58 / 104
第二章 アルテア大陸
周辺の村を目指して
しおりを挟む
古来から雨が降ると傷口が痛み出すという。
「グッ…」
失った右腕は傷口は塞がってはいるものの、今も電流が流れるような鈍い刺すような痛みと、右腕があった時のような感覚がまだ残っている。
これが幻肢痛というものだろうか…
シェリアから話を聞いたところ、この時期のアルテア大陸の雨季は長いのだという。
雨音や草木の揺れる音が感覚を鈍くさせ、いつものようにはいかないな…
左腕だけの戦いも慣れなければいけないし、課題だらけだな…
次元収納から剣を引き抜き、正面に構える。
立ち方も今まで通りというわけにもいかない…
軸足を変え、持ち方も色々変えてみる。
さらにいろんな武器を次元収納から取り出し、片手でも使えるかどうか動かしてみたりもした。
ターナーさんが作ってくれた武器は全てに重力軽減がかかっているので片手でも基本は楽々使えるようで少し安心した。
ただ、弓などの両手も使わないといけないものはさすがに使えなかった。
それで…
左腕に持った剣を下から切り上げるように動かし大きく踏み込む。
水しぶきがあがり、雨をいくつか切り裂く。
さらにそのまま一歩踏み込み、切り上げた剣を次元収納に仕舞い、弧を描くように次元収納から出した投げナイフを3つ投げながら動かす。
投げナイフはそのまま木に突き刺さった。
これからの戦闘はいかに次元収納を使っていくかだな…
より早く、正確に、武器を切り替えていくんだ…
蹴り技ももっといれて…
そんなことを考えていたら、小屋のドアが開き、シェリアがひょこっと顔を見せる。
「あの、着替え終わりましたよ?… アリア様、まだ傷口も安定してないのに激しく動かないほうがいいですよ?」
シェリアは私を見て呆れた声を漏らす。
「え、あっ、すまない、少しでも片手に慣れていたくてね…」
「気持ちはわかりますけど… あっ、包帯も変えましょう!とりあえず中に入ってください」
「ああ、わかったよ」
シェリアに促され、体についた雨粒を払い、小屋の中に入った。
ソファーに座り、服をまくって包帯でグルグル巻きとなった傷口を露にする。
「改めて思いますけど、よほど高度な回復魔法だったんですね」
シェリアは包帯を外しながら答える。
「ああ、この回復魔法がなかったら私は死んでいたかもしれない」
「そう… ですね… 普通これほどの重症を治す高度な回復魔法を使える人はあまりいませんからね…」
今でも思うが、あの場にカナリアが来てくれなかったら確実に私は死んでいたといえる。
運が良かったとしか思えないな…
包帯を外したシェリアは次元収納から治療薬を取り出すと、不格好に塞がった傷口に塗っていく。
「まだ痛みますか?」
「いや、痛みはもう既にないかな、ただ、たまに幻肢痛が起こるくらいだ」
「鎮痛薬もありますけど使いますか?」
「いや、これは薬はあまり意味がないんだ」
幻肢痛は実際に傷口が痛いわけではなく、神経が腕があるかのように信号を出して傷んでるか、思い込みのようなものだと言われている。
だから鎮痛剤はあまり効果がない場合が多い。
「そうですか…」
悲痛な面持ちで傷口を眺めるシェリアに心配させないように笑いかける。
「心を強く持っておけば問題ない、そのうち腕がないことにも慣れるさ」
シェリアは次元収納から新しい包帯を取り出して巻いていく。
「完全に治るまでは私が治療しますから、アリア様はあまり無理はしないようにしてくださいね」
「ああ、助かるよ、それに包帯は一人じゃ巻けないからね、シェリアがいてくれないと困る」
「そ、そ、そんにゃ、ことはない、です!」
急に慌てた口調になったシェリアは勢いよく包帯を巻き終わり、少し強めに止めると、立ち上がり、治療道具を次元収納にしまっていった。
「ありがとな、シェリア」
「は、はい」
「それともう一つ頼みたいんだが、髪を結ってくれないか?」
