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「ん゛ん゛っ、まぶしい...。」
俺は目の前が明るくかんじ目を開ける。
なんか長く寝ていた気がする。
最初に目に入ったのは、見覚えのない窓とカーテン、そしてその奥に見える緑鮮やかな風景だった。
「あれ?ここどこだ?」
たしか、捕まっていたところから逃げだしてそれから....どうしたんだっけ?
「起きたのか。」
横から知らない声が聞こえ振り向くと、そこには椅子に足を組んで座っているイケメンがいた。
きれいな灰色の長い髪をひとつにくくり、肩からたらして座っている姿は、色気がすごすぎて俺は咄嗟に顔をそらしてしまった。
「すまない。こんな近くにいたら怖いよな。」
イケメンはそう言うと椅子から立とうとする。
「ちっ、違います!その...あなたがすごくかっこよくてびっくりしただけで....すいません。」
俺がうつむきながら弁解すると
「そうだったのか。良かった。」
と少し微笑んでくれた。
やばい。
ドキドキしすぎて息止まりそう。
「あの俺、ショウ アースフェルトといいます。助けていただいてありがとうございます。」
「いいんだ。俺は、セシル ローレンツという。もう体は大丈夫か?」
「はい。それで、俺はなぜここに?」
「森で倒れているのを拾ったんだ。」
「そうだったんですか。本当にありがとうございました!」
「俺が首を突っ込む話ではないが、何があったのか聞いてもいいか?」
「はい。」
それから俺はセシル様に全て話した。
「そんなことがあったのか。大変だったな。」
セシル様が俺の頭を優しく撫でてくる。
俺はずっと張り詰めていた緊張がとけたからか、目から涙がこぼれる。
「あれ、なんでだろう。すいません。」
「いいんだ。お前は頑張った。怖かったな。」
セシル様が俺を抱きしめる。
俺は涙をせき止めていたものがなくなり、大声で泣いてしまった。
俺が泣いているときもセシル様はそばにいてくれた。
「大丈夫か?」
「ずびっ、はい。お見苦しいところを見せてしまいました。」
「そんなことはない。かわいかったぞ。」
「えっ」
俺の顔が急激に熱くなる。
いやいやいや。その笑顔はずるいって。
もう俺の心臓もたない。
ドキドキしすぎて痛くなってきた。
「たしか姓はアースフェルトだったか?」
「はい。知っていますか?」
「ああ。アースフェルト公爵とは何度か話をしたことがある。だが、ショウのことは聞いたことがなかったな。」
「俺は最近養子になったんです。」
「そうだったのか。良かったな。公爵様はいい方だ。」
「はい。本当に優しい家族で俺、すごく幸せなんです!」
「そうか。良かったな。」
そういえば、父様と話す仲ってことは30歳くらいなのかな。
「あの、セシル様って何歳なんですか?」
「15歳だ。」
「えっ!」
「ふふっ。見えないか?」
「いえ。えっと、とても大人っぽく見えたので...。」
また笑われちゃった。恥ずかしい....。
「ショウは5歳くらいか?」
「はい。あの、父様に連絡を取ってもらえますでしょうか?たぶん、みんな心配しているので。」
「もちろんだ。あと、腹減っているだろう?朝食にしよう。今持ってこさせるからな。」
「何から何まで、ありがとうございます。」
しばらくするとメイドが食事を持って入ってきた。
「自分で食べられるか?」
「はい。」
「なら俺は早馬を飛ばしてこよう。」
セシル様はそういうと部屋を出ていった。
メイドから渡されたものはおかゆだった。
食べてみると少ししょっぱく、食欲がかきたてられすぐに完食してしまった。
俺が食後の休憩をしているとセシル様が戻ってきた。
「連絡がついたぞ。」
「えっ、はやいですね。」
「近いからな。早馬で30分もかからないぞ。迎えもすぐ来るそうだ。」
「そうですか。面倒をかけてしまい、申し訳ありません。」
「俺は面倒などと思っていない。それにショウとはもっといたいくらいだ。」
「えっ!なぜですか?」
「なぜだろうな。お前といると気を使わなくていいし、表情がころころ変わって見ていて楽しい。こんなに笑ったのは初めてだ。」
「そうなんですか?じゃあまたお話しましょう!」
「いいのか?」
「ええ。俺も話していて楽しいので!」
「そんなこと初めて言われたな。では今度、俺から会いに行こう。」
「はい。楽しみに待っていますね!」
それからセシル様と話をして迎えが来るのを待った。
俺は目の前が明るくかんじ目を開ける。
なんか長く寝ていた気がする。
最初に目に入ったのは、見覚えのない窓とカーテン、そしてその奥に見える緑鮮やかな風景だった。
「あれ?ここどこだ?」
たしか、捕まっていたところから逃げだしてそれから....どうしたんだっけ?
「起きたのか。」
横から知らない声が聞こえ振り向くと、そこには椅子に足を組んで座っているイケメンがいた。
きれいな灰色の長い髪をひとつにくくり、肩からたらして座っている姿は、色気がすごすぎて俺は咄嗟に顔をそらしてしまった。
「すまない。こんな近くにいたら怖いよな。」
イケメンはそう言うと椅子から立とうとする。
「ちっ、違います!その...あなたがすごくかっこよくてびっくりしただけで....すいません。」
俺がうつむきながら弁解すると
「そうだったのか。良かった。」
と少し微笑んでくれた。
やばい。
ドキドキしすぎて息止まりそう。
「あの俺、ショウ アースフェルトといいます。助けていただいてありがとうございます。」
「いいんだ。俺は、セシル ローレンツという。もう体は大丈夫か?」
「はい。それで、俺はなぜここに?」
「森で倒れているのを拾ったんだ。」
「そうだったんですか。本当にありがとうございました!」
「俺が首を突っ込む話ではないが、何があったのか聞いてもいいか?」
「はい。」
それから俺はセシル様に全て話した。
「そんなことがあったのか。大変だったな。」
セシル様が俺の頭を優しく撫でてくる。
俺はずっと張り詰めていた緊張がとけたからか、目から涙がこぼれる。
「あれ、なんでだろう。すいません。」
「いいんだ。お前は頑張った。怖かったな。」
セシル様が俺を抱きしめる。
俺は涙をせき止めていたものがなくなり、大声で泣いてしまった。
俺が泣いているときもセシル様はそばにいてくれた。
「大丈夫か?」
「ずびっ、はい。お見苦しいところを見せてしまいました。」
「そんなことはない。かわいかったぞ。」
「えっ」
俺の顔が急激に熱くなる。
いやいやいや。その笑顔はずるいって。
もう俺の心臓もたない。
ドキドキしすぎて痛くなってきた。
「たしか姓はアースフェルトだったか?」
「はい。知っていますか?」
「ああ。アースフェルト公爵とは何度か話をしたことがある。だが、ショウのことは聞いたことがなかったな。」
「俺は最近養子になったんです。」
「そうだったのか。良かったな。公爵様はいい方だ。」
「はい。本当に優しい家族で俺、すごく幸せなんです!」
「そうか。良かったな。」
そういえば、父様と話す仲ってことは30歳くらいなのかな。
「あの、セシル様って何歳なんですか?」
「15歳だ。」
「えっ!」
「ふふっ。見えないか?」
「いえ。えっと、とても大人っぽく見えたので...。」
また笑われちゃった。恥ずかしい....。
「ショウは5歳くらいか?」
「はい。あの、父様に連絡を取ってもらえますでしょうか?たぶん、みんな心配しているので。」
「もちろんだ。あと、腹減っているだろう?朝食にしよう。今持ってこさせるからな。」
「何から何まで、ありがとうございます。」
しばらくするとメイドが食事を持って入ってきた。
「自分で食べられるか?」
「はい。」
「なら俺は早馬を飛ばしてこよう。」
セシル様はそういうと部屋を出ていった。
メイドから渡されたものはおかゆだった。
食べてみると少ししょっぱく、食欲がかきたてられすぐに完食してしまった。
俺が食後の休憩をしているとセシル様が戻ってきた。
「連絡がついたぞ。」
「えっ、はやいですね。」
「近いからな。早馬で30分もかからないぞ。迎えもすぐ来るそうだ。」
「そうですか。面倒をかけてしまい、申し訳ありません。」
「俺は面倒などと思っていない。それにショウとはもっといたいくらいだ。」
「えっ!なぜですか?」
「なぜだろうな。お前といると気を使わなくていいし、表情がころころ変わって見ていて楽しい。こんなに笑ったのは初めてだ。」
「そうなんですか?じゃあまたお話しましょう!」
「いいのか?」
「ええ。俺も話していて楽しいので!」
「そんなこと初めて言われたな。では今度、俺から会いに行こう。」
「はい。楽しみに待っていますね!」
それからセシル様と話をして迎えが来るのを待った。
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