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番外編
吊るす人、吊るされる人
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結婚式が終わってから、ミアは目の回るような忙しさだった。
各国からやってきた使者はここぞとばかりに予定を入れ、貿易や様々な国際協定について会議を行っている。そのあいだ時間を持て余している奥様方をお茶に招き、女同士の親交を深めていたのだ。
その他にも、方々から届けられた祝いの品に礼状を書くのは妻の仕事である。
一応雛形となる文章はあるが、だからと言って誰にでも同じような礼状を書いていては教養がないと呆れられる。各人への気の利いた一言を添えながら、乱れのない美しい字で大量の手紙を書くのは本当に大変だった。
数日かけて全て書き終わった頃には、指がペンを持つ形に固まってしばらく動かなかったくらいだ。
という訳で、ミアがやっと自由な時間を持てたのは結婚式の10日後である。
アルベルトは架橋工事の視察に出掛けて不在だ。
結婚式以来何かと理由を付けて毎日遊びに来てくれていたクラウディオも、これからは面会を控えさせるとなぜか母から連絡があった。
遊びに来られないくらい忙しくなるということは、もしかしたら兄にも良い縁談が持ち上がっているのだろうか。
義姉になるのはどんな人だろうとミアはワクワクしている。
そんなワクワクを抱えたまま、ミアはステファンのいる軍の訓練所へと向かっていた。
彼とは初対面が印象が最悪でずっと悪の手先と思い込んでいたのだが、誤解が解けてからは仲良くしてもらっている。
ステファンが跡を継ぐ予定のサミュエリ公爵家は国の重要な位置を占めることに加え、アルベルトの腹心の部下であることを考えれば、彼と親しくして間違いはない。
それにさすがは社交界の渡り鳥とあだ名されるだけあって、ステファンは物腰柔らかで女心がよく分かるのだ。話していてとても楽しいため、今ではミアの良きお友達になっている。
ちなみにステファンの今日の予定はロレンツォに教えてもらった。
そのため以前アルベルトを探して迷走した時のようなことにはならないはずだ。ミアも日々進歩しているのである。
「やぁ、ミアちゃん久しぶり。元気にしてた?」
ミアが訓練所に到着すると、すぐにステファンが出てきてくれた。ロレンツォが言付けしてくれていたらしい。
本当ならミアがステファンの執務室まで訪ねて行きたいところなのだが、やはり人妻が狭い部屋に他人の男性と一緒になるのは褒められたものではないからだ。
「はい! ステファン様もご機嫌麗しく……」
なかった。
全然。
「ステファン様、どうなさったのですか……?」
いつもきっちりと髪を固めてセンスの良さそうないい香りを纏っているステファンが、今日はなんともひどい有様だった。
適当に後ろでひとつに縛っている髪は櫛を通していないのが丸わかりで、衣服にはよく分からないシミがついている。肩にはフケまでのっていた。しかも目の下には濃いクマが浮いている。
美しくあるのも俺の仕事のようなものだからね、と気障ったらしく語っていたのが嘘のようだ。
「いやぁ、ちょっと仕事が忙しくて10日程家に帰っていないんだ」
ははは、と苦笑いしたステファンに、ミアは驚きの目を向けた。
「そんなっ、10日も帰れないなんて体を壊してしまうわ! 私、少しだけでも休日を取れるよう、アルにお願いしてみます!」
「いやいや! ちょっと諸事情で俺だけが集中的に忙しいだけだから! 大丈夫!!」
「でも……」
ステファンの遠慮する勢いは異常だった。
だがやはり10日も家に帰れず、どうやら衣服すらあまり変えていないというのは心配だ。
ミアが納得しないでいると、ステファンはパンパンと上着を引っ張って整える。
「ちょっと出来心で、気の荒いトラの大事なものにイタズラしちゃったんだよね。それでトラに怒られてこうなったって訳。でももう少しで終わるから、そうしたらまた夜会で美しい花たちを口説くよ」
「まぁ、ステファン様ったら」
おどけたように言うステファンの笑顔は、女性の話題になったからかいつもの麗しい輝きを持っている。
ステファンは普段から鍛えているようだし、この調子なら大丈夫だろうとミアは思うことにした。
「で、今日はどうしたの?」
「あの、実は……」
話を切り出そうとして、ミアは辺りをキョロキョロと見回す。
ここは訓練所にある建物の入り口で、さっきから何人もの兵士や騎士が近くを通っている。
今日の話の内容は非常にデリケートなので、あまり他人に聞かれたくない。かと言って、室内で2人きりにはなれない。
そこでミアは、怪しまれない程度に建物から離れている木立に場所を移すことにした。
ここなら姿は見えても話している内容は聞こえないだろう。
「せっかく頂いたのにごめんなさい。実はこの本のこと、アルに怒られてしまったの」
そう言って差し出したのは、ミアが慎重に胸に抱えていた包みだ。
中身はステファンから『怖がらせてしまったお詫びに』と贈られた本で、ロープで天井から吊られる女性の絵や、全身にロウソクを垂らされる女性の絵が描いてあった恐ろしい代物である。
アルベルトから『絶対に捨てるように』と厳命されたのだが、ミアにとって本とは知識の塊である貴重なものだ。たとえ書いてある内容が、アルベルト曰く『人間的に下劣で軽蔑に値する』ものであっても、捨てるのは罪悪感がある。
そのためステファンに有効活用してもらおうと、直接返しにやって来たのである。
「あー、これね。なかなか興味深かったでしょ?」
「いえ……あの、私には少し刺激が強すぎて……」
ミアは恥ずかしそうに目を伏せた。
内容が内容だけに、誰かに返却の取次を頼むことすら出来なかった。自分には一生縁のない過激さだ。
そしてミアには、実はもうひとつステファンに言わなければならないことがあった。覚悟を決めて、キッと彼を見つめる。
「ステファン様! 私が申し上げるのは差し出がましいと思いますが……、女性にこのような乱暴を働くのは、いかがなものかと思うのです!」
そう、この本には女性を痛めつける性行為ばかり載っていた。
一見優しげなステファンにこのような趣味があるなんて、ミアにはかなりの驚きだ。今日は、出来ることならそれを改めてもらいたいと思ってやって来たのである。
するとステファンはきょとんとしてミアを見下ろす。
そしてぷっと吹き出したのだ。
「ははは、何を勘違いしてるのか知らないけど、俺が吊るされてるんだよ」
「えっ?!」
衝撃の事実だった。
この本の挿絵では痛めつけられるのが女性ばかりだったため、ミアはてっきり女性が天井から吊るされるのものだと思っていたのだ。
それがまさか、本当は男性が吊るされる側だったとは。
「俺がか弱い女性にそんなことする訳ないだろう? あ、ちなみにロウソクも絶妙な痛さが癖になるから楽しいよ」
「も、申し訳ありませんっ!」
とんでもない勘違いで苦言を呈してしまったミアは平謝りだ。
挿絵によって植えつけられた固定観念に縛られすぎていた自分が恥ずかしくなる。
ということはつまり、アルベルトが『私にそういう趣味はない』と言っていたのは、『自分が吊るされたいから、ミアを吊るす趣味はない』という意味だったのだ。
夫の真意に気付けないなんて、これでは妻失格だ。
「ステファン様っ、この本をもう少しお借りしてもよろしいでしょうか?!」
「え? いいよ、それは貸したんじゃなくてあげたんだから」
「ありがとうございます!」
ミアは、この本をもう一度読み込んで勉強することを固く誓った。
前回は吊るされる側として戦々恐々として読んだが、次は吊るす側として覚悟を持って臨まねばならない。
まずはサラに頼んで、寝室にロープ用の金具を付ける職人を呼んでもらう必要があるだろう。
ミアは別れの挨拶もそこそこに、足早にその場を立ち去った。
その日、架橋工事の視察を終えて愛しい新妻の元に帰ったアルベルトは、寝室に見慣れぬ金具が付いていることに不思議そうな顔をした。
「ミア、君がこれを付けるように指示したのか?」
「ええそうよ! あのね、今までアルの本当の気持ちに気がつかなくてごめんなさい。実は……」