昨日解いたままでいてすっかり忘れそうになっていた。
「片手じゃ髪を結うことすらできなくてね」
「はい、それにしてもサラサラで綺麗な金髪ですね」
シェリアが私の髪に手を入れて触る。
「そんなことないさ、シェリアのほうが赤くて綺麗な髪をしている」
「なっ!?」
「?」
シェリアにいつも使ってる髪留めの紐を渡す。
そのまま手慣れた手つきでシェリアは髪を結ってくれた。
「ありがとう、さすがに手慣れてるな」
「私も女性としてそういうのは得意ですからね」
シェリアは結ぶのに納得がいったのか満足気だ。
「アリア様は短いのも似合いそうですけど、短くはしないのですか?」
「なんだろうか… あまり短くはしたくないんだよね、私もよくわからないんだけど」
そういえば、昔から短くしたことがなかったな…
疑問にすら思わなかった…
慣れすぎてしまって今が落ち着くからだろうか…
「そうなんですか、長い髪のアリア様も素敵ですよ」
シェリアは微笑みながらシェリア用の鎧を着ていく。
私も自分の鎧を着け、ソファーから立ち上がる。
「そろそろ行こうか」
壁に掛けてあったロングコートをシェリアに渡し、自分も羽織ると小屋を出た。
「北にはいくつか小さな村があるんです、まずはそこを目指しましょう!」
ぬかるむ地面を踏みしめ、鬱蒼とした草木をかき分けながら昨日と同じように進んでいく。
いくつか出てきた魔物は私とシェリアが交互に分担して倒していき。
道中はあまり問題はなかった。
出てくる魔物も昨日のようなチューンボーグやカエルのような魔物が主で、苦戦することもなく進めている。
「このぐらいの魔物ならば私一人でもいけますのでアリア様は少し休んでおいてください」
「シェリア一人に戦わせるわけにはいかないよ、それに感覚を取り戻しておきたいからね」
実際、シェリアが倒すほうが早く、私はまだ片手の動きに慣れていないせいもあり、効率的にいえばシェリアが先導して進んだほうが早いともいえた。
随分頼もしくなったものだな…
ん?
「で、ですが…怪我のこともありま…むぐっ」
「ゴメン、少し静かに…」
シェリアを引き寄せ、手で口を塞ぎ、微かに聞こえる足音、もとい水が跳ねる音に耳を澄ませた。
これは…
魔物じゃないな…
人間か?…
私たちと同じように誰かが草木をかき分け進んでくる。
その足取りはゆっくりで、何かを探してるような感じさえあった。
数は…
手を軽くトントンと叩かれ、シェリアのほうを見ると赤い涙顔で軽く睨まれながら指を2本突き出した。
慌てて手を放し、シェリアもわかってくれたのか、小さな声で話す。
「二人こっちのほうへ向かってきてます」
「こっちの位置がばれてたりするか?」
「いえ、当てもなく進んでいるようですね、わずかに金属のすれる音も混じっています、おそらくアルタに駐屯しているガルディア兵でしょうか…」
シェリアが不安そうな顔で見つめる。
「テオが前線に戻ったということなのか…」
今までは国王演説のため首都アルタに駐屯しているガルディアンナイトの騎士達は、待機をテオに命じられていた。
その彼らが動き出したということは、もう既にテオが前線に戻ってきていると考えて間違いないはずだ。
しかし、早すぎる行軍じゃないか…
距離的にアルテア大陸とガルド大陸は海を隔ててそれなりに距離がある。
1日やそこらでつける距離ではない。
ましてや私たちのような長距離の転移のマジックアイテムがあるわけでもないしな…
じゃあ…いったい誰だというんだ。
その足音はそれるように曲がり、私たちは見つからないようになるべく音をたてないように進む。
距離はだいぶ近い、こんなとこまで捜索は広がっているのか…
これは急いだほうがいいのかもしれないな。
そんなことを考えていると音はある場所でぴたりと止まり、ガサガサと何やら採っている音がした。
アルタの生き残りの王族兵を探しているわけじゃないのか?
さらに耳を澄ませると話し声が聞こえる。
「あったよ、カイン」
「ばっか!!それは食えねぇ果物だよアイン」
「え!? こんなに美味しそうな見た目なのに」
「それは、毒があるんだ、食えるのは… ほらこっちだ」
「に、似すぎでしょ…」
「俺も昔食って腹壊したからわかるんだよ」
「経験談だったんだ、少し多めに持っていこうよ」
「ああ、それと急ぐぞ、俺らが一番遅れてるんだからな」
「わかってるよ」
聞こえるのは若い… 少年兵か?
音だけではさすがによくわからないな、どうやら兄弟のような感じがある…
名前はおそらく、カイン、アインと言っていたから双子の可能性もあるな。
だが少年兵がガルディアンナイトにいるという情報はなかったな…
…ガルディアンナイトの騎士じゃないのか?…
少し安堵し、シェリアのほうに目を向けると、シェリアも安心したのかさっきまでの強張った顔つきではなくなっている。
息を潜め、さらに様子を伺う。
「おっし、こんなもんでいいだろ」
「大量だね」
「さっさと行くぞ」
「わかってる」
少年兵らしき二人は軽い足取りで来た道を走って戻っていく。
「あの二人の後をついて行きましょう」
「ああ」
気づかれないように細心の注意を払って後を追っていくと、草木に隠されたように小さな村が見えてきた。
これがシェリアが言っていた周辺の村のことだろう。
さらに近寄ろうとした時だった。
異変を感じ、素早く木に隠れると、さっきまでいたところにクロスボウの矢が突き刺さる。
やはり… 気づかれてしまったか…
「あちゃー外したか、意外と敵も強いみたいだな、アイン」
「せっかくおびき出したのに、カインは命中率悪いね」
「うるせっ!俺はお前と違って近接向けなんだよ!」
二人の銀狼の獣人の少年は同時に木から飛び降りる。
水しぶきが上がり、二人は武器を構えた。
「さあ、隠れてないででてきたらどーだい」
「俺らが相手してやんよ!」
「グッ…」
失った右腕は傷口は塞がってはいるものの、今も電流が流れるような鈍い刺すような痛みと、右腕があった時のような感覚がまだ残っている。
これが幻肢痛というものだろうか…
シェリアから話を聞いたところ、この時期のアルテア大陸の雨季は長いのだという。
雨音や草木の揺れる音が感覚を鈍くさせ、いつものようにはいかないな…
左腕だけの戦いも慣れなければいけないし、課題だらけだな…
次元収納から剣を引き抜き、正面に構える。
立ち方も今まで通りというわけにもいかない…
軸足を変え、持ち方も色々変えてみる。
さらにいろんな武器を次元収納から取り出し、片手でも使えるかどうか動かしてみたりもした。
ターナーさんが作ってくれた武器は全てに重力軽減がかかっているので片手でも基本は楽々使えるようで少し安心した。
ただ、弓などの両手も使わないといけないものはさすがに使えなかった。
それで…
左腕に持った剣を下から切り上げるように動かし大きく踏み込む。
水しぶきがあがり、雨をいくつか切り裂く。
さらにそのまま一歩踏み込み、切り上げた剣を次元収納に仕舞い、弧を描くように次元収納から出した投げナイフを3つ投げながら動かす。
投げナイフはそのまま木に突き刺さった。
これからの戦闘はいかに次元収納を使っていくかだな…
より早く、正確に、武器を切り替えていくんだ…
蹴り技ももっといれて…
そんなことを考えていたら、小屋のドアが開き、シェリアがひょこっと顔を見せる。
「あの、着替え終わりましたよ?… アリア様、まだ傷口も安定してないのに激しく動かないほうがいいですよ?」
シェリアは私を見て呆れた声を漏らす。
「え、あっ、すまない、少しでも片手に慣れていたくてね…」
「気持ちはわかりますけど… あっ、包帯も変えましょう!とりあえず中に入ってください」
「ああ、わかったよ」
シェリアに促され、体についた雨粒を払い、小屋の中に入った。
