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#7 委員長だってお年頃
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火曜日、お弁当を持っていつも二人で食べている場所へ向かおうとしたその時、小守さんに声をかけられた。
「お二人とも、今日は私と食べませんか?」
そう言えば今日は、普段小守さんとお昼ご飯を食べている木内さんが忌引きで欠席しているのだ。だからって、私たちなのは……。
「私たちと行動を共にしていると、あなたの立場を悪くしますよ? くだらない善意のつもりなら止めておきなさい」
「瑠奈ちゃん! イジワル言わないの!」
全面的に否定は出来ないけれど、それでも瑠奈ちゃんの言い方は流石に棘がありすぎる。
「……美星がいいって言えば、私は美星に合わせる」
「じゃあ、小守さんも一緒に」
そう言って、教室を出て普段とは違う場所へ向かう。普段の場所は秘密なので、彼女を連れて行くわけにもいかない。
「ここでいいかしら?」
無難な場所だろうということで、学食に程近いベンチにやってきた。幸い先客もいなかったので、私を真ん中に右に瑠奈ちゃんが、左に小守さんが座った。
「あの、委員長として言っておきたいことがありまして。その……二人とも、この短い期間に二度も遅刻して、寮住まいとはいえ油断しすぎではありませんか?」
……仰るとおりです。反論の余地はまったくない。
「うん。気をつけるね」
「あと、それから……」
急に歯切れが悪くなる小守さん。どうしたのだろうか?
「お二人はお付き合いしているわけですよね。そのぉ……手を握ったり」
「するよ」
それを恥ずかしげに言うって……小守さんめっちゃ純情な感じ?
「じゃ、じゃあ。えっと、その……キスは?」
すると答えようとした私だが、答えることは叶わなかった。
「「んちゅ……じゅぶ、ぬぷ、じゅるぅぅ」」
私の唇が瑠奈ちゃんに塞がれたからだ。
「日常的にするわよ」
「な、ななな! 思っていたキスと違う……。なんて恥ずかしい……」
唇を重ねるだけのキスしか知らない様子。とことん純情っぽい。
「え、まさかとは思いますが……さらにその先まで?」
小守さんってこういうキャラだっけ? 不意にそんな疑問がよぎったけど、瑠奈ちゃんがまたイジワルなことを言ったので、考えはまとまらず終った。
「キスより先って何かしらね?」
「瑠奈ちゃん、イジワル言っちゃだめだってば」
「あら美星、違うのよ。委員長の考えるキスの先と、私たちが考えるキスの先とでは認識の齟齬があるかもしれないじゃない」
まぁ、それは分かるけど、つまりキスから始まるABCみたいな感じでしょう? 最初に手を繋ぐという段階が入ったけど。
「キスの先って、何かしらね?」
艶のある声で尋ねる瑠奈ちゃん。小守さんの顔がどんどん紅くなって、
「せ、セック――」
――キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン――
「も、もう! 午後の授業には遅れずに来てくださいね!」
恥ずかしくなったのか、予鈴がなってすぐ結構なスピードで走り去る小守さん。胸、かなり揺れるんだろうなぁ。
「ねえ美星。もう一度だけキスしましょう?」
言い終わるや否や、私は瑠奈ちゃんに口付けをしていた。
「「ちゅっ……ちゅぅ、んちゅ、んふぅ」」
さぁ、私たちも戻ろうか。
「お二人とも、今日は私と食べませんか?」
そう言えば今日は、普段小守さんとお昼ご飯を食べている木内さんが忌引きで欠席しているのだ。だからって、私たちなのは……。
「私たちと行動を共にしていると、あなたの立場を悪くしますよ? くだらない善意のつもりなら止めておきなさい」
「瑠奈ちゃん! イジワル言わないの!」
全面的に否定は出来ないけれど、それでも瑠奈ちゃんの言い方は流石に棘がありすぎる。
「……美星がいいって言えば、私は美星に合わせる」
「じゃあ、小守さんも一緒に」
そう言って、教室を出て普段とは違う場所へ向かう。普段の場所は秘密なので、彼女を連れて行くわけにもいかない。
「ここでいいかしら?」
無難な場所だろうということで、学食に程近いベンチにやってきた。幸い先客もいなかったので、私を真ん中に右に瑠奈ちゃんが、左に小守さんが座った。
「あの、委員長として言っておきたいことがありまして。その……二人とも、この短い期間に二度も遅刻して、寮住まいとはいえ油断しすぎではありませんか?」
……仰るとおりです。反論の余地はまったくない。
「うん。気をつけるね」
「あと、それから……」
急に歯切れが悪くなる小守さん。どうしたのだろうか?
「お二人はお付き合いしているわけですよね。そのぉ……手を握ったり」
「するよ」
それを恥ずかしげに言うって……小守さんめっちゃ純情な感じ?
「じゃ、じゃあ。えっと、その……キスは?」
すると答えようとした私だが、答えることは叶わなかった。
「「んちゅ……じゅぶ、ぬぷ、じゅるぅぅ」」
私の唇が瑠奈ちゃんに塞がれたからだ。
「日常的にするわよ」
「な、ななな! 思っていたキスと違う……。なんて恥ずかしい……」
唇を重ねるだけのキスしか知らない様子。とことん純情っぽい。
「え、まさかとは思いますが……さらにその先まで?」
小守さんってこういうキャラだっけ? 不意にそんな疑問がよぎったけど、瑠奈ちゃんがまたイジワルなことを言ったので、考えはまとまらず終った。
「キスより先って何かしらね?」
「瑠奈ちゃん、イジワル言っちゃだめだってば」
「あら美星、違うのよ。委員長の考えるキスの先と、私たちが考えるキスの先とでは認識の齟齬があるかもしれないじゃない」
まぁ、それは分かるけど、つまりキスから始まるABCみたいな感じでしょう? 最初に手を繋ぐという段階が入ったけど。
「キスの先って、何かしらね?」
艶のある声で尋ねる瑠奈ちゃん。小守さんの顔がどんどん紅くなって、
「せ、セック――」
――キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン――
「も、もう! 午後の授業には遅れずに来てくださいね!」
恥ずかしくなったのか、予鈴がなってすぐ結構なスピードで走り去る小守さん。胸、かなり揺れるんだろうなぁ。
「ねえ美星。もう一度だけキスしましょう?」
言い終わるや否や、私は瑠奈ちゃんに口付けをしていた。
「「ちゅっ……ちゅぅ、んちゅ、んふぅ」」
さぁ、私たちも戻ろうか。
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