グレーの布地に黒く染み込む様子を見て、俊くんの性器は熱く張り詰めた。そうだ、これが見たいのだと。
「ナカきもちい?余計なこと気にしないで、気持ちいいとこだけ拾え。出来るだろう。」
「うぁ、っン…ふ、っ…」
腰が震える。揺らめくこぶりな尻が可愛くて、中をほぐしながら甘く歯を立てる。
指の隙間から零れる滑りを借りて、きいちの性器をぐちゅぐちゅと包み込むようにして刺激をすると、指を強く締め付けながらだらしのない射精をした。
「あ、ああ、あ、あっ…」
「すげ、ぐしゃぐしゃなのわかるか?はは、こんなに漏らして、もうほしい?」
「っあつぃ、…ぁ、も、もう…おく、ほし…っ、」
自分の手によってトロトロにとけていく番の様子に満足げに微笑むと、そっときいちの頬を撫でてこめかみに口付けた。
意図を汲み取ったきいちがコロンと体制をかえ、仰向けになる。汗や精液で汚れたスウェットを剥くと、着ていた白のカットソーも濡れてやらしく張り付く。
物欲しそうな顔で見つめる様子に汗で張り付く自身のカットソーを豪快に脱ぐと、その男らしく鍛え上げられた美しい体に、きいちの欲の部分が刺激された。
ああ、目の前の雄に今から食われるのか。フルリと小さく身震いすると、汗で透けていたカットソー越しからでもわかるように、ツンと立ち上がったそこがきいちの興奮を如実に表していた。
「きいち、いいか?」
お伺いをするように、俊くんが鼻先を擦り寄せて甘える。大きく、引き締まった大好きな背中に手を回すと、その薄い唇に舌を這わせて応えた。
「ひ、ぁわ、っ!」
「はぁ、やべえ興奮するな。」
もに、と柔らかい尻を揉み込まれながら腰を浮かされる。ちゅ、ちゅ、とリップ音をたてながら、頬や首筋に唇を滑らせ、時折汗をも舐め取った。
きいちは呼吸を繰り返しながら、流れる汗の一粒ですらも逃さないと言うような具合だ。
腰を持ち上げられた事で、ふるんと重力に負けて性器が腹につく。蕾に擦り付けるようにしてきいちの小ぶりな袋の上からにゅるんと顔を出した俊くんの性器は、もう何回も見ているというのに相変わらずに強そうだ。こんな太くて長いものを腹に収めているのだ、きいちの性器に懐くように擦り付けたあと、うっとりしているきいちの細い腰を引き寄せて、その先端を蕾にあてがう。
「こんな、ぁう、っ…足、勝手に開いちゃうぅ…」
「ん、もっと開いて…ほら、入るぞ。」
「あ、あぁ、あ、あ…」
汗でぬるつくきいちの太腿を抱えながら、見せつけるようにゆっくりとその先端を含ませていくと、ぷちゅ、ぬぷっ、とやらしい粘り気のある水音が、性器を迎い入れた蕾から発せられる。ずぶずぶと侵入してくる俊くんの性器を、ゆっくりと呼吸をしながら、下生えが完全に尻にくっつくまで見つめていた。
「おまえ、見るの好きだよな…」
「ぁ、んう…うん、っ…すき、ぃ…」
挿れただけで、きいちの性器は喜ぶように震えてぷしゅ、と吹き出た。柔らかい腹を、汗と精液でいやらしく濡らす。形の良いへそに溜まる様子に、俊くんの理性はじりじりと焼けていった。
「あ、っ!ぁ、だ、だめ、ぇ、っ!ま、まだっ、ぅごかな、ぃで…っ!」
ぱん、と腰を軽めに揺らしたつもりが打ち付けてしまった。びくんと体をはねさせたきいちの甘く掠れた声に、俊くんが我慢などできるわけがなかった。
「ん、わりい。も、…お前がやらしくて、無理。」
「ぁう、っふぁ、あっ!中、ぁっ…へん、へんだか、らぁ…つ!」
「絡み、ついてくんな。ふ、…ナカ、すげぇいい…」
「そ、こっ、も、もぉ…ぁ、あ、や、ゃら、あっとけ、るぅ…っ!」
熱くやけどしたのではと思うほど、きいちのイイトコロが俊くんの性器に擦られてジリジリと鋭い痺れを全身に運ぶ。内壁を行き来する久々の性器に、背筋の骨を抜かれた位に体に力が入らない。
膝面に手を添えられ、かぱりと足を開かれているというのに、日々の柔軟体操のおかげか、きいちの身体は上手にほぐれて行く。
2ヶ月ぶりの插入も、もうすっかりと内壁は馴染む。今はちゅうちゅうとそのふとましい性器を甘く締め付けながら、律動に合わせてぺちぺちと揺れるこぶりな性器からちょろちょろと漏れ出た。
暑い、まだ昼なので日が高い。こんな早い時間から なにすんだと考える余裕は、きいちにはもうなかった。
「ふぁ、ぁ、っ!は、はぁ、ぁっ、や、しゅ、ん…っ!つ、つよ、ぃ、っ!」
「暑、っん、くそ…あ、すげ…」
「ひぅ、っ!そ、そこぉっ、そこばっか、っやぁ、あーっ!」
「っ、顔向けろ、ほら。」
「ん、ンンっ、ふ、あ、あ、あ、っ」
ぽたぽたと俊くんの汗が伝う。薄い唇を擦り付けるようにしながら、厚みのある舌で翻弄される。こめかみを伝った俊くんの汗がきいちの肌を滑るたび、この距離感が嬉しいと全身で喜びを表す。
