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ネギと鉢植えと天ぷらとハーブ
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家に帰った咲子は、大量の食材を冷蔵庫やパントリー棚に詰め込んだ後で、根が付いているネギを二本だけ手に持って、庭に出て行った。
スコップを取り出して、野菜畑に化成肥料をパラパラと撒くとナスとキュウリの間の土にネギを挟み込んだ。
これで水をやっとけばいいわね。
ついでに昨日もらった観葉植物の苗も、鉢に植え替えておこうかな。
咲子は百均のランドリーネットに軽石を詰めて鉢底に入れると、観葉植物の土を六分目ぐらい鉢に入れた。バックにシダを二種類配置して、流れるような葉っぱのフウチソウを囲むようにアイビーを植えて、土を足しながら苗の隙間をきれいにならした。
どれも葉の形も色も違うので、眺めるのが楽しい鉢が出来上がった。
たっぷりと水をやると、夕暮れの風に水滴をまぶした葉がそよぐ。
わぁ~、いい感じじゃない?
鉢の周りから涼し気な空気が生まれそう。
これは玄関の側に置いておこうかな。
おおー、なんだか家らしくなってきた。
殺風景だった玄関が、郵便ポストと観葉植物の鉢が加わったことで、人が住んでいるような趣が出てきた。
小さめの鉢にはオレガノとミントを植えて、台所の食卓テーブルがある窓際に置くことにする。
先日、子犬のハナコに牛乳をやるために使ったお皿を鉢受けにして、家の中に持って入った。
うわぁ、ハーブのある生活だ。
花の苗などは、図書館で借りてきたガーデニングの本を読んだ後で、植える配置を考えることにした。
さてさて、夕食を作るとしましょうか。
ピーマン一個、千両ナス二個、カボチャは種を取って天ぷら用に二切れだけ切っておく。
天ぷら鍋に油を入れて電磁調理器のスイッチオン。ボールに薄力粉と片栗粉を混ぜ、水を入れて氷を一かけら入れておく。油に菜箸を入れてみて先っちょから少しでも泡が出てきたら適温だ。
カボチャを衣にくぐらせて、余分な衣をボールの縁で切りながら、油に投入する。
低温から入れるのはカボチャだ。次にナス、ピーマンと揚げていく。
野菜を揚げている間に、小さいビニール袋に薄力粉と片栗粉を入れる。
鶏もも肉の半分に塩コショウをして、そのビニール袋に放り込む。
シャカシャカと肉をマラカスのように振って、粉をまぶす。
野菜を揚げ終わった油に今度は余分な粉を落としたもも肉を投入だ。
ピチピチと油のたてる音が変わって来たら、野菜の天ぷらと唐揚げの出来上がり~!
大きい平皿に大袋入りの千切りキャベツを三部の一ほどのせる。その側に天ぷらにした野菜や鶏の唐揚げを並べていく。
咲子は野菜の天ぷらは出汁醤油、鶏の唐揚げは中濃ソースとマヨネーズをかけて食べる。キャベツにも黒酢ドレッシングをかけてスタンバイオッケーだ。
今日は三百五十ミリリットルの缶ビールをあけることにする。
「カンパーイ!」
ハーブの鉢に乾杯して、咲子はナスから食べ始めた。
「うーん。美味し~い!」
やっぱりナスは天ぷらだねー。
出汁醤油をしっかり含んだナスは、じゅわりととろける美味しさだった。
食後に洗い物をしながら、野菜の煮物を作っておく。
カボチャ、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを程よい大きさに切って、ひたひたになるくらいの水を入れる。火にかけて煮ながら、三温糖とみりん、醤油、かつおだしの素、塩をほんのちょっぴり入れた。それに残りの鶏もも肉を入れる。
後は落し蓋をして、十五分煮込めば完成だ。
火を止めて、汁を野菜に含ませるように鍋のまましばらく置いておく。
咲子は図書館で借りてきた本を読んで、庭づくりの構想を練ることにした。
★ 「一年中美しい 手間いらずの小さな庭づくり」
天野麻里絵 著 家の光協会 出版
これを読んで、シンボルツリーとシュラブ(低木)、草花の丈の高さのバランスと、レンガや石で雑草の生えない庭づくりをすることを学んだ。
★ 「Garden & Garden」 株式会社FG武蔵 発行
この雑誌を読んで、窓をフレームに見立てて味わうピクチャレスガーデンという概念を知った。
座敷の掃き出し窓と応接間の南向きの窓から見える景色を中心に樹木や草花をデザインすることにする。
ここで、大まかな咲子の庭づくりの計画がまとまってきた。
シンボルツリーにする風に枝が揺れるような樹は、応接間からも座敷からも見えるようにする。
その樹の前にシュラブ(低木)を植え、丈の高い草や花(出来たら宿根草か多年草)、丈の低い草や花、グランドカバーになるもの、レンガ敷と続けて家の軒下に至るようにしたい。
できたらレンガ敷の上にはガーデンテーブルや椅子も置いて、そこでハーブティーでも飲みたいなぁ~。
大体のガーデンデザインが決まったね。
後は家計簿と相談して、少しずつ草木を増やしていこうかな。
台所に置いたハーブの使い方が知りたくて、もう一冊借りてきていた本を開いてみた。
★ 「育てておいしい まいにち ハーブ」 NHK出版
これを読んだら、ミントで作るナイトキャップというのが載っていた。
寝る前に飲む飲み物ね。
カップにミントの葉を一掴み入れて温かい牛乳を注いで五分待つんだって。
簡単じゃん。
咲子は植えたばかりのミントの葉先を摘んで、ホットミルクを作った。
あ~スッとした匂いがする。
……うん、眠れるかも。
この夜、咲子の見た夢は、ちょっぴりミントの香りがしたようですよ。
スコップを取り出して、野菜畑に化成肥料をパラパラと撒くとナスとキュウリの間の土にネギを挟み込んだ。
これで水をやっとけばいいわね。
ついでに昨日もらった観葉植物の苗も、鉢に植え替えておこうかな。
咲子は百均のランドリーネットに軽石を詰めて鉢底に入れると、観葉植物の土を六分目ぐらい鉢に入れた。バックにシダを二種類配置して、流れるような葉っぱのフウチソウを囲むようにアイビーを植えて、土を足しながら苗の隙間をきれいにならした。
どれも葉の形も色も違うので、眺めるのが楽しい鉢が出来上がった。
たっぷりと水をやると、夕暮れの風に水滴をまぶした葉がそよぐ。
わぁ~、いい感じじゃない?
