帰蝶の恋~Butterfly effect~

平梨歩

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第二章 尾張国編「さまよう赤い糸」

第一話 信長と帰蝶

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───なんてバカなことを・・・

帰蝶は足音のほうを振り返り、ため息をついて目を閉じた。
この時すでに帰蝶が那古野城に輿入れして三年の月日がたっていた。

信長の父・信秀の葬儀。
数十名という僧侶たちが経を上げる本堂の入り口に、信長がとんでもなく場違いな格好で現れたのだった。

目がちらつくほど派手な柄の小袖を肩までまくり、半袴の腰に鹿革を巻いた信長が、薄墨色の弔いの装束に身を固めた参列者の中でひとり。注目を浴びないわけはなかった。

父の信秀が亡くなった直後から、信長は忽然と那古野城から姿を消していた。
そのため野辺送りも通夜も、今日の葬儀も、喪主不在のまま執り行われたのだった。

兄に変わってその場を取り仕切ったのは信長の弟、信行だった。彼は完璧な作法で葬儀に臨み、人々の感心の目を一身に受けていた。
次の当主には弟の信行を───口々にささやかれるのが、帰蝶の耳にも届いた。


信長は腰に下げた瓢箪や火打ち袋をがちゃがちゃ鳴らし、大股で位牌に向かって歩み出て、焼香台の前に立った。
次の瞬間、信長は抹香入れに手を突っ込んだ。手を振り上げ、拳に握りしめた抹香を、父の位牌に向けて思い切り投げつけた。
ざばっ、という音に僧たちの声が止み、参列者がさざめいたが、すぐに何事もなかったかのように読経が再開された。
信長が向き直って本堂を出ていくときには、もう誰一人、その背中を追う者はいなかった。

なぜ、そんなに突飛な行動ばかりするのか。
それは信長自身も分からないのかもしれない。
言葉にできない不満や不安。それらを異常な行動によって爆発させているように、帰蝶には思えた。

妻として、いたたまれない思いに耐えていた。
言ってみれば本堂に取り残された帰蝶は唯一の「信長側」の人間。ほかはみな、信秀の仏前に集まり、弟信行に従う意思を無言の中に誓い合っているように見えた。時折さりげなく振り返って帰蝶の様子をうかがう家臣団の目が、胸に突き刺さるように痛い。

経が挙げられる本堂の中、すっと一人、立ち上がるものがいた。信行の後ろに控えていたその大柄な家臣は、父・信秀の代からの重臣、佐久間大学。

ゆっくりと本堂の出口の方へ向かって歩いて来る。帰蝶は身構えた。信長とともに、ここを出ていけと言われると覚悟し、固唾を呑んでその大きな体を見上げた。

大学は帰蝶の脇で身をかがめ、ささやいた。

「信長殿の、そばに行ってやってくだされ」

帰蝶はすぐさま立ち上がると、信長を追いかけた。


───私はこうしたかったんだ

大学の深く優しい声によって、帰蝶は自身の心の内を悟った。

信長は萬松寺の境内を出て、那古野城まで歩いて戻るつもりらしかった。
帰蝶が走って蹴散らす砂利の音に、信長が振り向く。

「ついてくるな」

帰蝶は聞かず、黙って信長のあとを歩いた。

那古野城に入っても、帰蝶は信長を執拗に追い続け、二人は信長の居室にたどりついた。
一緒に上がり込んだ妻にかまわず、信長は床に大の字に寝ころがる。
帰蝶は後ろ手で部屋の障子を閉めるやいなや、その体の上に跨った。驚いた様子の信長の胸ぐらをつかみ起こし、頬を平手で打つ。

「お前、なにす・・・」

信長は咄嗟に目を剥いて帰蝶を睨んだ。すかさず反対の頬に帰蝶の手の甲が打ち付けられた。

「信長、目を覚ましなさいよ」

帰蝶が叫ぶと同時に、その長い睫毛に絡んだ涙の粒が飛んで、信長の頬を濡らした。
帰蝶も舅の死に、少なからず心を乱されていた。平静ではいられなかった。どれだけの力を込めたのか、帰蝶自身もわからなかった。手のひらも手の甲もじりじりと痛んだし、信長の両頬に赤い手のあとが貼りついている。このとき帰蝶は、寂しさと悔しさを、信長にぶつけていたのかもしれない。

「尾張の国はあなたにかかってるのよ。しっかりして」

「だれがこんな俺なんかにこの国を託すものか。あいつらの目、お前も見ただろ」

「あの人たちがどう見ようが、どうでもいい。私はこの尾張の国はあなたが守ると思っている。守らなければ私が許さない」

「どうしておまえが勝手に決めつける?俺の何がわかるって言うんだ」

「わかられるのが怖くてずっと私から逃げていたくせに。その拒絶する態度、許せない」

「うるさい。だまれ」

「あなたがちゃんと聞いてくれるまでだまらない。この織田弾正忠家をつぐのは信長、あなたなのよ。父上の信秀さまが、そう決めていたの」

信長の目に、光が閃いた。が、すぐに翳って、顔をそむけた。

「そんな話、俺は聞いてないぜ」

信長は鼻で笑ったが、帰蝶の真意を探るように、目だけで帰蝶を見上げた。
帰蝶は信長から体を下ろすと、父の信秀が生前語ったことを、信長に話し始めた。


───信長には、強くなって欲しかった

病床に伏した信秀がそう帰蝶に言ったのは、息を引き取る前の晩のことだった。

───父や母の庇護がなくとも、自らの手で道を切り開く強さと独立心を身に着けさせるつもりだった。かたや弟の信行は、母のもとに置くことで、思いやりの深い男に育てようとした。そしてゆくゆくは、兄を深く理解し、ささえる存在としたかったのだ。

だが、それは夢に終わった、と、信秀は乾いた唇で自嘲気味に微笑んだ。

信長が那古野城の城主になったのは、たった五歳の時だった。

父は自ら築城した古渡城に居を移すと同時に、嫡男である信長に城を譲ったのだ。
弟の信行は、母親とともに末盛城に置かれた。母は幼い信行の養育につきっきりで専念することになった。
幼いころから父母と離れ離れになった信長は、重臣たちの手で育てられたのだった。

───だが家臣たちは、主君の嫡男に厳しく当たることができなかったのだ。その結果、信長は誰の言うことも聞かずやりたい放題。かたや信行は母の言いなりで、自らの意志などない操り人形。母親にしてみれば、なんでも言うことを聞く信行のほうが可愛いに決まっている。
だから私の妻は、わけのわからぬ兄の信長ではなく、従順な信行に家督を相続させようと画策するようになった。


だが帰蝶。聞いてくれ。
信秀は枯れ枝に似た手で、帰蝶の手を取った。

───弟は、家督を相続する器ではないのだ。何でも母にばかり頼っている男には、この尾張の一国を統一することなど到底無理だ。すぐにこの地は今川勢の手の中だろう。
織田の当主は、多少傍若無人であっても、自らの力で道を選択できる信長しかいないのだ。それを忘れないで欲しい。どうか信長を導いてくれ。


父・信秀は言い終えると、眠るように黙ってしまった。



「・・・父上はなぜ、おれに直接その話をしなかったのか」

聞き終えた信長は帰蝶に尋ねた。

「あなたに伝える機会がなかったのよ」

弱り切った信秀からは、死にゆく人の纏う匂いがした。けれども帰蝶は、畏れも不安もなかった。血がつながらない分、どこかしっかりと自分を保つことができたのだろう。

だがこれが実の親であったなら全く違う。実際、帰蝶は病床の母を見舞うたびに、言い知れぬおののきに体の芯が震えたものだ。母の命とともに、自分の体の一部が消えてしまうような、自分を守っていた見えない薄膜が引き剥がされていくような恐怖に苛まれたものだ。

まして信秀は剛腕の猛将。その父が衰える姿を目の当たりにするのを信長が畏れるのも理解できた。

帰蝶はそんな信長を思うがゆえに信秀を見舞っていた。信長の代わりが務まるわけではない。けれども自分を橋渡しとして、尾張一国の、そして織田家の将来を案じる舅に、少しでも信長の存在をそばに感じ、安心してもらえたら。そう願ってのことだった。



「・・・帰蝶」

信長の声が震えている。

「ここでのこと、誰にも言うな」

言うが早いか、両目から涙が伝い落ちた。

帰蝶は思わず信長の頭を両腕に包んだ。


帰蝶は気づいていた。

───信長の大バカぶりは、父の注意を引くためだと。

たしかに信長は、奇異ないでたちで取り巻きとともに騒ぎ歩くため、城下では「織田家の嫡男はただのバカだ」と評判だ。
だがじつは、城内に戻れば打って変わって、武芸の稽古にいそしんでいる。弓を市川大介、鉄砲を橋本一巴、兵法を平田三位に就いて稽古し、休息を取る代わりに若い家臣たちを相手に相撲を取って体を鍛えた。他人に努力を見せない男なのだ。

でも、どれだけ努力をしていても、父親が自分を一国の主として認めてくれる確証はなかった。
そこからくる不安が、信長を「ただのバカ」に見える行動に駆り立てたのだ。

自ら進んで呆れられるような振舞いをしておけば、見捨てられたとしてもしかたないとあきらめがつく。父の愛情を求めつつ、表面的にはそれを拒絶することで、父が振り向かなかった場合の保険を自ら用意したのだ。自分が傷つくことを恐れての予防線だ。

幼い頃に城に一人取り残されて、人知れず傷ついた信長は、嫡男の行く末を想う父の親心を、どうしても信じ切ることができなかったのだ。

「最後まであの努力を父上に見せないなんて、信長、あなたはほんとうにばか」

嗚咽をかみ殺す信長を、帰蝶はしばらくの間そうして抱きしめていた。



その夜、帰蝶の部屋に信長が突然訪問してきた。

嫁いでからこれまで、寝所を共にしたことは一度もなかった二人だった。帰蝶は突然の寝衣姿の夫の夜襲に身構えた。

先ほど涙にくれていた信長とは、まるで別人だった。

強引に帰蝶を抱きすくめ、動きを封じて寝衣を脱がせ、有無を言わせぬ勢いで帰蝶の体の奥に割り入ってきた。思わず声を漏らすと信長の指先が口に入り込んで帰蝶の舌を捕らえた。耳に舌先を這わせながら、大声を出すなと囁く。耳たぶを噛まれ、叫びそうになるのを堪えて信長の指に歯を立てると、信長は悦楽の呻きを漏らした。
痛みと快感の境界があいまいになり、これまで感じたことのないひりついた愉悦に帰蝶は我を忘れて信長の体に絡みついた。
帰蝶を見下ろす信長の目は、獲物を見つけた瞬間の、峰花の目つきによく似ている。

───信長の中には、とんでもなく獰猛な獣が住んでいる

帰蝶は信長の背中に腕を回し思い切り爪を立てた。信長が背を反らせ、坂を駆け上がるように息を荒げ、ほとばしる野性を帰蝶に放った。



疲れ果てた信長は、憑き物が取れたような安心し切った顔で眠っている。
まだどこかあどけなさが残るその顔を見つめ、帰蝶は輿入れの日のことを思い出した。



信長は婚儀を終えると姿を消し、閨に現れなかったのだ。
翌朝、食事の席に何食わぬ顔でやってきた信長に帰蝶は尋ねた。

「なぜ、寝所にいらっしゃらなかったのですか」

「眠れると思うか。得体の知れない女と」

「美濃から来た道三の娘と、わかっているではありませんか」

「美濃のマムシと呼ばれる男の娘など、何を考えているか分かったものではないだろ」

「分かり合うために、ともに過ごすのではないのですか」

「そう言って、俺が本当のバカと分かれば殺す気だろう」

図星だった。
噂通りの男なら、余計な情が湧く前にさっさと殺してしまおうと思っていたのだ。頼充の時と同じ轍を踏まないためにも。
しかし、この男は案外思慮深い。

「俺は美濃と敵対するつもりはない。その証として、お前と入れ替わりに俺の姉が斎藤に嫁いでいるではないか。波風を立てず、平穏にここで過ごすことだな。お前は俺に構わず好きに過ごせばいい。どうせ親同士の思惑だけで結んだ、形だけの夫婦なんだ」

信長は言った。

以降、今日この時まで、帰蝶はほったらかしにされてきたのだ。
今思えば信長は、二人の間に愛情が芽生えるか不安だったのだ。だからあえて、帰蝶を遠ざけてきたのだ。父親に心を開かなかったように。

だが今日、帰蝶は煮え切らない態度の信長に心の底から怒りをぶつけた。ここまで本心をむき出しにしてくる相手は他にいなかったのだろう。信長は驚くと同時に、帰蝶が信長に寄せる期待の眼差しに、初めて気づいたのだ。

───やっと、心を開いてくれたのね

帰蝶は微笑んで、それからも飽きずに信長の寝顔を見つめていた。

なんと可愛い男。
濃いつややかなまつ毛と、凛々しい眉、触れると柔らかい頬。
帰蝶の前で初めて見せる無防備な寝顔は、まるで少年のようだった。




<あの猛将、織田信秀がいなくなり、家督を継いだのはただのバカ>

その知らせを聞くや、尾張国の領地を狙う周辺国の武将たちは色めき立った。
近隣まで勢力を伸ばしている今川義元のみならず、同じ尾張国内の者たちまでもが信長から領地を奪うために動き始めた。那古野城内は戦々恐々とした雰囲気に包まれ始めた。

そのころ、尾張国の北側に接する帰蝶の故郷、美濃国内でも、今こそ尾張を攻めるとき、という機運が急激に高まっていた。

周囲を敵に囲まれた那古野城。その一角で、帰蝶は金華山の方角をじっと見つめていた。

───和睦のために私はここにいる。
父上。それでも、あなたも尾張を攻めるのですか。
そうであれば私は何のためにここにいるのでしょう?
尾張とともに死するため?それとも、美濃の人間として信長を討つため?




那古野城下に広がる、濃尾平野。
そこに、美濃国から尾張を目指して馬を走らせる一人の男がいた。
明智十兵衛光秀。男がまっすぐに見据える先には那古野城がある。

───姫、何年ぶりだろう

光秀は帰蝶との再会に高まる胸をおさえながら馬を蹴る。

───いま、迎えにゆく

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