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2月の府立植物園
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2月前半の寒波と後半の寒波の合間に、ほどよく暖かい日に恵まれ、冬の府立植物園に行ってきました。
この京都府立植物園、「総面積は約24万㎡で、植栽・展示植物は約1万2,000種に及ぶ(※1)」とはいえ、さすがにこの時期が見ごろという植物はあまりありません
(椿とか山茶花の種類も豊富ですし、植物学に詳しい人なら通好みの観点もあるかもしれませんが……)。
鷲生が今回足を運んだのは、次回作の平安ファンタジーで野生のフジを登場させようと思ったからなんです。
後述しますが、府立植物園に凄いフジがありましてね。
もちろん今は藤花の季節ではないのですが、小説に登場させるので蔓の様子を確認しに行ったのです。
行ってみると、園内にポツポツ見所もあったので、写真を撮影してきた次第です。
写真はいつも通り「note」に投稿しております(URLはコチラ→※2)
まず、北大路の正門から入ってケヤキ並木の中に、咲き始めのシナマンサクが。
黄色く、小さいながら細長い花弁が優美な印象を与える花がちらほらと見られます。
説明板によれば「中国原産の落葉高木。初春に『先ず咲く』花からこの名がついたとされます」とのこと。
昭和11年に中国の盧山植物園から種子で導入したそうで、「当園を代表する樹種のひとつ」だそうです。
中国原産ですし、中華ファンタジーに使えそうな植物ですが……。
マンサクという語感が……うーん。
小説に登場させる植物って、名前の響きとか字面とかって大事じゃないですかw。
この花に何か素敵な異名があればいいのですがw
そこから菖蒲園の枝垂れ桜の北東にあるフジを見た後、道なりに西へ行き植物生態園に入る辺りでシキミを確認。
そこから植物生態園北西の入り口付近で、可憐なセツブンソウを見ました。
節分の頃に花が咲くもので、日本固有種。京都市地域では絶滅寸前の貴重な植物なのだとか。
地面の上に、ちょこんと小さく咲くので、鷲生一人では見つけにくかったと思いますが、この日は他のお客さんたちが集まっていたのですぐわかりましたw
この植物生態園の北西の出入り口には「源氏物語の植物」の説明板がありました。
地図で、このエリアに何が植わっているのか分かるようになってます!
ここから北に梅園があり、梅の花が咲いていないか探してみましたが……。
割と広い中でも1つか2つ咲きかけのものがあっただけでした。
だいたいは蕾をつけ始めか、それが綻んできているかくらいです。
遠目で見ると、白梅の枝は白っぽく、紅梅の枝は赤っぽくなっているので、花の季節がそろそろ近づいて来てるんだなというのは分かりますが、まだ少し先のようですね。
京都では北野天満宮の梅園が有名ですが、これも2月下旬から始まりますしね。
(ちなみに。子どもが学校に通っていた時に、学問の神様をお参りするのと梅園鑑賞とで家族で行ったことがあります。梅園内の建物に平安装束をまとった等身大人形が展示されていました)
府立植物園の西北、柑橘類のエリアに行くと、レモンの木にレモンが鈴なりになっていました。
レモンから少し南には、タチバナもまた、たくさんの実をつけています。
そこからさらに北西のロウバイも見てきました。
ロウバイは今が盛りですね~。
鷲生の自宅から地下鉄の最寄り駅に向かう途中のお宅が玄関先に植えていらして、それが見事で毎年この季節は香りを楽しませていただいてます。
実は府立植物園に向かう途中でも庭木から香りが感じられたんですよ。マスクしてましたが、それ越しでもはっきり感じ取れるほどでした。
ロウバイの名の通り、蝋細工のような花も可愛いですしね。
ただ、日本にもたらされたのは江戸時代だそうで、平安ファンタジー小説には使えませんw(※3)
ですが、中国では「雪中四花」「雪中四友」の一つだそうで、中華ファンタジー小説には使えそうです。(※4)
また、桜が植わっているエリアでは秋咲きの「十月桜」の花が少しありました。
そこから森のカフェの裏手まで東に進むとサザンカが咲いてました。
この森のカフェの南東で「早春の草花展」が開催されており、鷲生も楽しんできまし_。
菜の花や色んな花がビニールハウスの中で咲いていてとても華やかでしたが、外の気温との差を考えると、春はもう少し先だなあ……と感じました。
最後に。
鷲生くらいしか興味がないでしょうけれども、府立植物園のワイルドなフジについて。
これ、本当に凄いです。
京都府立植物園の公式動画に、花が満開の時のものがあります(YouTubeに公式チャンネルをお持ちです。URLはコチラ→※5。今回の写真はコチラ→※6)。
「30メートル近くある杉の木」に満開の藤が這い上がる様は壮観です!
