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第九章 俺様、ダンジョンに潜る
22、ついにこの技の封印を解く時が来たか……
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ブレスが水を蒸発し、ちょっとした蒸し風呂状態になっている。
全身鎧のチェーザーレは辛そうだ。
ここは早く決着をつけたいところ。
あ、そうだ。久しぶりに。
「全てを見通す神の眼!」
最近舐めプしすぎて使ってなかったスキルを発動。
空中で気合を入れてバチコンとポーズ。片目を覆うのも忘れない。
身体が大きくなっても特に問題なくできるなぁ。
粘膜に包まれた蜥蜴が怪訝な目を向けてくるが、気にしたら負けだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ヴェレーノ・バジリスコ】
レベル : 53
HP : 6,624/ 31,750
MP : 414/ 2,412
Atk : 4,674
Def : 1,988
――ステータスの取得に失敗しました――
バジリスク種の変異体。通常種の石化能力ではなく、毒生成に特化しているようです。
【女神の寝所】ダンジョン中層の階層ボス。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うん、雑魚だ。
あれぇ? 仮にも中層の階層ボスがこんな弱くていいの?
最近敵のステータスチェックしてなかったけど、豚はもっと弱かった?
つか、これなら黒モンスターのサイがステータス差でゴリ押しできそうなもんだけど。
MPの減り具合を見るに、黒モンスターを相手に拮抗できるだけのスキルがあるってことか?
見下すのはやめて、警戒心を1段階上げる。
残MPが少ないけど、油断せずに行こう。
「まずは小手調べ……水よ、集いて俺様の命に従え! 俺様に歯向かう蜥蜴を切り裂け!」
ワンパターン? 何それ。知らない子ですね。
小手調べ、と言いつつなんだかんだで一番使い勝手が良いから気付いたら一番スキルレベル上がってた水魔法でウォーターカッター。
パチン、とはじけるような音がしたかと思うと、狙った場所とは少しずれ壁に穴を開ける。
どうやら、蜥蜴が自身を覆っていた粘膜を操って軌道を逸らしたっぽい。
現に、奴のMPが少し減っている。
こっちも神の眼を発動しっぱなしだからMPをぐんぐん使ってるけど、割合で言えば微々たるものだ。
――シューッ
空気が抜けるような音がしたかと思うと、蜥蜴が毒々しい水の球を飛ばしてきた。
俺は水を操って水球を作り、それにぶつけて押し返す。
というより、奴の放った毒水も俺の水魔法の対象範囲だったらしく、混ざり合うように操れたのだ。
うん、これ、やっぱり楽勝じゃね?
「リージェ、俺が奴の動きを押さえるからとどめを!」
『俺様に指図するとは……仕方のない奴だ』
ようやく復活したチェーザーレが、盾を前に構えて突進する。
盾の性能確かめたいって言ってたし、まだまだ試し足りないってことか。
もともとタンカーなだけあって、蜥蜴の鞭のようにしなる舌や強靭な顎の攻撃は見事に捌いている。
巨大な盾を振り回し、かと思えば地面で盾を支えつつ片手で剣を操り攻撃もしている。
盾で体を隠しつつ、陰から攻撃するとか、敵に回したらけっこう嫌な相手だと思う。
925回攻撃をされるまで壊れない盾、という性能を持っているからか、蜥蜴の毒液や、鈍器のような舌の攻撃を喰らっても傷一つついていない。
ふむ、性能を見るだけならそろそろ十分かな?
とはいえ、チェーザーレが蜥蜴の至近距離にいるから、こちらの攻撃手段がなぁ……。
ウォーターカッターは、蜥蜴自身のスキルで逸らされるし。
ブレスは毒粘液で通らない。
他の技も、チェーザーレを巻き込んでしまう。
と、なると。
『チェーザーレ! 何でも良い! しばらく蜥蜴をその場に縫い留めておけ!』
「おう!」
この状況で使える技は一つだけ。
使い勝手があまりにも悪すぎて、スキルレべルをまったく上げてこなかった。
その技は、敵が動けば当たらないし、高度が必要になる。
天井まで巨大蜥蜴3匹分しかないから、決定打にはならないだろう。
『ふん、ついにこの技の封印を解く時が来たか……。喰らえ! 天空からの鉄槌を!』
天井に張り付き、蜥蜴の位置を確認。
チェーザーレは指示通り、蜥蜴が走り回らないよううまく引き付けてくれている。
俺は天井に食い込ませていた爪を引っ込めると、体を丸めた。
スキルを発動させると、落下の速度が上がっていく。
――ドゴォッ!!!
