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第三章 俺様、王都へ行く
(閑話)聖女の憂鬱 1
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ダンジョンを出ると、馬車が迎えに来ておりました。
助かります。徒歩よりもよほど早く王都へと戻れます。
馬車は二台とも幌馬車で、舗装されていない道を急いで駆けるためとても揺れます。お尻が痛いですが、私だけ文句をいう訳にいきませんね。
リージェ様が御者台へと身を乗り出して外を見ております。尻尾がピンと上を向いたり、ゆらゆらと揺れたりと見ていて飽きません。
馬車の中は後方の馬車も含めてとても静かです。それもそのはず。
私を迎えに来てくださっていた冒険者が亡くなっていたと聞かされました。
私のせいで――。誰も言葉で責めはしないけれど、その眼が雄弁にそう言っている気がします。
そんな時、リージェ様が発した言葉で場の空気が変わりました。
皆が亡くなられたイヴァーノ様について語り始めたのです。泣きながら、笑いながら。
夜を過ごすために立ち寄った村でも、イヴァーノ様の死を悼む宴が催されました。
それは通常の葬儀の宴とは異なり、まるで何かのお祝いのようでもありました。
ひたすらに飲んで騒ぎ、イヴァーノ様との思い出を語っていく。
「語り続ける限り、その人は生きてるんだよ」
リージェ様の言葉がようやく理解できた気がします。
私はイヴァーノ様を存じ上げなかったのですが、まるで旧来の友のように感じられました。
やはり、リージェ様は聖竜なのですわ。例え称号がなくても、私を、皆の心を救って見せましたもの。
誰が何と言おうと、私にとってはリージェ様が聖竜なのです。
そんなリージェ様の胸元には、青い宝玉が光を反射して輝いております。村に入るのに必要だとベルナルド様がつけた首飾りです。
私自身で選べなかったのは残念ですが、とてもよくお似合いですわ。
首飾りのおかげで、次の村でも王都でも問題なく入れました。
久しぶりの王都です。
ぱっと見た感じは異常がないように思えます。しかし、当然結界が張られておりません。これではモンスターが入りたい放題ですわ。
けれど、結界を修復することは叶いませんでした。核となる岩が割れてしまっていたのです。これでは、とても王都全体を覆う結界など張れません。
私自身の力だけで結界を張るとなると、1オーラも持たないでしょう。
王都の四方に置かれた岩が全て割れているのを確認してすぐに手配をお願いしました。
せっかく聖女となったのに、私はあまりにも無力でした。
『怪我人を先に治療させてはどうだ?』
落ち込んだ私にリージェ様がそう言ってくださいました。
失念しておりましたが暗黒破壊神の襲来により怪我をされた方々が救護院にいらっしゃるのでした。
結界は無理でも、治癒ならできます。
そう思って救護院に来たのですが、ここでも私は無力でした。
治癒が追いつかずこぼれていく命。部屋を満たす嗚咽、怨嗟。私は、いったい何を……。
「私、もっと力が欲しいですわ」
助けを求める命を取りこぼさないほどの力を。誰の涙も流さなくて済む力を。
涙を流す私に、リージェ様は言いました。「アホか」と。
『全てを救うのなんてそれこそ女神でなければできないことだ。お前は自分にできる最善のことをした。胸を張っていろ』
それは私を救うには十分な言葉で。
何故リージェ様は、私が一番言って欲しい言葉が解るのでしょう。
おかげで私、次の日も救護院へ行けましたわ。
救護院では、リージェ様も一生懸命お手伝いしてくださいましたの。
治癒魔法の詠唱をしている横でキュッキュと言いながらこちらをチラチラ見てくる姿に癒されましたわ。
「キュイッ」
そしてとうとう。リージェ様も治癒魔法を使えるようになったのです!
次々と怪我を癒し、人々からも聖竜様と敬われておりました。これでリージェ様が聖竜ではないなんて言う人も減ることでしょう。
リージェ様、この調子で立派な聖竜になりましょうね!
まだまだ治療が必要な方がいらっしゃるというのに、朝からお父様に呼ばれてしまいましたの。
それなのに、お父様ったら。リージェ様を抱いたまま離さなかったり。泊まっていけなんて奔放でいらっしゃるのではしたなくも声を荒げてしまいましたわ。
そもそも、教会と王家は分離されておりますもの。聖女が王城に逗留しているなんて、他の国や貴族達から何を言われるかわかったものじゃありませんわ。
リージェ様もリージェ様で、目を細めて自分から頭を擦りつけたりしてますし。もう。リージェ様は私のリージェ様ですのに……。
お父様の話によりますと、私が手配をお願いするよりずっと早く、岩の手配をしてあるのですって。けれど、運ぶ手段は丸太を敷いて人の手で引いてくるしかないのだそうです。農耕牛は、力はありますが丸太から逸れてしまうため使えないのだとか。
おまけにモンスターの襲撃に度々遭うせいで雇った人々が逃げ出してしまうのだとか。
お母様が現地へと行ったのは、鼓舞するためと仰いますが、その本意は脱落防止ですわね。
暗黒破壊神が王都を来襲して早一月。石切場は駿馬で三日の距離ですがまだ石切場から最初の村までも行っていないのだそうです。
この調子ではいつまでかかるか。
まだまだ人々が安心して暮らせる日は遠いですわね。
どちらにしても私にできることをするだけです。
「どうだろう。ルシアちゃんは救護院での活動で忙しいだろう? その間聖竜殿はこちらで預かって色々勉強しては」
帰ろうとした時、お父様が突然そのような事を言い出しました。
確かに、立派な聖竜となるには知識も必要です。歴史や文化を知っていただき、使命抜きでも人々を守ろうと思う心を育むのです。
確かにダンジョンを出てからほとんどそんな時間は取れていませんでした。お申し出はありがたいですが、それはお父様ではなく私の役割と……。
断ろうとしたのですが、リージェ様がお父様にすがり付いておられました。
そう、リージェ様はお父様に教わりたいのですね……。
いえ、賢く優しいリージェ様ですから、私に負荷をかけたくないとお考えなのですわ。そうに決まってます!
「リージェ様をお願いします」
すぐに救護院でのお務めを終えて迎えに参りますから。待っていてくださいね、リージェ様!!
助かります。徒歩よりもよほど早く王都へと戻れます。
馬車は二台とも幌馬車で、舗装されていない道を急いで駆けるためとても揺れます。お尻が痛いですが、私だけ文句をいう訳にいきませんね。
リージェ様が御者台へと身を乗り出して外を見ております。尻尾がピンと上を向いたり、ゆらゆらと揺れたりと見ていて飽きません。
馬車の中は後方の馬車も含めてとても静かです。それもそのはず。
私を迎えに来てくださっていた冒険者が亡くなっていたと聞かされました。
私のせいで――。誰も言葉で責めはしないけれど、その眼が雄弁にそう言っている気がします。
そんな時、リージェ様が発した言葉で場の空気が変わりました。
皆が亡くなられたイヴァーノ様について語り始めたのです。泣きながら、笑いながら。
夜を過ごすために立ち寄った村でも、イヴァーノ様の死を悼む宴が催されました。
それは通常の葬儀の宴とは異なり、まるで何かのお祝いのようでもありました。
ひたすらに飲んで騒ぎ、イヴァーノ様との思い出を語っていく。
「語り続ける限り、その人は生きてるんだよ」
リージェ様の言葉がようやく理解できた気がします。
私はイヴァーノ様を存じ上げなかったのですが、まるで旧来の友のように感じられました。
やはり、リージェ様は聖竜なのですわ。例え称号がなくても、私を、皆の心を救って見せましたもの。
誰が何と言おうと、私にとってはリージェ様が聖竜なのです。
そんなリージェ様の胸元には、青い宝玉が光を反射して輝いております。村に入るのに必要だとベルナルド様がつけた首飾りです。
私自身で選べなかったのは残念ですが、とてもよくお似合いですわ。
首飾りのおかげで、次の村でも王都でも問題なく入れました。
久しぶりの王都です。
ぱっと見た感じは異常がないように思えます。しかし、当然結界が張られておりません。これではモンスターが入りたい放題ですわ。
