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第三章 俺様、王都へ行く
3、……あ? 聖竜……だと?
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倒れるまで回復魔法をかけ続ける修道女。息を引き取ったらしい、顔に白布を被せられた人々。遺体に縋り付いて泣き叫ぶ人々。苦痛に呻く人々。
目を覆いたくなる光景がそこにはあった。
「主よ、お力をお貸しください」
ルシアちゃんはまだ息のある人からどんどん回復魔法をかけて行く。一度の術では回復しきれないが、とにかく人数が多い。
重篤から重傷まで回復させたら次の重篤者へと施術して行く。そんなルシアちゃんに、遺族らしい人が摑みかかる。
何故もっと早く来てくれなかったのだと。そんな力があるならうちの人を生き返らせてくれと。自分の家族は見捨てるのに何故その人は助けるのだと。
そんな怨嗟の声をまるで無視して、MP切れで倒れるまで次々と術をかけ続けた。
『お疲れ様』
「リージェ様……私、もっと力が欲しいですわ」
倒れたルシアちゃんが宿屋で目覚めたので声をかける。すると、涙ながらに自分にはまだ救えない命があると唇を噛む。
救護院では掴みかかる人達を歯牙にもかけていない様子だったのに、本当はずっと気にしていたのだろう。
『アホか。全てを救うのなんてそれこそ女神でなければできないことだ。死者は助からない。お前は自分にできる最善のことをしたんだ。もっと胸を張っていろ』
MPが回復しきっていないだろうに、まだ治療を待っている人がいると立ち上がろうとする。俺は無理やり押しとどめた。
同じ回復魔法でも、救護院にいたシスターとルシアちゃんでは回復の度合いが全然違う。その差はルシアちゃんが聖女だからなのかもしれない。それでも人間である以上休息は必要なのだ。
次の日も次の日も、ルシアちゃんは救護院へと通う。
結界の核となる岩の手配は実はもうできているのだが、届くまではあと三日はかかるらしい。届いたらベルナルド先生が呼びに来てくれることになっている。
その間自分にできることを、と治療にあたっているのだ。
連日襲撃してくるモンスターの討伐に繰り出しているからか、怪我人は絶えることがない。それでも、確実に重篤者は少なくなった。
アルベルト達はモンスター討伐、ルシアちゃんが治療という状況で俺が何をしていたかというと。
ルシアちゃんの真似事である。
少しでもルシアちゃんの負担を減らそうと、ルシアちゃんの詠唱を復唱してみたり。熱のある人の額に濡らしたタオルを運んだり。
そうこうしているうちに、俺は念話の応用で詠唱にMPを乗せることを思いつき実践してみた。すると。
『――≪リージェ≫がスキル《治癒・Lv.1》を獲得しました――』
おお! 思った通りだ。回復魔法に必要なスキルをゲットした。
Lv.1じゃ回復度合いは期待できないが、軽傷者を直すくらいならできるだろう。
「反転せよ」
治癒魔法は女神の祝福だと言うが、暗黒破壊神たる者女神に祈ってはいけない気がする。
だから、状態異常や傷を克復する、なかった状態にまで戻ることをイメージする。女神に祈るのではなく己の中の回復力を活性化すると言った方が正しいか。
『――スキル≪治癒≫がスキル《反転せよ》に改名されました――』
実験は成功。やはり詠唱よりもイメージの方が大事なようだ。いや、決め台詞決めポーズ有りの方が効果が上がるぶっ壊れスキルもあるけどさ。
翳した手の先から光の球が出て、痛みで泣き叫ぶ少女を包み込む。見る見る傷が塞がり、少女はキョトンとした顔をしていた。
「ドラゴン偉いねぇ」
少女はそう言って笑うと母親に抱かれて帰っていった。
いつまでもブンブンと手を振っているから、こちらも見えなくなるまで振ってやった。全く、子供の相手は疲れるから嫌だ。
その後も、あり余るMPを使ってひたすら回復魔法をかけ続けた。
気づけばスキルレベルも上がり、沢山の治してやった人間に拝まれている。
「ふふふ、良いぞ。もっと暗黒破壊神たる俺様を崇め奉るが良い!」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます、聖竜様」
……あ? 聖竜……だと?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ステータス】
名前 : リージェ
レベル : 13
EXP : 52/ 89867
HP : 1702/ 1702
MP : 220/ 1320
Atk : 2939
Def : 936
スキル : タリ―語 Lv.2
我が劫火に焼かれよ Lv.4
血飛沫と共に踊れ Lv.5
全てを見通す神の眼 Lv.2
念話 Lv.1
我を害さんとする者よ、姿を現せ Lv.1
反転せよ Lv.1
称号 : 中二病(笑)
害虫キラー
農家
ドM
聖竜(仮)
目を覆いたくなる光景がそこにはあった。
「主よ、お力をお貸しください」
ルシアちゃんはまだ息のある人からどんどん回復魔法をかけて行く。一度の術では回復しきれないが、とにかく人数が多い。
重篤から重傷まで回復させたら次の重篤者へと施術して行く。そんなルシアちゃんに、遺族らしい人が摑みかかる。
何故もっと早く来てくれなかったのだと。そんな力があるならうちの人を生き返らせてくれと。自分の家族は見捨てるのに何故その人は助けるのだと。
そんな怨嗟の声をまるで無視して、MP切れで倒れるまで次々と術をかけ続けた。
『お疲れ様』
「リージェ様……私、もっと力が欲しいですわ」
倒れたルシアちゃんが宿屋で目覚めたので声をかける。すると、涙ながらに自分にはまだ救えない命があると唇を噛む。
救護院では掴みかかる人達を歯牙にもかけていない様子だったのに、本当はずっと気にしていたのだろう。
『アホか。全てを救うのなんてそれこそ女神でなければできないことだ。死者は助からない。お前は自分にできる最善のことをしたんだ。もっと胸を張っていろ』
MPが回復しきっていないだろうに、まだ治療を待っている人がいると立ち上がろうとする。俺は無理やり押しとどめた。
同じ回復魔法でも、救護院にいたシスターとルシアちゃんでは回復の度合いが全然違う。その差はルシアちゃんが聖女だからなのかもしれない。それでも人間である以上休息は必要なのだ。
次の日も次の日も、ルシアちゃんは救護院へと通う。
結界の核となる岩の手配は実はもうできているのだが、届くまではあと三日はかかるらしい。届いたらベルナルド先生が呼びに来てくれることになっている。
その間自分にできることを、と治療にあたっているのだ。
連日襲撃してくるモンスターの討伐に繰り出しているからか、怪我人は絶えることがない。それでも、確実に重篤者は少なくなった。
アルベルト達はモンスター討伐、ルシアちゃんが治療という状況で俺が何をしていたかというと。
ルシアちゃんの真似事である。
少しでもルシアちゃんの負担を減らそうと、ルシアちゃんの詠唱を復唱してみたり。熱のある人の額に濡らしたタオルを運んだり。
そうこうしているうちに、俺は念話の応用で詠唱にMPを乗せることを思いつき実践してみた。すると。
『――≪リージェ≫がスキル《治癒・Lv.1》を獲得しました――』
おお! 思った通りだ。回復魔法に必要なスキルをゲットした。
Lv.1じゃ回復度合いは期待できないが、軽傷者を直すくらいならできるだろう。
「反転せよ」
治癒魔法は女神の祝福だと言うが、暗黒破壊神たる者女神に祈ってはいけない気がする。
だから、状態異常や傷を克復する、なかった状態にまで戻ることをイメージする。女神に祈るのではなく己の中の回復力を活性化すると言った方が正しいか。
『――スキル≪治癒≫がスキル《反転せよ》に改名されました――』
実験は成功。やはり詠唱よりもイメージの方が大事なようだ。いや、決め台詞決めポーズ有りの方が効果が上がるぶっ壊れスキルもあるけどさ。
翳した手の先から光の球が出て、痛みで泣き叫ぶ少女を包み込む。見る見る傷が塞がり、少女はキョトンとした顔をしていた。
「ドラゴン偉いねぇ」
少女はそう言って笑うと母親に抱かれて帰っていった。
いつまでもブンブンと手を振っているから、こちらも見えなくなるまで振ってやった。全く、子供の相手は疲れるから嫌だ。
その後も、あり余るMPを使ってひたすら回復魔法をかけ続けた。
気づけばスキルレベルも上がり、沢山の治してやった人間に拝まれている。
「ふふふ、良いぞ。もっと暗黒破壊神たる俺様を崇め奉るが良い!」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます、聖竜様」
……あ? 聖竜……だと?
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【ステータス】
名前 : リージェ
レベル : 13
EXP : 52/ 89867
HP : 1702/ 1702
MP : 220/ 1320
Atk : 2939
Def : 936
スキル : タリ―語 Lv.2
我が劫火に焼かれよ Lv.4
血飛沫と共に踊れ Lv.5
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