ソファーに座り、服をまくって包帯でグルグル巻きとなった傷口を露にする。
「改めて思いますけど、よほど高度な回復魔法だったんですね」
シェリアは包帯を外しながら答える。
「ああ、この回復魔法がなかったら私は死んでいたかもしれない」
「そう… ですね… 普通これほどの重症を治す高度な回復魔法を使える人はあまりいませんからね…」
今でも思うが、あの場にカナリアが来てくれなかったら確実に私は死んでいたといえる。
運が良かったとしか思えないな…
包帯を外したシェリアは次元収納から治療薬を取り出すと、不格好に塞がった傷口に塗っていく。
「まだ痛みますか?」
「いや、痛みはもう既にないかな、ただ、たまに幻肢痛が起こるくらいだ」
「鎮痛薬もありますけど使いますか?」
「いや、これは薬はあまり意味がないんだ」
幻肢痛は実際に傷口が痛いわけではなく、神経が腕があるかのように信号を出して傷んでるか、思い込みのようなものだと言われている。
だから鎮痛剤はあまり効果がない場合が多い。
「そうですか…」
悲痛な面持ちで傷口を眺めるシェリアに心配させないように笑いかける。
「心を強く持っておけば問題ない、そのうち腕がないことにも慣れるさ」
シェリアは次元収納から新しい包帯を取り出して巻いていく。
「完全に治るまでは私が治療しますから、アリア様はあまり無理はしないようにしてくださいね」
「ああ、助かるよ、それに包帯は一人じゃ巻けないからね、シェリアがいてくれないと困る」
「そ、そ、そんにゃ、ことはない、です!」
急に慌てた口調になったシェリアは勢いよく包帯を巻き終わり、少し強めに止めると、立ち上がり、治療道具を次元収納にしまっていった。
「ありがとな、シェリア」
「は、はい」
「それともう一つ頼みたいんだが、髪を結ってくれないか?」
昨日解いたままでいてすっかり忘れそうになっていた。
「片手じゃ髪を結うことすらできなくてね」
「はい、それにしてもサラサラで綺麗な金髪ですね」
シェリアが私の髪に手を入れて触る。
「そんなことないさ、シェリアのほうが赤くて綺麗な髪をしている」
「なっ!?」
「?」
シェリアにいつも使ってる髪留めの紐を渡す。
そのまま手慣れた手つきでシェリアは髪を結ってくれた。
「ありがとう、さすがに手慣れてるな」
「私も女性としてそういうのは得意ですからね」
シェリアは結ぶのに納得がいったのか満足気だ。
「アリア様は短いのも似合いそうですけど、短くはしないのですか?」
「なんだろうか… あまり短くはしたくないんだよね、私もよくわからないんだけど」
そういえば、昔から短くしたことがなかったな…
疑問にすら思わなかった…
慣れすぎてしまって今が落ち着くからだろうか…
「そうなんですか、長い髪のアリア様も素敵ですよ」
シェリアは微笑みながらシェリア用の鎧を着ていく。
私も自分の鎧を着け、ソファーから立ち上がる。
「そろそろ行こうか」
壁に掛けてあったロングコートをシェリアに渡し、自分も羽織ると小屋を出た。
「北にはいくつか小さな村があるんです、まずはそこを目指しましょう!」
ぬかるむ地面を踏みしめ、鬱蒼とした草木をかき分けながら昨日と同じように進んでいく。
いくつか出てきた魔物は私とシェリアが交互に分担して倒していき。
道中はあまり問題はなかった。
出てくる魔物も昨日のようなチューンボーグやカエルのような魔物が主で、苦戦することもなく進めている。
「このぐらいの魔物ならば私一人でもいけますのでアリア様は少し休んでおいてください」
「シェリア一人に戦わせるわけにはいかないよ、それに感覚を取り戻しておきたいからね」
実際、シェリアが倒すほうが早く、私はまだ片手の動きに慣れていないせいもあり、効率的にいえばシェリアが先導して進んだほうが早いともいえた。
随分頼もしくなったものだな…
ん?
