星の子ども

秋野 木星

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第一章 NICU

生後69日目 自分を生きやすくしてやる

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実はわたくし、お話を書くのが趣味なのです。
本好きが高じて、ネット小説を読み漁っている時期がありました。それを突き詰めていくと、書くようになってしまうのですね。(^_^;)
下手の横好きですが、三十万人以上の方が楽しんで読んでくださった時には感激しました。

リノのことがあってからは、その趣味が頭から飛んでいました。本を読むことにも食指が動かず、ひたすらアメブロで、他サイトで、病名の検索を続けていました。

今回、趣味に復帰することができたのは、買っていた仲間の本をやっと読む気になったからです。
その時、あ、自分の中に「本」が戻って来たなと感じました。

背景にはリノの体調が落ち着いたことがあります。
そして在宅での介護生活が想像できるようなったことが、大きいです。
知らないことは不安です。
先輩ママさんたちのブログをほぼ読み終え、先日紹介した本を読み終え、自分の心が確かなものの上に降り立つことができたんでしょうね。

リノがこれから何年生きられるのか、それは誰にもわかりません。
元気に生活している人だって、明日、寿命がくるかもしれないのです。

亡くなった義母のララが難病になった時、大勢の人がお見舞いに来てくれました。
「大変ね~」と声をかけてくれるその裏で、自分は健康だから良かったわというような優越感を持った方もいらっしゃいました。
でもね、そんな方たちが義母のララよりも先に亡くなったのです。
ある人は突然の肺がんで、ある人は交通事故で。

ね、病気だろうが障害があろうが、今元気であろうがそんなことは関係ないのです。
死というものは、だれにでも平等に訪れるものなのですから。

ラクーはそんな死を恐れたり遠ざけたり、死について悩んだりするよりも、生まれたからにはいつかは死ぬものと開き直って、毎日を楽しく暮らす方がいいと思っています。

これはお医者さんに「あなたは大腸がんです」と言われて、お墓に入る自分を明確に想像した経験と、先にお話したお見舞いに来て下さった方の生き死にを見てきた経験が合わさった、ラクーなりのポリシーなのです。

健常者だとか障がい者だとか、生きがいだとか生きる意味だとか、そんなことにどうこう言うのも変なことです。
人間は歴史の偶然からちょっとだけ考えることができるようになった、ただのサルです。
天の川銀河の辺境に位置している地球という小さな小さな星に、一時期繁殖している動物なのです。

障がい者に理解のない人、臭いものに蓋をするように避ける人、小さいですね~
憐れむべきはその人たちの心の貧しさです。
そんな人たちのことを気にすることはありません。心の豊かな高い品性を備えた人は、もっと大勢いるのですから。

そうした開き直りや達観、大きく物事をとらえられる気持ちを育てていくと、自分が楽になります。

そして自分が気持ちよく活動できるような趣味のホームを持っていると、気分転換が容易にできます。

起こる物事をあるがままに受け入れて、その中でどう楽しんでいけるかが、人生の醍醐味と言っていいでしょう。

神様と相撲を取る。
ラクーは、負けないんですよねー (* ̄▽ ̄)フフフッ♪


※ 過去のラクーはいいこと言うなぁ。
実は先日、娘と大げんかをしました。(爆)

障がい児を産んだということで負い目や被害者意識を持って、娘は生活していました。
自分の苦しみのことしか見えていなかったのです。

ラクーは娘に相談がありました。
「実家の両親が高齢化してきたので、アパートなどの引継ぎをしなくてはならない。今のところは経理の補助をしていくということを考えているが、ラクー自身もがん経験者なので先行きが乏しい。次世代の意見も聞いておきたい」

それに娘は即答しました。
「アパート経営をするつもりはない。それをしようと思った人に責任がある。次世代にそれを押し付けないでもらいたい」
言葉はもっと柔らかかったかもしれませんが、おおむねこういった考えでした。
正論です。

しかしラクーには冷たく響きました。
カチンときたのです。
家の跡取りになろうと、婿さんを連れて帰って来た人間の言葉とは思えませんでした。

跡取りというのは、親に生活費を出してもらい、自分たちの都合で勝手につくった子どもの守りを無料でみさせることではない。親族や村の会合、それにこういう先祖の面倒ごとの後始末という義務も発生するものだ。それがわからないんなら、婿さんの姓に戻して、二人で勝手に生活すればいいと最後通牒をつきつけました。