ぴんと主張する乳首も、授乳が終わってからはふくりと腫れたままだ。俊くんが何度も吸い付くので、カットソー一枚で外出できないくらいに育ってしまった。
「んぁ、ぁ、っゃ、イぅ、っ…イく、イくぅ…ぁ、あっ」
「んん、ふ…っ、」
きいちの薄い腹が震える。この中にふたりとも入っていたのだ。俊くんは大きな手のひらで愛しげに腹を撫でると、臍の下を、ぐっと押し込んで性器で奥を突き上げた。
「あ゛、っ!?や、やぇ…へ、…っひ、ひらい…ちゃ、あ、あっ」
「ン、ここ開いて…中、いれさせて…」
「ふぁ、あ…や、あッ、やら、も、やぁ、…!」
ぷちゅ、と恥ずかしい音を立てて精液が押し出される。俊くんの先端がきいちの子宮を押し開こうと する度に、背筋がびりびりと痺れて気をやりそうになる。熱に浮かされただらしのない顔を見られたくなくて、顔をそらす。するとべろりと首筋を舐め上げられた。
「しょっぱ、なあ、こっち向けっ、て…」
「ぉ、おぐ…っ、こんこん、しなぃ、れ…も、おしまい…に、してぇ…っ、」
「んー‥、っ…いやだ。」
ニヤリと意地悪く笑われる。がしりと臍を囲むように腰を掴まれると、俊くんの腰の打ち付けに併せてきいちの腰が引き下ろされた。
「おっ、…ァ、ああっ!?」
ずるりと枕から頭がずれる。ごちりと腹に衝撃がきて、目を見開く。俊くんの太く雁高な先端が、きいちの弱い子宮のなかにすべて入り込む。
きゅぅう、と内壁がきつく締まる。あまりの快感に、俊くんの顔が甘く歪んだ。
「あー‥ぁ、あ、っ…んあ、…ひ…」
びくびくと身を震わして脱力したきいちは、目の前の明滅する光を虚ろに見上げながら、投げ出した
手足を時折跳ねさせながら、くたりとした性器からじょろ、と尿を漏らす。下に敷いていたタオルにじわじわと染み込むのも気付かないまま、俊くんだけは酷く興奮したように肩に噛みつくと、まるで振り下ろすかのようにしてバツバツときいちの内壁を激しく性器で擦り上げた。
「ひぎ、ぁ、あっ!んぁ、や、やぅっぁああっ!あ、あー!あ、あっ!はぁ、ァあっ!」
「ぐ、…っ、んは、ぁ、くそ…あ、きい、ち…っ!」
「し、ゅ…ん、しゅんっ、や、あーっ!!あ、あひ、っや、やぇ、てええっイ、っぐ、イぐがらぁ゛!!ま、まだイぐ、っぁあ、あーーっ!!」
「あ、っお…れも、…イく…、」
ぎゅぽぎゅぽと激しく掘り込まれ、酸欠のように顔を真っ赤にしたきいちが、激しい行為に泣きながら喘ぐ。
ぎり、と背に爪を建てられていても気にしないままに何度もきいちの尻が揺れるほど打ち付けた俊くんは、やがて腰を震わしながらぶしゅりと熱い精液をきいちの胎内にどくどくと流し込んだ。
「ぁ、あ…っ…」
ごぷっと結合部から精液を吹き出す。両腕を抱き込まれるようにして拘束されていたきいちは、ゆらゆらと擦り付けるように中を擦る俊くんの律動に足をぶらつかせながらぱたりと途中で意識を飛ばしていた。
しばらくして、俊くんがすべてを出し切った後。満足行くまで中を味わったあとに、やけに大人しくなったきいちに気がついた。
「おい、きいち?」
「……み、」
くたりとしたまま、はくはくと唇を震わせる。
俊くんは愛しげに長くなった髪を流してやり、口端にキスをした。
「どうした?」
「み、ず…」
顔を赤らめてぐったりするきいちに、ハッとした。エアコンもつけないままガツガツとセックスに興じていたのだ。俊くんは慌てて性器を胎から抜く。
「う、」
堰き止められていた精液がぶぴゅっと端ない音を立てて逆流する。小さく身震いするきいちに兆しそうになるのをなんとか押し留めると、まずは水だとリビングに駆け込んで冷蔵庫からミネラルウォーターを持ってきた。
冷たいそれをいきなり与えると咽るだろう、一度それを口に含むとそっと口移しで与えた。
んく、とこぶりな喉仏がうごく。ひくんと肩を揺らして震える足がシーツを蹴った。
唾液の糸がプチリと切れ、絡めた舌を離した俊くんは、胸元まで上気したきいちを抱き上げる。
「シャワー浴びるか。残りは風呂場で飲もう。」
「ぁ、っ…や、やだ…」
ぽたりと尻から溢れた精液に顔を赤くする。瞼へ口付けてやると、諦めたように胸元にもたれかかった。
「後で拭いとく。止まんなくて悪いな。」
「ん…、いーよ…」
「またする?」
「今日はしない…」
「そりゃ、残念だ。」
じわりと耳まで赤くしたきいちの様子に満足気に笑う。浴室につくと、備え付けの大理石の椅子の上に腰掛けさせた。普段はそこに座り、夜景を見ながらのぼせた身体を冷ますのだが、きいちは余程へろへろだったのか、くたりとそこに体を横たえた。
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