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035.依頼完了です。
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エンスール草は集めた。魔物は倒した。ピュイの強さは震えるほど感じた。
ということで、僕はピュイと共にギルドの扉を開けた。
相変わらず賑やかで、値踏みするような視線を向けられる。
けれど、魔物を倒したという事実が僕の勇気となり、もう顔を俯かせて歩くようなことはしなかった。
(相変わらず悪意を含んだ言葉は飛んで来る……)
が、気にしていても仕方がないだろう。
僕は小さい。弱そうに見える。それは客観的に見た事実。
それを否定しようとは思わない。
(強くなりたいし、見た目も変わりたいとは思う、そのためには頑張らないと)
僕は決意を決め心の中で拳を握り締めた。
「依頼を完了させたいのですが、どうしたらいいんですか?」
先ほどと同じミルピュイスさんに話しかけ、エンスール草を集めてきたことを伝える。
「おおー。中々にお早い遂行です! ええと……依頼が10株でさらに6株集めていらっしゃったのですね」
カウンターに並べたエンスール草を一つずつチェックしていく。大きさは拳ほどの大きさだが、16個もあると中々にごちゃごちゃしている。
(この世界には鑑定のような力はないのかな……?)
使っているのか使っていないのかは分からないが、雑貨屋のルナフィールも同じように顔に近づけたり遠ざけたりしていた。
このエンスール草はもっとも簡単な依頼として受けたので、ポピュラーな品物のはず。
なので、品質を確認しているのだと思われる。
僕が読んでいた小説では鑑定の力で品質も分かっていたので、あったとしてもそれとは違うというのは確かなのだろう。
ふんふん、と言いながらチェックしていたミルピュイスさんであったが、全て終わり僕に顔を向け笑いかけてくる。
「きっちり根元で刈り取られていますし、品質も問題ありません。文句なしの依頼完了ですね」
「それは良かったです。ついでにこれも……買い取って貰えたり出来るんですか?」
言いながら、ウォーブランの枯れ葉をカウンターに置いた。
「ほほう……。ウォーブランも倒されたんですか。いやいや、中々有望ですな!」
何だか口調が変わってきてるな、と思いつつ、
「そういえば森で狼の様な顔をした藍色の魔物を見かけたんですが、あれって……?」
僕の言葉に亜麻色の瞳と桜色の口を大きく開いてみせる。
「ウルグレフを見かけたんですか……? いや、近辺ではほとんど見かけるような魔物じゃないはずなんですがね……。大丈夫でした?」
ピュイが一瞬で倒してしまったので強さは分からず仕舞いだったが、やはり言葉通りの危険な魔物だった。
それに何となく嫌な予感を覚えつつ、倒したことは言わないほうがいいだろうと考える。
「あ、はい。気配を隠して逃げましたから。何となく強そうな気がしたんです」
「そうですか、それなら良かったです。しかし……いえ、すみません。それでは……」
意味深な表情を浮かべたが結局それは霧散し、報酬としてエンスール草50コリア×16。依頼達成として100コリア。ウォーブランの枯れ葉が100コリアで合計1000コリアを渡してくれた、
(お金を稼ぐ時間効率はダンジョン経営に比べたら悪い。いや、悪すぎる。けれど、ダンジョンは放っておいてもいいもんな)
それに僕自身の成長という、かけがえのないものを手にすることが出来る。
ギルドポイントというものがカードに記録され、僕はお礼を言ってギルドを後にした。
ということで、僕はピュイと共にギルドの扉を開けた。
相変わらず賑やかで、値踏みするような視線を向けられる。
けれど、魔物を倒したという事実が僕の勇気となり、もう顔を俯かせて歩くようなことはしなかった。
(相変わらず悪意を含んだ言葉は飛んで来る……)
が、気にしていても仕方がないだろう。
僕は小さい。弱そうに見える。それは客観的に見た事実。
それを否定しようとは思わない。
(強くなりたいし、見た目も変わりたいとは思う、そのためには頑張らないと)
僕は決意を決め心の中で拳を握り締めた。
「依頼を完了させたいのですが、どうしたらいいんですか?」
先ほどと同じミルピュイスさんに話しかけ、エンスール草を集めてきたことを伝える。
「おおー。中々にお早い遂行です! ええと……依頼が10株でさらに6株集めていらっしゃったのですね」
カウンターに並べたエンスール草を一つずつチェックしていく。大きさは拳ほどの大きさだが、16個もあると中々にごちゃごちゃしている。
(この世界には鑑定のような力はないのかな……?)
使っているのか使っていないのかは分からないが、雑貨屋のルナフィールも同じように顔に近づけたり遠ざけたりしていた。
このエンスール草はもっとも簡単な依頼として受けたので、ポピュラーな品物のはず。
なので、品質を確認しているのだと思われる。
僕が読んでいた小説では鑑定の力で品質も分かっていたので、あったとしてもそれとは違うというのは確かなのだろう。
ふんふん、と言いながらチェックしていたミルピュイスさんであったが、全て終わり僕に顔を向け笑いかけてくる。
「きっちり根元で刈り取られていますし、品質も問題ありません。文句なしの依頼完了ですね」
「それは良かったです。ついでにこれも……買い取って貰えたり出来るんですか?」
言いながら、ウォーブランの枯れ葉をカウンターに置いた。
「ほほう……。ウォーブランも倒されたんですか。いやいや、中々有望ですな!」
何だか口調が変わってきてるな、と思いつつ、
「そういえば森で狼の様な顔をした藍色の魔物を見かけたんですが、あれって……?」
僕の言葉に亜麻色の瞳と桜色の口を大きく開いてみせる。
「ウルグレフを見かけたんですか……? いや、近辺ではほとんど見かけるような魔物じゃないはずなんですがね……。大丈夫でした?」
ピュイが一瞬で倒してしまったので強さは分からず仕舞いだったが、やはり言葉通りの危険な魔物だった。
それに何となく嫌な予感を覚えつつ、倒したことは言わないほうがいいだろうと考える。
「あ、はい。気配を隠して逃げましたから。何となく強そうな気がしたんです」
「そうですか、それなら良かったです。しかし……いえ、すみません。それでは……」
意味深な表情を浮かべたが結局それは霧散し、報酬としてエンスール草50コリア×16。依頼達成として100コリア。ウォーブランの枯れ葉が100コリアで合計1000コリアを渡してくれた、
(お金を稼ぐ時間効率はダンジョン経営に比べたら悪い。いや、悪すぎる。けれど、ダンジョンは放っておいてもいいもんな)
それに僕自身の成長という、かけがえのないものを手にすることが出来る。
ギルドポイントというものがカードに記録され、僕はお礼を言ってギルドを後にした。
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