ちょっとずつ積み重なっていた娘夫婦の生活態度への我慢が限界を突破した瞬間でした。

こんなことになった下地があるのです。
以下はラクーとネムルーのQ&Aです。

「子どもは欲しくない、一人で生きていくという人生観なら何も言わないが、そうでないなら早く結婚しないと、歳をとったら子どもも生まれにくくなる」
→ 「お母さんはうるさい」と聞く耳を持たず、娘が婚活に腰を上げたのは29歳になってからでした。

その後、縁あって優秀なお婿さんを連れて帰って来ました。娘は鼻高々でしたね。
二人とも国立大学を出ていましたので、自分たちの生き方や考え方が正しいというプライドを持っていました。

「子どもが欲しいのなら、結婚当初に避妊をするのだけは絶対にしてはいけない。世間ではそれをやって何年も子どもができない人が大勢いる」
→ 「お母さんはうるさい」と聞く耳を持たず、自分の理想の結婚式や新婚旅行のために何年もかけて周到で完璧なイベント準備をしました。その間も黙って避妊を続けていたようです。

結果、子どもができずに不妊治療をすることになります。

「不妊治療もできるだけ自然に近いものをしばらく続けるべきだ。子どもをつくるというのは責任を伴う。どんな子ができても、その子が大きくなるまで面倒をみれるのか? 母体の年齢の上に人工妊娠でつくるというハイリスク因子が重なると、生きる力がない子どもが生まれる可能性が高くなる」
→ 「お母さんはうるさい」と聞く耳を持たず、自分たちの方がよく調べてわかっている、年齢もいってるから好きにさせて欲しいと思ったらしく、知らない間に不妊治療のグレードをあげていました。

結果、産まれる時に息をするのを止めて、重症新生児仮死・低酸素性虚血性脳症になった子どもを神様から授かったのです。

他人の意見は聞かず、自分たちが思うようにやってきて、思うように神様に親にしてもらったのですから、何を不満に思うことがありましょうか。
負い目や被害者意識を持つなんて、片腹痛い。


さて話は戻りますが、メソメソと泣くばかりしていつまでも甘やかしてもらっていた娘は、親や親戚、それに知人や医療関係者から大きなサポートを受けて、医療的ケアを必要な子どもの子育てをしているとは思えないほどの、楽な生活をしていました。
口では「感謝する」と言っていましたが、それはちっとも態度に表れていませんでした。

自分たちが行きたいところに観光に行っても、心配をかけている親戚へのフォローにはちっとも行動をおこしません。
親にもしてもらうばかりで、自分たちの好みや都合を優先して平気な顔をしています。
そして、自分は犠牲者なのだから許されるという免罪符を掲げているのか、ちっとも生活を立て直そうとしません。こういうところはラクーそっくりのめんどくさがりなのです。

その上、上記の言葉は正論ですが、ものには言い方があります。
ちょっとでも、お世話になっている、リノの誕生に身も心も憔悴しょうすいしている、祖父母の心に寄り添うことはできないのでしょうか?
それを注意すると、逆切れされました。

「お母さんの言い方はきつい。私はずっと責められるばかりしている。私は辛くて心に余裕がないのに」

はん、他人の忠告など耳にかさず、ずっと好きに生きてきて、望み通りの結果を手に入れてきて、何をビービー泣いて辛がる必要がある!
甘えるのもいいかげんにしろ!

堪忍袋の緒が切れましたね。

結果、娘も少しは思うところもあったのか、後から謝って譲歩してきました。
「祖父母のことやアパートのことも関わっていくので、情報を渡してほしい。村の仕事のことも覚えるので、お父さんに教えてもらいたい」

そしてムコーも昨日は久しぶりに田んぼの手伝いをしてくれました。
二人で勝手に買っていたウッドデッキの日よけのことも、じいじに相談してくれたので、ダンナーは喜んで設置するのを手伝っていました。

リノは最近(六か月)、筋緊張が酷くなってきてます。
「来週、病院へ連れて行くので手伝ってほしい」
とネムルーが久々にちゃんと頼んできたので、ラクーも運転手を頑張りたいと思います。

バカを探すなら、親を探せですよね。( ´Д`)=3 フゥ
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