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ICICLE
1 ICICLE始動
しおりを挟む戦後から5年経った某日。セグワ南洋上を飛行する数機のブラックホークがいた。
『ICICLE1から各隊、間も無く着手する。各自任務の再確認と装備の再点検を行え。』
「お手並み拝見といこうかお嬢ちゃん?」
「私はお嬢ちゃんじゃない。」
そう言いながらゴーグルを下ろし、MP5を構えたのはレイだ。
「レイ、任務内容は分かっているな?」
「もちろんです。」
『ICICLE各隊、30秒で標的の船に到達する。』
夜の暗闇を照らしながら航行する一隻の輸送船を目の前に捉え、あっという間に上空でホバリングした。
『行け!行け』
すぐさまヘリから何人もの隊員らが降下していき船員を拘束し始めた。レイも降下して部隊と合流した。
『ICICLE1と2はブリッジへ。その他は積荷を確認しろ』
素早く総隊長が指示を出し、レイのいる2番隊は1番隊と共にブリッジへと向かった。一列で各隊ずつ隊列を組み移動する。途中途中で異変に気付いた警備PMCらを撃ち倒して10分もかからない内にブリッジのドアまでやって来た。
突入はレイからだ、と分隊長が手で合図してレイを先頭に突入準備に入った。
合図と共に、ドアを開けてフラッシュバンを投げ入れた。轟音がブリッジに響き、なり終わらない内に次々と部隊が殺到した。
「手を上げろ!動くな!」
口々に怒鳴り、武装していない船員らはそのまま寝転がされ結束バンドで手を縛られた。
『ICICLE1から3、4へ。積荷はどうだ?』
『大当たりです。大量の銃器に弾丸までビッシリ詰まってます。』
『予定通りだ。C4を仕掛けろ。4分後に脱出だ。』
隊員たちは手荒に船員らを立たせて外の甲板に向かわせた。
「お前たちはテロ組織か」
船長らしき人物がレイに向かって声を震わせながら問いた。
「貴方には関係ないわ」
レイはその男の顔に袋を被せて連行した。襲撃開始から全員がヘリに乗り終え安全圏まで脱するのに13分程度で終えた。
「よし、やれ」
合図でC4のスイッチを入れた。夜の海の闇中に大きな火柱が上がった。何度も何度も爆発を繰り返して炎の勢いは激しくなっていった。
『CPからICICLE1。輸送船の破壊を確認、ご苦労だった。君たちと同時刻に他のICICLEが本島内部のオーシア施設を襲撃、これを撃破した。最新動向によるとオーシアの本国公安調査庁が声明を発表し、我々をテロ組織と断定。島内の治安組織もこの声明を基に活動するものと予測される。今後は今日以上にぬかるみのない技術を要求する。アウト。』
レイはゴーグルとヘルメット外して沈みゆく船を遠目に見下ろした。
「後戻りは出来ないぞ。」
レイの隣の男がいった。レイ自身分かっていたことでもあった。
「分かってます。私はあそこを抜け出してここにいるんです。覚悟なら誰にも負けません。」
「無理はするなよ」
ヘリは行きよりも速い速度で帰投した。
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