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藤原定子たちの邸宅跡と、藤原伊周の伝記のコピー
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鷲生は次回作で、藤原彰子をモデルにしたヒロインが出てくる平安ファンタジーを書こうかと思っております。
藤原定子と彰子、あるいはそれぞれに仕えた清少納言と紫式部について書かれた本は、国文学・日本史学の分野などに数多くあります。
彼女達の運命を左右した男性の一人が、定子の兄の伊周。
2024年大河ドラマ「光る君へ」では、三浦翔平さんが演じていらっしゃいます。
初登場時にはさっそうとした貴公子だったのが、後年、ひたすら道長周辺を呪詛しまくって狂気じみた振る舞いが多く(また、三浦翔平さんが鬼気迫る演技で……)10月13日の放映で世を去りました。
先ほど挙げた定子たちの伝記には必ず登場する人ですので、この人に焦点を当てた伝記が欲しくなりました。
とはいえ、その後の歴史に特に何かを残した人でもないし、「まあ、ナイだろうなあ……」と期待しないでネットでさがしたところ。……ありました!
「光る君へ」の時代考証の倉本一宏さんの著作です(※1)
図書館で借りて読んで、手元に置きたいと思いましたが、既に絶版(まあ、マイナーな人物ですしね)。※今調べてみると在庫希少ながら流通はしているようです。
というわけで、必要箇所をコピーすることにしました。
安いコピー屋さん、いわゆる5円コピー屋さんを以前も利用したことがあるので今回もそこに足を運びました。物価高のあおりをうけて一枚6円になってましたがw
そのコピー屋さん、烏丸二条にあります。
そこで、本のページをめくってはコピー機のボタンを押すという単調な作業を繰り返しながらつらつらと考え事をしていて、ふと思いついたこと。
ここ、藤原伊周や定子の邸宅のすぐ近くだよね?
コピー屋さんは二条通から少し北にありますが、こから20mほど南に下がって二条通に出て、二条通を西にツーブロック歩けば、四つ角の南に藤原定子二条宮旧跡の石碑があるのです(今年の2024年の夏に建てられたばかりでピカピカですw)。
GoogleMAPによればその距離220m、徒歩3分だそうです。
藤原伊周が住んでた家に日本でも最も近いコピー機で伊周の伝記のコピーをとっている……だからなんだってことでもないですがw、妙な感慨がありましたよw
コピーを取ってから、時間があったので定子二条宮跡の石碑も見に行きました。
ほら、長徳の変で伊周が定子の許に逃げ込んで検非違使に踏み込まれ、定子が髪を切り落としたあそこですよ。
その石碑の文章を下記に引用しておきますね(※2)
*****
(定子の父の)道隆は、平安京左京三坊八町、つまり二条の地を取得し、これを南北に二分割してその南家を嫡男の伊周の邸(二条第)、北家(二条宮)を定子の里第
(私的な邸宅)に充てた。
なお、その北側の左京二条三坊五町には道隆の弟の道兼(関白右大臣)の二条町尻第が存在した。
二条宮は正歴三年(九九六)に定子の兄で内大臣となっていた伊周は失脚、彼は妹の二条宮に逃げ込んだけれども、宮に踏み込んだ検非違使によって身柄を確保されて大宰府に左遷されるという屈辱を受けることになる。
この直後に二条宮は失火によって焼失した。
*****
鷲生は毎週欠かさず2024年大河ドラマ「光る君へ」を見ています。
ファーストサマーウイカさん演じる清少納言と定子様との華やかな時間。
伊周の捕縛の場面で、定子様が刃物を振り回すシーン。
邸宅が炎に包まれる中で、清少納言が定子様を「生きねばなりませぬ」と励まし、そして「たった一人の哀しき皇后の為に」枕草子の執筆を始める経緯……。
……ふうう。
この二条宮跡石碑を見てるだけで、名場面が胸に去来し、そしてその舞台となった場所に千年の時を経て自分が立っていることに不思議な感動をおぼえました。
この石碑の解説版にもありますが、この二条宮の西隣には東三条院があります。
二条通の一本南の押小路を歩くと東三条院跡石碑があるそうなので行ってみました。そのままさらに西に歩くと閑院の跡地の石碑もありました~。
あ、写真はノートにまとめて投稿しております(※3)。
この押小路。西の「どんつき」(京ことばで「つきあたり」です)。何やら白壁が見えますが……二条城です。
ここから堀川通をバスに乗って南下し、そして別の用事を済ませて帰宅しました。
と・こ・ろ・が!
自宅に帰ってしばらくして気づいたのは「本がない!」。
コピー屋さんにコピーを取りに持って行った倉本一宏さんの『藤原伊周・家隆』の伝記本がカバンに入っていないのです!
気づいたのは19時5分くらい。そのコピー屋さんの営業時間は19時まで。
5分とは言え営業時間過ぎているので、留守電とかかな……思って電話したところ、店員さんが電話に出てくださいました!
慌てて勢い込んで尋ねる鷲生。
「あの! 本の忘れ物ないですか? そのう……藤原伊周の伝記なんですけど……」
店員さん
「あー、一冊ありますねえ。えーっと、藤原『イシュウ』?」
忘れ物をした鷲生が悪いですし、営業時間外に応対して貰っている立場だというのに、思わず強い口調になってしまう鷲生w
「伊周(こ・れ・ち・か)です!」と。
二条宮跡や東三条殿跡を思い入れたっぷりに歩いた後なので、平安時代の清少納言のように「伊周さまをご存知ないなんて!」とつい思ってしまったようですw
まあ、特に平安時代に思い入れがない人には「伊周」の読みは知らないものなのかもしれません。
ちなみに翌日取りに伺うと、別の店員さんが愛想よく渡して下さり、無事本は手元に返ってきました! 良かったです!
あ、鷲生は平安ファンタジーを投稿しております。
「光る君へ」がお好きな方に面白いのではないかと思います。よろしければぜひ!
↓
「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕ヘ或ハ近衛大将ノ大詐術」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/161111112/665799598
*****
※1『藤原伊周・隆家 禍福は糾へる纏のごとし』
https://www.minervashobo.co.jp/book/b272206.html 2017 倉本一宏 ミネルヴァ書房
※2 この近辺の石碑などの写真をnoteに投稿しております。
「藤原定子二条宮跡に行きました!」
https://note.com/monmonsiteru/n/n750f22c5d328
藤原定子と彰子、あるいはそれぞれに仕えた清少納言と紫式部について書かれた本は、国文学・日本史学の分野などに数多くあります。
彼女達の運命を左右した男性の一人が、定子の兄の伊周。
2024年大河ドラマ「光る君へ」では、三浦翔平さんが演じていらっしゃいます。
初登場時にはさっそうとした貴公子だったのが、後年、ひたすら道長周辺を呪詛しまくって狂気じみた振る舞いが多く(また、三浦翔平さんが鬼気迫る演技で……)10月13日の放映で世を去りました。
先ほど挙げた定子たちの伝記には必ず登場する人ですので、この人に焦点を当てた伝記が欲しくなりました。
とはいえ、その後の歴史に特に何かを残した人でもないし、「まあ、ナイだろうなあ……」と期待しないでネットでさがしたところ。……ありました!
「光る君へ」の時代考証の倉本一宏さんの著作です(※1)
図書館で借りて読んで、手元に置きたいと思いましたが、既に絶版(まあ、マイナーな人物ですしね)。※今調べてみると在庫希少ながら流通はしているようです。
というわけで、必要箇所をコピーすることにしました。
安いコピー屋さん、いわゆる5円コピー屋さんを以前も利用したことがあるので今回もそこに足を運びました。物価高のあおりをうけて一枚6円になってましたがw
そのコピー屋さん、烏丸二条にあります。
そこで、本のページをめくってはコピー機のボタンを押すという単調な作業を繰り返しながらつらつらと考え事をしていて、ふと思いついたこと。
ここ、藤原伊周や定子の邸宅のすぐ近くだよね?
コピー屋さんは二条通から少し北にありますが、こから20mほど南に下がって二条通に出て、二条通を西にツーブロック歩けば、四つ角の南に藤原定子二条宮旧跡の石碑があるのです(今年の2024年の夏に建てられたばかりでピカピカですw)。
GoogleMAPによればその距離220m、徒歩3分だそうです。
藤原伊周が住んでた家に日本でも最も近いコピー機で伊周の伝記のコピーをとっている……だからなんだってことでもないですがw、妙な感慨がありましたよw
コピーを取ってから、時間があったので定子二条宮跡の石碑も見に行きました。
ほら、長徳の変で伊周が定子の許に逃げ込んで検非違使に踏み込まれ、定子が髪を切り落としたあそこですよ。
その石碑の文章を下記に引用しておきますね(※2)
*****
(定子の父の)道隆は、平安京左京三坊八町、つまり二条の地を取得し、これを南北に二分割してその南家を嫡男の伊周の邸(二条第)、北家(二条宮)を定子の里第
(私的な邸宅)に充てた。
なお、その北側の左京二条三坊五町には道隆の弟の道兼(関白右大臣)の二条町尻第が存在した。
二条宮は正歴三年(九九六)に定子の兄で内大臣となっていた伊周は失脚、彼は妹の二条宮に逃げ込んだけれども、宮に踏み込んだ検非違使によって身柄を確保されて大宰府に左遷されるという屈辱を受けることになる。
この直後に二条宮は失火によって焼失した。
*****
鷲生は毎週欠かさず2024年大河ドラマ「光る君へ」を見ています。
ファーストサマーウイカさん演じる清少納言と定子様との華やかな時間。
伊周の捕縛の場面で、定子様が刃物を振り回すシーン。
邸宅が炎に包まれる中で、清少納言が定子様を「生きねばなりませぬ」と励まし、そして「たった一人の哀しき皇后の為に」枕草子の執筆を始める経緯……。
……ふうう。
この二条宮跡石碑を見てるだけで、名場面が胸に去来し、そしてその舞台となった場所に千年の時を経て自分が立っていることに不思議な感動をおぼえました。
この石碑の解説版にもありますが、この二条宮の西隣には東三条院があります。
二条通の一本南の押小路を歩くと東三条院跡石碑があるそうなので行ってみました。そのままさらに西に歩くと閑院の跡地の石碑もありました~。
あ、写真はノートにまとめて投稿しております(※3)。
この押小路。西の「どんつき」(京ことばで「つきあたり」です)。何やら白壁が見えますが……二条城です。
ここから堀川通をバスに乗って南下し、そして別の用事を済ませて帰宅しました。
と・こ・ろ・が!
自宅に帰ってしばらくして気づいたのは「本がない!」。
コピー屋さんにコピーを取りに持って行った倉本一宏さんの『藤原伊周・家隆』の伝記本がカバンに入っていないのです!
気づいたのは19時5分くらい。そのコピー屋さんの営業時間は19時まで。
5分とは言え営業時間過ぎているので、留守電とかかな……思って電話したところ、店員さんが電話に出てくださいました!
慌てて勢い込んで尋ねる鷲生。
「あの! 本の忘れ物ないですか? そのう……藤原伊周の伝記なんですけど……」
店員さん
「あー、一冊ありますねえ。えーっと、藤原『イシュウ』?」
忘れ物をした鷲生が悪いですし、営業時間外に応対して貰っている立場だというのに、思わず強い口調になってしまう鷲生w
「伊周(こ・れ・ち・か)です!」と。
二条宮跡や東三条殿跡を思い入れたっぷりに歩いた後なので、平安時代の清少納言のように「伊周さまをご存知ないなんて!」とつい思ってしまったようですw
まあ、特に平安時代に思い入れがない人には「伊周」の読みは知らないものなのかもしれません。
ちなみに翌日取りに伺うと、別の店員さんが愛想よく渡して下さり、無事本は手元に返ってきました! 良かったです!
あ、鷲生は平安ファンタジーを投稿しております。
「光る君へ」がお好きな方に面白いのではないかと思います。よろしければぜひ!
↓
「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕ヘ或ハ近衛大将ノ大詐術」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/161111112/665799598
*****
※1『藤原伊周・隆家 禍福は糾へる纏のごとし』
https://www.minervashobo.co.jp/book/b272206.html 2017 倉本一宏 ミネルヴァ書房
※2 この近辺の石碑などの写真をnoteに投稿しております。
「藤原定子二条宮跡に行きました!」
https://note.com/monmonsiteru/n/n750f22c5d328
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