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『R』ボタン

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とある大学のエレベーターには『R』と書かれたボタンが現れるという。

『R』とは『ROOF』つまり「屋上」を意味しており、
そのボタンを押した場合、エレベーターは屋上へ向かうことになる。

そこまでは普通のエレベーターと同じだが、
不思議なのは、このエレベーターは屋上へつながっていないということだ。
そのため、普段操作盤に『R』とかかればボタンは付いていない。

それなのに時々、『R』のボタンが現れる。



ある学生がその噂を聞きつけた。
そしてそのエレベーターを何度も利用して、『R』のボタンが現れないか待っていた。

ある日、学生がいつものようにエレベーターに乗りこむと、
操作盤に『R』のボタンが現れていた。
とうとう現れた『R』のボタンを、学生は嬉しそうに押した。

ガコン、と一瞬エレベーターは揺れ、グオーンと可動音を響かせながら動いた。
ピンポン、と屋上についたエレベーターの扉が開くと、
そこには大学の屋上ではなく、全くの異世界の景色だったという。



学生は興味本位で降りてしまった。
学生が降りた後、エレベーターの扉は閉まる。

以降、学生の姿を見たものはいなかったという。

最後に確認されたのはエレベーターの監視カメラで、
そこには、真っ暗なフロアに降りていく学生の姿があったという。
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