鉢の周りから涼し気な空気が生まれそう。
これは玄関の側に置いておこうかな。
おおー、なんだか家らしくなってきた。
殺風景だった玄関が、郵便ポストと観葉植物の鉢が加わったことで、人が住んでいるような趣が出てきた。
小さめの鉢にはオレガノとミントを植えて、台所の食卓テーブルがある窓際に置くことにする。
先日、子犬のハナコに牛乳をやるために使ったお皿を鉢受けにして、家の中に持って入った。
うわぁ、ハーブのある生活だ。
花の苗などは、図書館で借りてきたガーデニングの本を読んだ後で、植える配置を考えることにした。
さてさて、夕食を作るとしましょうか。
ピーマン一個、千両ナス二個、カボチャは種を取って天ぷら用に二切れだけ切っておく。
天ぷら鍋に油を入れて電磁調理器のスイッチオン。ボールに薄力粉と片栗粉を混ぜ、水を入れて氷を一かけら入れておく。油に菜箸を入れてみて先っちょから少しでも泡が出てきたら適温だ。
カボチャを衣にくぐらせて、余分な衣をボールの縁で切りながら、油に投入する。
低温から入れるのはカボチャだ。次にナス、ピーマンと揚げていく。
野菜を揚げている間に、小さいビニール袋に薄力粉と片栗粉を入れる。
鶏もも肉の半分に塩コショウをして、そのビニール袋に放り込む。
シャカシャカと肉をマラカスのように振って、粉をまぶす。
野菜を揚げ終わった油に今度は余分な粉を落としたもも肉を投入だ。
ピチピチと油のたてる音が変わって来たら、野菜の天ぷらと唐揚げの出来上がり~!
大きい平皿に大袋入りの千切りキャベツを三部の一ほどのせる。その側に天ぷらにした野菜や鶏の唐揚げを並べていく。
咲子は野菜の天ぷらは出汁醤油、鶏の唐揚げは中濃ソースとマヨネーズをかけて食べる。キャベツにも黒酢ドレッシングをかけてスタンバイオッケーだ。
今日は三百五十ミリリットルの缶ビールをあけることにする。
「カンパーイ!」
ハーブの鉢に乾杯して、咲子はナスから食べ始めた。
「うーん。美味し~い!」
やっぱりナスは天ぷらだねー。
出汁醤油をしっかり含んだナスは、じゅわりととろける美味しさだった。
食後に洗い物をしながら、野菜の煮物を作っておく。
カボチャ、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを程よい大きさに切って、ひたひたになるくらいの水を入れる。火にかけて煮ながら、三温糖とみりん、醤油、かつおだしの素、塩をほんのちょっぴり入れた。それに残りの鶏もも肉を入れる。
後は落し蓋をして、十五分煮込めば完成だ。
火を止めて、汁を野菜に含ませるように鍋のまましばらく置いておく。
咲子は図書館で借りてきた本を読んで、庭づくりの構想を練ることにした。
★ 「一年中美しい 手間いらずの小さな庭づくり」
天野麻里絵 著 家の光協会 出版
これを読んで、シンボルツリーとシュラブ(低木)、草花の丈の高さのバランスと、レンガや石で雑草の生えない庭づくりをすることを学んだ。
★ 「Garden & Garden」 株式会社FG武蔵 発行
この雑誌を読んで、窓をフレームに見立てて味わうピクチャレスガーデンという概念を知った。
座敷の掃き出し窓と応接間の南向きの窓から見える景色を中心に樹木や草花をデザインすることにする。
ここで、大まかな咲子の庭づくりの計画がまとまってきた。
シンボルツリーにする風に枝が揺れるような樹は、応接間からも座敷からも見えるようにする。
その樹の前にシュラブ(低木)を植え、丈の高い草や花(出来たら宿根草か多年草)、丈の低い草や花、グランドカバーになるもの、レンガ敷と続けて家の軒下に至るようにしたい。
できたらレンガ敷の上にはガーデンテーブルや椅子も置いて、そこでハーブティーでも飲みたいなぁ~。
大体のガーデンデザインが決まったね。
後は家計簿と相談して、少しずつ草木を増やしていこうかな。
台所に置いたハーブの使い方が知りたくて、もう一冊借りてきていた本を開いてみた。
★ 「育てておいしい まいにち ハーブ」 NHK出版
これを読んだら、ミントで作るナイトキャップというのが載っていた。
寝る前に飲む飲み物ね。
カップにミントの葉を一掴み入れて温かい牛乳を注いで五分待つんだって。
簡単じゃん。
咲子は植えたばかりのミントの葉先を摘んで、ホットミルクを作った。
あ~スッとした匂いがする。
……うん、眠れるかも。
この夜、咲子の見た夢は、ちょっぴりミントの香りがしたようですよ。
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