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24.歌音と巧
歌音と巧
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「ここは七人みさきが出没するとして有名な海水浴場です。実はここ数年数人の水難事故の犠牲者が出ているんですよね。今日は実際に七人みさきを目撃された事があるという利根川さんにお話を伺ってみたいと思います。こんにちは~!」
人気の少ない砂浜の海岸にて、ビキニのブラの縁にピンマイクを付けた歌音が微笑みを浮かべて挨拶を交わす。
「こんにちは!」
対して隣には満面の笑みを浮かべた男性(勿論巧である)が立っている。
「あ、ピースはいいですよぉ。」
歌音は本気で苦笑する。
「あ、すいません。」
「利根川さんは実際に七人みさきに遭遇されたことがある、との事ですが本当でしょうか?」
「ホントです。」
真面目な顔で利根川(巧)は答える。
「当時の状況を教えて頂けますか?」
「実は僕こう見えてサーフィンやってましてね。その日も早朝から友人と波乗りに来ていたんです。」
「なるほど。」
「切っ掛けがエンドレスサマーってサーフィン映画を観てハマったもんで、その日はたまたま彼の持ってるビデオカメラで、ショートムービーでも撮ろうかって話になったんです。」
「あらまさかそれで撮影してたら撮っちゃった?」
「そうです。」
「え?ホントに?」
打ち合わせておいた段取りと違う。
歌音は鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔で巧の横顔を見つめた。
「ええ。友人は僕と違い、サーフィンの腕はセミプロ級だったので、素人が撮影した割にはなかなか迫力ある映像に仕上がってました。」
「じゃ映画は完成したんですね?」
「いえその後直ぐにテープ素材から全部焼き捨てました。」
「一体どうしてまた?」
「後あと遺しちゃいけない代物だったもので…。」
利根川は含みを持たせた物言いをした。
「それはどういうことでしょうか?」
「あなたがさっきご指摘された通りですよ。」
「は?」
「撮影したら映っちゃったのかって言われたでしょう。まさしく映っちゃってたんですよ。あんな恐ろしいものは誰にも見せられないし・・・それに僕も二度と見たくなかった。」
「・・・一体何が映ってたっていうんですか!?」
歌音は興味をそそられた。
「あの日は台風が近づいていた事もあって波がいつもより高かったんです。」
巧はのらりと核心から交わすと、話しの続きからはじめた。
「時化の日は、サーファーにとっては絶好のサーフィン日和だっていいますものね?」
仕方なく歌音も話を合わせる。
「そう。彼もしばらくは嬉々として乗り回していました。」
「その時、あなたもその友人をずっと撮影していたのね?」
「そうです。いや厳密にはそうじゃないな。実は本当は友人じゃないんです。」
「え?」
またである。また巧が暴走をし始めた。
「友人と言ったのは・・・あれは嘘だ。」
利根川が巧に戻っている。
「それどういうこと?」
「ここで死んだのは友人じゃない。俺の兄貴なんだ。」
唐突に巧は告白した。
人気の少ない砂浜の海岸にて、ビキニのブラの縁にピンマイクを付けた歌音が微笑みを浮かべて挨拶を交わす。
「こんにちは!」
対して隣には満面の笑みを浮かべた男性(勿論巧である)が立っている。
「あ、ピースはいいですよぉ。」
歌音は本気で苦笑する。
「あ、すいません。」
「利根川さんは実際に七人みさきに遭遇されたことがある、との事ですが本当でしょうか?」
「ホントです。」
真面目な顔で利根川(巧)は答える。
「当時の状況を教えて頂けますか?」
「実は僕こう見えてサーフィンやってましてね。その日も早朝から友人と波乗りに来ていたんです。」
「なるほど。」
「切っ掛けがエンドレスサマーってサーフィン映画を観てハマったもんで、その日はたまたま彼の持ってるビデオカメラで、ショートムービーでも撮ろうかって話になったんです。」
「あらまさかそれで撮影してたら撮っちゃった?」
「そうです。」
「え?ホントに?」
打ち合わせておいた段取りと違う。
歌音は鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔で巧の横顔を見つめた。
「ええ。友人は僕と違い、サーフィンの腕はセミプロ級だったので、素人が撮影した割にはなかなか迫力ある映像に仕上がってました。」
「じゃ映画は完成したんですね?」
「いえその後直ぐにテープ素材から全部焼き捨てました。」
「一体どうしてまた?」
「後あと遺しちゃいけない代物だったもので…。」
利根川は含みを持たせた物言いをした。
「それはどういうことでしょうか?」
「あなたがさっきご指摘された通りですよ。」
「は?」
「撮影したら映っちゃったのかって言われたでしょう。まさしく映っちゃってたんですよ。あんな恐ろしいものは誰にも見せられないし・・・それに僕も二度と見たくなかった。」
「・・・一体何が映ってたっていうんですか!?」
歌音は興味をそそられた。
「あの日は台風が近づいていた事もあって波がいつもより高かったんです。」
巧はのらりと核心から交わすと、話しの続きからはじめた。
「時化の日は、サーファーにとっては絶好のサーフィン日和だっていいますものね?」
仕方なく歌音も話を合わせる。
「そう。彼もしばらくは嬉々として乗り回していました。」
「その時、あなたもその友人をずっと撮影していたのね?」
「そうです。いや厳密にはそうじゃないな。実は本当は友人じゃないんです。」
「え?」
またである。また巧が暴走をし始めた。
「友人と言ったのは・・・あれは嘘だ。」
利根川が巧に戻っている。
「それどういうこと?」
「ここで死んだのは友人じゃない。俺の兄貴なんだ。」
唐突に巧は告白した。
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