学科魔法士の迷宮冒険記(最終版)

九語 夢彦

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1章 家族

1章ー1:マヒコとマイト、姉弟の桃色魔法生活

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「すうぅー……はぁぁー……」
 魂斬みぎり命彦まひこは、自分の意識を落ち着かせるように、深く息を吸った。
 真面目さと利発さが見え隠れした、多少の幼さが残る顔付きに、優しい眼差し。緩く弧を描いたくせのある黒い髪と、小柄だがやいばのように研ぎ澄まされた身躯しんくを持つ少年。
 見てくれの平凡さに、一徹の意志を秘めた16歳の少年が、命彦まひこであった。
 部屋着の甚平じんべえ姿で、自室の寝台ベッドに腰かけた命彦は、目を閉じるとじっと動かずに、自分の意志力と想像力を研ぎ澄まし、言葉を紡ぐ。
みたまちから寄り固め、妖神あやがみ絶ち滅ぼす、魔刃まじんを造らん。出でよ《魔力まりょくやいば》」
 自分の想像より生まれ、自分が求める力を宿し、自分が望む通りに動かせる武具。
 自己の空想の具現とも言うべき一振りの日本刀を、命彦は呪文の文言を利用して、緻密ちみつかつ明確に、脳裏で思い浮かべた。
 ゆっくりと深い呼吸を繰り返していた命彦の全身から、力が、魔力が放出される。
 自らの魂より生み出された力。命彦の魔力が、周囲で渦を巻いた。

 生物が普段認識している次元より、遥か高みに位置する次元、高位次元世界。
 その高位次元世界に根差す、あらゆる生物にとっての生命の源泉こそ、魂であった。
 魂から引き出した力。自分の魂から現出させた高位次元の力が、全ての魔法を具現化する力、魔力である。
 より高位の次元の力を使って、低位の次元の法則自体を、望む通りに書き換える。
 それが、魔力によって具現化された特殊現象、魔法の本質であった。
 命彦は自分の敵を全て絶ち斬り、突き滅ぼす武具を作るべく、魂より引き出した自己の魔力を余さず掌握し、制御した。
 具現化したい魔法の形質、魔法の効力を、呪文の文言によってより詳しく想像し、頭で想い描いた魔法の想像図イメージを魔力で構築して行く。
 魔法の想像図は、言わば魔法の設計図。情報量の多い魔法の設計図ほど、魔力の制御をかくたるものとし、また魔法の持つ効力、魔法的効力をも高めた。
「……っ!」
 魔力を少し多く引き出したためか。消耗した魂が、心身へ倦怠感けんたいかんや脱力感を生じさせるが、気力でその心的疲労をねじ伏せ、命彦は魔法を構築し続ける。
 魔法の具現化とは、魔法を構築するために魔力を引き出し、ついやすということ。
 魂の活力を消費することと同義である。それは自己の魂、ひいては自己の心身に、消費した魔力の量に応じた心的疲労を生じさせる、ということでもあった。
 突然生じた倦怠感や脱力感も、魂から魔力を引き出し、魔法現象を作ろうとしたがため。
 その疲労感に耐え、魔法現象を完成させて初めて、魔法を使ったと言えるのである。
「よし……完成したぞ」
 やがて表情から真剣さを消した命彦が、自分の右手を見て、思わず淡い笑みを浮かべた。
 命彦の右手には、いつの間にか脳裏で想像した通りの、優美に色艶いろつやがある一振りの日本刀が、しっかりと握り締められていた。
 意志儀式魔法《魔力の刃》。効力が特殊である魔法のみが分類される儀式魔法の1種で、粒子状の魔力を極限まで集束・圧縮・結晶化して、不可視である筈の魔力を疑似的に物質として可視化し、頭に思い描いた想像上の武具を、魔力物質として目に見える形で具現化する魔法であった。

 魔法は、物理法則を逸脱した特殊現象の発生に必要である力の種類に応じて、魔法系統と呼ばれる、日本の古武術でいうところの流派に相当する1次的分類があり、意志魔法や精霊魔法、神霊魔法や源伝げんでん魔法といった、幾つもの種類がある。
 その魔法系統に、攻撃・結界・付与・治癒・探査・儀式という、効力に応じた魔法術式、古武術でいうかたに相当する2次的分類が加わって、全ての魔法は言い表された。
 意志魔法系統に分類される、特殊性の高い効力を持った儀式魔法術式の魔法。
 それゆえに、《魔力の刃》は意志儀式魔法としょうされた。
 自分が握る魔力物質製の日本刀を観察し、命彦は満足そうに首を振る。
「うむ、思い通りに作れてる、良い出来だ。結構多めに魔力を消費したが、短時間でこの完成度。これが再現できれば、十分実戦でも使えるだろう。問題は意志魔法系統が持つ宿命的欠陥、魔法的効力の安定性か。自分の精神状態と魔法とを上手く関連付ける、これが1番難しい。精霊魔法だったら、効力はある程度精霊に任せられるんだが。はぁー……」
 命彦は深いため息をつくと、自分の作った魔力物質をひょいと放り上げた。
 疑似的に物質化された魔力の塊である日本刀は、重力を無視して浮かぶと、命彦の思い通りの軌跡きせきを描き、自室内をゆっくり漂って、寝台傍の机の上にカタリと着地する。
 魔力物質は、硬度や重量、伸縮性や粘性といった、あらゆる特性や形質を自由に作り出し、思い通りに動かせる、自分の魔力の結晶体であり、武器や防具はおろか、疑似生物まで作り出せる高い汎用性を秘めていたが、その高い汎用性を持つ一方で、意志魔法系統に特有の、改善が難しい欠点もあった。
(意志魔法は、使用者の精神状態によってその時々の魔法的効力が増減したり、魔法自体が消失したりする……この欠点が実に痛い。特に効力の弱体化と、魔法現象の自壊消滅は致命的だ。戦闘時みたいに、心身が切迫した時に使うことを考えると、相当修練を重ねた意志魔法以外は、怖くてとても実戦じゃ使えねえ)
 じっと日本刀を見詰め、思考していた命彦が、考えを整理するように口を開く。
「心底怒ってる時とか、魔法を使うことだけを考えてる時は、意志魔法も結構使えるんだが……毎回毎回都合よく怒れねえし、魔獣相手だったら怖がったり焦ったりして、平常心を維持するのも難しい。結局、精霊魔法に比べてクセがあり過ぎるんだよ、意志魔法はさ」
 命彦がどこか惜しむように天井を見上げ、またため息をついた。

 全ての魔法を形作る魂の力とも言うべき魔力は、魔法使用者の精神・心理、いわゆる意志力と密接に関係しており、使用者の心理的動揺や心理的高揚に、いちじるしい干渉を受ける。
 魔法そのものが使用者の魔力のみで構築されている意志魔法は、一際この心理状態に影響を受けやすく、魔法使用者の心理的動揺によって、魔力の制御性や魔法の設計図に関わる想像力が乱れ、魔法的効力の弱体化や魔法の消失が、他の魔法系統と比べても極めて発生しやすかった。
 魔法使用者の意志が如実に魔法へ現れるからこそ、意志魔法と呼称されるのである。
 多くの魔力を消費するが、使用者が頭で想像した通りの効力を持つ魔法を、自由に具現化させられるという、効力の自由度に優れた魔法系統である意志魔法は、魔法使用者が心理的に高揚し、その高揚が魔法の構築と良い相関性を築ければ、魔力を介して魔法に心理的高揚が伝播でんぱし、効力が爆発的に増すため、場合によっては凄まじい力を発揮することもある。
 しかし、基本的に人間の精神・心理はもろく、うつろいやすいため、こうした魔法的効力の上昇が発揮される時よりも、効力の弱体化や魔法が消滅する方が圧倒的に多かったのである。
 それ故に、意志魔法は欠陥がある原始的で脆い魔法系統と、普通は認識されていた。
 その欠陥ある意志魔法を、どうして命彦は自室で使っているのか。
 単純に、命彦が意志魔法を得意としているということもあるが、魔力物質の具現化という意志魔法自体が、自己の魔力を効率的に操作する訓練に、うってつけだからであった。
 魔法とは、総じて魔力によって形作られた特殊現象であり、あらゆる魔法の具現化は、魔力を効率的に操ること、効率的に制御することから始まる。
 つまり、魔力をより緻密に制御することは、魔法系統を問わず、あらゆる魔法に応用できる最良の基礎訓練であり、《魔力の刃》のように魔力物質を具現化する意志魔法は、この魔力の制御性を、出現した魔力物質の完成度で視覚的に確認することが可能であった。
 自分が好む魔法系統であり、また自分の実力を簡単に確認し、かつ日々の魔法の基礎訓練にも最適であるため、命彦は毎日のように自室で《魔力の刃》を具現化していたのである。

「そろそろお昼だし、意志魔法の訓練はこれくらいにしとくか。午後にはミサヤと一緒に、精霊魔法の訓練もするし……」
 寝台の上に置いていたポマコンで時刻を確認した命彦は、日本刀へと視線を戻した。
 短時間で作った割には、刀身の造りや波紋、柄の装飾といった部分まで、想像した通りに再現できている魔力物質製の日本刀。ふと命彦は思った。
(よくよく見たら、これってもしかして……今までで1番良い出来じゃねえか?)
 命彦には、これまで訓練で作った魔力物質のうち、最も精巧に作れている、魔力の制御が最も効率的に行えている一振りだという、確信があった。
 意志魔法の効力が持続する時間は、単純に魔法の具現化へ費やした魔力の総量で決まる。
 命彦の感覚では、魔力の供給を切ったとしても、机の上に置かれた魔力物質はあと10分程度効力が持続し、形を維持する筈だった。
 勿論、命彦の意志次第で、すぐにでも魔法を消失させることは可能だったが、造形がよくできているだけに、すぐ消してしまうのは惜しい気がしたのである。
 さてどうしようと、自分が作った魔力物質を見ていた命彦。
 その命彦が、不意に気配を感じたのか、自室の扉の方へ視線を送った。
 すると、若い女性の声が耳に届く。
「命彦、母さんがそろそろお昼ご飯できるから、1階に降りて来てって……入るわよ?」
「ああ姉さんか。いいよ、入って」
 命彦が応答すると自室の扉がそっと開かれ、浴衣ゆかたを着る1人の若い美女が姿を見せる。
 魂斬みぎり命絃まいと、命彦が愛し、心より慕う、最愛の姉であった。
 美しく整った顔付きに、命彦に対しては常に温かい眼差し。肩まであるまっすぐに黒い髪と、女性らしいつややかさに満ちた胸や腰付きを持つ、しとやかに美しい女性。
 弟の命彦を、全身全霊で溺愛する19歳の美女が、命絃まいとであった。
 命絃は、すぐに机の上にある抜き身の日本刀に気付き、ふっと頬を緩める。
「また意志魔法の修練をしてたの? 基礎訓練とはいえ、本当によく続けるわね?」
「基礎訓練は欠かさずするから意味があるんだよ。それに、意志魔法は自分の家のご先祖様が好んで使い、探求してた魔法系統だ。魂斬家みぎりけの跡継ぎとしては、相応に使える必要もあるだろう? その意味じゃ、この訓練も重要だよ。それより姉さん、こいつの出来はどう? 俺は良いと思うんだけど、姉さんの意見を聞かせてくれよ?」
 自分が作った日本刀、魔力物質に視線を送り、命彦は姉の評価を待った。
 誉めて欲しいのだろうか。まるで幼い子供のようにそわそわしている弟を見て、命絃はくすくすと上品に笑う。
「私の評価を聞く必要がある? 命彦が作る魔力物質のこと……私はいつも良い出来だと思ってるし、可愛くて好きよ? たとえそれがどういう力を持っていても、どういう形をしていても、可愛い命彦の作った魔力物質は、全て命彦の分身と言えるもの」
「姉さん、真面目に答えてくれよ。まったく……」
 命絃の言葉に、やれやれとばかりに肩をすくめる命彦であったが、その両頬は薄らと紅く、どこか嬉しそうであり、また照れているようでもあった。
 自分のゆるむ顔を隠すため、寝台へボフッと倒れ込む弟を見て、とろけるように命絃は笑うと、すっと寝台に腰かけ、ゆっくりと命彦に身を預ける。
「うふふ、照れてる命彦も本当に可愛いわね?」
 命絃が、命彦の右腕に頭をのせて、薄紅に染まる頬を指でつついた。
「あのさぁ姉さん? ……色々とその、気持ち良いモノが当たってんだけど?」
「当ててるのよ……好きでしょう、姉さんの胸? 顔が緩んでるわよ? それよりもっとくっ付いて。姉さんに命彦の匂いと温もりを与えてよ?」
「……へいへい」
 自分の肋骨に当たって、柔らかにたわむ命絃の胸を意識しつつ、命彦は右腕を巻き込む形で、そっと姉を抱き寄せた。命絃も、抱き締められるのに合わせて、浴衣のすそが乱れることも気にせずに、命彦に足を絡めて行く。
 渋々といった言葉とは裏腹に、姉と抱き合う命彦の表情は、満面の笑みであった。
 どこまでも自分の想いをんでくれる優しい命彦に抱き付いたまま、命絃は言う。
「とても温かくて……落ち着くわ。私の命彦、心の底からいやされる」
 命彦を抱き締め、じっと目を閉じる命絃。命絃の表情も、幸せに満ちあふれていた。
 2人の様子は、姉弟と言うよりは恋人、恋人と言うよりは新婚夫婦のようであり、空気というか互いの距離感が、病的に思えるほど近かった。
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