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番外編
後日談
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後日談1「ランプの正体」
「恭介さん、下着に関しては色々と思うところはありますが、助けて頂いて本当にありがとうございました」
「姫がピンチの時は、ヒーローが颯爽と助けに入るのは定番だろ」
「んもう!でも、ほんとにあのタイミングで出てきてくれてよかったです。コンビニにでも行くつもりだったんですか?」
「いや、あの時間に宅配なんておかしいから様子を見に行ったんだよ」
「え……?でもこのマンション防音はすごくいいですよね。よく聞こえましたね」
「うん?や、それほどでも……ないんじゃないか?」
「ちょっとなんですか、その誤魔化し方。え、まさか、まさか……盗聴とか」
「…………」
「はぁっ?!ちょっとどうやって…………あ、あのルームランプ!」
「よく分かったな。二次会の景品だったっていうのは嘘だ。俺が自作した」
「!!」
「俺の寝室にあったのは練習用だ。ちなみにランプがコンセントに接続されている限り半永久的に作動するAC電源式を選んだ」
「そこ、胸を張って言うとこじゃないですよね?」
「万が一部屋に侵入されていたとしても、室内の会話は全部聞こえてるからな。奈津に危険が及んでいるようなら、ベランダから窓ガラスぶち破って助けに行くつもりだったから安心しろ」
「恭介さんの存在が一番安心出来ません!」
後日談2「カレンダー」
「ねぇ恭介んさん。あのカレンダーについてる◯印って何ですか?」
「あぁ、あれか。奈津の生理日だ」
「せっ、せ……?!」
「なんだ、自分で覚えてないのか。それとも間違ってたか?」
「違います、私が驚いてるのはそこじゃありません!……なんで分かったんですか?!」
「奈津の事を見ていたら簡単だと思うんだが。仕事中にトイレに行く時普段何も持って行かないのに、生理中はあのヒラヒラしたピンクのポーチ持ってくだろ」
「あ、なんか鳥肌が」
「前から思ってたんだがあれ手で持って行くのはやめろ。他の男共にも見られていると思うと腸が煮え繰り返る」
「それに気付いてるの恭介さんだけだと思うんですけど……」
「それから3日目までは、痛い、しんどいの独り言とため息が増えるな」
「盗聴の成果ですね」
「生理中は下着もツルツルしたものに変わるんだな。あれはすごいレアアイテムだと思って厳重に保管している」
「あ、そこ下着もかかわってくるんですか……」
「あとは会社でも、3日目までは奈津の体調を考慮した仕事量を振っていたの気付いてたか?そういう訳で最初に中出しした時も、実は妊娠しにくい時期だって分かってたんだよな。妊娠するにしても、奈津の希望や心の準備も必要だろ」
「恭介さん……っ!……ってなんかイイ話風にまとめようとしてますけど、騙されません。やってる事は最低ですからね」
「チッ」
後日談3「実家訪問」
「やだわ~!もうこの子ったらお付き合いしてる人がいるなんて一言も言わないんだから!このまま孫の顔が見られないんじゃないかって心配してたんですよ。ねぇ、お父さん」
「……まぁ、そうだな」
「妹の方は子供の頃から彼氏がいるのに、奈津はもう全然で……。ほんと30前に片付いてくれてよかったわぁ。ねぇ、お父さん」
「……うむ」
「それで?式はいつ頃にする予定なの?」
「来年の今頃を考えています。きちんと結納も行いたいですし、結婚式は女性の憧れだと聞きますので、準備期間を考えるとそのくらいは必要かと」
「まぁ~!こんなしっかりした方にもらって頂けて、奈津は本当に幸せだわぁ。ねぇ、お父さん」
「…………」
「もう、お父さんったら拗ねちゃってるのよ。ほら、幼稚園の頃に『将来はパパと結婚する~』なんて言ってるのを撮ったビデオあるでしょ。あれDVDに焼き直して未だに見返してるんだから。それでそれで?出会いはどんな感じだったの?」
