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新しい出会い
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入学して、私はある事を企てた。
そう、それは俗に言う高校デビューというものだった。
私の中学時代は地味で控え目で、いつもキラキラしているみなみとは正反対だった。
あんな風になれば、私でも恋愛出来るのかなと淡い期待を抱いていた。
みなみの恋愛は追いかけられるばかりで、自分の恋が叶うことがないといつも彼女は言っていた。
それでも追いかけられるだけでも良いじゃない…と思った。
だって私にはそんな経験した事がなかったから。
さて、高校デビューが具体的に何だとは分からないまま私は取り敢えずメイクをしてみた。
背中まで伸ばしていた黒髪を肩まで切り、今までのイメージを一掃してみる事にした。
次の授業は歴史かあ。私係りなんだよなあ。
同じく高校デビュー?をしたとおぼしき金髪の男子に年表なんかを段ボールの箱から出しながら話しかけられた。
「黒川は下の名前なんていうん?」
「理奈です。大石くんは?」
「俺?賢太郎。賢ちゃんとか賢とか呼ばれてる」
「ふうん」
「なんだよー。人がせっかく勇気出して女子に話しかけてんのに。つれないなあ」
「そんなの気にすることないよ」
「隣の席なんだしご近所づきあいは大事だろ?」
そう目を合わさずにぶっきらぼうに言う彼に、私は少しずつ惹かれていった。
この時はまだ分からなかった気持ち。
この人ちょっといいな。みなみに知られたら何て思われるだろう?また取られてしまうのかなと思ったら、心の中で再び彼女を遠ざけている自分がいた。
「あのさ、今度合コンがあるんだけど理奈ちゃんも来ない?」
「はあ…」
私はため息と、合コンがどんなものか分からずに適当な相づちを打った。
「K高の可愛い子がくるらしいんだよね!」
大石くんは何だか嬉しそうに興奮してる。
合コンねぇ…ていうかK高って、みなみの通ってる高校じゃない。私は嫌な予感しかしなかった。
そう、それは俗に言う高校デビューというものだった。
私の中学時代は地味で控え目で、いつもキラキラしているみなみとは正反対だった。
あんな風になれば、私でも恋愛出来るのかなと淡い期待を抱いていた。
みなみの恋愛は追いかけられるばかりで、自分の恋が叶うことがないといつも彼女は言っていた。
それでも追いかけられるだけでも良いじゃない…と思った。
だって私にはそんな経験した事がなかったから。
さて、高校デビューが具体的に何だとは分からないまま私は取り敢えずメイクをしてみた。
背中まで伸ばしていた黒髪を肩まで切り、今までのイメージを一掃してみる事にした。
次の授業は歴史かあ。私係りなんだよなあ。
同じく高校デビュー?をしたとおぼしき金髪の男子に年表なんかを段ボールの箱から出しながら話しかけられた。
「黒川は下の名前なんていうん?」
「理奈です。大石くんは?」
「俺?賢太郎。賢ちゃんとか賢とか呼ばれてる」
「ふうん」
「なんだよー。人がせっかく勇気出して女子に話しかけてんのに。つれないなあ」
「そんなの気にすることないよ」
「隣の席なんだしご近所づきあいは大事だろ?」
そう目を合わさずにぶっきらぼうに言う彼に、私は少しずつ惹かれていった。
この時はまだ分からなかった気持ち。
この人ちょっといいな。みなみに知られたら何て思われるだろう?また取られてしまうのかなと思ったら、心の中で再び彼女を遠ざけている自分がいた。
「あのさ、今度合コンがあるんだけど理奈ちゃんも来ない?」
「はあ…」
私はため息と、合コンがどんなものか分からずに適当な相づちを打った。
「K高の可愛い子がくるらしいんだよね!」
大石くんは何だか嬉しそうに興奮してる。
合コンねぇ…ていうかK高って、みなみの通ってる高校じゃない。私は嫌な予感しかしなかった。
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