けれど、結界を修復することは叶いませんでした。核となる岩が割れてしまっていたのです。これでは、とても王都全体を覆う結界など張れません。
私自身の力だけで結界を張るとなると、1オーラも持たないでしょう。
王都の四方に置かれた岩が全て割れているのを確認してすぐに手配をお願いしました。
せっかく聖女となったのに、私はあまりにも無力でした。
『怪我人を先に治療させてはどうだ?』
落ち込んだ私にリージェ様がそう言ってくださいました。
失念しておりましたが暗黒破壊神の襲来により怪我をされた方々が救護院にいらっしゃるのでした。
結界は無理でも、治癒ならできます。
そう思って救護院に来たのですが、ここでも私は無力でした。
治癒が追いつかずこぼれていく命。部屋を満たす嗚咽、怨嗟。私は、いったい何を……。
「私、もっと力が欲しいですわ」
助けを求める命を取りこぼさないほどの力を。誰の涙も流さなくて済む力を。
涙を流す私に、リージェ様は言いました。「アホか」と。
『全てを救うのなんてそれこそ女神でなければできないことだ。お前は自分にできる最善のことをした。胸を張っていろ』
それは私を救うには十分な言葉で。
何故リージェ様は、私が一番言って欲しい言葉が解るのでしょう。
おかげで私、次の日も救護院へ行けましたわ。
救護院では、リージェ様も一生懸命お手伝いしてくださいましたの。
治癒魔法の詠唱をしている横でキュッキュと言いながらこちらをチラチラ見てくる姿に癒されましたわ。
「キュイッ」
そしてとうとう。リージェ様も治癒魔法を使えるようになったのです!
次々と怪我を癒し、人々からも聖竜様と敬われておりました。これでリージェ様が聖竜ではないなんて言う人も減ることでしょう。
リージェ様、この調子で立派な聖竜になりましょうね!
まだまだ治療が必要な方がいらっしゃるというのに、朝からお父様に呼ばれてしまいましたの。
それなのに、お父様ったら。リージェ様を抱いたまま離さなかったり。泊まっていけなんて奔放でいらっしゃるのではしたなくも声を荒げてしまいましたわ。
そもそも、教会と王家は分離されておりますもの。聖女が王城に逗留しているなんて、他の国や貴族達から何を言われるかわかったものじゃありませんわ。
リージェ様もリージェ様で、目を細めて自分から頭を擦りつけたりしてますし。もう。リージェ様は私のリージェ様ですのに……。
お父様の話によりますと、私が手配をお願いするよりずっと早く、岩の手配をしてあるのですって。けれど、運ぶ手段は丸太を敷いて人の手で引いてくるしかないのだそうです。農耕牛は、力はありますが丸太から逸れてしまうため使えないのだとか。
おまけにモンスターの襲撃に度々遭うせいで雇った人々が逃げ出してしまうのだとか。
お母様が現地へと行ったのは、鼓舞するためと仰いますが、その本意は脱落防止ですわね。
暗黒破壊神が王都を来襲して早一月。石切場は駿馬で三日の距離ですがまだ石切場から最初の村までも行っていないのだそうです。
この調子ではいつまでかかるか。
まだまだ人々が安心して暮らせる日は遠いですわね。
どちらにしても私にできることをするだけです。
「どうだろう。ルシアちゃんは救護院での活動で忙しいだろう? その間聖竜殿はこちらで預かって色々勉強しては」
帰ろうとした時、お父様が突然そのような事を言い出しました。
確かに、立派な聖竜となるには知識も必要です。歴史や文化を知っていただき、使命抜きでも人々を守ろうと思う心を育むのです。
確かにダンジョンを出てからほとんどそんな時間は取れていませんでした。お申し出はありがたいですが、それはお父様ではなく私の役割と……。
断ろうとしたのですが、リージェ様がお父様にすがり付いておられました。
そう、リージェ様はお父様に教わりたいのですね……。
いえ、賢く優しいリージェ様ですから、私に負荷をかけたくないとお考えなのですわ。そうに決まってます!
「リージェ様をお願いします」
すぐに救護院でのお務めを終えて迎えに参りますから。待っていてくださいね、リージェ様!!
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