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4章 魔法士小隊
4章ー16:魔法具の必要性と、6つの等級
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空太が一時離脱後、【精霊本舗】の店舗兼社宅棟を抜けた命彦達は、店舗と庭を挟んで裏手にある、開発棟にたどり着いた。
まるで店舗棟に隠れるようにして建っていた、3階建ての開発棟。
その開発棟の1階部分は、まさに作業工場という雰囲気であり、近付くとすぐに作業場にある炉の暖気がムッと押し寄せた。
茜色に染まりつつある空の下、トンテンカンと槌を振り下ろしたり、ジャリジャリと素材を研磨する職人達の姿が見えて、初めてその様子を見る舞子は目を輝かせる。
「うわあー……」
店舗と同じく、作業場には女性と男性が入り混じり、亜人もいれば人間もいた。
開発棟の職人達全てが生産型魔法学科、〔魔具士〕の資格を持つ学科魔法士達であり、【精霊本舗】の店員、社員達である。
その職人達の1人、若い女性職人が命彦の姿に気付き、作業の手を止めて笑顔を浮かべた。
分かってますよとばかり笑って、女性職人が作業場の一角へ声をかける。
「親方ぁーっ! 若様達がいらしてますよー」
「うぇーい! ……どらどら、よっこいせ」
作業場から、小柄かつずんぐりむっくりした樽型の亜人が現れる。
妖精人種魔獣【土霊人】族の〔魔具士〕であり、開発棟を仕切る責任者らしかった。
白い顎髭と禿げた頭に、特注品と思しき作業着を着込み、命彦より背は低いが、女性の太腿くらいある筋骨隆々の腕を持つ、いかにもといった感じの亜人である。
そのドワーフ翁に、命彦は親しげに笑いかけた。
「ドム爺、忙しいのに邪魔してごめんよ。これから迷宮に行くんだけど、その前にまたいつも通り、こいつらの魔法具の点検を頼みたいんだ。いいかい?」
「若様、気を遣わんでもいいですぞい? 若様がワシを頼ってくださるんじゃ、断りはしませんて、ふぉふぉふぉ」
好々爺とした表情で、ドワーフ翁が命彦の笑みに応える。
すると、メイアと勇子がにへへと笑いつつ、頭をぺこりと下げた。
「いつもすいません、親方。お願いします」
「親方、ウチもお願いしまーす」
メイアと勇子が頭を上げた時、背後から追加の声が響いた。
「ま、待ってぇーっ! 僕もぉーっ! はあはあはあ……」
「あら空太、意外と早くソル姉に解放されたのね?」
「ふうー……間に合った。これから迷宮に行くって言ったら、命彦をしっかり補佐するようにって、見逃してくれたんだよ。あと命彦にソル姉から伝言。補充品の魔法具は、出発前に用意して店の入り口に持って行きますってさ? そして親方、僕のもお願いします!」
店舗棟の方から命彦達に駆け寄って合流した空太も、ドワーフ翁に頭を下げた。
どうやら迷宮へ行く前に、魔法具の点検をこの亜人にしてもらうのが、【魔狼】小隊の恒例行事らしい。
舞子もその場の空気に従い、とりあえず頭を下げた。
「ほいよ。任せてくだされ。じゃあ、2階の個室に行くかのう」
温和に笑うドワーフ翁が先導して、命彦達は開発棟の2階にある個室に入って行った。
個室に入ったドワーフ翁が、舞子に目を留めて問う。
「ところで若様、気付けばめんこいお嬢さんが1人増えとりますが、新人さんですかいのう?」
「ああ。ウチの新人小隊員としてしばらく面倒を見る舞子だ。舞子、この人はウチの店の開発部長、ドム爺。いつも小隊の魔法具を点検・整備してくれてる、腕利きの〔魔具士〕だぞ? 敬意と感謝を込めて親方と呼ぶように」
「ふぉふぉふぉ、初めましてじゃ、マイコ嬢。ワシはドルグラム・ザグン。子供の頃から知っとる若様はワシを愛称で呼ぶがの、皆には親方と呼ばれておる。お嬢さんもそう呼んでおくれ」
「は、はい! よろしくお願いします、親方」
「ふふ。舞子、そう固まらんでええんよ? 親方は見てくれがイカついだけで、性格はめっちゃ優しいから」
「そうそう、腕も確かだしね? 自分の使う魔法具は、1度は絶対親方に見てもらった方がいい」
「魔法具に込めた魔法も、経年や使い方によって効力がヘタるわ。それに、自分でも気付かずに魔法具を破損させてることもある。迷宮へ行く前に、点検だけでも欠かさずするべきね? 命に関わるから」
「そういうことだ。ここは遠慮せずに舞子も使ってる魔法具をドム爺に見てもらえ。この小隊にいる限り、点検料は無料だから」
「は、はい! わかりました、ありがとうございます」
ドワーフ翁が、個室にある作業机の椅子にドッカリと腰かけ、作業机の上に、メイア達の装備していた魔法具が、次々と乗せられる。そのままドワーフ翁は黙々と魔法具を点検し始めた。
メイア・勇子・空太・舞子が、命彦も着用している、身体の線が出る上下揃いの窄衣型装束、〈迷宮衣〉だけの姿で、手近にある椅子に座る。
防具型魔法具の〈迷宮衣〉は、迷宮に行く学科魔法士はおろか、一般人を守るためにいざという時は魔獣との戦闘義務が課される、あらゆる魔法学科の魔法士にとっても必須の魔法具であり、身体に密着する動きやすい戦闘装束であった。
数多ある防具型魔法具でも、〈迷宮衣〉はどちらかと言えば作業服に近い位置づけにあり、魔法士の間では、頭部以外の全身を覆うこの〈迷宮衣〉の上から、胸当てや外套、手甲や脛当てといった、別の防具型魔法具を装備するのが一般的である。
先端科学技術で作られた対刃炭素繊維が織り込まれつつ、伸縮性と通気性、吸汗性にも優れた〈迷宮衣〉は、それ自体が物理的干渉に対して恐ろしく頑丈であるが、多くの場合、地水火風のいずれかの精霊付与魔法を封入されているため、魔法的干渉に対しても多少の防御力、耐性があって、装備者の生命を守ってくれた。
物理的にどれほど頑丈であろうと、それこそ刃物で貫通できぬほどの堅固さを持とうと、魔法に対する防御力が皆無であれば、魔法士の防具としては不十分である。
物理法則を書き換えるのが魔法であるため、不燃性の布であろうが魔法は瞬時に燃やせるし、刃物を欠けさせるほど固い炭素繊維でも、魔法は瞬時に両断した。
それ故に、迷宮へ潜り、魔法を使う魔獣達と遭遇して、戦闘する可能性がある学科魔法士達は、身に付ける衣服にも、当然魔法に対する耐性、魔法防御力を持つ魔法具を求めた。
衣服としての軽さと動きやすさに加え、甲冑じみた頑丈さと、魔法に対する最低限の耐性をも有する〈迷宮衣〉は、先端科学技術と魔法技術の融合した、まさに魔法士が真っ先に求める全身防具だったのである。
余談だが、命彦の着用する〈陽聖の迷宮衣〉は、姉の命絃が手ずから命彦のために作った〈迷宮衣〉であり、市販のモノと比べると、太腿や二の腕部分に装甲板が縫い付けられて改良され、物理的干渉に対する防御力を多少高めつつも、それ以上に魔法的干渉に対する防御力を高めた優れものだった。
当世具足という武者甲冑によくある佩楯や袖冠板を、衣服に合うよう縮小して縫い付けたモノ、と言えば分かるだろうか。
姉が限界まで魔力を振り絞り、具現化した陽聖の精霊付与魔法を封入した〈陽聖の迷宮衣〉は、その魔法が持つ高い効力で、激しい魔法的干渉からも装備者を守り、また装備者の心的疲労を癒して、魔力回復を助ける追加効果もある、極めて性能の良い一品だったのである。
メイアや勇子達も、水の精霊付与魔法を封入された〈水流の迷宮衣〉や、地の精霊付与魔法を封入された〈地礫の迷宮衣〉を身に付けているが、物理防御力と魔法防御力という点で比べると、命彦の着る〈陽聖の迷宮衣〉には一歩劣った。
まさに姉の愛が詰まった命彦用の戦闘装束が、〈陽聖の迷宮衣〉である。
自分の身体の輪郭が分かる〈迷宮衣〉姿が恥ずかしいのか、舞子が突然頬を染めて俯いた。
その舞子の初々しい反応に笑っていたメイアと勇子だが、不意に舞子の豊かに実る胸の部分に注目して、自分の胸に目を落とした。そして、イラッとしたように命彦と空太を睨む。
「そこの男2人、見せもんとちゃうで?」
「今、私達を見比べたでしょ? セクハラだわ」
言いがかりや被害妄想にも等しいやつあたり気味の言い分に、命彦は無言を返した。
その分、命彦の肩に乗るミサヤが《思念の声》で言う。
『マヒコの心の声を代弁します。俺は姉さんと母さん、ミサヤ以外は、基本的に対象外だ。とのことです。被害妄想は見苦しいですよ、2人とも?』
ビキッとメイアと勇子の額に、十字の血管が浮かんだ。止せばいいのに、空太も後に続いて言う。
「えーと、僕も自分の年齢以下の、最低3歳は離れてる年下の女子にしか反応しませんので。そこの貧乳達のやっかみには応答しかねますね、はい」
「……バカ空太、もっと言い方があるだろうに」
命彦が天を仰ぎ、個室の引き戸をさっと開けた。その瞬間である。
「貧乳ちゃうわぁーいっ!」
「プルォアアアアァァァーッッ!」
怒れる〈地礫の迷宮衣〉姿の勇子にぶん殴られた空太が、身体をギュリギュリ捻じらせて、間一髪開いた引き戸から外へカッとんで行った。
助ける必要があるかと思い、魔力を操る命彦だったが、空太の身に付ける〈地礫の迷宮衣〉と、装身具型魔法具〈土守の腕輪〉に気付き、まあいいかと放置する。
どうやら空太は、〈地礫の迷宮衣〉以外に装備していた武具や防具を、ほとんど点検に出していたものの、腕輪の魔法具だけは点検に出さず、まだ身に付けていたらしい。
恐らく勇子を警戒してのことだろうが、そういう警戒心は持つくせに、どうして常に一言多い自分の口には警戒心が皆無であるのか、命彦には理解不能であった。
〈地礫の迷宮衣〉と〈土守の腕輪〉は、共に精霊付与魔法《地礫の纏い》を封入された魔法具であり、装備者の周りに魔法力場を発生させ、物理的干渉や魔法的干渉から装備者を守り、また装備者の自己治癒力を上昇させる効果がある。
とりわけ〈土守の腕輪〉は、全く同じ付与魔法でも、〈地礫の迷宮衣〉より非常に高い効力を持つ《地礫の纏い》が封入されているため、その分魔法力場が厚くて防御力も高く、自己治癒力の上昇率も高かった。
空太の人外とも言える頑丈さと回復力は、ひとえにこの〈土守の腕輪〉の力である。
〈土守の腕輪〉がある限り、空太が日常生活において致命傷や重傷を負う可能性は低かった。たとえ2階から地上へ頭から落ちたとしても、である。
庭の芝生にズザザと激突し、草にまみれて倒れる空太。
魔法具のおかげで軽傷の空太に、勇子と同じく怒れる〈水流の迷宮衣〉姿のメイアが、精霊攻撃魔法を放つ。
「其の水流の天威を束ねて槍と化し、一閃を持って、我が敵を撃ち払え。貫け《水流の槍》」
メイアの頭上に、フヨフヨと浮かぶ回転した高圧の水の槍、水の集束系魔法弾が出現し、空太へと射出された。
舞子の模擬戦で命彦が使った精霊攻撃魔法《旋風の槍》によく似た、集束系の攻撃魔法である。
高速でまっすぐ飛来する水の槍が、ゾンッと地面に突き刺さり、水たまりと共に深い傷跡を残した。間一髪、身を翻していた空太の顔は蒼白である。
「め、メイア! 今本気で僕を狙っただろうっ!」
「胸と年齢で女を判断する……最低よ。女の敵は黙って滅びろ。あとね、私も勇子も年齢相応には実ってるのよ、同年代の平均値はあるの、これでもね? 比較対象のせいで貧乳に見えるでしょうけども! まあべつに、どう思われてもいいけど、腹は立ったからさっさと逝ってくれるかしら?」
メイアが冷たい笑みを浮かべ、数十個の精霊攻撃魔法《水流の矢》を具現化する。
「其の水流の天威を矢と化して、我が敵を撃ち払え。穿て《水流の矢》」
《旋風の矢》とよく似た特性を持つ水の追尾系魔法弾が弧を描き、次々に飛来して空太が悲鳴を上げた。
「ギイヤアァァァ―ッッ! ぼ、僕を殺す気かぁぁぁー!」
「……空太、静かにして。親方とか他の職人さんが迷惑だから」
冷たく笑うメイアの《水流の矢》が、逃げ回る空太を追尾し、遂に空太の側頭部にぶち当たった。
魔法具の加護と、メイアの加減のおかげか。空太は一応生きていた。
ただ、思いのほか威力があったらしい。炸裂した水圧に吹き飛ばされた空太は、ゴロゴロと芝生を転がって倒れ、衝撃で目を回していた。
メイアと勇子が満足したように、イエーイと手を叩く。
身近に胸が豊かである女性が多い勇子とメイアは、自分達の胸が控えめであることを密かに気にしている。
どちらも歳相応、体格相応の胸だが、からかわれたことがあるのか、胸の話題には特に敏感であった。
空太は2人の持つ心の地雷についてよく知っている筈だが、いつも一言多いので地雷を全力で踏み抜いている。
友人として、空太の今後が非常に心配であった命彦は、庭の芝生の上でピクついている空太に、静かに合掌した。その命彦の様子を見て、当惑していた舞子も、空太に一応合掌する。
「ふぉふぉふぉ、若様達はいつもにぎやかじゃのう」
「……命彦さん、にぎやかっていうんですか、あれ? というか、いつもあるんですかああいうこと?」
「うむ。にぎやかかどうかは知らんが、ただいつも同じことをしてる気はする」
『まあ、結末は基本的にほとんど同じですね』
「とりあえず、空太が目を回してるんは、いつものこっちゃ」
「……コホン。親方、すみません。バカが作業の邪魔をしました」
口に手を当て、はずかしそうにメイアが言う。
メイアにとってこのドワーフ翁は会社の先輩であり、尊敬する上司でもある。
怒っている姿を見せるのは抵抗があるらしかった。
ドワーフ翁は顎髭を手で梳きつつ笑顔で返す。
「いやいや、若者らしさがあってええと思うぞ? 多少はソラタ坊を憐れに思うがの? もう少し待ってておくれ。あと2つ3つで終わるからのう?」
ドワーフの言葉を聞き、勇子とメイアが個室から出て、びしょ濡れの空太を回収し、目を覚まさせる。
その間、舞子は1人だけ魔法具を着用したままの命彦に問いかけていた。
「あの、点検もう終わるんですか? まだ見てもらって10分も経ってませんよ? それに命彦さんの魔法具は、そもそも見てもらってすらいませんよね?」
「点検は整備と違って、この場で効力のヘタリ具合、魔法具の損耗度合を見るだけだ。ドム爺ほどの目利きと、魔法具に関する知識や技術があれば、ほとんどの魔法具は一目見ればどの程度の損耗か分かる。壊れそうだった場合だけ、注意してくれるんだよ」
「いやいや、ワシもまだまだ修行の身じゃて。あとマイコ嬢、若様の魔法具は一点物じゃから、ワシも簡単には点検できんのじゃよ」
「俺が装備してる魔法具は、そのほとんどが母さんや姉さんに作ってもらった特注の魔法具だ。点検や整備も母さん達にしてもらってる。幾らドム爺でも、一点物の特注魔法具を、サッと点検するのは不可能だ。だから今回は点検しねえの」
「一点物? それって他の魔法具とどう違うんですか?」
「うむ。ちと説明しとこうかの? 魔法具には、出来映えに応じて6段階の等級があるんじゃ。一般品・貴重品・希少品・一点物・伝説物・神話物と区別される。市場に出回る市販の魔法具は、一般品から希少品まででのう。一点物や伝説物、神話物は、専属の〔魔具士〕が開発・点検・整備するんじゃ。ワシがパッと見て点検できるのは、希少品までじゃよ」
「俺の持ってる魔法具は、母さんや姉さんが作った試作品が多い。そのほとんどが2人の力作であり、一点物に分類される。幾ら親方でも、腰を据えんと点検できねえわけ。あと念のために言っとくが、他人が作った魔法具を、希少品級までサッと見て点検できるのは、ウチの会社でもドム爺だけだ。日本全国でも10人いねえほどの神業。つまり、俺の持ってる魔法具が例外ってだけの話だよ」
「いやはや、若様に褒められるとこそばゆいのう。まあ、一点物の魔法具は、開発者の作り込みが他よりずっと激しいものじゃ。他人ではそう簡単に点検も整備もできん。若様の魔法具の場合には、開発者のお2人が超一流の〔魔具士〕である分、特に難しいのう。〈余次元の鞄〉でさえ、市販のモノとはデキが違うくらいじゃし」
命彦の身に付ける〈陽聖の迷宮衣〉や〈余次元の鞄〉、日本刀や頭巾付きの羽織に、手甲と脛当て付き地下足袋をガン見する舞子。
その舞子へミサヤが思念を飛ばした。
『一点物の魔法具は値段を付けるのが難しいですが、材料費だけで換算すれば、マヒコの持っている魔法具は、1つ数千万円の代物。今装備している魔法具だけで、1軒家が余裕で建てられます』
「す、数千万っ! 本当ですか? い、一点物の魔法具、恐るべし……」
舞子がドワーフ翁へ確認するように見ると、ドワーフ翁がウムウムと首を縦に振った。
まるで店舗棟に隠れるようにして建っていた、3階建ての開発棟。
その開発棟の1階部分は、まさに作業工場という雰囲気であり、近付くとすぐに作業場にある炉の暖気がムッと押し寄せた。
茜色に染まりつつある空の下、トンテンカンと槌を振り下ろしたり、ジャリジャリと素材を研磨する職人達の姿が見えて、初めてその様子を見る舞子は目を輝かせる。
「うわあー……」
店舗と同じく、作業場には女性と男性が入り混じり、亜人もいれば人間もいた。
開発棟の職人達全てが生産型魔法学科、〔魔具士〕の資格を持つ学科魔法士達であり、【精霊本舗】の店員、社員達である。
その職人達の1人、若い女性職人が命彦の姿に気付き、作業の手を止めて笑顔を浮かべた。
分かってますよとばかり笑って、女性職人が作業場の一角へ声をかける。
「親方ぁーっ! 若様達がいらしてますよー」
「うぇーい! ……どらどら、よっこいせ」
作業場から、小柄かつずんぐりむっくりした樽型の亜人が現れる。
妖精人種魔獣【土霊人】族の〔魔具士〕であり、開発棟を仕切る責任者らしかった。
白い顎髭と禿げた頭に、特注品と思しき作業着を着込み、命彦より背は低いが、女性の太腿くらいある筋骨隆々の腕を持つ、いかにもといった感じの亜人である。
そのドワーフ翁に、命彦は親しげに笑いかけた。
「ドム爺、忙しいのに邪魔してごめんよ。これから迷宮に行くんだけど、その前にまたいつも通り、こいつらの魔法具の点検を頼みたいんだ。いいかい?」
「若様、気を遣わんでもいいですぞい? 若様がワシを頼ってくださるんじゃ、断りはしませんて、ふぉふぉふぉ」
好々爺とした表情で、ドワーフ翁が命彦の笑みに応える。
すると、メイアと勇子がにへへと笑いつつ、頭をぺこりと下げた。
「いつもすいません、親方。お願いします」
「親方、ウチもお願いしまーす」
メイアと勇子が頭を上げた時、背後から追加の声が響いた。
「ま、待ってぇーっ! 僕もぉーっ! はあはあはあ……」
「あら空太、意外と早くソル姉に解放されたのね?」
「ふうー……間に合った。これから迷宮に行くって言ったら、命彦をしっかり補佐するようにって、見逃してくれたんだよ。あと命彦にソル姉から伝言。補充品の魔法具は、出発前に用意して店の入り口に持って行きますってさ? そして親方、僕のもお願いします!」
店舗棟の方から命彦達に駆け寄って合流した空太も、ドワーフ翁に頭を下げた。
どうやら迷宮へ行く前に、魔法具の点検をこの亜人にしてもらうのが、【魔狼】小隊の恒例行事らしい。
舞子もその場の空気に従い、とりあえず頭を下げた。
「ほいよ。任せてくだされ。じゃあ、2階の個室に行くかのう」
温和に笑うドワーフ翁が先導して、命彦達は開発棟の2階にある個室に入って行った。
個室に入ったドワーフ翁が、舞子に目を留めて問う。
「ところで若様、気付けばめんこいお嬢さんが1人増えとりますが、新人さんですかいのう?」
「ああ。ウチの新人小隊員としてしばらく面倒を見る舞子だ。舞子、この人はウチの店の開発部長、ドム爺。いつも小隊の魔法具を点検・整備してくれてる、腕利きの〔魔具士〕だぞ? 敬意と感謝を込めて親方と呼ぶように」
「ふぉふぉふぉ、初めましてじゃ、マイコ嬢。ワシはドルグラム・ザグン。子供の頃から知っとる若様はワシを愛称で呼ぶがの、皆には親方と呼ばれておる。お嬢さんもそう呼んでおくれ」
「は、はい! よろしくお願いします、親方」
「ふふ。舞子、そう固まらんでええんよ? 親方は見てくれがイカついだけで、性格はめっちゃ優しいから」
「そうそう、腕も確かだしね? 自分の使う魔法具は、1度は絶対親方に見てもらった方がいい」
「魔法具に込めた魔法も、経年や使い方によって効力がヘタるわ。それに、自分でも気付かずに魔法具を破損させてることもある。迷宮へ行く前に、点検だけでも欠かさずするべきね? 命に関わるから」
「そういうことだ。ここは遠慮せずに舞子も使ってる魔法具をドム爺に見てもらえ。この小隊にいる限り、点検料は無料だから」
「は、はい! わかりました、ありがとうございます」
ドワーフ翁が、個室にある作業机の椅子にドッカリと腰かけ、作業机の上に、メイア達の装備していた魔法具が、次々と乗せられる。そのままドワーフ翁は黙々と魔法具を点検し始めた。
メイア・勇子・空太・舞子が、命彦も着用している、身体の線が出る上下揃いの窄衣型装束、〈迷宮衣〉だけの姿で、手近にある椅子に座る。
防具型魔法具の〈迷宮衣〉は、迷宮に行く学科魔法士はおろか、一般人を守るためにいざという時は魔獣との戦闘義務が課される、あらゆる魔法学科の魔法士にとっても必須の魔法具であり、身体に密着する動きやすい戦闘装束であった。
数多ある防具型魔法具でも、〈迷宮衣〉はどちらかと言えば作業服に近い位置づけにあり、魔法士の間では、頭部以外の全身を覆うこの〈迷宮衣〉の上から、胸当てや外套、手甲や脛当てといった、別の防具型魔法具を装備するのが一般的である。
先端科学技術で作られた対刃炭素繊維が織り込まれつつ、伸縮性と通気性、吸汗性にも優れた〈迷宮衣〉は、それ自体が物理的干渉に対して恐ろしく頑丈であるが、多くの場合、地水火風のいずれかの精霊付与魔法を封入されているため、魔法的干渉に対しても多少の防御力、耐性があって、装備者の生命を守ってくれた。
物理的にどれほど頑丈であろうと、それこそ刃物で貫通できぬほどの堅固さを持とうと、魔法に対する防御力が皆無であれば、魔法士の防具としては不十分である。
物理法則を書き換えるのが魔法であるため、不燃性の布であろうが魔法は瞬時に燃やせるし、刃物を欠けさせるほど固い炭素繊維でも、魔法は瞬時に両断した。
それ故に、迷宮へ潜り、魔法を使う魔獣達と遭遇して、戦闘する可能性がある学科魔法士達は、身に付ける衣服にも、当然魔法に対する耐性、魔法防御力を持つ魔法具を求めた。
衣服としての軽さと動きやすさに加え、甲冑じみた頑丈さと、魔法に対する最低限の耐性をも有する〈迷宮衣〉は、先端科学技術と魔法技術の融合した、まさに魔法士が真っ先に求める全身防具だったのである。
余談だが、命彦の着用する〈陽聖の迷宮衣〉は、姉の命絃が手ずから命彦のために作った〈迷宮衣〉であり、市販のモノと比べると、太腿や二の腕部分に装甲板が縫い付けられて改良され、物理的干渉に対する防御力を多少高めつつも、それ以上に魔法的干渉に対する防御力を高めた優れものだった。
当世具足という武者甲冑によくある佩楯や袖冠板を、衣服に合うよう縮小して縫い付けたモノ、と言えば分かるだろうか。
姉が限界まで魔力を振り絞り、具現化した陽聖の精霊付与魔法を封入した〈陽聖の迷宮衣〉は、その魔法が持つ高い効力で、激しい魔法的干渉からも装備者を守り、また装備者の心的疲労を癒して、魔力回復を助ける追加効果もある、極めて性能の良い一品だったのである。
メイアや勇子達も、水の精霊付与魔法を封入された〈水流の迷宮衣〉や、地の精霊付与魔法を封入された〈地礫の迷宮衣〉を身に付けているが、物理防御力と魔法防御力という点で比べると、命彦の着る〈陽聖の迷宮衣〉には一歩劣った。
まさに姉の愛が詰まった命彦用の戦闘装束が、〈陽聖の迷宮衣〉である。
自分の身体の輪郭が分かる〈迷宮衣〉姿が恥ずかしいのか、舞子が突然頬を染めて俯いた。
その舞子の初々しい反応に笑っていたメイアと勇子だが、不意に舞子の豊かに実る胸の部分に注目して、自分の胸に目を落とした。そして、イラッとしたように命彦と空太を睨む。
「そこの男2人、見せもんとちゃうで?」
「今、私達を見比べたでしょ? セクハラだわ」
言いがかりや被害妄想にも等しいやつあたり気味の言い分に、命彦は無言を返した。
その分、命彦の肩に乗るミサヤが《思念の声》で言う。
『マヒコの心の声を代弁します。俺は姉さんと母さん、ミサヤ以外は、基本的に対象外だ。とのことです。被害妄想は見苦しいですよ、2人とも?』
ビキッとメイアと勇子の額に、十字の血管が浮かんだ。止せばいいのに、空太も後に続いて言う。
「えーと、僕も自分の年齢以下の、最低3歳は離れてる年下の女子にしか反応しませんので。そこの貧乳達のやっかみには応答しかねますね、はい」
「……バカ空太、もっと言い方があるだろうに」
命彦が天を仰ぎ、個室の引き戸をさっと開けた。その瞬間である。
「貧乳ちゃうわぁーいっ!」
「プルォアアアアァァァーッッ!」
怒れる〈地礫の迷宮衣〉姿の勇子にぶん殴られた空太が、身体をギュリギュリ捻じらせて、間一髪開いた引き戸から外へカッとんで行った。
助ける必要があるかと思い、魔力を操る命彦だったが、空太の身に付ける〈地礫の迷宮衣〉と、装身具型魔法具〈土守の腕輪〉に気付き、まあいいかと放置する。
どうやら空太は、〈地礫の迷宮衣〉以外に装備していた武具や防具を、ほとんど点検に出していたものの、腕輪の魔法具だけは点検に出さず、まだ身に付けていたらしい。
恐らく勇子を警戒してのことだろうが、そういう警戒心は持つくせに、どうして常に一言多い自分の口には警戒心が皆無であるのか、命彦には理解不能であった。
〈地礫の迷宮衣〉と〈土守の腕輪〉は、共に精霊付与魔法《地礫の纏い》を封入された魔法具であり、装備者の周りに魔法力場を発生させ、物理的干渉や魔法的干渉から装備者を守り、また装備者の自己治癒力を上昇させる効果がある。
とりわけ〈土守の腕輪〉は、全く同じ付与魔法でも、〈地礫の迷宮衣〉より非常に高い効力を持つ《地礫の纏い》が封入されているため、その分魔法力場が厚くて防御力も高く、自己治癒力の上昇率も高かった。
空太の人外とも言える頑丈さと回復力は、ひとえにこの〈土守の腕輪〉の力である。
〈土守の腕輪〉がある限り、空太が日常生活において致命傷や重傷を負う可能性は低かった。たとえ2階から地上へ頭から落ちたとしても、である。
庭の芝生にズザザと激突し、草にまみれて倒れる空太。
魔法具のおかげで軽傷の空太に、勇子と同じく怒れる〈水流の迷宮衣〉姿のメイアが、精霊攻撃魔法を放つ。
「其の水流の天威を束ねて槍と化し、一閃を持って、我が敵を撃ち払え。貫け《水流の槍》」
メイアの頭上に、フヨフヨと浮かぶ回転した高圧の水の槍、水の集束系魔法弾が出現し、空太へと射出された。
舞子の模擬戦で命彦が使った精霊攻撃魔法《旋風の槍》によく似た、集束系の攻撃魔法である。
高速でまっすぐ飛来する水の槍が、ゾンッと地面に突き刺さり、水たまりと共に深い傷跡を残した。間一髪、身を翻していた空太の顔は蒼白である。
「め、メイア! 今本気で僕を狙っただろうっ!」
「胸と年齢で女を判断する……最低よ。女の敵は黙って滅びろ。あとね、私も勇子も年齢相応には実ってるのよ、同年代の平均値はあるの、これでもね? 比較対象のせいで貧乳に見えるでしょうけども! まあべつに、どう思われてもいいけど、腹は立ったからさっさと逝ってくれるかしら?」
メイアが冷たい笑みを浮かべ、数十個の精霊攻撃魔法《水流の矢》を具現化する。
「其の水流の天威を矢と化して、我が敵を撃ち払え。穿て《水流の矢》」
《旋風の矢》とよく似た特性を持つ水の追尾系魔法弾が弧を描き、次々に飛来して空太が悲鳴を上げた。
「ギイヤアァァァ―ッッ! ぼ、僕を殺す気かぁぁぁー!」
「……空太、静かにして。親方とか他の職人さんが迷惑だから」
冷たく笑うメイアの《水流の矢》が、逃げ回る空太を追尾し、遂に空太の側頭部にぶち当たった。
魔法具の加護と、メイアの加減のおかげか。空太は一応生きていた。
ただ、思いのほか威力があったらしい。炸裂した水圧に吹き飛ばされた空太は、ゴロゴロと芝生を転がって倒れ、衝撃で目を回していた。
メイアと勇子が満足したように、イエーイと手を叩く。
身近に胸が豊かである女性が多い勇子とメイアは、自分達の胸が控えめであることを密かに気にしている。
どちらも歳相応、体格相応の胸だが、からかわれたことがあるのか、胸の話題には特に敏感であった。
空太は2人の持つ心の地雷についてよく知っている筈だが、いつも一言多いので地雷を全力で踏み抜いている。
友人として、空太の今後が非常に心配であった命彦は、庭の芝生の上でピクついている空太に、静かに合掌した。その命彦の様子を見て、当惑していた舞子も、空太に一応合掌する。
「ふぉふぉふぉ、若様達はいつもにぎやかじゃのう」
「……命彦さん、にぎやかっていうんですか、あれ? というか、いつもあるんですかああいうこと?」
「うむ。にぎやかかどうかは知らんが、ただいつも同じことをしてる気はする」
『まあ、結末は基本的にほとんど同じですね』
「とりあえず、空太が目を回してるんは、いつものこっちゃ」
「……コホン。親方、すみません。バカが作業の邪魔をしました」
口に手を当て、はずかしそうにメイアが言う。
メイアにとってこのドワーフ翁は会社の先輩であり、尊敬する上司でもある。
怒っている姿を見せるのは抵抗があるらしかった。
ドワーフ翁は顎髭を手で梳きつつ笑顔で返す。
「いやいや、若者らしさがあってええと思うぞ? 多少はソラタ坊を憐れに思うがの? もう少し待ってておくれ。あと2つ3つで終わるからのう?」
ドワーフの言葉を聞き、勇子とメイアが個室から出て、びしょ濡れの空太を回収し、目を覚まさせる。
その間、舞子は1人だけ魔法具を着用したままの命彦に問いかけていた。
「あの、点検もう終わるんですか? まだ見てもらって10分も経ってませんよ? それに命彦さんの魔法具は、そもそも見てもらってすらいませんよね?」
「点検は整備と違って、この場で効力のヘタリ具合、魔法具の損耗度合を見るだけだ。ドム爺ほどの目利きと、魔法具に関する知識や技術があれば、ほとんどの魔法具は一目見ればどの程度の損耗か分かる。壊れそうだった場合だけ、注意してくれるんだよ」
「いやいや、ワシもまだまだ修行の身じゃて。あとマイコ嬢、若様の魔法具は一点物じゃから、ワシも簡単には点検できんのじゃよ」
「俺が装備してる魔法具は、そのほとんどが母さんや姉さんに作ってもらった特注の魔法具だ。点検や整備も母さん達にしてもらってる。幾らドム爺でも、一点物の特注魔法具を、サッと点検するのは不可能だ。だから今回は点検しねえの」
「一点物? それって他の魔法具とどう違うんですか?」
「うむ。ちと説明しとこうかの? 魔法具には、出来映えに応じて6段階の等級があるんじゃ。一般品・貴重品・希少品・一点物・伝説物・神話物と区別される。市場に出回る市販の魔法具は、一般品から希少品まででのう。一点物や伝説物、神話物は、専属の〔魔具士〕が開発・点検・整備するんじゃ。ワシがパッと見て点検できるのは、希少品までじゃよ」
「俺の持ってる魔法具は、母さんや姉さんが作った試作品が多い。そのほとんどが2人の力作であり、一点物に分類される。幾ら親方でも、腰を据えんと点検できねえわけ。あと念のために言っとくが、他人が作った魔法具を、希少品級までサッと見て点検できるのは、ウチの会社でもドム爺だけだ。日本全国でも10人いねえほどの神業。つまり、俺の持ってる魔法具が例外ってだけの話だよ」
「いやはや、若様に褒められるとこそばゆいのう。まあ、一点物の魔法具は、開発者の作り込みが他よりずっと激しいものじゃ。他人ではそう簡単に点検も整備もできん。若様の魔法具の場合には、開発者のお2人が超一流の〔魔具士〕である分、特に難しいのう。〈余次元の鞄〉でさえ、市販のモノとはデキが違うくらいじゃし」
命彦の身に付ける〈陽聖の迷宮衣〉や〈余次元の鞄〉、日本刀や頭巾付きの羽織に、手甲と脛当て付き地下足袋をガン見する舞子。
その舞子へミサヤが思念を飛ばした。
『一点物の魔法具は値段を付けるのが難しいですが、材料費だけで換算すれば、マヒコの持っている魔法具は、1つ数千万円の代物。今装備している魔法具だけで、1軒家が余裕で建てられます』
「す、数千万っ! 本当ですか? い、一点物の魔法具、恐るべし……」
舞子がドワーフ翁へ確認するように見ると、ドワーフ翁がウムウムと首を縦に振った。
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