サカサマ

桜乃みなも

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再会まで

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合コンの日がやってきた。
大石くんは気合い入ってる感じで金髪の髪の毛をツンツンにしながら話しかけてきた。
「なあ、俺変じゃないかな?」
「変だよ」
思った通りを口にすると、彼はやっぱり変だった。
「そうだよなー、可愛い子が来ると緊張するもんだよなあ。お前には分からないだろうな、男心ってもんが!」
いつの間にか私たちは仲良くなっていたみたいで、歴史の係りで資料室に二人でいる事が多くなった。
私のことを「お前」呼ばわりするのも、それを許すのも兄以外大石くんだけだった。
ふと、試しに。本当に試しに言ってみた。
「賢って可愛い子が好きなの?」
呼び捨てにしても良い?という確認と、彼もまたみなみの様な可愛い子が好きなのかが知りたくなった。
たったそれだけの事…。
「そりゃあブサイクより可愛い子がいいに決まってるだろ。まあ、理奈に関してはノーコメント」
年表をくるくる巻き直しながらプイッとそっぽを向かれた。
けれど私は今いちばん自分の名前が好きになった。
どうかみなみに再会しませんように。
お願いだから、もう少し。
私は今日これから後悔をするものだと勝手に決めつけていたんだよ。
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