鷲生がこのフジに気が付いたのは、藤の季節に友人と府立植物園に出かけたときのことです。
たまたま大芝生地の南のベンチに座って北をみたときに、ひときわ背の高い杉木立に一本だけ白っぽいのがあって、友人と「あれ、なんでしょうね?」と近づいてみたら藤が巻きついていたのです。
府立植物園は大正年間にオープンしましたが、終戦後しばらくアメリカ軍に接収されてました。
そのときに、中央付近に住宅を建てたため、今となっては芝生だけの大きな広場があるのです。うーん、だいたい野球場くらいでしょうか。
鷲生たちが座っていた芝生地の南のベンチと、芝生地の北にある杉木立との距離は一塁ベンチから三塁ベンチを眺めるような感じです。
で、遠目に見て木立の中で一本だけやけに白っぽいので「なんだろう?」と思ったのです。
それだけ高い木に這い上るだけあって、藤の根元も太いです。
今回、鷲生が手で確認したところ、メインの蔓は両手の平で抱えきれませんでした。鷲生が手を広げたときは片手が最長で17センチ。両手で抱えきれないということは円周が34センチ以上ということになります。
そこにほぼ鷲生の両手くらい(つまり円周34センチくらい)の蔓と、片手くらい(円周17センチくらい)の蔓とが絡み合っています。
フジは、杉から人が2人くらい通れるくらい離れた場所に根元があり、見上げるほどの高さで杉に絡み始めます。
フジと言えば、平安貴族に愛好されました(枕草子でも清少納言に褒められてます)。
「光る君へ」でも背景に登場していましたが、そいうった藤は、松の木にお上品に巻きついておりで、やわやわとした女性的な植物という感じです。
しかし、この府立植物園のフジはむしろ「雄々しい」と表現してもいいほど力強いです。
鷲生の平安ファンタジーでも、ヒロインが強く逞しくなることの象徴に使えればな~と思っており、それで今回その様子を確認しに府立植物園に行ったというわけです。
もちろん花の季節も楽しみです!
(ただ、4月から入園料が値上がりするんですよねー。今まで200円だったのが、温室込みとはいえ500円になるんですよ。泣)。
*****
※1 京都観光オフィシャルサイト京Navi「京都府立植物園」
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=2&tourism_id=2479
※2 「二月の府立植物園」
https://note.com/monmonsiteru/n/n033456dd20c4
「note」「鷲生智美」の検索ワードでもすぐに出てくるかと思います。
※3 公益社団法人日本薬学会「ロウバイ」
ただ、毒(使いようによっては薬)でもあるので、取り扱いにはちょっと注意が必要だそうです。
https://www.pharm.or.jp/yakusou/2023/01/post-147.html#:~:text=%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%8E%9F%E7%94%A3%E3%81%AE%E8%90%BD%E8%91%89%E5%B0%8F,%E7%94%98%E3%81%84%E8%8A%B3%E9%A6%99%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%98%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
※4ウェザーニュース 英語で「冬の甘い香り」の名を持つ、雪の中でも咲く黄色い花とは?
https://weathernews.jp/s/topics/202501/150065/
※5 【公式】京都府立植物園 フジ(ノダフジ)(2023年4月21日)
https://www.youtube.com/watch?v=HdIZxwTPrNc
※6 note記事「府立植物園の凄い藤」
https://note.com/monmonsiteru/n/ndcfbe5ba4c1d
この京都府立植物園、「総面積は約24万㎡で、植栽・展示植物は約1万2,000種に及ぶ(※1)」とはいえ、さすがにこの時期が見ごろという植物はあまりありません
(椿とか山茶花の種類も豊富ですし、植物学に詳しい人なら通好みの観点もあるかもしれませんが……)。
鷲生が今回足を運んだのは、次回作の平安ファンタジーで野生のフジを登場させようと思ったからなんです。
後述しますが、府立植物園に凄いフジがありましてね。
もちろん今は藤花の季節ではないのですが、小説に登場させるので蔓の様子を確認しに行ったのです。
行ってみると、園内にポツポツ見所もあったので、写真を撮影してきた次第です。
写真はいつも通り「note」に投稿しております(URLはコチラ→※2)
まず、北大路の正門から入ってケヤキ並木の中に、咲き始めのシナマンサクが。
黄色く、小さいながら細長い花弁が優美な印象を与える花がちらほらと見られます。
説明板によれば「中国原産の落葉高木。初春に『先ず咲く』花からこの名がついたとされます」とのこと。
昭和11年に中国の盧山植物園から種子で導入したそうで、「当園を代表する樹種のひとつ」だそうです。
中国原産ですし、中華ファンタジーに使えそうな植物ですが……。
マンサクという語感が……うーん。
小説に登場させる植物って、名前の響きとか字面とかって大事じゃないですかw。
この花に何か素敵な異名があればいいのですがw
そこから菖蒲園の枝垂れ桜の北東にあるフジを見た後、道なりに西へ行き植物生態園に入る辺りでシキミを確認。
そこから植物生態園北西の入り口付近で、可憐なセツブンソウを見ました。
節分の頃に花が咲くもので、日本固有種。京都市地域では絶滅寸前の貴重な植物なのだとか。
地面の上に、ちょこんと小さく咲くので、鷲生一人では見つけにくかったと思いますが、この日は他のお客さんたちが集まっていたのですぐわかりましたw
この植物生態園の北西の出入り口には「源氏物語の植物」の説明板がありました。
地図で、このエリアに何が植わっているのか分かるようになってます!
ここから北に梅園があり、梅の花が咲いていないか探してみましたが……。
割と広い中でも1つか2つ咲きかけのものがあっただけでした。
だいたいは蕾をつけ始めか、それが綻んできているかくらいです。
遠目で見ると、白梅の枝は白っぽく、紅梅の枝は赤っぽくなっているので、花の季節がそろそろ近づいて来てるんだなというのは分かりますが、まだ少し先のようですね。
京都では北野天満宮の梅園が有名ですが、これも2月下旬から始まりますしね。
(ちなみに。子どもが学校に通っていた時に、学問の神様をお参りするのと梅園鑑賞とで家族で行ったことがあります。梅園内の建物に平安装束をまとった等身大人形が展示されていました)
府立植物園の西北、柑橘類のエリアに行くと、レモンの木にレモンが鈴なりになっていました。
レモンから少し南には、タチバナもまた、たくさんの実をつけています。
そこからさらに北西のロウバイも見てきました。
ロウバイは今が盛りですね~。
鷲生の自宅から地下鉄の最寄り駅に向かう途中のお宅が玄関先に植えていらして、それが見事で毎年この季節は香りを楽しませていただいてます。
実は府立植物園に向かう途中でも庭木から香りが感じられたんですよ。マスクしてましたが、それ越しでもはっきり感じ取れるほどでした。
ロウバイの名の通り、蝋細工のような花も可愛いですしね。
ただ、日本にもたらされたのは江戸時代だそうで、平安ファンタジー小説には使えませんw(※3)
ですが、中国では「雪中四花」「雪中四友」の一つだそうで、中華ファンタジー小説には使えそうです。(※4)
また、桜が植わっているエリアでは秋咲きの「十月桜」の花が少しありました。
そこから森のカフェの裏手まで東に進むとサザンカが咲いてました。
この森のカフェの南東で「早春の草花展」が開催されており、鷲生も楽しんできまし_。
菜の花や色んな花がビニールハウスの中で咲いていてとても華やかでしたが、外の気温との差を考えると、春はもう少し先だなあ……と感じました。
最後に。
鷲生くらいしか興味がないでしょうけれども、府立植物園のワイルドなフジについて。
これ、本当に凄いです。
京都府立植物園の公式動画に、花が満開の時のものがあります(YouTubeに公式チャンネルをお持ちです。URLはコチラ→※5。今回の写真はコチラ→※6)。
「30メートル近くある杉の木」に満開の藤が這い上がる様は壮観です!
