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第3話 マスコミの力はこわひ
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行く異世界は剣と魔法のファンタジーの世界ファレンシアに決定した。
別のダーツ盤に取り替えながら、グラマー姉ちゃんはつまらなさそうに口を開く。
「あら、つまんないとこに刺さったわね。ロンレンシアで未来永劫の孤独を、野生動物にでも癒してもらう寂しい人生がおすすめだったのに」
「そんなのやだ! 姉ちゃんが女の子の見納めになっちゃうじゃんか!」
「何言ってるのよ。ハーレムよ、ハーレム。相手はお猿さんだけどね」
「あほた……ごめんなさい」
この女神絶対ドSだ。たまに見せる怒りの顔が静かだがそれゆえに半端なく怖い。
俺はいじめられて喜ぶような趣味は持ち合わせてはいないのだ。
勿論、いじめて喜ぶ趣味なんかも持ち合わせていない。
それより俺はダーツ得意だったからよかったけど、グラマー姉ちゃんの話からすると他にもここにミスで来た人がいるわけだ。
グラマー姉ちゃんが担当したのかは知らんけど、ダーツを狙ったとこに当てるのは結構難しい。
そう考えると先人(美少女に限る)がロンレンシアで俺の事を待っていたという可能性もあったのだろうか?
だとしたらアダムとイブ。裸の付き合いが待っていたのかもしれない。
もっともそれはいたと言う時の仮定の話だ。
いなかったらまじでお猿さんとアダムとイブ状態が待っている。
その時俺は灰と化して風に流されていくだろう。
「しかし……あなた、ダーツ得意なのね。ファレンシアを狙ったでしょ? 次はちょっと速くしようかしら」
「い、いや、待ってくれ。たまたまだ、たまたま。ノーアイキャント! 狙ったりなんかできるわけありません!」
「本当に? ま、どっちでも別にいいけど」
「ほんとだって、ほんとー。だって、見てよ俺の普通人っぽい顔」
「そ? 人間にしては中々男前だと思うわよ。ガキだけど」
「ガ!? グラマー姉ちゃんは年下の男の良さを知らないな? 地球だったら犯罪になっちゃうんだけどさ」
「ふぅん。ここじゃ大丈夫よ。じゃ、ちょっと試してみる?」
「ま、まじですか!? ひゃっほ――」
「あ・ほ。嘘に決まってるでしょうが。人間の魂如きで私と交わったら、虚無にも行けないくらいの完全な無となっちゃうわよ」
「そ、そんな! 俺の夢と希望とほにゃららが……」
ダーツが得意かどうかがばれるのはまじで死活問題にかかわること。
全力で誤魔化す必要がある!
そんな俺の狙いは成功したが俺の夢は打ち砕かれた。
しっかし、女神かどうかは分かんないけどテンションの割にノリがいいな。
交わるとか……子供には聞かせられんぞ。
グラマー姉ちゃんが円盤を回すと、文字盤の文字がゆっくりと回転していく。
今度は項目がびっしりあって動きはゆっくりでもまるで読めない。
これではダーツの腕もくそも関係ない完全な運任せだ。
といっても今度のは職業を決めると言っていたし、最悪村人でも生きてはいける。
異世界と言えば冒険者。
その夢が断たれてしまうのは正直痛いが、村人でも女の子との恋愛くらいは許されるはずだ。
だがそれは最低の職業が村人だったらと仮定しての事。
いや、しかし村人は職業じゃないよな。
俺は街で暮らしていたけど街人だなんて言われたことはないし、職業でそんなことを書いてる人を見たこともない。
それより回転盤を見ててちょっと気になったことがある。
「ちなみにダーツを外したらどうなるんだ?」
「そんなの決まってるじゃない。あなたの職業はタワシよ、タワシ。私テレビで見たのよ」
「テレビて……。日本の番組はこんなところにまで手を伸ばしているというのか? マスコミの力はこわひ!」
「いや、日本のテレビって中々面白いわよね。ここなんにもないから退屈しちゃってさ」
「ああ、この前の“笑ったら世界の果てまで飛んでいけ”は面白かったな。見た?」
「見た見た。面白そうなのは大体チェックしてるわよ。出目川がジャングルで独り目覚めた時の反応は面白かったわね」
「ああ、あれはやばかったな。こ、これ異世界か!? 俺、異世界にきちゃったのか!? とか言った時、俺食ってたせんべいの欠片が部屋中に飛び散ったって」
「あなたものまねうまいわね……。そのあとでワニにおしりを噛まれたのも面白かったわ。テレビって伝えた時の号泣は私も吹き出しちゃったわよ」
「不細工がさらに不細工になっていい顔してたよなー。あれはほんと才能だと思うわ」
「そうね。才能ね……。いまはあなたの才能を決めるところ。あなたのことちょっと気にいったから、少しだけおすすめを教えてあげるわ」
ただテレビの話で盛り上がっていただけで他意はなかったが、気に入られたようで俺まじ歓喜。
それより外したときのタワシってのが、いったいどんな職業なのか気になる。
頑固な汚れもタワシさえいれば無問題! 一家に一人職業タワシをよろしくね! みたいなCMに引っ張りだこかもしれん。
実際にやるとなったら嫌すぎるけど。
「まず一番のおすすめは全能者。はい、これね。金色に光るようにしてあげるから」
針のように細く文字なんて全く見えない詐欺設定だが、金色の光だけは輝いて分かりやすい。
ないよりはましだけどもうちょっとボーナス設定欲しいというのが俺の本音。
ダーツをやったことがない人からしたら、金色に光っていようがいまいが変わらないだろう。
「次のおすすめは運極者。いろいろ良いことが起きるみたいね」
こちらも針のように細いが銀色に輝くようにしてくれた。
あまりにアバウトな説明だが色々幸運な人生とか幸せだろう。
買うたびに宝くじ一等が当たったりしてな、暗殺されそうだけど。
それでもどこからともなく隕石が降ってきて暗殺者も倒れていくだろう。
楽しそうだけどなー、俺別に運が良かった経験とか特にないし。
俺が運が良かったなと思って残っている記憶は〇スタードーナ〇のスクラッチで最高点が出たことくらい。
もっとも結局特典を溜めることはしなかったので、ただの紙切れに変わってしまったが。
「で、絶対これは避けたほうがいいというのは石ころ。痛みも何もないけど意識はあって寿命だけは長いから」
そこは一センチほどの幅があり、どす黒い輝きを放つようにしてくれた。
まじで禍々しいです。だがどこの石ころになるかってのは大きいような気がする。
原宿の竹下通りとかにちょこんとおかれた石ころなら少しは希望もあるだろう。
けれど幾千、幾万にも及ぶ人間の脚力という攻撃にさらされて耐えきれる力がなければ、上を見上げる余裕もない。
そんな我慢地獄が待っているかもしれない。
ま、こんな妄想は膨らむが、石ころは端から論外。却下です。
「石ころって職業どころか生物ですらないじゃんか……。ま、いいや、いくよ」
「軽いわねぇ」
今度は先ほどより的が小さい、いや、小さすぎるので慎重に狙う。
全能者。
どういうものかは分からないが、単語通りなら全能に優れているということなんだろう。
なら、それを狙うしかない。
運極者は自分で何かをするってのに向いてなさそうだし、全能者の反対側に設定されているから同時に狙うことは不可能だ。
というより全能に優れているなら運もいいと思うのだがどうだろうか。
「ほいっ」
放たれたしなやかな軌跡は、俺の狙い通り金色の輝きに着弾した。
俺の脳からエンドルフィンがあふれ出す。人生勝ち組。ダーツで俺に挑んだのがそもそもの間違いなのだ。
小おどりしそうなほどに嬉しい。いや、実際に手が動きかけた。
けれど、姉ちゃんの残念そうな顔から残念そうな言葉が放たれる。
「あー残念! 惜しかったわね。あと1ミクロン左だったら全能者だったのに」
完璧だと思った矢は全能者の真上に刺さっているように見えたが、どうやら少しずれていたようだった。
しかしなんだその詐欺のようなずれ具合は。
ボーナス設定どころか極悪設定に思わず声を荒げそうになる。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。嘘だろ。1ミクロンてなんだよ! そこサービスしてくれよ!」
「無理。決まった決定を覆すことは私にもできない。ま、石ころじゃないからいいじゃない」
大体こういう時、大当たりの隣はクソみたいな外れになっていることが多い。
テレビでも大当たりの隣はタワシになっていたと思う。
外れた時のことを考えてなかった俺が悪いが、俺の人生設計がくずれていく。
ふるえる口をなんとか抑えつつ尋ねかける。
「ち、ちなみに、な、何になったんだ?」
「罠師ね。ふぅん。よく分からないけれど……。ま、右にはずれてたら初生雛雌雄鑑別師だったからまだいいんじゃない?」
「ひよこのオスメスを見分ける職業だっけ? 異世界でなんの役に立つか知らんけど……確かにれっきとした職業だ。
ま、罠好きだからいいや。おっとしあな! おっとしあな!」
「良かったじゃないの、楽しそうで。じゃ、最後ね」
本当に良かった。タワシや石ころじゃなく、むしろ俺にとっては当たりっぽい職業。
チートではなさそうだが、それでこそ頑張りがいがあるというもの。チートで俺つえーしたっていつか虚しくなるだけ。
そう。これは決して負け惜しみではない。
俺の目からじわと滲み出ているのは涙ではない、心の汗というやつなのだ。
別のダーツ盤に取り替えながら、グラマー姉ちゃんはつまらなさそうに口を開く。
「あら、つまんないとこに刺さったわね。ロンレンシアで未来永劫の孤独を、野生動物にでも癒してもらう寂しい人生がおすすめだったのに」
「そんなのやだ! 姉ちゃんが女の子の見納めになっちゃうじゃんか!」
「何言ってるのよ。ハーレムよ、ハーレム。相手はお猿さんだけどね」
「あほた……ごめんなさい」
この女神絶対ドSだ。たまに見せる怒りの顔が静かだがそれゆえに半端なく怖い。
俺はいじめられて喜ぶような趣味は持ち合わせてはいないのだ。
勿論、いじめて喜ぶ趣味なんかも持ち合わせていない。
それより俺はダーツ得意だったからよかったけど、グラマー姉ちゃんの話からすると他にもここにミスで来た人がいるわけだ。
グラマー姉ちゃんが担当したのかは知らんけど、ダーツを狙ったとこに当てるのは結構難しい。
そう考えると先人(美少女に限る)がロンレンシアで俺の事を待っていたという可能性もあったのだろうか?
だとしたらアダムとイブ。裸の付き合いが待っていたのかもしれない。
もっともそれはいたと言う時の仮定の話だ。
いなかったらまじでお猿さんとアダムとイブ状態が待っている。
その時俺は灰と化して風に流されていくだろう。
「しかし……あなた、ダーツ得意なのね。ファレンシアを狙ったでしょ? 次はちょっと速くしようかしら」
「い、いや、待ってくれ。たまたまだ、たまたま。ノーアイキャント! 狙ったりなんかできるわけありません!」
「本当に? ま、どっちでも別にいいけど」
「ほんとだって、ほんとー。だって、見てよ俺の普通人っぽい顔」
「そ? 人間にしては中々男前だと思うわよ。ガキだけど」
「ガ!? グラマー姉ちゃんは年下の男の良さを知らないな? 地球だったら犯罪になっちゃうんだけどさ」
「ふぅん。ここじゃ大丈夫よ。じゃ、ちょっと試してみる?」
「ま、まじですか!? ひゃっほ――」
「あ・ほ。嘘に決まってるでしょうが。人間の魂如きで私と交わったら、虚無にも行けないくらいの完全な無となっちゃうわよ」
「そ、そんな! 俺の夢と希望とほにゃららが……」
ダーツが得意かどうかがばれるのはまじで死活問題にかかわること。
全力で誤魔化す必要がある!
そんな俺の狙いは成功したが俺の夢は打ち砕かれた。
しっかし、女神かどうかは分かんないけどテンションの割にノリがいいな。
交わるとか……子供には聞かせられんぞ。
グラマー姉ちゃんが円盤を回すと、文字盤の文字がゆっくりと回転していく。
今度は項目がびっしりあって動きはゆっくりでもまるで読めない。
これではダーツの腕もくそも関係ない完全な運任せだ。
といっても今度のは職業を決めると言っていたし、最悪村人でも生きてはいける。
異世界と言えば冒険者。
その夢が断たれてしまうのは正直痛いが、村人でも女の子との恋愛くらいは許されるはずだ。
だがそれは最低の職業が村人だったらと仮定しての事。
いや、しかし村人は職業じゃないよな。
俺は街で暮らしていたけど街人だなんて言われたことはないし、職業でそんなことを書いてる人を見たこともない。
それより回転盤を見ててちょっと気になったことがある。
「ちなみにダーツを外したらどうなるんだ?」
「そんなの決まってるじゃない。あなたの職業はタワシよ、タワシ。私テレビで見たのよ」
「テレビて……。日本の番組はこんなところにまで手を伸ばしているというのか? マスコミの力はこわひ!」
「いや、日本のテレビって中々面白いわよね。ここなんにもないから退屈しちゃってさ」
「ああ、この前の“笑ったら世界の果てまで飛んでいけ”は面白かったな。見た?」
「見た見た。面白そうなのは大体チェックしてるわよ。出目川がジャングルで独り目覚めた時の反応は面白かったわね」
「ああ、あれはやばかったな。こ、これ異世界か!? 俺、異世界にきちゃったのか!? とか言った時、俺食ってたせんべいの欠片が部屋中に飛び散ったって」
「あなたものまねうまいわね……。そのあとでワニにおしりを噛まれたのも面白かったわ。テレビって伝えた時の号泣は私も吹き出しちゃったわよ」
「不細工がさらに不細工になっていい顔してたよなー。あれはほんと才能だと思うわ」
「そうね。才能ね……。いまはあなたの才能を決めるところ。あなたのことちょっと気にいったから、少しだけおすすめを教えてあげるわ」
ただテレビの話で盛り上がっていただけで他意はなかったが、気に入られたようで俺まじ歓喜。
それより外したときのタワシってのが、いったいどんな職業なのか気になる。
頑固な汚れもタワシさえいれば無問題! 一家に一人職業タワシをよろしくね! みたいなCMに引っ張りだこかもしれん。
実際にやるとなったら嫌すぎるけど。
「まず一番のおすすめは全能者。はい、これね。金色に光るようにしてあげるから」
針のように細く文字なんて全く見えない詐欺設定だが、金色の光だけは輝いて分かりやすい。
ないよりはましだけどもうちょっとボーナス設定欲しいというのが俺の本音。
ダーツをやったことがない人からしたら、金色に光っていようがいまいが変わらないだろう。
「次のおすすめは運極者。いろいろ良いことが起きるみたいね」
こちらも針のように細いが銀色に輝くようにしてくれた。
あまりにアバウトな説明だが色々幸運な人生とか幸せだろう。
買うたびに宝くじ一等が当たったりしてな、暗殺されそうだけど。
それでもどこからともなく隕石が降ってきて暗殺者も倒れていくだろう。
楽しそうだけどなー、俺別に運が良かった経験とか特にないし。
俺が運が良かったなと思って残っている記憶は〇スタードーナ〇のスクラッチで最高点が出たことくらい。
もっとも結局特典を溜めることはしなかったので、ただの紙切れに変わってしまったが。
「で、絶対これは避けたほうがいいというのは石ころ。痛みも何もないけど意識はあって寿命だけは長いから」
そこは一センチほどの幅があり、どす黒い輝きを放つようにしてくれた。
まじで禍々しいです。だがどこの石ころになるかってのは大きいような気がする。
原宿の竹下通りとかにちょこんとおかれた石ころなら少しは希望もあるだろう。
けれど幾千、幾万にも及ぶ人間の脚力という攻撃にさらされて耐えきれる力がなければ、上を見上げる余裕もない。
そんな我慢地獄が待っているかもしれない。
ま、こんな妄想は膨らむが、石ころは端から論外。却下です。
「石ころって職業どころか生物ですらないじゃんか……。ま、いいや、いくよ」
「軽いわねぇ」
今度は先ほどより的が小さい、いや、小さすぎるので慎重に狙う。
全能者。
どういうものかは分からないが、単語通りなら全能に優れているということなんだろう。
なら、それを狙うしかない。
運極者は自分で何かをするってのに向いてなさそうだし、全能者の反対側に設定されているから同時に狙うことは不可能だ。
というより全能に優れているなら運もいいと思うのだがどうだろうか。
「ほいっ」
放たれたしなやかな軌跡は、俺の狙い通り金色の輝きに着弾した。
俺の脳からエンドルフィンがあふれ出す。人生勝ち組。ダーツで俺に挑んだのがそもそもの間違いなのだ。
小おどりしそうなほどに嬉しい。いや、実際に手が動きかけた。
けれど、姉ちゃんの残念そうな顔から残念そうな言葉が放たれる。
「あー残念! 惜しかったわね。あと1ミクロン左だったら全能者だったのに」
完璧だと思った矢は全能者の真上に刺さっているように見えたが、どうやら少しずれていたようだった。
しかしなんだその詐欺のようなずれ具合は。
ボーナス設定どころか極悪設定に思わず声を荒げそうになる。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。嘘だろ。1ミクロンてなんだよ! そこサービスしてくれよ!」
「無理。決まった決定を覆すことは私にもできない。ま、石ころじゃないからいいじゃない」
大体こういう時、大当たりの隣はクソみたいな外れになっていることが多い。
テレビでも大当たりの隣はタワシになっていたと思う。
外れた時のことを考えてなかった俺が悪いが、俺の人生設計がくずれていく。
ふるえる口をなんとか抑えつつ尋ねかける。
「ち、ちなみに、な、何になったんだ?」
「罠師ね。ふぅん。よく分からないけれど……。ま、右にはずれてたら初生雛雌雄鑑別師だったからまだいいんじゃない?」
「ひよこのオスメスを見分ける職業だっけ? 異世界でなんの役に立つか知らんけど……確かにれっきとした職業だ。
ま、罠好きだからいいや。おっとしあな! おっとしあな!」
「良かったじゃないの、楽しそうで。じゃ、最後ね」
本当に良かった。タワシや石ころじゃなく、むしろ俺にとっては当たりっぽい職業。
チートではなさそうだが、それでこそ頑張りがいがあるというもの。チートで俺つえーしたっていつか虚しくなるだけ。
そう。これは決して負け惜しみではない。
俺の目からじわと滲み出ているのは涙ではない、心の汗というやつなのだ。
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