そしてその説明を受けるにつれて、アルベルトの顔はみるみるうちに憤怒の表情へと変化していく。
「あいつ……!」
ステファンが帰宅できない日数がさらに延びたのは言うまでもない。
各国からやってきた使者はここぞとばかりに予定を入れ、貿易や様々な国際協定について会議を行っている。そのあいだ時間を持て余している奥様方をお茶に招き、女同士の親交を深めていたのだ。
その他にも、方々から届けられた祝いの品に礼状を書くのは妻の仕事である。
一応雛形となる文章はあるが、だからと言って誰にでも同じような礼状を書いていては教養がないと呆れられる。各人への気の利いた一言を添えながら、乱れのない美しい字で大量の手紙を書くのは本当に大変だった。
数日かけて全て書き終わった頃には、指がペンを持つ形に固まってしばらく動かなかったくらいだ。
という訳で、ミアがやっと自由な時間を持てたのは結婚式の10日後である。
アルベルトは架橋工事の視察に出掛けて不在だ。
結婚式以来何かと理由を付けて毎日遊びに来てくれていたクラウディオも、これからは面会を控えさせるとなぜか母から連絡があった。
遊びに来られないくらい忙しくなるということは、もしかしたら兄にも良い縁談が持ち上がっているのだろうか。
義姉になるのはどんな人だろうとミアはワクワクしている。
そんなワクワクを抱えたまま、ミアはステファンのいる軍の訓練所へと向かっていた。
彼とは初対面が印象が最悪でずっと悪の手先と思い込んでいたのだが、誤解が解けてからは仲良くしてもらっている。
ステファンが跡を継ぐ予定のサミュエリ公爵家は国の重要な位置を占めることに加え、アルベルトの腹心の部下であることを考えれば、彼と親しくして間違いはない。
それにさすがは社交界の渡り鳥とあだ名されるだけあって、ステファンは物腰柔らかで女心がよく分かるのだ。話していてとても楽しいため、今ではミアの良きお友達になっている。
ちなみにステファンの今日の予定はロレンツォに教えてもらった。
そのため以前アルベルトを探して迷走した時のようなことにはならないはずだ。ミアも日々進歩しているのである。
「やぁ、ミアちゃん久しぶり。元気にしてた?」
ミアが訓練所に到着すると、すぐにステファンが出てきてくれた。ロレンツォが言付けしてくれていたらしい。
本当ならミアがステファンの執務室まで訪ねて行きたいところなのだが、やはり人妻が狭い部屋に他人の男性と一緒になるのは褒められたものではないからだ。
「はい! ステファン様もご機嫌麗しく……」
なかった。
全然。
「ステファン様、どうなさったのですか……?」
いつもきっちりと髪を固めてセンスの良さそうないい香りを纏っているステファンが、今日はなんともひどい有様だった。
適当に後ろでひとつに縛っている髪は櫛を通していないのが丸わかりで、衣服にはよく分からないシミがついている。肩にはフケまでのっていた。しかも目の下には濃いクマが浮いている。
美しくあるのも俺の仕事のようなものだからね、と気障ったらしく語っていたのが嘘のようだ。
「いやぁ、ちょっと仕事が忙しくて10日程家に帰っていないんだ」
ははは、と苦笑いしたステファンに、ミアは驚きの目を向けた。
「そんなっ、10日も帰れないなんて体を壊してしまうわ! 私、少しだけでも休日を取れるよう、アルにお願いしてみます!」
「いやいや! ちょっと諸事情で俺だけが集中的に忙しいだけだから! 大丈夫!!」
「でも……」
ステファンの遠慮する勢いは異常だった。
だがやはり10日も家に帰れず、どうやら衣服すらあまり変えていないというのは心配だ。
ミアが納得しないでいると、ステファンはパンパンと上着を引っ張って整える。
「ちょっと出来心で、気の荒いトラの大事なものにイタズラしちゃったんだよね。それでトラに怒られてこうなったって訳。でももう少しで終わるから、そうしたらまた夜会で美しい花たちを口説くよ」
「まぁ、ステファン様ったら」
おどけたように言うステファンの笑顔は、女性の話題になったからかいつもの麗しい輝きを持っている。
ステファンは普段から鍛えているようだし、この調子なら大丈夫だろうとミアは思うことにした。
「で、今日はどうしたの?」
「あの、実は……」
話を切り出そうとして、ミアは辺りをキョロキョロと見回す。
ここは訓練所にある建物の入り口で、さっきから何人もの兵士や騎士が近くを通っている。
今日の話の内容は非常にデリケートなので、あまり他人に聞かれたくない。かと言って、室内で2人きりにはなれない。
そこでミアは、怪しまれない程度に建物から離れている木立に場所を移すことにした。
ここなら姿は見えても話している内容は聞こえないだろう。
「せっかく頂いたのにごめんなさい。実はこの本のこと、アルに怒られてしまったの」
そう言って差し出したのは、ミアが慎重に胸に抱えていた包みだ。
中身はステファンから『怖がらせてしまったお詫びに』と贈られた本で、ロープで天井から吊られる女性の絵や、全身にロウソクを垂らされる女性の絵が描いてあった恐ろしい代物である。
アルベルトから『絶対に捨てるように』と厳命されたのだが、ミアにとって本とは知識の塊である貴重なものだ。たとえ書いてある内容が、アルベルト曰く『人間的に下劣で軽蔑に値する』ものであっても、捨てるのは罪悪感がある。
そのためステファンに有効活用してもらおうと、直接返しにやって来たのである。
「あー、これね。なかなか興味深かったでしょ?」
「いえ……あの、私には少し刺激が強すぎて……」
ミアは恥ずかしそうに目を伏せた。
内容が内容だけに、誰かに返却の取次を頼むことすら出来なかった。自分には一生縁のない過激さだ。
そしてミアには、実はもうひとつステファンに言わなければならないことがあった。覚悟を決めて、キッと彼を見つめる。
「ステファン様! 私が申し上げるのは差し出がましいと思いますが……、女性にこのような乱暴を働くのは、いかがなものかと思うのです!」
そう、この本には女性を痛めつける性行為ばかり載っていた。
一見優しげなステファンにこのような趣味があるなんて、ミアにはかなりの驚きだ。今日は、出来ることならそれを改めてもらいたいと思ってやって来たのである。
するとステファンはきょとんとしてミアを見下ろす。
そしてぷっと吹き出したのだ。
「ははは、何を勘違いしてるのか知らないけど、俺が吊るされてるんだよ」
「えっ?!」
衝撃の事実だった。
この本の挿絵では痛めつけられるのが女性ばかりだったため、ミアはてっきり女性が天井から吊るされるのものだと思っていたのだ。
それがまさか、本当は男性が吊るされる側だったとは。
「俺がか弱い女性にそんなことする訳ないだろう? あ、ちなみにロウソクも絶妙な痛さが癖になるから楽しいよ」
「も、申し訳ありませんっ!」
とんでもない勘違いで苦言を呈してしまったミアは平謝りだ。
挿絵によって植えつけられた固定観念に縛られすぎていた自分が恥ずかしくなる。
ということはつまり、アルベルトが『私にそういう趣味はない』と言っていたのは、『自分が吊るされたいから、ミアを吊るす趣味はない』という意味だったのだ。
夫の真意に気付けないなんて、これでは妻失格だ。
「ステファン様っ、この本をもう少しお借りしてもよろしいでしょうか?!」
「え? いいよ、それは貸したんじゃなくてあげたんだから」
「ありがとうございます!」
ミアは、この本をもう一度読み込んで勉強することを固く誓った。
前回は吊るされる側として戦々恐々として読んだが、次は吊るす側として覚悟を持って臨まねばならない。
まずはサラに頼んで、寝室にロープ用の金具を付ける職人を呼んでもらう必要があるだろう。
ミアは別れの挨拶もそこそこに、足早にその場を立ち去った。
その日、架橋工事の視察を終えて愛しい新妻の元に帰ったアルベルトは、寝室に見慣れぬ金具が付いていることに不思議そうな顔をした。
「ミア、君がこれを付けるように指示したのか?」
「ええそうよ! あのね、今までアルの本当の気持ちに気がつかなくてごめんなさい。実は……」
そしてその説明を受けるにつれて、アルベルトの顔はみるみるうちに憤怒の表情へと変化していく。
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