鷲生がこのフジに気が付いたのは、藤の季節に友人と府立植物園に出かけたときのことです。
たまたま大芝生地の南のベンチに座って北をみたときに、ひときわ背の高い杉木立に一本だけ白っぽいのがあって、友人と「あれ、なんでしょうね?」と近づいてみたら藤が巻きついていたのです。
府立植物園は大正年間にオープンしましたが、終戦後しばらくアメリカ軍に接収されてました。
そのときに、中央付近に住宅を建てたため、今となっては芝生だけの大きな広場があるのです。うーん、だいたい野球場くらいでしょうか。
鷲生たちが座っていた芝生地の南のベンチと、芝生地の北にある杉木立との距離は一塁ベンチから三塁ベンチを眺めるような感じです。
で、遠目に見て木立の中で一本だけやけに白っぽいので「なんだろう?」と思ったのです。
それだけ高い木に這い上るだけあって、藤の根元も太いです。
今回、鷲生が手で確認したところ、メインの蔓は両手の平で抱えきれませんでした。鷲生が手を広げたときは片手が最長で17センチ。両手で抱えきれないということは円周が34センチ以上ということになります。
そこにほぼ鷲生の両手くらい(つまり円周34センチくらい)の蔓と、片手くらい(円周17センチくらい)の蔓とが絡み合っています。
フジは、杉から人が2人くらい通れるくらい離れた場所に根元があり、見上げるほどの高さで杉に絡み始めます。
フジと言えば、平安貴族に愛好されました(枕草子でも清少納言に褒められてます)。
「光る君へ」でも背景に登場していましたが、そいうった藤は、松の木にお上品に巻きついておりで、やわやわとした女性的な植物という感じです。
しかし、この府立植物園のフジはむしろ「雄々しい」と表現してもいいほど力強いです。
鷲生の平安ファンタジーでも、ヒロインが強く逞しくなることの象徴に使えればな~と思っており、それで今回その様子を確認しに府立植物園に行ったというわけです。
もちろん花の季節も楽しみです!
(ただ、4月から入園料が値上がりするんですよねー。今まで200円だったのが、温室込みとはいえ500円になるんですよ。泣)。
*****
※1 京都観光オフィシャルサイト京Navi「京都府立植物園」
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=2&tourism_id=2479
※2 「二月の府立植物園」
https://note.com/monmonsiteru/n/n033456dd20c4
「note」「鷲生智美」の検索ワードでもすぐに出てくるかと思います。
※3 公益社団法人日本薬学会「ロウバイ」
ただ、毒(使いようによっては薬)でもあるので、取り扱いにはちょっと注意が必要だそうです。
https://www.pharm.or.jp/yakusou/2023/01/post-147.html#:~:text=%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%8E%9F%E7%94%A3%E3%81%AE%E8%90%BD%E8%91%89%E5%B0%8F,%E7%94%98%E3%81%84%E8%8A%B3%E9%A6%99%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%98%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
※4ウェザーニュース 英語で「冬の甘い香り」の名を持つ、雪の中でも咲く黄色い花とは?
https://weathernews.jp/s/topics/202501/150065/
※5 【公式】京都府立植物園 フジ(ノダフジ)(2023年4月21日)
https://www.youtube.com/watch?v=HdIZxwTPrNc
※6 note記事「府立植物園の凄い藤」
https://note.com/monmonsiteru/n/ndcfbe5ba4c1d
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