「奈津さんが2年前に私の課に配属になったのがきっかけです。仕事に対する真摯な姿勢や朗らかな笑顔に惹かれて(下着泥棒をして)いました。先日奈津さんが犯罪被害に遭いかけていると(盗聴をしていたから)気がつきまして、それを未然に防いだ事で交際に発展しました」
「ちょっとお父さん聞いた?!もう意地張ってないで素直に認めなさいよ」
「…………フン」
「ちなみに真山さん、ご趣味は?」
「学生時代に山岳部に入っておりました。その時の友人と今でも山登りをするのが仕事の息抜きです」
「何?!君、山が趣味なのか!」
「はい。秋の連休には白馬岳に登って来ました。露天風呂が絶景でしたね」
「ちょ、母さん酒持って来い!今日は美味い酒が飲めそうだ!」
「はいはい。お父さんの山アルバムも持って来るわね。それから真山さんからのお土産の日本酒、お父さんが大好きな銘柄ですよ」
「ほう!なかなか見所があるじゃないか」
「奈津だってこの銘柄が好きだって知らないはずなのに、本当にすごい偶然ね~」
「喜んで頂けて光栄です」
「恭介さん、お父さんに気に入られるの一瞬でしたね」
「仕事柄コミュニケーション能力は高くないとやっていけないからな。それに勝算があったから特に心配していなかった」
「勝算?」
「お義父さんはアウトドアが趣味で山登りにもよく行ってるんだろ。趣味が同じなら打ち解けるのは難しくない。まぁあそこまで露骨に手の平返されるとは思わなかったが。奈津と同じで根が素直で純粋なんだろうな」
「なんかそれって、単細胞だと言われてるような気がして複雑です……。否定はできないですけど。なんで父の趣味を知ってたんですか?」
「奈津の身上書(個人情報のため閲覧禁止)に書いてあった両親の名前をググったら、中高年向け登山サークルのHPが出てきた。実は、偶然山で出会って意気投合したのを装って、そのサークルに混じって登山した事もあるんだ。一年近く前だからお義父さんは全く覚えてないみたいだったが」
「…………」
「好きな日本酒の銘柄もそこで聞いた」
「……なんかもう、そのくらいでは動じなくなった自分が怖いです」
「恭介さん、下着に関しては色々と思うところはありますが、助けて頂いて本当にありがとうございました」
「姫がピンチの時は、ヒーローが颯爽と助けに入るのは定番だろ」
「んもう!でも、ほんとにあのタイミングで出てきてくれてよかったです。コンビニにでも行くつもりだったんですか?」
「いや、あの時間に宅配なんておかしいから様子を見に行ったんだよ」
「え……?でもこのマンション防音はすごくいいですよね。よく聞こえましたね」
「うん?や、それほどでも……ないんじゃないか?」
「ちょっとなんですか、その誤魔化し方。え、まさか、まさか……盗聴とか」
「…………」
「はぁっ?!ちょっとどうやって…………あ、あのルームランプ!」
「よく分かったな。二次会の景品だったっていうのは嘘だ。俺が自作した」
「!!」
「俺の寝室にあったのは練習用だ。ちなみにランプがコンセントに接続されている限り半永久的に作動するAC電源式を選んだ」
「そこ、胸を張って言うとこじゃないですよね?」
「万が一部屋に侵入されていたとしても、室内の会話は全部聞こえてるからな。奈津に危険が及んでいるようなら、ベランダから窓ガラスぶち破って助けに行くつもりだったから安心しろ」
「恭介さんの存在が一番安心出来ません!」
後日談2「カレンダー」
「ねぇ恭介んさん。あのカレンダーについてる◯印って何ですか?」
「あぁ、あれか。奈津の生理日だ」
「せっ、せ……?!」
「なんだ、自分で覚えてないのか。それとも間違ってたか?」
「違います、私が驚いてるのはそこじゃありません!……なんで分かったんですか?!」
「奈津の事を見ていたら簡単だと思うんだが。仕事中にトイレに行く時普段何も持って行かないのに、生理中はあのヒラヒラしたピンクのポーチ持ってくだろ」
「あ、なんか鳥肌が」
「前から思ってたんだがあれ手で持って行くのはやめろ。他の男共にも見られていると思うと腸が煮え繰り返る」
「それに気付いてるの恭介さんだけだと思うんですけど……」
「それから3日目までは、痛い、しんどいの独り言とため息が増えるな」
「盗聴の成果ですね」
「生理中は下着もツルツルしたものに変わるんだな。あれはすごいレアアイテムだと思って厳重に保管している」
「あ、そこ下着もかかわってくるんですか……」
「あとは会社でも、3日目までは奈津の体調を考慮した仕事量を振っていたの気付いてたか?そういう訳で最初に中出しした時も、実は妊娠しにくい時期だって分かってたんだよな。妊娠するにしても、奈津の希望や心の準備も必要だろ」
「恭介さん……っ!……ってなんかイイ話風にまとめようとしてますけど、騙されません。やってる事は最低ですからね」
「チッ」
後日談3「実家訪問」
「やだわ~!もうこの子ったらお付き合いしてる人がいるなんて一言も言わないんだから!このまま孫の顔が見られないんじゃないかって心配してたんですよ。ねぇ、お父さん」
「……まぁ、そうだな」
「妹の方は子供の頃から彼氏がいるのに、奈津はもう全然で……。ほんと30前に片付いてくれてよかったわぁ。ねぇ、お父さん」
「……うむ」
「それで?式はいつ頃にする予定なの?」
「来年の今頃を考えています。きちんと結納も行いたいですし、結婚式は女性の憧れだと聞きますので、準備期間を考えるとそのくらいは必要かと」
「まぁ~!こんなしっかりした方にもらって頂けて、奈津は本当に幸せだわぁ。ねぇ、お父さん」
「…………」
「もう、お父さんったら拗ねちゃってるのよ。ほら、幼稚園の頃に『将来はパパと結婚する~』なんて言ってるのを撮ったビデオあるでしょ。あれDVDに焼き直して未だに見返してるんだから。それでそれで?出会いはどんな感じだったの?」
「奈津さんが2年前に私の課に配属になったのがきっかけです。仕事に対する真摯な姿勢や朗らかな笑顔に惹かれて(下着泥棒をして)いました。先日奈津さんが犯罪被害に遭いかけていると(盗聴をしていたから)気がつきまして、それを未然に防いだ事で交際に発展しました」
「ちょっとお父さん聞いた?!もう意地張ってないで素直に認めなさいよ」
「…………フン」
「ちなみに真山さん、ご趣味は?」
「学生時代に山岳部に入っておりました。その時の友人と今でも山登りをするのが仕事の息抜きです」
「何?!君、山が趣味なのか!」
「はい。秋の連休には白馬岳に登って来ました。露天風呂が絶景でしたね」
「ちょ、母さん酒持って来い!今日は美味い酒が飲めそうだ!」
「はいはい。お父さんの山アルバムも持って来るわね。それから真山さんからのお土産の日本酒、お父さんが大好きな銘柄ですよ」
「ほう!なかなか見所があるじゃないか」
「奈津だってこの銘柄が好きだって知らないはずなのに、本当にすごい偶然ね~」
「喜んで頂けて光栄です」
「恭介さん、お父さんに気に入られるの一瞬でしたね」
「仕事柄コミュニケーション能力は高くないとやっていけないからな。それに勝算があったから特に心配していなかった」
「勝算?」
「お義父さんはアウトドアが趣味で山登りにもよく行ってるんだろ。趣味が同じなら打ち解けるのは難しくない。まぁあそこまで露骨に手の平返されるとは思わなかったが。奈津と同じで根が素直で純粋なんだろうな」
「なんかそれって、単細胞だと言われてるような気がして複雑です……。否定はできないですけど。なんで父の趣味を知ってたんですか?」
「奈津の身上書(個人情報のため閲覧禁止)に書いてあった両親の名前をググったら、中高年向け登山サークルのHPが出てきた。実は、偶然山で出会って意気投合したのを装って、そのサークルに混じって登山した事もあるんだ。一年近く前だからお義父さんは全く覚えてないみたいだったが」
「…………」
「好きな日本酒の銘柄もそこで聞いた」
「……なんかもう、そのくらいでは動じなくなった自分が怖いです」
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