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第一章 スキルと従者と本の世界
六
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「きょ、許可は取ってます。別に悪いことはしてません!」
僕はとっさにレイカの前に立った。
恐ろしい男達だけど、いくら従者だからといって女の子を盾にするわけにはいかない。
震える膝をどうにか抑え込んで、僕は男達を睨みつけた。
「ど、どいてください! もう帰るんです!」
そんな必死な僕をみて、男達は口を歪ませた。
「おいおい、そう急ぐなって。許可とかそんな話をしてんじゃねぇんだよ」
大柄な男は僕の肩に手を回す。
「わかってねぇな。お前がそんななよなよしてっから、後ろ盾が必要なんじゃねぇのかって話だ」
背の高い男は僕の目の前まできて悠々と見下ろした。
「だからよ……売り上げの三割よこせ。そうしたら、余計な奴らから守ってやっからよ」
筋肉質の男が僕の方に手をのせた。
たしかに、これからこういう輩がこないとも限らない。
売り上げの三割を渡せば身の安全が保障されるんであればそう高くないのか? もともとの原価がないから、それでも十分に儲けはある。
意見を聞こうとレイカをみると、男達の顔が一斉に緩んだ。
「おいおい、気づかなかったが、そこの嬢ちゃん。ずいぶんぺっぴんさんだなぁ。ちょいと、俺達に付き合ってくれねぇか?」
「そうだなぁ。そしたら、三割なんていらねぇよ! その嬢ちゃんが相手してくれんならな! ぎゃははは!」
急に金は要らないと言って、男達はレイカに近づいていった。
僕の方には、いまだに男が手を回している
。
「おいおい、手荒な真似はすんじゃねぇぞ? あくまで優しく同意をえるんだ。まあ、同意してくれなかった場合、お前らがどうなるかは保証しないがな、がはははは!」
その言葉を聞いて、僕はカチンときた。
たしかに、僕は見るからに弱い。
力もないし、スキルも本を出すだけだ。
だけど。
そんな僕にも持っているものはある。
守りたいものがある。
本の世界とレイカ。
僕が生み出したそれらを守るのは、生み出した僕の責任だろう?
なら、僕がここで頑張らないと――。
否。僕が守るんだ。
「ブックメイカー」
僕は手元に本を呼び出した。
突然現れた本に驚いた大柄な男だったが、すぐに肩に回している腕に力を込めて凄んでくる。
「お前、何してんだぁ? 妙な真似考えてっとただじゃ――」
「だああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
男の話なんて聞かない。
僕が今するべきは、レイカを助けることだ。
手に持った本はそれなりに分厚くて大きい。重い。
僕ができることは、その重い本をとにかくめいいっぱい隣にいる男に叩きつけること。
「ぶへぇ!!!」
僕が本を顔めがけて振りぬくと、大柄な男はなぜだか縦に二回転しながら明後日の方向に吹き飛んでいった。
「「「へ?」」」
一体何が起こったのやら。
僕はもちろん、他二人も呆けて動きを止めている。
こんな非力な僕が殴ったくらいで、こんなに吹き飛ぶなんて。
「エンド様!」
思考を止めていた僕の耳に飛び込んできたのはレイカの声だ。
すぐに動き出した僕は、そのままの勢いで男達に迫る。
「こいつ、何しやがった!」
「調子にのるんじゃねぇぞ!」
そういって僕に殴りかかってくる。が――遅い。
まるで演技をしているかのように、ゆっくりとした動作で僕に殴りかかってくる。
僕は、それを避けながら、やっぱり精一杯本を振りぬいた。
「どばしょっ!!」
「ぐぼが!!」
近くにいた筋肉質の男を殴りつけると、男はそのまま吹き飛んでいく。途中、背の高い男を巻き込みながら、壁にぶつかって崩れ落ちた。
僕はとっさにレイカの前に立った。
恐ろしい男達だけど、いくら従者だからといって女の子を盾にするわけにはいかない。
震える膝をどうにか抑え込んで、僕は男達を睨みつけた。
「ど、どいてください! もう帰るんです!」
そんな必死な僕をみて、男達は口を歪ませた。
「おいおい、そう急ぐなって。許可とかそんな話をしてんじゃねぇんだよ」
大柄な男は僕の肩に手を回す。
「わかってねぇな。お前がそんななよなよしてっから、後ろ盾が必要なんじゃねぇのかって話だ」
背の高い男は僕の目の前まできて悠々と見下ろした。
「だからよ……売り上げの三割よこせ。そうしたら、余計な奴らから守ってやっからよ」
筋肉質の男が僕の方に手をのせた。
たしかに、これからこういう輩がこないとも限らない。
売り上げの三割を渡せば身の安全が保障されるんであればそう高くないのか? もともとの原価がないから、それでも十分に儲けはある。
意見を聞こうとレイカをみると、男達の顔が一斉に緩んだ。
「おいおい、気づかなかったが、そこの嬢ちゃん。ずいぶんぺっぴんさんだなぁ。ちょいと、俺達に付き合ってくれねぇか?」
「そうだなぁ。そしたら、三割なんていらねぇよ! その嬢ちゃんが相手してくれんならな! ぎゃははは!」
急に金は要らないと言って、男達はレイカに近づいていった。
僕の方には、いまだに男が手を回している
。
「おいおい、手荒な真似はすんじゃねぇぞ? あくまで優しく同意をえるんだ。まあ、同意してくれなかった場合、お前らがどうなるかは保証しないがな、がはははは!」
その言葉を聞いて、僕はカチンときた。
たしかに、僕は見るからに弱い。
力もないし、スキルも本を出すだけだ。
だけど。
そんな僕にも持っているものはある。
守りたいものがある。
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僕が生み出したそれらを守るのは、生み出した僕の責任だろう?
なら、僕がここで頑張らないと――。
否。僕が守るんだ。
「ブックメイカー」
僕は手元に本を呼び出した。
突然現れた本に驚いた大柄な男だったが、すぐに肩に回している腕に力を込めて凄んでくる。
「お前、何してんだぁ? 妙な真似考えてっとただじゃ――」
「だああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
男の話なんて聞かない。
僕が今するべきは、レイカを助けることだ。
手に持った本はそれなりに分厚くて大きい。重い。
僕ができることは、その重い本をとにかくめいいっぱい隣にいる男に叩きつけること。
「ぶへぇ!!!」
僕が本を顔めがけて振りぬくと、大柄な男はなぜだか縦に二回転しながら明後日の方向に吹き飛んでいった。
「「「へ?」」」
一体何が起こったのやら。
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こんな非力な僕が殴ったくらいで、こんなに吹き飛ぶなんて。
「エンド様!」
思考を止めていた僕の耳に飛び込んできたのはレイカの声だ。
すぐに動き出した僕は、そのままの勢いで男達に迫る。
「こいつ、何しやがった!」
「調子にのるんじゃねぇぞ!」
そういって僕に殴りかかってくる。が――遅い。
まるで演技をしているかのように、ゆっくりとした動作で僕に殴りかかってくる。
僕は、それを避けながら、やっぱり精一杯本を振りぬいた。
「どばしょっ!!」
「ぐぼが!!」
近くにいた筋肉質の男を殴りつけると、男はそのまま吹き飛んでいく。途中、背の高い男を巻き込みながら、壁にぶつかって崩れ落ちた。
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