異世界でも水分補給は大事です! ~液体生成スキルでのんびりサバイバル~

楠富 つかさ

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第2話

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「うわぁお」

 気付いたら森の中にいた。……服装は麻布っぽいカットソーに同じ素材のスカート。流石に部活の時に着ていたような体操服じゃなかった。周囲に人がいないことを確認してから、下着を確認する。大きいかと言われるとそうでもないが、流石につるぺたってわけではないというサイズの私。服よりは柔らかい素材で水着のように胸を支えている。下着の構造もある意味これまでにこの世界に来た日本人が普及させているのかな。パンツもちゃんとパンツだ。足元は革を編んだようなサンダルを履いている。
 防具らしい防具はないけれど、腰にサバイバルナイフみたいな刃物と短めの杖を提げている。……杖ってことは魔法ができるのか。取り敢えず……

「ステータスオープン」

 女神アリシアが見られるようにしておくって言っていたし、確認してみよう。

名前:シズク
年齢:16
レベル:1
HP:100/100
MP:30/30
状態:正常
攻撃力:5(+2)
防御力:5(+2)
素早さ:5
魔法力:5(+2)
精神力:5
器用さ:5
スキル:水魔術 鑑定 言語の加護
ユニークスキル:液体生成
称号:転移者
装備:粗末なナイフ、簡素な短杖、麻布の服、レザーサンダル

 取り敢えずステータスは半透明な青い画面みたいなものが出てそこに白文字で記載されていた。これはもしやHPが減ると黄色とか赤で表示され……いや赤じゃ死んでるか。

「生成できる液体は……えっと、真水のみで、温度が15-25度かぁ。飲めるけど、浴びるにはちょっと冷たいかな。身体を拭くにも布とかないし」

 試しに水を出すよう意識を集中する。雰囲気作りと思って杖を構えたら、その先端から水が現れた。ひとまず飲んでみる。美味しい。
 ステータス画面を出しっぱなしにしていたが、MPが減っていない。微量だと減らないのか、それともスキルとしての水魔術とユニークスキルの液体生成は違うのか。
 スキルには水の弾丸を生み出すというアクアバレットというものがある。練習がてら一度使ってみよう。的になる樹はいくらでもあるし。

「水よ、礫となりて疾く撃ちだされよ――アクアバレット!!」

 当たり前のように脳内に詠唱文が流れ込んできて驚くが、杖の先っぽから水の弾丸が打ち出されて樹の幹を抉る。貫通まではしない。……減ったMPは5かぁ。あと五発使えるが……取り敢えずそれまでに街を見つけるか、人に出会うかしたいところだね。
 さもないと食料もお金もない私は異世界ライフのスタート地点に立つことすらままならない。森の木には果実が……あるなぁ。

「ちょっと鑑定してみよう」

 背伸びすればなんとか取れそうな場所にあった赤い果実をもぎ取ってみる。

・ワイルドエプレ……エプレの原種とされる赤い果実。食用可。

 リンゴっぽいがサイズを考えるとヒメリンゴといった感じか。小さいけど赤く熟していると信じ、取り敢えず水で洗ってから齧る。

「すっぱ……い? しぶい、あぁでも少し甘い」

 後味が甘いのはわずかながらに救いだと思う。日本の果物の甘さは地球上でも他に類を見ないなんて言うし、野生の物ならこれでもマシなほうかな。

「お腹に少しでも入ると気分的に違うね。歩くぞー!!」

 ワイルドエプレを洗う時に左手に持った杖で水が出せると分かったので、左手に杖、右手にナイフを持って、私は森を歩き始めた。
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