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第3話 リナージュ・セントフィールドは悪役令嬢
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私には憧れの人がいる。
それはもう終わってしまったコウジのことではない。
リナージュ・セントフィールド。
外国人ではない。
私が好きなゲームのキャラクターだ。
容姿端麗、頭脳明晰、加えて学生時代はテニスの一流プレイヤー。
さらにはセントフィールド魔法学園の魔法部門の主席という文武両道の完璧人間。
強気な口調と凛とした態度。達観した考えた方に人付き合いを好まない性格。
それ故に彼女は孤高の存在であり孤独だった。
けれど……。
彼女はそれで良いと思っていたのだ
自分に合わない人間と無理に合わせる必要はない。
無理に人の輪に入る必要はない。
必要最小限の人付き合いができれば良い。
貴族の令嬢であった彼女は、幼少期より英才教育を施されており、人付き合いも嫌いであるがやれば完璧だったからだ。
だたそれはあくまで知識上、外見上での話。
マナーや礼儀作法に関しては完璧であった。
だが、それだけで上手くいかないのは社会の定め。
人付き合いにおいてはマナーと礼儀だけ知っているのではだめなのだ。
それが孤高の存在であった彼女には分からなかった。
他人が何を考えていようとどうでもよかった。
そんな考えが彼女から人を遠ざけ孤独を加速させる。
傲慢な女だとの噂が広がっていく。
だけど……。
私はそんな彼女に感情移入していた。
普通の人は嫌悪感を抱くであろう彼女に、私はなんだかシンパシーを感じていたのだ。
悪役令嬢。
ゲームの設定で彼女に冠されていたのはそんな言葉だった。
乙女ゲームの敵役。本来のヒロイン……いや、主人公に嫌がらせをする人間の事だ。
靴を隠したり、机に落書きをしておいたり、足を引っかけて転ばせたり。
はっきり言ってしまえば可愛いものだ。ゆるいゲームなのであまり酷いことはさせられないのだろう。
それでも主人公が嫌がらせをされればプレイヤーはリナージュを嫌っていく。
そのスペックの高さと高飛車な性格も反感を買いやすい。
しかし……。
なぜそんなことをしたのか。
それはリナージュが婚約していた相手に主人公が近付いたから。
リナージュは孤独故、唯一人心を許すことができた婚約者の事が好きで好きでたまらなかった。
だから嫌がらせをして離れさせようとした。
私にはその気持ちが凄くよく分かったのだ。
今では気持ちが冷めてしまったけれど、全盛期ならコウジのためなら何でもできると思っていた。
ミナというコウジが口にした女。私と同じATMだと言われた女。
それでも知っていれば家を突き止めて嫌がらせをしていたかもしれない。
でも……。
婚約している人間に近付くこと自体が端からおかしいのだ。
そんなことをしたら、手痛いしっぺ返しを受けても仕方のないことだと思う。
私はコウジが、友達だとしても他の女と手をつないで歩いているのを見たとしたら、川に蹴り落としていただろう。
それに比べたら靴を隠すなんておままごともいいところ。
毎晩留守電に呪いの言葉を吹き込んでやることに比べたら子供のお遊びだ。
私に似ているような雰囲気。
スペックはまるで及ぶべくもないが、その心情はそのゲームに出てきた人物の中で誰よりも共感できた。
コウジの事が好きだったから、男キャラクターがどうでもよかったというのもあったのかもしれない。
暇つぶしとお金が無くなっていくストレスから逃げるために始めたゲーム。
それでも私はリナージュ・セントフィールドに心から憧れていて、本心から彼女のようになりたいと思っていた。
それはもう終わってしまったコウジのことではない。
リナージュ・セントフィールド。
外国人ではない。
私が好きなゲームのキャラクターだ。
容姿端麗、頭脳明晰、加えて学生時代はテニスの一流プレイヤー。
さらにはセントフィールド魔法学園の魔法部門の主席という文武両道の完璧人間。
強気な口調と凛とした態度。達観した考えた方に人付き合いを好まない性格。
それ故に彼女は孤高の存在であり孤独だった。
けれど……。
彼女はそれで良いと思っていたのだ
自分に合わない人間と無理に合わせる必要はない。
無理に人の輪に入る必要はない。
必要最小限の人付き合いができれば良い。
貴族の令嬢であった彼女は、幼少期より英才教育を施されており、人付き合いも嫌いであるがやれば完璧だったからだ。
だたそれはあくまで知識上、外見上での話。
マナーや礼儀作法に関しては完璧であった。
だが、それだけで上手くいかないのは社会の定め。
人付き合いにおいてはマナーと礼儀だけ知っているのではだめなのだ。
それが孤高の存在であった彼女には分からなかった。
他人が何を考えていようとどうでもよかった。
そんな考えが彼女から人を遠ざけ孤独を加速させる。
傲慢な女だとの噂が広がっていく。
だけど……。
私はそんな彼女に感情移入していた。
普通の人は嫌悪感を抱くであろう彼女に、私はなんだかシンパシーを感じていたのだ。
悪役令嬢。
ゲームの設定で彼女に冠されていたのはそんな言葉だった。
乙女ゲームの敵役。本来のヒロイン……いや、主人公に嫌がらせをする人間の事だ。
靴を隠したり、机に落書きをしておいたり、足を引っかけて転ばせたり。
はっきり言ってしまえば可愛いものだ。ゆるいゲームなのであまり酷いことはさせられないのだろう。
それでも主人公が嫌がらせをされればプレイヤーはリナージュを嫌っていく。
そのスペックの高さと高飛車な性格も反感を買いやすい。
しかし……。
なぜそんなことをしたのか。
それはリナージュが婚約していた相手に主人公が近付いたから。
リナージュは孤独故、唯一人心を許すことができた婚約者の事が好きで好きでたまらなかった。
だから嫌がらせをして離れさせようとした。
私にはその気持ちが凄くよく分かったのだ。
今では気持ちが冷めてしまったけれど、全盛期ならコウジのためなら何でもできると思っていた。
ミナというコウジが口にした女。私と同じATMだと言われた女。
それでも知っていれば家を突き止めて嫌がらせをしていたかもしれない。
でも……。
婚約している人間に近付くこと自体が端からおかしいのだ。
そんなことをしたら、手痛いしっぺ返しを受けても仕方のないことだと思う。
私はコウジが、友達だとしても他の女と手をつないで歩いているのを見たとしたら、川に蹴り落としていただろう。
それに比べたら靴を隠すなんておままごともいいところ。
毎晩留守電に呪いの言葉を吹き込んでやることに比べたら子供のお遊びだ。
私に似ているような雰囲気。
スペックはまるで及ぶべくもないが、その心情はそのゲームに出てきた人物の中で誰よりも共感できた。
コウジの事が好きだったから、男キャラクターがどうでもよかったというのもあったのかもしれない。
暇つぶしとお金が無くなっていくストレスから逃げるために始めたゲーム。
それでも私はリナージュ・セントフィールドに心から憧れていて、本心から彼女のようになりたいと思っていた。
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