「で、ですが…怪我のこともありま…むぐっ」
「ゴメン、少し静かに…」
シェリアを引き寄せ、手で口を塞ぎ、微かに聞こえる足音、もとい水が跳ねる音に耳を澄ませた。
これは…
魔物じゃないな…
人間か?…
私たちと同じように誰かが草木をかき分け進んでくる。
その足取りはゆっくりで、何かを探してるような感じさえあった。
数は…
手を軽くトントンと叩かれ、シェリアのほうを見ると赤い涙顔で軽く睨まれながら指を2本突き出した。
慌てて手を放し、シェリアもわかってくれたのか、小さな声で話す。
「二人こっちのほうへ向かってきてます」
「こっちの位置がばれてたりするか?」
「いえ、当てもなく進んでいるようですね、わずかに金属のすれる音も混じっています、おそらくアルタに駐屯しているガルディア兵でしょうか…」
シェリアが不安そうな顔で見つめる。
「テオが前線に戻ったということなのか…」
今までは国王演説のため首都アルタに駐屯しているガルディアンナイトの騎士達は、待機をテオに命じられていた。
その彼らが動き出したということは、もう既にテオが前線に戻ってきていると考えて間違いないはずだ。
しかし、早すぎる行軍じゃないか…
距離的にアルテア大陸とガルド大陸は海を隔ててそれなりに距離がある。
1日やそこらでつける距離ではない。
ましてや私たちのような長距離の転移のマジックアイテムがあるわけでもないしな…
じゃあ…いったい誰だというんだ。
その足音はそれるように曲がり、私たちは見つからないようになるべく音をたてないように進む。
距離はだいぶ近い、こんなとこまで捜索は広がっているのか…
これは急いだほうがいいのかもしれないな。
そんなことを考えていると音はある場所でぴたりと止まり、ガサガサと何やら採っている音がした。
アルタの生き残りの王族兵を探しているわけじゃないのか?
さらに耳を澄ませると話し声が聞こえる。
「あったよ、カイン」
「ばっか!!それは食えねぇ果物だよアイン」
「え!? こんなに美味しそうな見た目なのに」
「それは、毒があるんだ、食えるのは… ほらこっちだ」
「に、似すぎでしょ…」
「俺も昔食って腹壊したからわかるんだよ」
「経験談だったんだ、少し多めに持っていこうよ」
「ああ、それと急ぐぞ、俺らが一番遅れてるんだからな」
「わかってるよ」
聞こえるのは若い… 少年兵か?
音だけではさすがによくわからないな、どうやら兄弟のような感じがある…
名前はおそらく、カイン、アインと言っていたから双子の可能性もあるな。
だが少年兵がガルディアンナイトにいるという情報はなかったな…
…ガルディアンナイトの騎士じゃないのか?…
少し安堵し、シェリアのほうに目を向けると、シェリアも安心したのかさっきまでの強張った顔つきではなくなっている。
息を潜め、さらに様子を伺う。
「おっし、こんなもんでいいだろ」
「大量だね」
「さっさと行くぞ」
「わかってる」
少年兵らしき二人は軽い足取りで来た道を走って戻っていく。
「あの二人の後をついて行きましょう」
「ああ」
気づかれないように細心の注意を払って後を追っていくと、草木に隠されたように小さな村が見えてきた。
これがシェリアが言っていた周辺の村のことだろう。
さらに近寄ろうとした時だった。
異変を感じ、素早く木に隠れると、さっきまでいたところにクロスボウの矢が突き刺さる。
やはり… 気づかれてしまったか…
「あちゃー外したか、意外と敵も強いみたいだな、アイン」
「せっかくおびき出したのに、カインは命中率悪いね」
「うるせっ!俺はお前と違って近接向けなんだよ!」
二人の銀狼の獣人の少年は同時に木から飛び降りる。
水しぶきが上がり、二人は武器を構えた。
「さあ、隠れてないででてきたらどーだい」
「俺らが相手してやんよ!」
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる
書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。
鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。
だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。
その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。
俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。
ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。
なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります
はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。
「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」
そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。
これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕!
毎日二話更新できるよう頑張ります!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?
あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】
世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。
「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。
・神話級ドラゴン
⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺)
・深淵の邪神
⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決)
・次元の裂け目
⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い)
「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」
本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……?
「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー!
【免責事項】
この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる