215 / 312
第4章
第213話
しおりを挟む
幸いと言うべきか、何と言うべきか……。
深夜と言っても差し支えの無い時間に帰宅したオレを迎えた妻は、あまり怒っていなかった。
あらかじめ観音像のダンジョンを攻略しにいくことを、メッセージアプリを介して連絡しておいたのが良かったのかもしれない。
さらに……帰宅するタイミングで妻に加えて右京君にも連絡を取り、柏木さんを自宅に招いておいたのも良かった。
ダンジョンから真っすぐに転移したい気持ちをグッと堪えて、いったん外に飛んでオレの判断は間違っていなかったのだ。
まぁ、幼女の姿で同行していた筈のエネアが、すっかり大人の女性になっていたり、そんなエネアと瓜二つのトリアがシレっと一緒に着いて来ていたのには驚いていたようだが、オレが柏木さんに挨拶をしている間に、エネアが妻にトリアを丁寧に紹介してくれたお陰かもしれない。
柏木さんに加え、右京君と沙奈良ちゃんまで来宅していて、柏木一家と妻に改めてトリアを紹介したわけだが、妻が何か言うより先に沙奈良ちゃんがトリアを支持するような発言をしてくれたのも大きかった。
◆
「さて……今回もまた凄い量の素材だね。しかもコレ、例の『樹』なんじゃないのかな?」
「はい、その通りです。素材になるアイテムは今までもそれなりに手に入れて来ましたが、『神使樹』がドロップしたのは、アレ以来初めてですね」
「良質な木材は、ちょうど喉から手が出る程に欲しかったところなんだ。しかも……宗像君の要件とも、実は関係が有る。右京、アレを」
「はい。ヒデさん、コレなんですけど……【鑑定】してみて貰っても?」
右京君がライトインベントリーから取り出して、オレに差し出して来たのは、あまり見慣れない形状の磨き上げられた木製の何かだった。
……最近、どこかで見たことが有るような気がするのだが、残念ながら思い出せない。
「あぁ、もちろん。…………これは?」
【鑑定】してみても、名前が出て来ない。
もちろん、こんなことは今までには無かった。
「銃床って分かるかい? その部分を前に宗像君から提供して貰った魔木から造り出してみたんだけど、どうも上手くいかなくてね。二階堂さんの猟銃を借りて見た目だけは似せてみたんだが、どうやら材質が適さないようで意図した品質にならない。要は完全な失敗作さ」
なるほど。
二階堂さんの持っていた猟銃の、いわゆるお尻の部分を模している部品だったのか。
銃口が頭なら、銃身は身体、銃床は尻とか足という、何とも素人くさい区別だが……。
「ヒデさん、今度はコレをお願いします」
右京君が差し出して来た物は一見すると、先ほどの銃床の成り損ないと全く同じ物のように見えるのだが、何が違うのだろう?
【鑑定】すると、今度はしっかり杉製の銃床と出る。
「こちらは【鑑定】の結果が銃床と出ています」
「そっちはありふれた杉材なんだけど、一応は使用に耐えるようなんだ。肝心な銃身とは完全に不釣り合いらしくて【製作】は成功しなかったわけなんだが……」
「ヒデさん、度々すいません」
右京君が申し訳なさそうに差し出して来たのは、猟銃の金属部分に当たる物だった。
こちらは『無属性砲の部品』という鑑定結果が出るので、失敗作というわけでは無いようだ。
「まだ部品段階の様ですが、こちらも【鑑定】自体は上手くいきました」
「そうだろう? 要は木製部分の【製作】さえ上手くいけば、きちんと使えるものになる筈なんだ。そのあたりは槍や薙刀を作るのとあまり変わらないわけだしね」
「なるほど……つまり?」
「君には特にお世話になっているからね。特別製の猟銃タイプを造って驚かせてあげようと思っていたんだが、残念ながらこのザマさ。とりあえずは皆と同じ拳銃タイプで我慢してくれるかい?」
「我慢だなんてそんな……いつもすいません」
「実銃を見ながらじゃないと、さすがに作れないからね。映像や画像では上手くいかないようなんだ。だからバズーカタイプを作れって言われても無理だよ?」
そう言って笑う柏木さんだったが、その言葉が事実なら拳銃も誰かに借りていたことになる。
一体、誰から……?
そんな疑問が顔に出てしまったのか、柏木さんは少し慌てたようにまた口を開いた。
「あぁ、拳銃タイプのモデルになったのは私物だよ。現役時代にサブウェポンとして使っていたものだ。まだ探索者登録自体は残っているからね」
「あ、それでですか。警官隊の誰かから借りたにしては、妻の持っていた銃が随分ゴツい造りだったなぁと思いまして」
「コレのこと? ちなみに沙奈良ちゃんも同じの持ってるんだよ」
「はい、亜衣さんのとお揃いですね」
「まだ、あまり数が造れないからね。女性陣を優先させて貰ったわけなんだが、カタリナさんと言ったかな? 今日は彼女の分も急に造ることになってしまったし、お兄さんや右京の分はまた明日だ。えーと、エネアさんとトリアさんにも必要かい?」
「いえ、私達は原理の異なる魔法を使いますので、結構です」
「ちょっとエネア、勝手に! 私は出来たら欲しいです。順番は後回しで大丈夫ですけれど」
「分かった、なるべく早めに用意させて貰うよ。徐々にだが魔力のロスも少なくなる筈だしね」
◆
こうして新たな攻撃手段を手に入れ、さらに頼りになる仲間を新しく迎えたオレだったが、それでも勝てない相手が居るのだということを、意外な程に早く思い知らされることになってしまった。
……妻は、やはり拗ねていたのだ。
平謝りに謝って何とか許しは得られたのだが、拗ねられるよりは怒って貰った方が、幾らかマシなんだよなぁ。
でも、これだけは分かって欲しい。
不可抗力っていうモノが、世の中には有るんだよ……。
深夜と言っても差し支えの無い時間に帰宅したオレを迎えた妻は、あまり怒っていなかった。
あらかじめ観音像のダンジョンを攻略しにいくことを、メッセージアプリを介して連絡しておいたのが良かったのかもしれない。
さらに……帰宅するタイミングで妻に加えて右京君にも連絡を取り、柏木さんを自宅に招いておいたのも良かった。
ダンジョンから真っすぐに転移したい気持ちをグッと堪えて、いったん外に飛んでオレの判断は間違っていなかったのだ。
まぁ、幼女の姿で同行していた筈のエネアが、すっかり大人の女性になっていたり、そんなエネアと瓜二つのトリアがシレっと一緒に着いて来ていたのには驚いていたようだが、オレが柏木さんに挨拶をしている間に、エネアが妻にトリアを丁寧に紹介してくれたお陰かもしれない。
柏木さんに加え、右京君と沙奈良ちゃんまで来宅していて、柏木一家と妻に改めてトリアを紹介したわけだが、妻が何か言うより先に沙奈良ちゃんがトリアを支持するような発言をしてくれたのも大きかった。
◆
「さて……今回もまた凄い量の素材だね。しかもコレ、例の『樹』なんじゃないのかな?」
「はい、その通りです。素材になるアイテムは今までもそれなりに手に入れて来ましたが、『神使樹』がドロップしたのは、アレ以来初めてですね」
「良質な木材は、ちょうど喉から手が出る程に欲しかったところなんだ。しかも……宗像君の要件とも、実は関係が有る。右京、アレを」
「はい。ヒデさん、コレなんですけど……【鑑定】してみて貰っても?」
右京君がライトインベントリーから取り出して、オレに差し出して来たのは、あまり見慣れない形状の磨き上げられた木製の何かだった。
……最近、どこかで見たことが有るような気がするのだが、残念ながら思い出せない。
「あぁ、もちろん。…………これは?」
【鑑定】してみても、名前が出て来ない。
もちろん、こんなことは今までには無かった。
「銃床って分かるかい? その部分を前に宗像君から提供して貰った魔木から造り出してみたんだけど、どうも上手くいかなくてね。二階堂さんの猟銃を借りて見た目だけは似せてみたんだが、どうやら材質が適さないようで意図した品質にならない。要は完全な失敗作さ」
なるほど。
二階堂さんの持っていた猟銃の、いわゆるお尻の部分を模している部品だったのか。
銃口が頭なら、銃身は身体、銃床は尻とか足という、何とも素人くさい区別だが……。
「ヒデさん、今度はコレをお願いします」
右京君が差し出して来た物は一見すると、先ほどの銃床の成り損ないと全く同じ物のように見えるのだが、何が違うのだろう?
【鑑定】すると、今度はしっかり杉製の銃床と出る。
「こちらは【鑑定】の結果が銃床と出ています」
「そっちはありふれた杉材なんだけど、一応は使用に耐えるようなんだ。肝心な銃身とは完全に不釣り合いらしくて【製作】は成功しなかったわけなんだが……」
「ヒデさん、度々すいません」
右京君が申し訳なさそうに差し出して来たのは、猟銃の金属部分に当たる物だった。
こちらは『無属性砲の部品』という鑑定結果が出るので、失敗作というわけでは無いようだ。
「まだ部品段階の様ですが、こちらも【鑑定】自体は上手くいきました」
「そうだろう? 要は木製部分の【製作】さえ上手くいけば、きちんと使えるものになる筈なんだ。そのあたりは槍や薙刀を作るのとあまり変わらないわけだしね」
「なるほど……つまり?」
「君には特にお世話になっているからね。特別製の猟銃タイプを造って驚かせてあげようと思っていたんだが、残念ながらこのザマさ。とりあえずは皆と同じ拳銃タイプで我慢してくれるかい?」
「我慢だなんてそんな……いつもすいません」
「実銃を見ながらじゃないと、さすがに作れないからね。映像や画像では上手くいかないようなんだ。だからバズーカタイプを作れって言われても無理だよ?」
そう言って笑う柏木さんだったが、その言葉が事実なら拳銃も誰かに借りていたことになる。
一体、誰から……?
そんな疑問が顔に出てしまったのか、柏木さんは少し慌てたようにまた口を開いた。
「あぁ、拳銃タイプのモデルになったのは私物だよ。現役時代にサブウェポンとして使っていたものだ。まだ探索者登録自体は残っているからね」
「あ、それでですか。警官隊の誰かから借りたにしては、妻の持っていた銃が随分ゴツい造りだったなぁと思いまして」
「コレのこと? ちなみに沙奈良ちゃんも同じの持ってるんだよ」
「はい、亜衣さんのとお揃いですね」
「まだ、あまり数が造れないからね。女性陣を優先させて貰ったわけなんだが、カタリナさんと言ったかな? 今日は彼女の分も急に造ることになってしまったし、お兄さんや右京の分はまた明日だ。えーと、エネアさんとトリアさんにも必要かい?」
「いえ、私達は原理の異なる魔法を使いますので、結構です」
「ちょっとエネア、勝手に! 私は出来たら欲しいです。順番は後回しで大丈夫ですけれど」
「分かった、なるべく早めに用意させて貰うよ。徐々にだが魔力のロスも少なくなる筈だしね」
◆
こうして新たな攻撃手段を手に入れ、さらに頼りになる仲間を新しく迎えたオレだったが、それでも勝てない相手が居るのだということを、意外な程に早く思い知らされることになってしまった。
……妻は、やはり拗ねていたのだ。
平謝りに謝って何とか許しは得られたのだが、拗ねられるよりは怒って貰った方が、幾らかマシなんだよなぁ。
でも、これだけは分かって欲しい。
不可抗力っていうモノが、世の中には有るんだよ……。
0
あなたにおすすめの小説
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜
美鈴
ファンタジー
ホットランキング上位ありがとうございます😊
ストーカーの被害に遭うアイドル歌羽根天音。彼女は警察に真っ先に相談する事にしたのだが…結果を言えば解決には至っていない。途方にくれる天音。久しぶりに会った親友の美樹子に「──なんかあった?」と、聞かれてその件を伝える事に…。すると彼女から「なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」と、そんな言葉とともに彼女は誰かに電話を掛け始め…
※カクヨム様にも投稿しています
※イラストはAIイラストを使用しています
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
氷弾の魔術師
カタナヅキ
ファンタジー
――上級魔法なんか必要ない、下級魔法一つだけで魔導士を目指す少年の物語――
平民でありながら魔法が扱う才能がある事が判明した少年「コオリ」は魔法学園に入学する事が決まった。彼の国では魔法の適性がある人間は魔法学園に入学する決まりがあり、急遽コオリは魔法学園が存在する王都へ向かう事になった。しかし、王都に辿り着く前に彼は自分と同世代の魔術師と比べて圧倒的に魔力量が少ない事が発覚した。
しかし、魔力が少ないからこそ利点がある事を知ったコオリは決意した。他の者は一日でも早く上級魔法の習得に励む中、コオリは自分が扱える下級魔法だけを極め、一流の魔術師の証である「魔導士」の称号を得る事を誓う。そして他の魔術師は少年が強くなる事で気づかされていく。魔力が少ないというのは欠点とは限らず、むしろ優れた才能になり得る事を――
※旧作「下級魔導士と呼ばれた少年」のリメイクとなりますが、設定と物語の内容が大きく変わります。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる