5 / 35
第一部
フレドリックの決心
しおりを挟む
「カレッジ領に行きたい?」
ウォルターズ公爵は執務室で思わず上擦った声を上げてしまった。
「はい。私も成人しましたし……、とはいえあの子の墓所があるロイド伯爵領を訪う許可は下りませんし……それならばカレッジ領にある由縁の方々の墓参を、と。カレッジ領であれば現在は我が家も運営を代行していますから、父上に許可を、と」
成人しましたし、許可いただけますよね?と笑う長男を見て、公爵は大きな大きなため息を落とす。
目の前の息子の迂闊な行動に厳しめの叱責をしたのは今から十年前だ。八歳の少年にとってその行動は外的要因が大きかったとはいえ、公爵家の後継としてはかなり問題のあるものだった。これを機にもう少し落ち着いて物事を考えてほしいという希望を込めて教育し直した覚えがある。その過程で一人の子供の死があった。
大人たちの思惑通り、公爵家の長男フレドリックは深く深く反省した。反省するあまり、己の全てに執着しなくなるほどに。乗り越えて前を向いて欲しかったのに、フレドリックは前を向くどころか今もその子供の死に囚われている。
子供の死自体は彼の行動とは関係ないものであったが、ひどく辛い思いをした子供に辛い言葉を態度を投げつけ、弁明の余地もなくその子供が死んでしまったという事態に、フレドリックは随分と後悔していた。
あの子を絶望のまま死なせてしまった、そんな自分は公爵に相応しくないと後継になることを頑なに拒んでいるし、それに伴う婚約者を決めることも蹴り続けている。そのくせあの子に失望される自分にはなりたくないと努力を重ね、ひどく優秀に育ったフレドリックは、つい先日、十八歳の成人を迎えた。
死んでしまったあの子に拘り過ぎて、あの子に殉じてしまうのではないかと家族は心配している。
あの子の遺体が運ばれ葬られたというロイド伯爵領の墓所に行きたいというフレドリックの願いを却下し続けている。こちらは墓参させることにより殉教――自害してしまうのではないかと大人たちが相談して決めたことだ。彼が十二の時に一度秘密裏に関係者が集まって相談したのだ。子供にぶつけた暴言を理由にロイド伯爵領からも受け入れないようにしていた。
「それで父上。許可はもらえるのでしょうか」
「こちらの言うことをきちんと守れるのであれば――許可しよう」
短い時間で公爵の頭の中はものすごい速さでいろいろなことを考えた。カレッジ領には『あの子』と寄り添う人々が穏やかに暮らしている。そこに火種になりかねないフレドリックを入れるのを躊躇した。
けれども。
自分の愛するフレドリックが神に殉ずる様に過ごす日々が変わるのではないかという期待を込めて、ウォルターズ公爵は許可を出したのだ。
「……!!はい!!ありがとうございます!!」
久しぶりに嬉しそうに笑ったフレドリックが執務室を出てしばらく。公爵はそばに控えていた執事に声をかけた。
「至急カレッジ領のあの子に連絡を」
「かしこまりました」
公爵はとりあえず相談しようと電話を持ってこさせることとした。
――実は身分も名前も変えて、生きているあの子に連絡するために。
◆◆◆◆◆
それは賭けだった。
フレドリックは幼いころの愚行により、ただひたすらにそれを償うために修行僧のような生活を送っている。娯楽はそれらを学ぶときにしか手を付けない。あんなに大好きだった児童小説も許可年齢を超えてからも手を付けることはなかった。
あんなに好きだったその本たちを鵜呑みにしてしまったせいで、あんな愚行に走ることになったのだから。
ずっと、ずっと謝りたかった。その墓前に膝をついて、謝罪をしたかった。
あの子が絶望のまま死んだかはわからない。けれども彼が救出された時、彼の住んでいた屋敷内はいたるところに怪我人と死者が転がる血まみれの地獄だったと父に付き従った侍従から聞いた。彼はまだ五歳だったにも関わらず、顔見知りの使用人一人一人の遺体の前で冥福を祈ったのだという。普通だったら五歳の子供にはそのような凄惨な光景を見せることはないだろう。どういう状況だったのかはわからないが、彼はそんな光景と死んだ祖父と両親の遺体と対面し、そうしてこの屋敷に来た。ほとんど会ったことのない母方の伯父の家にいく途中で、あんな暴言をぶつけられて、自分ならきっと立ち直ることなどできない。
彼は身体が弱く、事件の前からおよそ一年ほどは寝込んでいたと聞いている。ショックなことが立て続けに起きた子供の小さな心が壊れて体に影響したのだと想像に難くない。
彼は首謀者などではなく被害者で、彼の両親の分も生きるべきだった、賊と交戦した両親も使用人もそれを願っていただろう。彼が傷一つ負っていなかったことからもその思いは明らかだ。そういった人たちの想いも全て、幼いころの自分が踏みにじって散らしてしまったのだ。
本人の墓標に謝ることが出来ないのなら、せめて彼らの両親と祖父、彼を守った使用人たちの墓に謝りたい。許してもらえなくても、せめて墓参を、と願ったのだ。
血筋の絶えたカレッジ子爵領は現在ウォルターズ公爵が代理で管理を行っている。国とウォルターズ公爵が選定した代行官が治め、ウォルターズ公爵であるフレドリックの父が最終決裁をしている。
血の惨劇のあったカレッジ子爵邸は現在は空き家で、その庭園が整備されて墓地になっている。
そして今、カレッジ領の代行官の元で、あの子――レオン・カレッジを隠し部屋に避難させ、そこから救出されるまで付き添った当時の執事見習いとメイドが勤めているという。
きっと恨まれているだろう。――罵られてもいい、ただあの子のことを知っている人の話が聞きたかった。
「だって俺は、あの子のことを何一つ知らないのだから」
フレドリックがあの子と顔を合わせたのは僅か二回。屋敷について自己紹介をした時と、あの暴言の時だけだ。
あの子を知っている人に、会ってみたかった。
ウォルターズ公爵は執務室で思わず上擦った声を上げてしまった。
「はい。私も成人しましたし……、とはいえあの子の墓所があるロイド伯爵領を訪う許可は下りませんし……それならばカレッジ領にある由縁の方々の墓参を、と。カレッジ領であれば現在は我が家も運営を代行していますから、父上に許可を、と」
成人しましたし、許可いただけますよね?と笑う長男を見て、公爵は大きな大きなため息を落とす。
目の前の息子の迂闊な行動に厳しめの叱責をしたのは今から十年前だ。八歳の少年にとってその行動は外的要因が大きかったとはいえ、公爵家の後継としてはかなり問題のあるものだった。これを機にもう少し落ち着いて物事を考えてほしいという希望を込めて教育し直した覚えがある。その過程で一人の子供の死があった。
大人たちの思惑通り、公爵家の長男フレドリックは深く深く反省した。反省するあまり、己の全てに執着しなくなるほどに。乗り越えて前を向いて欲しかったのに、フレドリックは前を向くどころか今もその子供の死に囚われている。
子供の死自体は彼の行動とは関係ないものであったが、ひどく辛い思いをした子供に辛い言葉を態度を投げつけ、弁明の余地もなくその子供が死んでしまったという事態に、フレドリックは随分と後悔していた。
あの子を絶望のまま死なせてしまった、そんな自分は公爵に相応しくないと後継になることを頑なに拒んでいるし、それに伴う婚約者を決めることも蹴り続けている。そのくせあの子に失望される自分にはなりたくないと努力を重ね、ひどく優秀に育ったフレドリックは、つい先日、十八歳の成人を迎えた。
死んでしまったあの子に拘り過ぎて、あの子に殉じてしまうのではないかと家族は心配している。
あの子の遺体が運ばれ葬られたというロイド伯爵領の墓所に行きたいというフレドリックの願いを却下し続けている。こちらは墓参させることにより殉教――自害してしまうのではないかと大人たちが相談して決めたことだ。彼が十二の時に一度秘密裏に関係者が集まって相談したのだ。子供にぶつけた暴言を理由にロイド伯爵領からも受け入れないようにしていた。
「それで父上。許可はもらえるのでしょうか」
「こちらの言うことをきちんと守れるのであれば――許可しよう」
短い時間で公爵の頭の中はものすごい速さでいろいろなことを考えた。カレッジ領には『あの子』と寄り添う人々が穏やかに暮らしている。そこに火種になりかねないフレドリックを入れるのを躊躇した。
けれども。
自分の愛するフレドリックが神に殉ずる様に過ごす日々が変わるのではないかという期待を込めて、ウォルターズ公爵は許可を出したのだ。
「……!!はい!!ありがとうございます!!」
久しぶりに嬉しそうに笑ったフレドリックが執務室を出てしばらく。公爵はそばに控えていた執事に声をかけた。
「至急カレッジ領のあの子に連絡を」
「かしこまりました」
公爵はとりあえず相談しようと電話を持ってこさせることとした。
――実は身分も名前も変えて、生きているあの子に連絡するために。
◆◆◆◆◆
それは賭けだった。
フレドリックは幼いころの愚行により、ただひたすらにそれを償うために修行僧のような生活を送っている。娯楽はそれらを学ぶときにしか手を付けない。あんなに大好きだった児童小説も許可年齢を超えてからも手を付けることはなかった。
あんなに好きだったその本たちを鵜呑みにしてしまったせいで、あんな愚行に走ることになったのだから。
ずっと、ずっと謝りたかった。その墓前に膝をついて、謝罪をしたかった。
あの子が絶望のまま死んだかはわからない。けれども彼が救出された時、彼の住んでいた屋敷内はいたるところに怪我人と死者が転がる血まみれの地獄だったと父に付き従った侍従から聞いた。彼はまだ五歳だったにも関わらず、顔見知りの使用人一人一人の遺体の前で冥福を祈ったのだという。普通だったら五歳の子供にはそのような凄惨な光景を見せることはないだろう。どういう状況だったのかはわからないが、彼はそんな光景と死んだ祖父と両親の遺体と対面し、そうしてこの屋敷に来た。ほとんど会ったことのない母方の伯父の家にいく途中で、あんな暴言をぶつけられて、自分ならきっと立ち直ることなどできない。
彼は身体が弱く、事件の前からおよそ一年ほどは寝込んでいたと聞いている。ショックなことが立て続けに起きた子供の小さな心が壊れて体に影響したのだと想像に難くない。
彼は首謀者などではなく被害者で、彼の両親の分も生きるべきだった、賊と交戦した両親も使用人もそれを願っていただろう。彼が傷一つ負っていなかったことからもその思いは明らかだ。そういった人たちの想いも全て、幼いころの自分が踏みにじって散らしてしまったのだ。
本人の墓標に謝ることが出来ないのなら、せめて彼らの両親と祖父、彼を守った使用人たちの墓に謝りたい。許してもらえなくても、せめて墓参を、と願ったのだ。
血筋の絶えたカレッジ子爵領は現在ウォルターズ公爵が代理で管理を行っている。国とウォルターズ公爵が選定した代行官が治め、ウォルターズ公爵であるフレドリックの父が最終決裁をしている。
血の惨劇のあったカレッジ子爵邸は現在は空き家で、その庭園が整備されて墓地になっている。
そして今、カレッジ領の代行官の元で、あの子――レオン・カレッジを隠し部屋に避難させ、そこから救出されるまで付き添った当時の執事見習いとメイドが勤めているという。
きっと恨まれているだろう。――罵られてもいい、ただあの子のことを知っている人の話が聞きたかった。
「だって俺は、あの子のことを何一つ知らないのだから」
フレドリックがあの子と顔を合わせたのは僅か二回。屋敷について自己紹介をした時と、あの暴言の時だけだ。
あの子を知っている人に、会ってみたかった。
141
あなたにおすすめの小説
巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
11月にアンダルシュノベルズ様から出版されます!
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる