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第三章
6 ステファンとの遭遇
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「ねぇ、王太子殿下のお噂をお聞きになりまして?」
「もちろんですわ! 実はもうすでに心に決めた方がいらっしゃるとか。今日はどなたとも踊っていらっしゃらないのでしょう?」
「ええ、なんとサンティ侯爵家のロザンナ様のお誘いも断っていらしたの。意中の方は、今日お披露目なさるのかしら」
「いい機会ですものね。未来の妃殿下のお顔を早く拝見したいわ」
「本当に。王太子殿下に見初められた幸運な方はどなたなのかしらねぇ」
たくさんの篝火に照らされた庭園でアルベルトを探していたミアは、優雅なご婦人たちの噂話が耳に入ってきてギクリと足を止めた。
今彼女たちは、王太子殿下のお相手が決まったと言っていなかっただろうか。さきほどからちょこちょこと摘んでいたお菓子を持つ手も思わず止まる。
マナー違反だと分かりつつも耳をそばだてると、彼女たちは上品に笑いながらあちこちのご令嬢の名前を出して予想を披露していた。中には近隣諸国の王女様の名前もあって、ミアは少し胸を撫で下ろす。
王太子殿下からミアに来た縁談は全てお断りしたから、とうとう殿下も諦めて違う女性との婚約を決めたのだろう。
まさか今、この場で突然ミアが婚約者だと祭り上げられることは……さすがにありえないと思う。
だからミアは安心して食べかけだったマカロンをもぐもぐと平らげた。
ふんわりとしたピンクのマカロン生地に木苺のクリームを挟んだそれは、口の中でとろけるように消えていく。ほどよい甘酸っぱさはほっぺたが落ちるようで、さすが王城で提供されるお菓子は違うと嘆息する。こんなにたくさんあるのだから、孤児院の子供達にも少し持って帰ってあげられればいいのに。
そして違うテーブルに載っているエクレアにも手を伸ばそうとした時、ミアの目の前に大柄な男性がぬっと現れた。
「やぁ、エウフェミア殿ではありませんか。今日はお一人ですか?」
そこに立っていたのは、以前何度か夜会で見たことのある顔だった。
確かどこかの伯爵家の長男で、しつこくミアに言い寄ってくるものの、『あいつは酒にだらしない上に女癖も悪いから近付くな』と父や兄が毎回排除していた男だ。
彼が浮かべる軽薄な笑みに嫌悪感を感じ、ミアは丁寧に淑女の挨拶をして立ち去ろうとした。
「あぁ、お待ち下さい。せっかくここでお会いしたのも何かの縁だ。よろしければ僕と一曲踊って下さい」
しかしミアの進行方向に男が立ち塞がる。
言葉だけは丁寧なダンスの誘いだったが、その威圧的な態度にミアは体がこわばった。
「……いえ、申し訳ありません。今日は……」
日頃はエスコート役の父や兄が断ってくれていたが、今日はミアが自分でしなければならない。
挨拶だけで立ち去ろうとした時点でダンスはしないと言っているようなものなのだが、無理やり足止めする男にそれは通じなかった。
「どうしました? 何も取って食おうと言っているんじゃないんだ。ダンスくらいいいでしょう」
柔らかい笑顔を浮かべながらも強引に腕を取ろうとする男に、ミアは危険を感じて後ずさる。どうしよう、誰か助けて。
だが周りを見回しても知っている顔はいない。
警備に当たる兵士も遠いし、わいわいと盛り上がって酒を酌み交わしている一団はこちらになど見向きもしてくれない。その間にも周囲の視線から覆い隠すように追い詰められた。
「さあ、一緒に行きましょう」
男の手がぐんと迫って来る。
しかし涙目のミアが叫び声を上げそうになった瞬間、やんわりと男の動きを制止する者が現れた。
「悪いが、彼女は俺と約束があるんだ。遠慮してくれるかな」
男の肩が掴まれて、有無を言わせない力でミアから引き剥がされる。
もしかしてアルベルトが助けに来てくれたのだろうかとパッと顔を上げたミアは、目の前にいた予想外の人物に目を丸くした。
「……ステファン、様……?」
「遅くなって悪かったね。こんな隅っこにいるからなかなか見つからなくてさ」
初対面のはずだが、ステファンは思いの外馴れ馴れしい。しかしそれが本当に約束をしていたように見えたらしく、ミアに迫っていた男は舌打ちをして去って行った。
「助けていただいてありがとうございました。どのように断りすればいいか分からなくて困っていたのです。後日改めてお礼の書状をお送りいたしますね」
どうしてステファンが助けてくれたのかさっぱり分からないままだが、ミアは丁寧にお辞儀をしてお礼を言う。
「いやいや、そんなに堅苦しいのはいいよ。俺はただ頼まれて迎えに来ただけだから」
「迎えに……?」
軽く笑って手を振ったステファンに、ミアは小さく首をかしげた。
一体誰からの依頼なのだろう。
これまでステファン本人と会話したことはないし、ミアの仲の良い友人がステファンと親しいと聞いた記憶もない。兄のクラウディオは学院時代の同窓生だが、用があれば自分でやって来るだろう。
ステファンを介してミアを呼ぶ人間に全く心当たりがないのだ。
そもそも公爵家嫡男であるステファンに頼み事ができる人間なんて数が限られている。例えばステファンの親しい学友だとか、王族だとか。
と、ここまで考えてミアは嫌な予感に寒気がした。先日の遠征軍では王太子殿下が総司令官、ステファンが副官として参戦したはずだ。であれば、彼らは非常に近しい仲だろう。
もしかして、ミアを連れてくるように頼んだ相手とは……。
「聞いてるよね? 今日は婚約披露をするんだって朝からあいつが浮かれてんだ。ほら、ずっと囲まれて動けないから俺が頼まれたんだよ」
ステファンが指差す先を見れば、それは紛れもなく王太子殿下を囲む人垣だ。中心にいるはずの殿下は全く見えないが、先ほど少しだけ金の髪が見え隠れしていた。
聞いたばかりのご婦人たちの噂話が脳裏を駆け巡る。
王太子殿下には心に決めた方がいる、今日がお披露目、見初められたご令嬢。
やっとミアは求婚対象から外れたと安堵していたが、なんと殿下はまだ諦めていなかったのだ。実際に会ったことも、同意もなく、なし崩しに婚約者に仕立てるなんて思ってもいなかった。
混乱と怒りと絶望で目の前が真っ赤に染まる。
「……こ、婚約なんてしてません! 王太子殿下とはお会いしたこともありませんわ!」
だからきっぱりと否定すると、ステファンは怪訝な表情をした。
「は? え……いや、3日前だって会ったよね?」
「いいえっ!」
悲鳴をあげるように拒否すると、ステファンがさらに困惑して口ごもる。
彼は何かブツブツと呟いていたが、ミアはどうにかして逃げ出そうと口実を探し始めた。
するとちょうどよいことに、レオンとオルガを連れたヴィオラが向こうから歩いて来たのである。
「ヴィオラ! こっちよ!」
「ミア! ステファン様がどこかに行ってしまわれたから2人を連れて来たの。……あら、そちらの方は?」
「ステファン様よ! ちょうど今お会いしたの!」
何事か考え込んでいるステファンの後ろに回り、ミアは彼をぐいと前に押し出した。
途端にレオンとオルガの目の色が変わる。
「ステファン様?!」
「ステファン様っ!」
それはそうだろう、ずっと会いたくてたまらなかったステファンがすぐ目の前にいたのだ。しかも周りにライバルはいない。
このチャンスを逃すまいと、2人は目にも留まらぬ速さでステファンをガッシリと捕まえた。
「なんていいところに! 僕はモンレール子爵家のレオンと申します。現在はダンドリー商会で新規事業の開拓をしておりまして、ぜひサミュエリ公爵家領グリンフィールドの製品を取り扱わせていただきたく思っております!」
「この度は第一等勲章おめでとうございます! 先日の凱旋行進も拝見しましたの。ぜひ一度ステファン様の勇ましい戦いぶりをお聞かせいただきたいですわ!」
「は? いや、俺はミアちゃんに用が……」
ステファンが2人に気を取られているうちに、ミアはこっそりと彼から距離を取った。
危ないところを助けてくれたことには感謝しているが、だからと言って無理やり王太子殿下の婚約者にされては堪らない。
「ヴィオラ、私約束があるの。レオン様にはまた今度ご挨拶させてもらうわね」
「ええ。こんな状態じゃ挨拶なんて無理よ」
苦笑するヴィオラに手を振り、ミアはステファンに気付かれないようにその場から逃げ出した。ここにいたら王太子殿下に見つかってしまうから、どこかにいかなければいけない。
篝火の熱と人々のざわめきに包まれながら、目指す場所はただひとつだ。
アルベルトなら、多分ミアがあそこにいると分かってくれるはず。
この廊下をまっすぐ行って、角を曲がったら扉から回廊に出て、それからまた道なりに。歩いていくうちに、次第にすれ違う人も少なくなる。
賑わう夜会を抜け出したミアが辿り着いたのは、彼女が初めてアルベルトに出会った白い薔薇の庭だった。
人々の喧騒は遠くに聞こえるが、ここには誰もおらずしんと静まり返っている。
アルベルトだって、祝賀会でミアを探しているはず。ミアが見つからないとなったら、ここにいるといつかは気付いてくれるだろう。
ひんやりと冷たい回廊に腰掛けたミアを、あの日と同じ丸い月だけが静かに照らしていた。
「もちろんですわ! 実はもうすでに心に決めた方がいらっしゃるとか。今日はどなたとも踊っていらっしゃらないのでしょう?」
「ええ、なんとサンティ侯爵家のロザンナ様のお誘いも断っていらしたの。意中の方は、今日お披露目なさるのかしら」
「いい機会ですものね。未来の妃殿下のお顔を早く拝見したいわ」
「本当に。王太子殿下に見初められた幸運な方はどなたなのかしらねぇ」
たくさんの篝火に照らされた庭園でアルベルトを探していたミアは、優雅なご婦人たちの噂話が耳に入ってきてギクリと足を止めた。
今彼女たちは、王太子殿下のお相手が決まったと言っていなかっただろうか。さきほどからちょこちょこと摘んでいたお菓子を持つ手も思わず止まる。
マナー違反だと分かりつつも耳をそばだてると、彼女たちは上品に笑いながらあちこちのご令嬢の名前を出して予想を披露していた。中には近隣諸国の王女様の名前もあって、ミアは少し胸を撫で下ろす。
王太子殿下からミアに来た縁談は全てお断りしたから、とうとう殿下も諦めて違う女性との婚約を決めたのだろう。
まさか今、この場で突然ミアが婚約者だと祭り上げられることは……さすがにありえないと思う。
だからミアは安心して食べかけだったマカロンをもぐもぐと平らげた。
ふんわりとしたピンクのマカロン生地に木苺のクリームを挟んだそれは、口の中でとろけるように消えていく。ほどよい甘酸っぱさはほっぺたが落ちるようで、さすが王城で提供されるお菓子は違うと嘆息する。こんなにたくさんあるのだから、孤児院の子供達にも少し持って帰ってあげられればいいのに。
そして違うテーブルに載っているエクレアにも手を伸ばそうとした時、ミアの目の前に大柄な男性がぬっと現れた。
「やぁ、エウフェミア殿ではありませんか。今日はお一人ですか?」
そこに立っていたのは、以前何度か夜会で見たことのある顔だった。
確かどこかの伯爵家の長男で、しつこくミアに言い寄ってくるものの、『あいつは酒にだらしない上に女癖も悪いから近付くな』と父や兄が毎回排除していた男だ。
彼が浮かべる軽薄な笑みに嫌悪感を感じ、ミアは丁寧に淑女の挨拶をして立ち去ろうとした。
「あぁ、お待ち下さい。せっかくここでお会いしたのも何かの縁だ。よろしければ僕と一曲踊って下さい」
しかしミアの進行方向に男が立ち塞がる。
言葉だけは丁寧なダンスの誘いだったが、その威圧的な態度にミアは体がこわばった。
「……いえ、申し訳ありません。今日は……」
日頃はエスコート役の父や兄が断ってくれていたが、今日はミアが自分でしなければならない。
挨拶だけで立ち去ろうとした時点でダンスはしないと言っているようなものなのだが、無理やり足止めする男にそれは通じなかった。
「どうしました? 何も取って食おうと言っているんじゃないんだ。ダンスくらいいいでしょう」
柔らかい笑顔を浮かべながらも強引に腕を取ろうとする男に、ミアは危険を感じて後ずさる。どうしよう、誰か助けて。
だが周りを見回しても知っている顔はいない。
警備に当たる兵士も遠いし、わいわいと盛り上がって酒を酌み交わしている一団はこちらになど見向きもしてくれない。その間にも周囲の視線から覆い隠すように追い詰められた。
「さあ、一緒に行きましょう」
男の手がぐんと迫って来る。
しかし涙目のミアが叫び声を上げそうになった瞬間、やんわりと男の動きを制止する者が現れた。
「悪いが、彼女は俺と約束があるんだ。遠慮してくれるかな」
男の肩が掴まれて、有無を言わせない力でミアから引き剥がされる。
もしかしてアルベルトが助けに来てくれたのだろうかとパッと顔を上げたミアは、目の前にいた予想外の人物に目を丸くした。
「……ステファン、様……?」
「遅くなって悪かったね。こんな隅っこにいるからなかなか見つからなくてさ」
初対面のはずだが、ステファンは思いの外馴れ馴れしい。しかしそれが本当に約束をしていたように見えたらしく、ミアに迫っていた男は舌打ちをして去って行った。
「助けていただいてありがとうございました。どのように断りすればいいか分からなくて困っていたのです。後日改めてお礼の書状をお送りいたしますね」
どうしてステファンが助けてくれたのかさっぱり分からないままだが、ミアは丁寧にお辞儀をしてお礼を言う。
「いやいや、そんなに堅苦しいのはいいよ。俺はただ頼まれて迎えに来ただけだから」
「迎えに……?」
軽く笑って手を振ったステファンに、ミアは小さく首をかしげた。
一体誰からの依頼なのだろう。
これまでステファン本人と会話したことはないし、ミアの仲の良い友人がステファンと親しいと聞いた記憶もない。兄のクラウディオは学院時代の同窓生だが、用があれば自分でやって来るだろう。
ステファンを介してミアを呼ぶ人間に全く心当たりがないのだ。
そもそも公爵家嫡男であるステファンに頼み事ができる人間なんて数が限られている。例えばステファンの親しい学友だとか、王族だとか。
と、ここまで考えてミアは嫌な予感に寒気がした。先日の遠征軍では王太子殿下が総司令官、ステファンが副官として参戦したはずだ。であれば、彼らは非常に近しい仲だろう。
もしかして、ミアを連れてくるように頼んだ相手とは……。
「聞いてるよね? 今日は婚約披露をするんだって朝からあいつが浮かれてんだ。ほら、ずっと囲まれて動けないから俺が頼まれたんだよ」
ステファンが指差す先を見れば、それは紛れもなく王太子殿下を囲む人垣だ。中心にいるはずの殿下は全く見えないが、先ほど少しだけ金の髪が見え隠れしていた。
聞いたばかりのご婦人たちの噂話が脳裏を駆け巡る。
王太子殿下には心に決めた方がいる、今日がお披露目、見初められたご令嬢。
やっとミアは求婚対象から外れたと安堵していたが、なんと殿下はまだ諦めていなかったのだ。実際に会ったことも、同意もなく、なし崩しに婚約者に仕立てるなんて思ってもいなかった。
混乱と怒りと絶望で目の前が真っ赤に染まる。
「……こ、婚約なんてしてません! 王太子殿下とはお会いしたこともありませんわ!」
だからきっぱりと否定すると、ステファンは怪訝な表情をした。
「は? え……いや、3日前だって会ったよね?」
「いいえっ!」
悲鳴をあげるように拒否すると、ステファンがさらに困惑して口ごもる。
彼は何かブツブツと呟いていたが、ミアはどうにかして逃げ出そうと口実を探し始めた。
するとちょうどよいことに、レオンとオルガを連れたヴィオラが向こうから歩いて来たのである。
「ヴィオラ! こっちよ!」
「ミア! ステファン様がどこかに行ってしまわれたから2人を連れて来たの。……あら、そちらの方は?」
「ステファン様よ! ちょうど今お会いしたの!」
何事か考え込んでいるステファンの後ろに回り、ミアは彼をぐいと前に押し出した。
途端にレオンとオルガの目の色が変わる。
「ステファン様?!」
「ステファン様っ!」
それはそうだろう、ずっと会いたくてたまらなかったステファンがすぐ目の前にいたのだ。しかも周りにライバルはいない。
このチャンスを逃すまいと、2人は目にも留まらぬ速さでステファンをガッシリと捕まえた。
「なんていいところに! 僕はモンレール子爵家のレオンと申します。現在はダンドリー商会で新規事業の開拓をしておりまして、ぜひサミュエリ公爵家領グリンフィールドの製品を取り扱わせていただきたく思っております!」
「この度は第一等勲章おめでとうございます! 先日の凱旋行進も拝見しましたの。ぜひ一度ステファン様の勇ましい戦いぶりをお聞かせいただきたいですわ!」
「は? いや、俺はミアちゃんに用が……」
ステファンが2人に気を取られているうちに、ミアはこっそりと彼から距離を取った。
危ないところを助けてくれたことには感謝しているが、だからと言って無理やり王太子殿下の婚約者にされては堪らない。
「ヴィオラ、私約束があるの。レオン様にはまた今度ご挨拶させてもらうわね」
「ええ。こんな状態じゃ挨拶なんて無理よ」
苦笑するヴィオラに手を振り、ミアはステファンに気付かれないようにその場から逃げ出した。ここにいたら王太子殿下に見つかってしまうから、どこかにいかなければいけない。
篝火の熱と人々のざわめきに包まれながら、目指す場所はただひとつだ。
アルベルトなら、多分ミアがあそこにいると分かってくれるはず。
この廊下をまっすぐ行って、角を曲がったら扉から回廊に出て、それからまた道なりに。歩いていくうちに、次第にすれ違う人も少なくなる。
賑わう夜会を抜け出したミアが辿り着いたのは、彼女が初めてアルベルトに出会った白い薔薇の庭だった。
人々の喧騒は遠くに聞こえるが、ここには誰もおらずしんと静まり返っている。
アルベルトだって、祝賀会でミアを探しているはず。ミアが見つからないとなったら、ここにいるといつかは気付いてくれるだろう。
ひんやりと冷たい回廊に腰掛けたミアを、あの日と同じ丸い月だけが静かに照らしていた。
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