轟音と共に、床の欠片が舞い飛ぶ。
身体にとてつもない衝撃が走る。
今ので俺のHPが2割削れた。
蜥蜴に当たっていない可能性もある。
俺はすぐに立ち上がった。
態勢を立て直し、蜥蜴とチェーザーレの位置を確認する。
大盾に身を隠したチェーザーレの前で、蜥蜴が地面にめり込んでいた。
『――≪リージェ≫が経験値3500を獲得しました――』
『――≪リージェ≫のスキル≪喰らえ! 天空からの鉄槌を!≫のレベルが2になりました――』
頭の中でいつものアナウンスが流れる。
今回もまたずいぶんとあっさり倒してしまった。
まぁ、暗黒破壊神との決戦が近いわけだし、余力を残しておくという意味では良い、のかな?
一方、チェーザーレを見ると、小さくガッツポーズをしている。
盾の特性を把握したとかだろうか?
『嬉しそうだな、チェーザーレ』
「ああ。先ほどの戦いで、レベルがとうとう98になったんだ」
お、チェーザーレにも経験値入ってたのか。
まぁ、階層ボス2体を一人で相手していたもんな。
アタッカーでもないのに一人でそこまで戦えたことで自分の成長を実感できたようだ。
「盾は、今の戦闘での消耗が39……。これなら最下層までもちそうだ」
『ふむ、確かに、へこみすらない……が、スペアはあった方が良いだろう』
「そうだな。だが、スペアも一つあればじゅうぶんだ。それよりは他のメンバーの武器や防具を揃えた方が良い」
ふむ、確かに。レベルが上がりにくい以上、防具を充実させる必要はあるな。
もう少しレベル上げもしたいところだが、現実はゲームのようにこちらの準備が整うのを待ってはくれない。
追いつくまでにどれだけ差を縮められるかな。
全身鎧のチェーザーレは辛そうだ。
ここは早く決着をつけたいところ。
あ、そうだ。久しぶりに。
「全てを見通す神の眼!」
最近舐めプしすぎて使ってなかったスキルを発動。
空中で気合を入れてバチコンとポーズ。片目を覆うのも忘れない。
身体が大きくなっても特に問題なくできるなぁ。
粘膜に包まれた蜥蜴が怪訝な目を向けてくるが、気にしたら負けだ。
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【ヴェレーノ・バジリスコ】
レベル : 53
HP : 6,624/ 31,750
MP : 414/ 2,412
Atk : 4,674
Def : 1,988
――ステータスの取得に失敗しました――
バジリスク種の変異体。通常種の石化能力ではなく、毒生成に特化しているようです。
【女神の寝所】ダンジョン中層の階層ボス。
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うん、雑魚だ。
あれぇ? 仮にも中層の階層ボスがこんな弱くていいの?
最近敵のステータスチェックしてなかったけど、豚はもっと弱かった?
つか、これなら黒モンスターのサイがステータス差でゴリ押しできそうなもんだけど。
MPの減り具合を見るに、黒モンスターを相手に拮抗できるだけのスキルがあるってことか?
見下すのはやめて、警戒心を1段階上げる。
残MPが少ないけど、油断せずに行こう。
「まずは小手調べ……水よ、集いて俺様の命に従え! 俺様に歯向かう蜥蜴を切り裂け!」
ワンパターン? 何それ。知らない子ですね。
小手調べ、と言いつつなんだかんだで一番使い勝手が良いから気付いたら一番スキルレベル上がってた水魔法でウォーターカッター。
パチン、とはじけるような音がしたかと思うと、狙った場所とは少しずれ壁に穴を開ける。
どうやら、蜥蜴が自身を覆っていた粘膜を操って軌道を逸らしたっぽい。
現に、奴のMPが少し減っている。
こっちも神の眼を発動しっぱなしだからMPをぐんぐん使ってるけど、割合で言えば微々たるものだ。
――シューッ
空気が抜けるような音がしたかと思うと、蜥蜴が毒々しい水の球を飛ばしてきた。
俺は水を操って水球を作り、それにぶつけて押し返す。
というより、奴の放った毒水も俺の水魔法の対象範囲だったらしく、混ざり合うように操れたのだ。
うん、これ、やっぱり楽勝じゃね?
「リージェ、俺が奴の動きを押さえるからとどめを!」
『俺様に指図するとは……仕方のない奴だ』
ようやく復活したチェーザーレが、盾を前に構えて突進する。
盾の性能確かめたいって言ってたし、まだまだ試し足りないってことか。
もともとタンカーなだけあって、蜥蜴の鞭のようにしなる舌や強靭な顎の攻撃は見事に捌いている。
巨大な盾を振り回し、かと思えば地面で盾を支えつつ片手で剣を操り攻撃もしている。
盾で体を隠しつつ、陰から攻撃するとか、敵に回したらけっこう嫌な相手だと思う。
925回攻撃をされるまで壊れない盾、という性能を持っているからか、蜥蜴の毒液や、鈍器のような舌の攻撃を喰らっても傷一つついていない。
ふむ、性能を見るだけならそろそろ十分かな?
とはいえ、チェーザーレが蜥蜴の至近距離にいるから、こちらの攻撃手段がなぁ……。
ウォーターカッターは、蜥蜴自身のスキルで逸らされるし。
ブレスは毒粘液で通らない。
他の技も、チェーザーレを巻き込んでしまう。
と、なると。
『チェーザーレ! 何でも良い! しばらく蜥蜴をその場に縫い留めておけ!』
「おう!」
この状況で使える技は一つだけ。
使い勝手があまりにも悪すぎて、スキルレべルをまったく上げてこなかった。
その技は、敵が動けば当たらないし、高度が必要になる。
天井まで巨大蜥蜴3匹分しかないから、決定打にはならないだろう。
『ふん、ついにこの技の封印を解く時が来たか……。喰らえ! 天空からの鉄槌を!』
天井に張り付き、蜥蜴の位置を確認。
チェーザーレは指示通り、蜥蜴が走り回らないよううまく引き付けてくれている。
俺は天井に食い込ませていた爪を引っ込めると、体を丸めた。
スキルを発動させると、落下の速度が上がっていく。
――ドゴォッ!!!
轟音と共に、床の欠片が舞い飛ぶ。
身体にとてつもない衝撃が走る。
今ので俺のHPが2割削れた。
蜥蜴に当たっていない可能性もある。
俺はすぐに立ち上がった。
態勢を立て直し、蜥蜴とチェーザーレの位置を確認する。
大盾に身を隠したチェーザーレの前で、蜥蜴が地面にめり込んでいた。
『――≪リージェ≫が経験値3500を獲得しました――』
『――≪リージェ≫のスキル≪喰らえ! 天空からの鉄槌を!≫のレベルが2になりました――』
頭の中でいつものアナウンスが流れる。
今回もまたずいぶんとあっさり倒してしまった。
まぁ、暗黒破壊神との決戦が近いわけだし、余力を残しておくという意味では良い、のかな?
一方、チェーザーレを見ると、小さくガッツポーズをしている。
盾の特性を把握したとかだろうか?
『嬉しそうだな、チェーザーレ』
「ああ。先ほどの戦いで、レベルがとうとう98になったんだ」
お、チェーザーレにも経験値入ってたのか。
まぁ、階層ボス2体を一人で相手していたもんな。
アタッカーでもないのに一人でそこまで戦えたことで自分の成長を実感できたようだ。
「盾は、今の戦闘での消耗が39……。これなら最下層までもちそうだ」
『ふむ、確かに、へこみすらない……が、スペアはあった方が良いだろう』
「そうだな。だが、スペアも一つあればじゅうぶんだ。それよりは他のメンバーの武器や防具を揃えた方が良い」
ふむ、確かに。レベルが上がりにくい以上、防具を充実させる必要はあるな。
もう少しレベル上げもしたいところだが、現実はゲームのようにこちらの準備が整うのを待ってはくれない。
追いつくまでにどれだけ差を縮められるかな。
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